山行の記録|今年も富士山須走のまぼろしの滝の様子を見にいってきました

5月も中旬を過ぎました。

今年も、富士山須走のまぼろしの滝が出現する時期となりました。

SNS界隈では、既に様子見に行かれた方をちらほらと見かけるようになってきたので、わたしも様子見に行ってきました。

結果としては、少々時期が早かったようで、落差のある立派な「滝」は出現していませんでした。

その代わり、上流に遡行することで心時良い水音の楽しい川の流れを楽しむことができました。

これから6月にかけて、徐々に雪解けが進んで水量豊富な瀑布が楽しめるようになるかと思いますので、これから行こうと思っているようでしたら、予習を兼ねて、こちらの記事を読んでいってもらえたら嬉しいです。

目次

基本情報

まずは、今回の山行についての基本情報です。

山行の基本情報

日付:2023/5/20

天候:曇り

エリア:富士山エリア

コース概要:

富士急バス「須走浅間神社停留所」〜須走口一合目「馬返し」〜須走口二合目「狩休」〜須走口五合目〜成就ヶ沢〜須走口五合目〜須走口二合目「狩休」〜須走口一合目「馬返し」〜富士急バス「須走浅間神社停留所」

難易度:体力☆☆、技術☆、危険☆

交通機関:

(往)JR御殿場線「御殿場駅」から、富士急バスで「須走浅間神社停留所」に向かい、スタート

(帰)「須走浅間神社停留所」から、富士急バスでJR御殿場線「御殿場駅」に向かい、帰路へ

概要

まぼろしの滝

「まぼろしの滝」は、富士山須走口五合目の駐車場から30分ほど南下した先にある成就ヶ沢じょうじゅがさわ(別名「不浄流し」ふじょうながし)にて、5月から6月にかけて限定的に発生する滝です。

富士山は大部分が溶岩なため、雨や雪解け水は地中に染み込んでしまい水の流れが出来ない特殊な環境となっています。

しかし、成就ヶ沢は溶岩流が地表で固まってできた窪地なため、水が染み込みづらい地形になっています。

そして、雪解けの始まる時期になると、この窪みに雪解け水が流れ、短期間だけの川が出来上がり、その中で落差のある場所を指して「まぼろしの滝」と呼んでいるようです。

なお、成就ヶ沢の源流は標高2,800mまで遡った位置になるようです。そこまで遡行することも可能なようですが、整備された登山道ではありません。ガイドロープやテープの類は存在していませんので、水の流れに夢中になって帰り道を見失わないようくれぐれもご注意くださいね。

こちらは過去のまぼろしの滝の様子になります。興味ありましたら一緒に読んでみてくださいね。

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今回の山行上でのポイント

地図上の位置と標高

今回の山行で歩いた場所について、地図上の位置、標高です。

「Download file」のリンクからGPXデータとしてダウンロードできます。

ご自由にご活用ください。

合計距離: 27776 m
最高点の標高: 2213 m
最低点の標高: 793 m
累積標高(上り): 1931 m
累積標高(下り): -1934 m
総所要時間: 08:42:23
Download file: climbing-record-20230520.gpx

歩いた軌跡

続いては、GPSデータを元にした軌跡です。

市販の地図

今回の山行ルートが掲載されている市販の地図も載せておきます。

本来であれば、国土交通省国土地理院のサイトから2万5千分の1地形図を購入、印刷して持参するのが正しい在り方ですが、毎回それだと面倒なので、紙面の地図は5万分1の市販地図をザックに入れて持って行くことにしています。

わたしの山行でのメイン地図はGPSアプリに移っており、紙面地図は予備扱いなため、今のところこの運用で困った事態には陥っていません。

ただ、読図の勉強をちゃんとしたい場合は、2万5千分の1地形図を購入した方が良いです。

5万分の1の等高線は荒すぎて地形把握には、ほぼ役に立たないのでご注意くださいね。

注意した方が良さそうな区間

今回の山行ルート上で、注意したほうがよさそうな区間は、次の区間になります。

注意した方が良さそうな区間
  • 成就ヶ沢周辺
成就ヶ沢周辺

今回の山行ルート上の注意区間は「成就ヶ沢周辺」です。

先に書いたように、成就ヶ沢は源流まで遡行できるようですが、水の流れている時期は沢の中を突っ切るわけにもいきません。

状況によって、遠回りに回り込んで進むようなシーンも出てきます。

そうなってくると、似たような風景の多い富士山では道迷いに陥るリスクが少なからず出てきます。

特に、雲の中に入ってしまい視界が極端に狭くなるような状況でしたら、思い切って撤退することも視野に入れておいてください。

今月に入り、この場所にて道迷いによる遭難事故が発生しているようです。

自分の感覚を過信せずに、GPSアプリや紙の地図で現在地を常に把握しながら探索するようにしてくださいね。

ギャラリー

須走口五合目から成就ヶ沢までの間のトラバース道には、ガイドロープが付いているので安心です。
しかし、成就ヶ沢から先は目印になるものは何もありませんので、すべて自己判断で進む必要があります。登っている人が結構いるので軽い気持ちでスイスイ進んでしまうと、帰り道を見失うかもしれません。
基本的に沢というか、火山岩の窪みに沿って進めれば迷うことは無いと思うのですが、場所によっては水量が多くて通過が困難なポイントもあります。そのような場所では、ぐるっと大回りすることになるので、方向感覚が狂いやすいんだろうなと思います。
今回は雲の中を歩くことになったので、こんな感じに周囲が把握しずらく、余計に迷いやすい印象でした。

おすすめ展望ポイント

今回の山行ルート上の展望ポイントは、次の場所になります。

展望の楽しめたポイント
  • 須走口一合目手前の砂防堰堤
須走口一合目手前の砂防堰堤

今回の山行ルート上の展望ポイントは「須走口一合目手前の砂防堰堤さぼうえんてい」です。

本来であれば、成就ヶ沢周辺の方が標高的にも見晴らし的にも優れているのですが、今回は雲の中に入ってしまい展望ゼロだったため、こちらのポイントを紹介します。

ここは最近作られた砂防堰堤のある場所になるのですが、周囲の木々が伐採されたことにより、御殿場方面への眺望に優れた場所となりました。

鋪道を下るときに御殿場市街地と箱根の山々への眺めが楽しめます。

おそらく、車の中からも眺めることができると思いますので、マイカー組も気にしつつ通過してみてくださいね。

ギャラリー

須走口一合目「馬返し」の少し手前に新しい砂防堰堤が出来上がってます。
この上あたりからの眺めが結構いい感じでした。
雲に隠れてしまってますが、箱根の山とか
御殿場の街並みがよくみえました。
左側のポコんと盛り上がってる山は金時山かな。伐採された木々が生え揃うまでの期間限定の眺めなのかもしれません。今のうちにチラ見しておくと良いかもですよ。

今回の山行での服装

今回の山行では、次のような服装の組み合わせを持参していきました。

同じ時期に赴かれるときの参考にして見てください。

山行中のコンディション

  • 天候曇り
  • 気温:14〜20℃
  • 活動場所:標高800〜2,200m

行動時の組み合わせ

  • ベースレイヤー:半袖Tシャツ
  • ミドルレイヤー:無し
  • アウター:無し
  • ボトムス:薄手の長ズボン、厚手のソックス
  • その他:手ぬぐい、ネックゲーター、薄手の手袋

停滞時の組み合わせ

  • ベースレイヤー:半袖Tシャツ
  • ミドルレイヤー:無し
  • アウター:無し
  • ボトムス:薄手の長ズボン、厚手のソックス
  • その他:手ぬぐい、ネックゲーター、薄手の手袋

公共機関移動時の組み合わせ

  • ベースレイヤー:半袖Tシャツ
  • ミドルレイヤー:薄手の長袖Tシャツ
  • アウター:なし
  • ボトムス:薄手の長ズボン、厚手のソックス
  • その他:薄手の手袋

今回は、スタートからゴールまで半袖Tシャツで活動しました。

歩き始めから気温だけでなく湿度も高く、ちょっと歩いただけで背中にじっとり汗が滲む日となりました。

須走口五合目まで登り、森林限界を超えてからは風が体温を下げてくれて心地良い感じになりましたが、下山した後でも半袖Tシャツだけで十分な感じでした。

これから梅雨の時期に入り、さらに気温や湿度が上がっていくものと思います。

そろそろ半袖Tシャツだけで過ごせる期間になりそうです。

以下の記事にわたしが里山登山に使っているウェアの具体的な品名や組み合わせについてまとめていますので、詳細知りたいようでしたら合わせて読んでみてください。

あなたが、同じ時期の同じ界隈に赴くときの参考になれば幸いです。

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ギャラリー

歩き始めの気温です。すでに20℃近くありました。
成就ヶ沢での気温は15℃。標高2,000mを超えた場所ですが、半袖Tシャツで十分でした。

山行の記録

ここからは、今回の山行について述べていきます。

アプローチ

今回は、富士急バス「須走神社停留所」からのスタートとしましたので、「東京駅」からのアプローチは次の通りとなります。

  • 「東京駅」から、JR東海道線沼津行きに乗り込み、「国府津駅こうづえき」へ
  • 「国府津駅」から、JR御殿場線三島行きに乗り込み、「御殿場駅」へ
  • 「御殿場駅」から、富士急バス河口湖行きに乗り込み、「須走浅間神社停留所」へ

東京駅から普通便の始発を乗り継ぐと「国府津駅」での乗り換え時間が5分程度となかなかタイトとなります。

路線バスと違って、手を振ったら停まってくれることも無いので、変な位置に乗り込まないようにご注意ください。

わたしの場合となりますが、誤って10両車両の最後尾に乗ってしまい、そこから御殿場ホームへ乗り換えた際には、ダッシュしたのに間に合わず、次の電車に乗る羽目になりました。

ご注意ください。

おトイレについては、「御殿場駅」の構内と構外、そして「須走浅間神社」の駐車場や道の駅すばしりにもあります。

いずれかの場所で、適宜済ませてください。

身支度は、「須走浅間神社」から陸橋に向かうまでの間にある長ベンチを利用すると面倒が無いかと思います。

道の駅「すばしり」の裏手にもベンチ類がありますが、フードコート利用者優先と思われるので、長時間利用は控えておいた方が良いでしょう。

ギャラリー

東京駅からはJR東海道線沼津行きに乗っていきます。
国府津駅での乗り換えを考慮して、今回は先頭の車両に乗ることにしました。
雨がパラついていた為、この日はガラガラ。車窓からの眺めはいまいちでしたが、のんびり向かうことができました。
乗り換え駅の国府津駅に到着です。乗り換えの時間に余裕が無いので早足に隣のホームへ向かいます。
御殿場線のりば3番の案内に沿って階段を降ります。
そして、ここを登ります。
ホームに出たら、まずはと車両に乗り込みましょう。座席探しはそれからでも間に合います。御殿場線は、ホームで迷ってそうな人が居ても問答無用で出発しちゃうので、躊躇してると乗り遅れます。ご注意ください。
御殿場駅のホーム階段は、国府津駅方向の端っこにあるので、最後尾の車両に乗っておくと降りてからがスムーズです。ちなみに、車内トイレは真ん中の車両にあります。
ちなみに、東京方面からSuicaで改札を通ってきた場合、御殿場駅の自動改札は通れません。有人改札で精算しましょう。というか、同じJR系列会社なのでSuicaとToicaは提携して欲しいんですけど、なんでダメなんですかね。都内の私鉄は対応しているのにね。どんだけ仲悪いんでしょうかね。
不満たらたら有人改札で清算したら、左手の富士山口へ降りていきます。
この階段を左に行くとバス乗り場、右に行くとおトイレがあります。
まずはバス乗り場へ向かいます。
5月は須走口五合目に向かう登山バスは運休しているので、2番のりばから河口湖行きに乗っていくことになります。
ここですね。並んでいる人が少なかったので、念の為、おトイレに寄り道です。乗車時間1時間は結構長いんで行ける時に行っておきましょう。
おトイレは三角形の特徴的な建物なので、すぐわかると思います。多分、富士山を模っているということなんでしょうね。
路線バスに乗り込んで「須走浅間神社停留所」にて下車します。手前に「須走入口」という名前の停留所がありますが、そっちでは無いので間違えない様に。

富士急バス「須走浅間神社停留所」〜須走口一合目「馬返し」

「須走浅間神社停留所」を下車したら、神社でご挨拶のために道路を渡って境内に向かいます。

「須走浅間神社」の正式名は東口本宮冨士浅間神社ひがしぐちほんぐうふじせんげんじんじゃです。

東口は須走口を指し、本宮は各地に分かれた神社の大元を指すので、この地で発展した富士講の本拠地として栄えた神社となります。

それだけに、境内はかなり広い敷地となっていて、大杉の間を通る遊歩道が整備されたちょっとした公園といった体になっています。

特徴的なのは、宝永4年(1707)の大噴火の際に飛来した大きな火山弾が置かれているところでしょうか。

かなり大きな岩の塊で、当時はこんな巨大な塊が無数に降り注いできたことを考えると、大噴火が起こった際の絶望的な様子が垣間見える気がして、考え深いものがありました。

そのほかには、狛犬が富士塚の上に立っていたり、神門の中にお祭りで担ぐ富士山のミニチュアが置かれていたりと、なかなかに見どころの多い神社となっていますので、ここをメインに観光に訪れるのも面白いかと思います。

拝殿にてご挨拶を終えたら、駐車場側の鳥居から外に出て、道の駅すばしり、ふじあざみラインへと進んでいきます。

長くまっすぐに続く鋪道歩きは、風景の変化が乏しいのでなかなかの修行となりますが、勾配は穏やかなので、マインドフルネス的に淡々と進んでいきましょう。

勾配が少し急になり九十九折りの坂道を登っていくと、真新しい砂防堰堤が見えてきます。

天気が良ければ、振り返り越しに御殿場の街並みや箱根の山々を眺めることができることでしょう。

砂防堰堤を通過したら、須走口一合目「馬返し」までは10分ほどとなります。

ここから、鋪道と旧登山道の分岐があります。

どちらを使っても須走口五合目までは登れるので、気が向いた方で進んでください。

今回は、降雨後で泥濘がひどそうだったので鋪道を登っていくことにします。

ギャラリー

「須走浅間神社停留所」を降りたら回れ右して、境内に入っていきます。ちなみに、神社に興味無いようだったら、もう一つ先の「道の駅すばしり停留所」で降りた方が時間稼げるかもしれません。降りたことないからしらんけど。
境内入り口には、信しげの滝があります。小さいながらも水量が多くて激しい滝なので、ちょっと見ていくといいです。
正面鳥居には「不二山」の文字が掲げられています。二つと無い山って意味みたいです。
鳥居の脇にあった火山弾。宝永の大噴火ではこんなのが飛んできたんですね。
隣に立ってる説明文によると、重さは1トンもあるみたい。こんなのがいっぱい降り注ぐとか、富士山のマップ兵器パネェす。
境内の真ん中にある赤い神門。二階建ては楼門と呼ぶそうです。
隣の案内板に書いてありました。
手前の狛犬たち。塚の上に立つ姿が凛々しいです。
こっちは、我が子を谷に落として鍛えてる風になってました。そういえば、ラオウ伝にもそんなエピソードがありましたね。知りませんか。そうですか。
楼門の裏には、お祭りの時に担ぐ富士山のミニチュアが2つありました。こっちが小さい方。
こっちは大きい方です。鳥居に「不二山」と書いてあるのが細かいなあ。
一番奥の拝殿まで来ました。ここでご挨拶したら左手に進みます。姫さま、いってきますねー。
裏手の鳥居を潜って道の駅すばしり方面へ向かいます。
おトイレはここのを使うと良いかと思います。綺麗ですし。おすし。(死語)
駐車場を突っ切って、陸橋に登ります。
その前に、陸橋足元のベンチで身支度しておきます。
天気が良ければ、陸橋の上から富士山がデーンと見えるのですが、この日はダメでした。残念。
陸橋を渡って、道の駅すばしりへ。
結構大きい建物なのですぐわかると思います。
なお、建物の前では、無料で富士山のおいしい水がいただけます。ここで水を汲んでいくのも良いかもしれません。やったことないけど。
裏手にはベンチが多数ありました。ここ使わせてもらって身支度してもいいかもしれませんが、フードコート利用者の方が優先だと思うので配慮は忘れずに。
本線に戻って、富士山へ向かいます。
ここを潜って
ふじあざみラインをまっすぐ進みます。
須走口五合目まで正確には12kmあります。これを長いとみるか、そうでもないとみるか。わたし的には結構長いなあって感じです。
追い抜き車両に気をつけつつ直進を歩いていくと、野鳥の説明が書いてある壁が見えてきます。この辺りから九十九坂に入ります。
右に左に蛇行しながら1時間ほど登ってくと
視界の開けた場所が見えてきます。
振り返ると、御殿場の街並みが見えました。箱根の山も見えるはずなのですが、朝っぱらは雲の中でした。残念、残念。
さらに先に進んで、新しい砂防堰堤を通過すると
一合目「馬返し」に到着です。
バス停がありますが、夏の時期しかバスは来ないのでご注意ください。
5分ほど進むと、旧登山道の入り口も見えてきます。
破線ルートではありますが、踏み跡はしっかり付いているので、ほぼ迷うことは無いと思います。グランドキャニオン付近だけちょっとわかりづらかったかな。今回はこっちは通らずに鋪道で登ることにします。

須走口一合目「馬返し」〜須走口二合目「狩休」〜須走口五合目

引き続き鋪道を登っていきます。

ここからの注意点としては、鋪道に設置されている歩行者用の幅が狭くなっている点です。

多分、歩行者が通過することは想定していないのでしょう。

大人一人がなんとか歩ける幅しか確保されていないので、背後の車の音に気をつけて登ってください。

須走口二合目「狩休かりやす」の駐車場を通過したら、更に変化が乏しくなって黙々と歩くだけになっていきます。

途中、旧登山道と合流する場所が数箇所あるので、変化のない環境が苦しくなってきたら旧登山道にスイッチして歩くのも良いでしょう。

折り返し、折り返し進んでいくと「須走口五合目」に到着です。

この時点で疲れが溜まっているようでしたら、右手を進んで山小屋前のベンチをお借りして休憩入れるといいでしょう。

「須走口五合目」から、まぼろしの滝のできる「成就ヶ沢」までは30分ほどで到着できます。

ギャラリー

引き続き鋪道のスラロームを登っていきます。
この辺りから、緑の中にツツジの紫色が目につく様になってきました。
グランドキャニオンへの入り口を通過します。この先は自衛隊訓練場の敷地内に入るため通行禁止になっています。ちなみに、グランドキャニオンとは、宝永大噴火により降り積もったスコリアでできた砂漠が、洪水により侵食され出来上がった短い渓谷です。地層が顕になった様が米国のグランドキャニオンを彷彿とさせることから、そのように名付けられたそうです。訓練場の敷地内というだけでなく、崩壊が進んで危険なんだそうで、二重の意味で入り込むのはやめた方が良いみたいです。残念。残念。
新緑いっぱいの鋪道を登っていくと
工事中の区間がありました。人が歩いて通過するのは珍しいようで、がんばれ、がんばれと応援されてしまいました。ありがたいことです。
元気をもらってどんどん登っていくと
須走口二合目「狩休」に到着です。
ここにもバス停がありますが、一合目と同じく、富士山開山の時期しかバスは通りません。
旧登山道への分岐を通過して先に進みます。
気になる看板が立ってました。キノコ刈りしている人でもいるんでしょうかね。
少しアップダウンができた鋪道を進んでいくと
麓から11kmの案内が見えました。五合目まで残すところあと1km。がんばれ。がんばれ。
ラストスパートを上り切ると、須走口五合目直前の分岐地点に到着です。ここを右に曲がると山小屋がみえますが、今回はまっすぐ進んで、駐車場方面へ向かいます。

須走口五合目〜成就ヶ沢〜須走口五合目

「成就ヶ沢」に到着して直ぐの場所に、最初の滝ができるポイントがあります。

まずは、ここに水の流れができているか確認してみましょう。

もし、ここで滝を確認できなかったら、上流に遡ることで水の流れを確認できる場合があります。

シーズン中は、結構な人数の観光客が遡行していってるので安心感がありますが、整備された登山道があるわけでは無いので無理は厳禁です。

少しでも不安を感じたら、スパッと切り替えて引き返す様にしてくださいね。

ギャラリー

駐車場に向かって坂を登ります。ここが微妙にキツいんですよね。
第二駐車場が見えてきたら、さらにその奥へ向かいます。
まぼろしの滝を示す案内が目立ち始めました。中国語読みだと「須走幻影之瀑布」なんですね。なんだか厨二心を刺激されるネーミングです。
第三駐車場まで登ってきました。工事中のようで、こちらには車両は停められないみたいでした。
駐車場を突っ切った先の高台を登ると
まぼろしの滝に続く山道がみえてきました。
枝を横に広げた低い木々の間をすすみます。
高山植物の樹林帯を進んで
溶岩の通り道を横切ります。
キツめの坂を登ると
視界が開けて、富士山っぽいトラバース道にでました。晴れていれば、すごく展望の広がる場所なんだろうなあ。
ガイドロープを頼りに雲の中を進むと、最初の滝出現ポイントに到着です。時期が早かった様でちょろちょろとした水量で、とても滝にはみえません。
少し上流に遡行すると、ちょっとずつ水の流れが目につく様になってきました。
さらに30分ほど登ると、連続した小さな滝を確認することができました。
1時間ほど遡行して行ってみましたが、これぞ「滝」といった大きな落差のものはまだ出現していないようだったので、諦めて下山することにしました。来週あたりはもう少し水量増えてるんだろうな。
振り返って来た道を降ります。
途中から視界がぼんやりし始めたので、こまめにGPSアプリで方向確認しながら降りていきます。
ガイドロープ手前まで降りて来ました。
あとはロープを伝って須走口五合目まで戻ります。
樹林帯に入って
溶岩流の跡地を横切って
まぼろしの滝入り口の案内を通過すると
駐車場前の鋪道まで戻ってこれました。
折角なので、山小屋の様子もみていきます。
インフォメーションセンターが新しくなっていました。以前は掘立て小屋みたいだったのに、立派になったものです。
そして、山小屋前に到着です。今回は立ち寄らずにそのまま帰ることにします。

須走口五合目〜須走口二合目「狩休」〜須走口一合目「馬返し」

「須走口五合目」まで戻ってきたら、そのまま鋪道を降っていくことにします。

鋪道を使って下山する際は、ペース配分に注意が必要です。

特に普通車が通過する一般道は、地面が平坦でコンディションが良いので、調子に乗って駆け降りてしまう傾向が強いかと思います。

1時間程度の短い区間であれば、そういう進み方でも大丈夫かと思いますが、2時間、3時間と継続して降っていくと、硬いアスファルトを踏みつけるときに受ける衝撃や負担が結構溜まってきます。

少し歩幅を抑えてゆっくり目に降る方が良いでしょう。

ぐるぐると九十九坂を降っていき「馬返し」まで降ってこれたら、降りルートも行程の半分をクリアです。

引き続き、ゆっくり目のペースで降りていきましょう。

ギャラリー

来た道を降っていきます。
廃屋を通過して
黙々と降りていきます。この間に結構な数のロードバイクを見かけました。近々レースでもあるのかな。
須走口二合目「狩休」まで到着です。帰りはやっぱり早いですね。
駐車場の脇を通過して
登ってくる時に応援してくれた工事現場も通過します。
間延びした「低速ギア」の文字を眺めて降ります。
須走口一合目「馬返し」に到着です。ようやく下山ルートも半分を消化できました。あと半分。あと半分。

須走口一合目「馬返し」〜富士急バス「須走浅間神社停留所」

「馬返し」を通過して、数回のUターンを通過したら、残った長い直線を消化していきます。

木々の間から御殿場の街並みが見え隠れするので、登ってきた時に比べたら楽に感じるかもしれません。

長い直接を歩き切って、道の駅すばしりまで到着したらゴール地点「須走浅間神社停留所」までは正味10分程度です。

一気に歩き切ってしまって、コーラでも飲みながらゆっくり休憩を入れてくださいね。

ギャラリー

残り半分を降っていきます。
その前に、新しくできた砂防堰堤から下界を見下ろします。ちょっと雲が晴れて箱根山の一部も見ることができました。
こっちは愛鷹山の裾野ですね。
短い区間ですが、ちょっとだけ展望が楽しめてよかった。よかった。
樹林帯の間を右へ左へ降っていきます。
野鳥の説明の書かれた壁がみえてきたら九十九坂も終了です。
ここから長い直線の降りに入ります。
登りのときとの違いは、木々の合間から下界の様子がちょっとだけ見える点でしょうか。
膝への負担に気を付けながら淡々と降っていくと、浅間神社まで2kmの看板が見えて来ました。
須走インターチェンジの脇を通過して
高速道路下を通過
道の駅すばしりへ向かいます。
道の駅の裏手がみえてきましたね。
道の駅すばしりに到着です。朝方に比べてかなり賑わってました。
道の駅すばしりを通過して
浅間神社方面へ
遊歩道を抜けると
陸橋が見えました
陸橋の上から箱根の山が見えるはずだったのですが、タイミング悪く雲に隠れてしまいました。
とぼとぼと陸橋を降りて
裏口から入ります。
拝殿に到着したら、帰って来た報告をします。姫さま、ただいまです。
鳥居にお辞儀をして
「須走浅間神社停留所」にてゴールです。この路線のバスは頻繁に遅れるので気長に待つことにします。
今回は20分遅れでバスが来たので、それに乗って御殿場駅に帰って来ました。汗もかいたことだし、駅近の銭湯「人参湯」に寄り道したかったのですが、なんとなんと、2023年2月に閉業しちゃったんだそうです。ショックすぎる。
仕方がないので、御殿場線に乗って山北駅にある町営施設「さくらの湯」に向かうことにします。

おまけ

今回は、久々の御殿場駅ということでお気に入りの「人参湯」に寄り道してみたのですが、暖簾が出ていません。

臨時休業なのかとネットで調べてみたところ、2023年2月に閉業してしまったようです。

このご時世なので致し方ないとはいえ、駅チカで使いやすく、素朴な雰囲気の素敵なお風呂だっただけに、とても残念です。

仕方がないので、山北駅まで進んで「さくらの湯」に入っていくことにしました。

こちらの入浴施設は、町営施設で入浴料金が大人一人500円ととてもお財布に優しいお風呂になっています。

制限時間が2時間な点、コロナワクチン接種会場として頻繁に休館となる点が玉に瑕なのですが、駅近で移動が少なく、21時まで営業しているので、あの界隈だと営業していればとても使いやすい施設かと思います。

御殿場駅に下山するときには、前もって営業時間を確認しておくとよいかもしれませんね。

「さくらの湯」については、以下の記事に詳しくまとめてますので、一緒にみていってくださいね。

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ギャラリー

山北駅に着く頃には、すっかり暗くなってました。
「さくらの湯」は、山北駅改札とは逆側に立っている山北町健康福祉センターの3階にあります。
センター入り口に「本日営業」の看板が出てました。よかったよかった。
お風呂でさっぱりして駅前まで戻ったところ、ちょうどいい塩梅に小田急線「新松戸駅」行きのバスが停車してたのでササっと乗り込みます。
新松田駅からは、タイミングよく快速急行に乗れたので、これで都内に戻りました。おつかれさまでした。

まとめ

富士山須走口五合目のまぼろしの滝に訪れたときの様子でした。

まぼろしの滝は、雪解けの量や降雨によって、出現したり、しなかったり、運の要素が強いように思います。

そんな時は、頑張って上流に遡行してみると、水の流れを楽しめるかもしれません。

GPSアプリなどを使って現在地を把握しつつ、無理無い範囲で探検してみると面白いかもしれませんよ。

それでは、ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

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