精進峠にある展望台は、正規ルートから少し奥まった場所にあって初見だととても判りづらいのですが、富士山と精進湖を一望できる絶好の展望ポイントとなっています。
この場所でも十分に絶景を楽しむことができるのですが、別にもう1箇所、絶景ポイントがあることご存知でしょうか。
今まで精進湖には何度か足を運んでいたのですが、どうしても見つけられずにいたのですが、この日ようやく発見することができました。
今回は、そんな隠れた展望ポイントへの道筋の説明を中心に、紅葉見頃な精進湖から本栖湖にかけて縦走したときの様子をお話ししていきます。
隠れた絶景みたいなパワーワードにビビッとくるタイプにはソソられる内容になっているはずです。
是非、最後まで読んでいってくださいね。
基本情報
まずは、今回の山行についての基本情報です。
日付:2022/11/6
天候:晴れのち曇り
エリア:精進湖エリア
コース概要:山田屋ホテル前停留所〜パノラマ台下〜根子峠〜精進峠〜精進峠展望台その1〜精進峠展望台その2〜根子峠〜パノラマ台〜中ノ倉展望地〜本栖湖停留所
難易度:体力☆☆、技術☆、危険☆
交通機関:
(往)富士急行線「富士山駅」から富士急バスで「山田屋ホテル前停留所」に向かい、そこからスタート
(帰)「本栖湖停留所」から富士急バスで富士急行線「富士山駅」に向かい、そこから帰路へ
概要
精進湖
精進湖は、山梨県南都留郡富士河口湖町にある富士五湖の一つです。
少し奥まった場所にあることから、以前は静かな観光地のようでしたが、ここ最近のキャンプブームの影響か、週末になると湖畔のキャンプ場では多くの観光客が足を運ぶ場所になっているみたいです。
そして、精進湖といえば「子抱き富士」が有名です。
精進湖から富士山を眺めると、手前の大室山が富士山に抱かれた子供の様にみえるということで、このように呼ばれるんだとか。
特に、山田屋ホテル前の湖畔からの眺めが秀逸なので、桜の時期、紅葉の時期に訪れると幸せな気分に浸れます。
精進湖や子抱き富士については、次の記事にも書いてますので、合わせて読んでみてくださいね。
本栖湖
本栖湖は、山梨県南都留郡の富士河口湖町と南巨摩郡の身延町とを跨いで存在している、富士五湖の一つです。
富士五湖の中では一番深い湖で、北面からの逆さ富士がとても有名です。
ただ、逆さ富士を見れるタイミングは限られていて、風の弱い早朝などに訪れる必要があるようです。
湖畔には、キャンプ場がたくさんあるので、キャンプのついでに訪れるというのが良いんだろうと思います。
本栖湖については、次の記事にも書いてますので、こちらも合わせて読んでみてくださいね。
今回の山行上でのポイント
地図上の位置と標高
今回の山行で歩いた場所について、地図上の位置、標高です。
「Download file」のリンクからGPXデータとしてダウンロードできます。
ご自由にご活用ください。
最高点の標高: 1325 m
最低点の標高: 904 m
累積標高(上り): 1298 m
累積標高(下り): -1292 m
総所要時間: 04:51:14
歩いた軌跡
続いては、GPSデータを元にした軌跡です。
市販の地図
今回の山行ルートが掲載されている市販の地図も載せておきます。
本来であれば、国土交通省国土地理院のサイトから2万5千分の1地形図を購入、印刷して持参するのが正しい在り方ですが、毎回それだと面倒なので、紙面の地図は5万分1の市販地図をザックに入れて持って行くことにしています。
わたしの山行でのメイン地図はGPSアプリに移っており、紙面地図は予備扱いなため、今のところこの運用で困った事態には陥っていません。
ただ、読図の勉強をちゃんとしたい場合は、2万5千分の1地形図を購入した方が良いです。
5万分の1の等高線は荒すぎて地形把握には、ほぼ役に立たないのでご注意くださいね。
おすすめ展望ポイント
今回の山行ルート上の展望ポイントは、次の通りです。
- 山田屋ホテル前
- 精進峠展望台その1
- 精進峠展望台その2
- パノラマ台
- 中ノ倉展望地
山田屋ホテル前
今回の山行ルート上の展望ポイントの一つ目は「山田屋ホテル前」です。
同じ名前のバス停があるので判りやすいかと思います。
この位置からは、バランスよく富士山と大室山が重なって子抱き富士を眺めるには最適の場所になっています。
湖畔には、さくらやもみじの木々が植えられているので、これらと合わせると季節にあった眺めも楽しめます。
今回は紅葉見頃なときに訪れることができたので秋の雰囲気満載の子抱き富士を楽しむことができました。
残念な点は、湖畔には車の乗り入れが可能な点でしょうか。
駐車場さながらに車が泊まっているので、遠くから眺めるとあんまり景観はよろしく無くなるので、映えを狙った写真を撮りたい場合は、この点ご注意ください。
ギャラリー
Instagramにアップした動画も掲載しておきます。あわせてご覧ください。
精進峠展望台その1
今回の山行ルート上の展望ポイントの二つ目は「精進峠展望台その1」です。
地図上の「精進峠」から「精進山」に少しだけ進んだところから道を外れた場所にあるので、通過してしまう人が多い場所ですが、高い位置から子抱き富士を眺めることができるとても気持ちのよい場所になっています。
3、4名入るとぎゅーぎゅーになってしまう狭い空間なのですが、訪れる人はとても少なくて意外とゆっくりできるのは助かりますね。
紅葉の時期に訪れると、さらに映えるので11月になったら一度訪れてみてくださいね。
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精進峠展望台その2
今回の山行ルート上の展望ポイントの三つ目は「精進峠展望台その2」です。
先に述べた「精進峠展望台その1」よりも「精進山」方向にずれた位置にあるもう一つの展望台になります。
こちらは、本当にわかりづらくて、わたしも今回ようやく見つけることができた場所です。
富士山、大室山、精進湖が綺麗に一列に並ぶ場所となるので、絶好の撮影ポイントにもなっているようです。
「精進峠展望台その1」の方は、精進湖が北に少しずれてしまうので、こっちの方が写真映えは良いのかもしれませんね。
この日も、三脚立てた方々が2名ほど詰めて撮影していました。
とても狭い場所で2名入ったら満員なので、滞在している方がいらっしゃったら、数枚写真を撮らせていただく程度に留めて、先に進んだほうが良いでしょう。
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パノラマ台
今回の山行ルート上の展望ポイントの四つ目は「パノラマ台」です。
精進湖と本栖湖の間にある高台で、広大な青木ヶ原樹海の先に富士山を望めるとても開放感のあるポイントです。
登山口から1時間程度でたどり着けるので、非常にお手軽で且つ、この絶景が拝めるということで非常に多くの登山者が訪れる人気スポットです。
広さも申し分なくて、10名ほど滞在していても十分眺めを楽しめる余裕はあります。
ただ、ベンチなどは設置されていないのでレジャーシートとか携帯座布団なんかを持ってくると捗るかと思います。
なお、古い旺文社の地図にはトイレがある様な書き方がされていますが、わたしが探した限り、そんなものはありませんでした。
ひっきりなしに人が訪れる場所でもあるので、「キジ撃ち」「お花摘み」できる場所でもありません。
その点は期待しないでくださいね。
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中ノ倉展望地
今回の山行ルート上の展望ポイントの五つ目は「中ノ倉展望地」です。
本栖湖の北岸の高台にある展望地で、1000円札の裏面の逆さ富士を撮影した場所のようです。
現地は、段々になった展望所で狭いながらも5、6名は滞在できそうな雰囲気がありました。
流石に、ここまでくると大室山も横にズレて過ぎているので、子抱き富士とは言えない眺めになりますが、本栖湖の深い青色、湖畔を染める紅葉の赤色と一緒に眺める富士山はそれは素晴らしいものがありました。
11月に入ったら、こちらにも是非足を向けてみてくださいね。
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注意した方が良さそうな区間
今回の山行ルート上で、注意したほうがよさそうな区間は特にありません。
- 特になし
今回の山行での服装
今回の山行では、次のような服装の組み合わせを持参していきました。
同じ時期に赴かれるときの参考にして見てください。
- ベースレイヤー:半袖Tシャツ
- ミドルレイヤー:薄手の長袖Tシャツ
- アウター:ソフトシェル、レインウェア、薄手フリース
- ボトムス:薄手の長ズボン、厚手のソックス
- その他:手ぬぐい、ネックゲーター、薄手の手袋
今回の山行のコンディションは次の通りでした。
- 天候:晴れのち曇り
- 気温:歩き始め10時ごろで14℃前後、昼頃ごろは20℃前後、夜間は10℃前後
- 活動場所:標高1,000m前後
11月初旬、この日の精進湖方面は始終日差し入る暖かい日となりました。
この日歩いたルートは、急登がほとんど無く半袖Tシャツでもちょっと涼しいくらいの状況でした。
下山した後は、体を動かしていないので、半袖Tシャツだと肌寒く、薄手長袖Tシャツにソフトシェルをプラスした格好で過ごしていました。
帰宅時は電車でしたが、日暮れを迎えた後は流石に寒くて薄手フリースも着込んで帰る形となりました。
以下の記事にわたしが里山登山に使っているウェアの具体的な品名や組み合わせについてまとめていますので、詳細知りたいようでしたら合わせて読んでみてください。
あなたが、同じ時期の同じ界隈に赴くときの参考になれば幸いです。
ギャラリー
山行の記録
ここからは、今回の山行について述べていきます。
アプローチ
精進湖へのアプローチですが、都内からの日帰りルートは次の2つです。
- JR東京駅からJR中央線、富士急行線と乗り継いで、富士山駅から富士急バスで向かうルート
- JR東京駅からJR東海道線、JR見延線と乗り継いで、JR富士宮駅から富士急静岡バスで向かうルート
後者のルートは乗り継ぎが悪くて、現着が午後になってしまいます。
このため、前者で向かうこととしました。
JR高尾駅、JR大月駅でそれぞれ電車を乗り継いで、富士山駅から富士急バスの新富士駅行き路線バスに乗って「山田屋ホテル前停留所」に向かいます。
途中のおトイレは、JR大月駅、富士山駅それぞれの構内と、富士山駅のバスきっぷ販売所にあります。
バスの乗車時間が1時間近くあるので、どこかで一度はおトイレを済ませておくのが良いでしょう。
「山田屋ホテル前停留所」に到着したら、目の前が子抱き富士の絶好の展望スポットになっています。
まずは、湖畔からの眺めを楽しんでから、登山開始すると気分良くスタートが切れますよ。
ギャラリー
山田屋ホテル前停留所〜パノラマ台下〜根子峠〜精進峠
湖畔散策を終えたら「山田屋ホテル前停留所」から歩いて5分の「パノラマ台下停留所」に向かいます。
ここから「精進峠」へ直登するルートもありますが、結構な急坂なので今回はパスして緩く登るルートで楽していきます。
九十九折りの緩やかな坂道を登って行くと1時間ほどで根子峠に到着です。
そこからは尾根筋を通って三方分山方向へ進みます。
尾根筋の方が岩が多く、先ほどの九十九坂よりも歩きづらいので注意して進んでください。
2、3つ高台を超えると、鉄棒だけが刺さっている「精進峠」に到着です。
展望台はここから1分の場所にある薄い分岐を折れて向かうことになります。
ギャラリー
精進峠〜精進峠展望台その1
「精進峠」からちょっとした登り坂を登って岩の脇にある薄い分岐を折れて突き当たりまで行くと、精進峠の一つ目の展望台に到着します。
この場所、地図に記載ありますが案内や目印が無く、初見だと見つけるのにちょっと難儀するかもしれません。
目印となるのは坂を登り切ったところにある岩で、この岩の対面に直角に曲がる感じになります。
文章だとわかりづらいので、ギャラリーの方に載せている映像で確認してみてください。
展望台は定員3、4名程度の狭い場所ですが、眺めはすこぶる良いです。
探すのに少し時間がかかるかもしれませんが、精進湖に来たら是非立ち寄ることをお勧めします。
初見だと間違い無く感動できますよ。
ギャラリー
精進峠展望台その1〜精進峠展望台その2
精進峠の一つ目の展望台を見つけることができたら、もう一つの展望台も探しておくことにします。
一つ目の展望台から、さらに三方分山方面にすすんでいくと、根元にピンクの紐の付いた二股の木があるはずです。
これが入り口の目印になります。
この二股の木の脇にうっすらと見える踏み跡に沿って少し進むと、視界がひらけて、もう一つの展望台に到着です。
こちらの展望台は、先ほどのものよりも小さく2名で満員という狭さなので、長期滞在は避けた方が良いでしょう。
しかし、こちらからの眺めの方が富士山、大室山、精進湖が直線に並ぶので撮影ポイントとしてのバランスはよかったです。
折角なので、こちらも見つけてのぞいてみると良いですよ。
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精進峠展望台その2〜根子峠〜パノラマ台
二つの展望台を見つけることができたら、もと来た道を戻りパノラマ台経由で本栖湖方面へ足を伸ばしてみます。
「精進峠」「根子峠」と戻って、さらに、ゆるいアップダウンを何回か繰り返すと「パノラマ台」に到着です。
こちらは、いままでの二つの展望台に比べるとかなり広い空間で、且つ、知名度の高い人気スポットになっています。
この日も10名ほど滞在してお昼休憩をしていました。
東家はあるものの、ベンチは無いので地べたに座るのが嫌な場合は、レジャーシートや簡易座布団を持参してくると良いでしょう。
「パノラマ台」での眺めを楽しんだら、この日最後の展望ポイント「中ノ倉展望地」へと向かいます。
ギャラリー
パノラマ台〜中ノ倉展望地
「パノラマ台」から数分、もと来た道を戻ると「中ノ倉峠」への分岐が見えてくるので、そちらに折れて進みます。
ここからの道は尾根筋を永遠と進むのでは無く、片側が落ち込んでいるトラバース道を進む区間が増えてくるので、少々慎重さが必要になってきます。
1時間ほど歩き、本栖湖への降下ポイントを通過したら「中ノ倉展望地」に到着です。
階段状の展望台から見える富士山は趣があって大変すばらしいので、足をとどめて楽しむと良いでしょう。
一通り楽しんだら、先ほどの本栖湖への降下ポイントより湖畔に降りることにします。
ギャラリー
中ノ倉展望地〜本栖湖停留所
降下ポイントより湖畔に降りると、駐車場とおトイレがあります。
この駐車場の脇からの眺めも悪くありませんが、富士吉田方面へ5分ほど歩くともっと展望に優れたポイントが見えてきます。
こちらは、観光バスも立ち止まるほどで、多くの観光客がこちらで記念撮影をしていました。
そんな賑やかな場所を通過したら、湖畔に沿って伸びる車道を吉田口方面へ歩いていきます。
観光バスが良く通過する交通量の多い道なので、注意しつつ進む必要はあります。
ところどころで富士山への眺めを楽しみつつ進んでいくと、キャンプ場、トンネルと通過することとなり、最終的に「本栖湖観光所」に到着することができます。
ここからバスに乗ることもできるのですが、バスの時間に余裕があったのでもう一つ先にある「本栖湖停留所」まで向かうこととしました。
こちらからは、お土産屋さんが近いのでバスを待つ間にお店の中で過ごしたり、対面の駐車場から本栖湖を眺めたりできるので、時間潰すには良い場所かと思います。
そして、この日はとても道が混んでおり、途中下車してお風呂に寄り道すると帰りが遅くなるようだったので、そのまま終点「河口湖駅停留所」まで向って、電車で帰宅しました。
ギャラリー
まとめ
精進湖から精進峠の二つの展望台を経て、本栖湖へ降って歩いた様子でした。
精進湖と本栖湖は、湖面の広さは本栖湖の方が大きいものの、どちらも同じくらい景観が良く、湖畔や外環の山を楽しむのに優れた観光地です。
特に、桜の時期、紅葉の時期は素晴らしい眺めが楽しめますので、機会作って訪れてみてくださいね。
それでは、ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
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