山行の記録|山開き直前に富士山御殿場七合目まで登ってみました

どうやら2022年の富士山も、7月1日に無事山開きを迎えることができそうです。

今年もしっかり登頂しておきたいので、一度、標高3,000mぐらいの高さまで登って足腰の調子を見ておこうかなと、御殿場七合目まで登ってきました。

あわよくば、山頂付近まで行ってやろうと思ってたのですが、最近平地歩きが多かったせいか全然足が上がらず、七合目でも精一杯。ヒーヒー言いながらの山行となりました。

それでも、6月中盤の富士山はまだ肌寒いこと、未整備の登山道は結構荒れていることなどがわかり、色々と勉強にもなりました。

6月の富士山、どんな風なのか興味あるようでしたら、今回の記事で少し伝わるかもしれません。

どうぞ、最後まで読んでいってくださいね。

目次

基本情報

まずは、今回の山行についての基本情報です。

山行の基本情報

日付:2022/6/12

天候:曇り時々晴れ

エリア:富士山エリア

コース概要:JR東海道線「三島駅」〜富士急バス「水ヶ塚公園停留所」〜宝永第一火口縁〜富士宮六合目〜宝永第一火口縁〜宝永山〜馬の背〜御殿場七合目〜富士急バス「御殿場新五合目駅」

難易度:体力☆☆、技術☆、危険☆

交通機関:

(往)JR東海道線「三島駅」から富士急バスで、「水ヶ塚公園停留所」へ

(帰)「御殿場新五合目停留所」から富士急バスで、JR御殿場線「御殿場駅」へ

概要

御殿場ルート(ごてんばるーと)

御殿場ルートは、富士山五合目から山頂に続く4つの主要ルートの中で最長の長さとなるルートです。

スコリアと呼ばれる軽石状の火山石が広範囲に堆積した、これぞ富士山という風景を醸し出しているルートです。

詳しくは、過去の山行の記録に書いていますので、興味ありましたら次のリンクよりご確認ください。

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宝永山(ほうえいさん)

宝永山は、江戸時代中盤となる宝永4年(1707)に起こった宝永大噴火の際に生じた宝永第一火口縁の先端に当たるピークです。

詳しくは、これも過去の山行の記録に書いてありますので、興味ありましたら次のリンクよりご確認ください。

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今回の山行上でのポイント

地図上の位置と標高

まずは、今回の山行で歩いた場所について、地図上の位置、標高を示します。

また、「Download file」のリンクからGPXデータとしてダウンロードできます。

ご自由にご活用ください。

合計距離: 16031 m
最高点の標高: 3037 m
最低点の標高: 1438 m
累積標高(上り): 1849 m
累積標高(下り): -1844 m
総所要時間: 06:59:23
Download file: climbing-record-20220612.gpx

歩いた軌跡

続いては、GPSデータを元にした軌跡です。

市販の地図

今回の山行ルートが掲載されている市販の地図も載せておきます。

本来であれば、国土交通省国土地理院のサイトから2万5千分の1地形図を購入、印刷して持参するのが正しい在り方ですが、毎回それだと面倒なので、紙面の地図は5万分1の市販地図をザックに入れて持って行くことにしています。

わたしの山行でのメイン地図はGPSアプリに移っており、紙面地図は予備扱いなため、今のところこの運用で困った事態には陥っていません。

ただ、読図の勉強をちゃんとしたい場合は、2万5千分の1地形図を購入した方が良いです。

5万分の1の等高線は荒すぎて地形把握には、ほぼ役に立たないのでご注意くださいね。

おすすめ展望ポイント

今回の山行ルート上の展望ポイントは、次の通りです。

展望の楽しめたポイント
  • 宝永山山頂から馬の背までの稜線
  • 御殿場七合目
宝永山山頂から馬の背までの稜線

今回の山行ルート上での展望ポイントの一つ目は「宝永山山頂から馬の背までの稜線」です。

今回は、宝永山山頂が雲の中で展望は絶望的だったのですが、その代わりに山頂から馬の背までの稜線で眺めを楽しめました。

特に下界方面への眺めが素晴らしく、山中湖から御殿場市街地にかけての山麓への眺望をかなり楽しむことができました。

ギャラリー

稜線に出たタイミングで丁度、下界への眺めが回復してしばらくの間楽しむことができました。
ゴツゴツの火山岩の向こうに御殿場方面の街並みが小さく見えてますね。
富士山山頂もちょっと雲が掛かり気味でしたが、まあまあ楽しめました。
御殿場七合目

今回の山行ルート上での展望ポイントの二つ目は「御殿場七合目」です。

休業中のわらじ館前から、眼下に雲を見下ろしつつ、更に高みにある澄み切った青空を楽しむことができました。

それ以外にも、雲の合間から見える山中湖や御殿場界隈の様子も楽しめて、素晴らしく良い雰囲気を味わえました。

ギャラリー

眼下に大きな雲が漂っていますが
雲の遥か上には、真っ青な空が広がっていて気持ちの良い眺望でした。
雲の下も、マダラな雲の影が面白い風景を作ってくれています。
そして、山中湖だけ避けるように雲が晴れてくれて、楽しく鑑賞できました。

注意した方が良さそうな区間

今回の山行ルート上で、注意したほうがよさそうな区間は、次の通りです。

注意した方が良さそうな区間
  • 宝永第一火口縁から山頂へ登る区間
  • 御殿場七合目から六合目の下り区間
宝永第一火口縁から山頂へ登る区間

今回の山行ルート上で、注意した方がよさそうな区間一つ目は「宝永第一火口縁から山頂へ登る区間」です。

宝永山へ登る際の危険地帯として、以前から何度か掲載している区間となります。

宝永第一火口の内側は地盤が不安定です。

加えて、富士山山頂から火口の底までの間には障害物がありません。

もし、落石が発生したら止まることなく底まで転がり落ちる可能性が非常に高い場所になります。

底には何基かベンチも置いてあるので、休憩場所になってはいますが、この場所での長期滞在はあまりお勧めしません。

記念撮影のために一時立ち止まる程度に留めて、速やかに宝永山山頂のある稜線まで登ってしまうか、反対側の宝永第一火口縁まで進んでしまいましょう。

ギャラリー

宝永第一火口縁から宝永山山頂に向かうには、火口の底を通ることになります。
道中に落石多発の警告が掲げてあります。厳重注意とか、なかなか厳しめな言葉が書いてあります。
ご家族の皆様が記念写真に立ち止まっているところが火口の底に当たります。周囲にはかなり大きめの火山岩がたくさん転がっていますよね。浮石っぽいのは最近転がり落ちてきたなんだろうと思います。
富士山山頂側の傾斜です。凹凸のほとんどない急斜面が火口の底まで続いているので
大規模な落石があったら止まらずに火口の底まで転がっていってしまいそうです。
御殿場七合目から六合目の下り区間

今回の山行ルート上で、注意した方がよさそうな区間二つ目は「御殿場七合目から六合目の下り区間」です。

昨年、御殿場ルートを降った時に、この区間は回避ルートが設定されていた記憶があるんですが、雨風による陥没部分が目立っていました。

この下りルート、大砂走りと同じくザレた急坂で駆け降りるには適している場所です。

調子良くスピードが乗った状態のまま通過しようとして、穴に足を取られてしまうと、勢いがついた状態で転倒することになるので相当に危険です。

もしも、この区間を通過する機会があったら、なるべくブレーキを掛けつつゆっくり目に通過するようにしてください。

ギャラリー

七合目の小屋から降りルートに入ると
ルートの所々に穴が空いているのが確認できました。
ある区間は、左側半分が陥没している状態で、ブレーキをかけながら慎重に降ることになりました。ここの通過、結構ヒザにきました。
宝永山山頂が見えてくるところまで降下してしまえば、後はハイウェイ状態でスイスイ行けましたが、それまではちょっと慎重に降ったほうが良さそうです。

今回の山行での服装

今回の山行では、次のような服装の組み合わせを持参していきました。

同じ時期に赴かれるときの参考にして見てください。

  • ベースレイヤー:半袖Tシャツ
  • ミドルレイヤー:薄手の長袖Tシャツ
  • アウター:ソフトシェル、レインウェア
  • ボトムス:薄手の長ズボン、厚手のソックス
  • その他:手ぬぐい、ネックゲーター、薄手の手袋

この日は、雨上がりの湿気が多い日でしたので歩き始めから半袖Tシャツで挑みました。

それでも、樹林帯は蒸し蒸ししていて、高度が高くならないと汗が滲む状況でしたが、宝永山の稜線に出てからは、強風に煽られて汗だくだった体もすっかり乾き切って肌寒さの方が強くなったのでソフトシェルを羽織って凌ぎました。

交通機関での移動中は、ソフトシェルの代わりに通気性の良い長袖Tシャツに変えることで暑すぎず、寒すぎずの車内を過ごすことができました。

梅雨時期は天候、気温がとてもよく変わるので、ウェアの脱着は小まめにしていくのが良いですね。

以下の記事にわたしが里山登山に使っているウェアの具体的な品名や組み合わせについてまとめていますので、詳細知りたいようでしたら合わせて読んでみてください。

あなたが、同じ時期の同じ界隈に赴くときの参考になれば幸いです。

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山行の記録

ここからは、今回の山行について述べていきます。

アプローチ

今回は、「水ヶ塚公園」からのアクセスです。

御殿場ルートなら御殿場新五合目からが普通なのですが、実は、5月末の宝永山登山の時に富士宮六合目のバリケードが開放されているのを見かけて、富士宮ルートから登ってやろうと思っての「水ヶ塚公園」スタートでした。

結果は、5月末の開放が特別だったようで、安定の冬季閉鎖中。

仕方がないので、急遽、御殿場ルートに切り替えての山行となりました。

そのようなわけで、「東京駅」から「水ヶ塚公園」までの乗り継ぎですが、まずはJR東海道線で「三島駅」へ向かいます。

そこから、富士急バスの水ヶ塚公園行きに乗って終点まで向かう流れとなります。

途中、おトイレは「三島駅」の構内と構外に一つずつと「水ヶ塚公園」園内に複数あります。

「水ヶ塚公園」まで我慢しても良いですが、バスの乗車時間は1時間ぐらいありますので、「三島駅」でも立ち寄っておいた方が良いでしょう。

身支度は「水ヶ塚公園」園内のベンチを使わせて貰えば捗るかと思います。

諸々準備できたら、「須山登山口」へ向かってスタートです。

ギャラリー

東京駅からは、東海道線沼津行き始発で「三島駅」へ向かいます。
「三島駅」の階段は東京寄りにあるので、最後尾車両に乗っていくと、降りてからがスムーズです。
「三島駅」では南口改札へ向かいます。そして、改札の前におトイレがあるので、混んでいなければ立ち寄っていきましょう。
そして改札を出るときには有人改札を使うようにしてください。「三島駅」はJR東海の管轄駅となるので、「東京駅」からだと管轄会社を跨ぐんです。これだと自動改札での精算が出来ないので止められてしまうんです。
エラく目立っていたポスター。交番に持ち込むと無償で処分してくれるんだそうですが、クロスボウとかフツーに持っているものなのかな。
改札を通過したら「2番のりば」に向かいます。
噴水の脇っちょを通過します。
2番のりばです。ここで待機です。
水ヶ塚公園行きの路線バスが来ました。この子に乗っていきます。
途中、バスの車窓から富士山が見えました。宝永山までは晴れてそうですね。
水ヶ塚公園停留所に到着です。おトイレは、停留所向かって反対側にありますので、念のために立ち寄っておきましょう。
身支度が整ったらスタートです。須山登山口の方へ進んで行きます。

富士急バス「水ヶ塚公園停留所」〜宝永第一火口縁

須山登山口からの登山道は、樹林帯から始まります。

この時期は新緑がとても綺麗で、苔むした地面と合わせて緑いっぱいの山道を気持ちよく歩くことができます。

ただ、標高はまだそれほどでもない1,500m前後なので、結構、蒸し暑く感じられます。

少し肌寒いくらいの服装でスタートするのが良いでしょう。

高度が上がるにつれて、徐々に涼しい風が吹いてきて三合目「御殿庭中」に着く頃には程よい涼しさとなっていきますが、ここからはザレ場に突入するので運動量が増して、今度は体の内側から暑くなってきます。

実際に快適になってくるのは第二火口縁に当たる稜線に出たあたりからです。

この日は、雲の中だったので涼しさ通り越して肌寒さを感じることにはなりましたが、山登りでハードに体を動かすなら、肌寒いくらいがちょうどいいだろうと思います。

「宝永第一火口縁」まで登ったら、一旦、富士宮六合目に向かうことにします。

ギャラリー

身支度ができたら須山登山口へ向かいます。
こちら側の出口から出て
登山口は、出口を出てすぐにあります。反対車線側なので、車の往来に注意して渡りましょう。
登山口です。デフォルメした地図があるので、ざっと確認してから向かうと良いです。
五合目まで標準タイムで210分。なかなかの距離に読み取れますね。
登山道に入ってすぐは、樹林帯です。新緑が綺麗な道が続きます。
この辺りは、多くの人に歩かれているので、踏み跡もはっきりです。
登り一合五勺の看板がありました。ここから御胎内(下り一合目)にも行けます。今回は真っ直ぐ富士宮五合目方面へ向かいます。
足元はこんな感じの砂利道と
ゴツゴツの道が交互に続く感じです。
正式名称「富士山自然休養林歩道」というのですね。何度も通っていたのにこの日初めて知りました。富士山界隈は新しい発見がいっぱいです。
ちょっと古めの案内板が出てきたあたりから
傾斜がキツくなっていきます。
一旦、視界が開けて
再度、樹林帯に突入したら
周辺地図の立つ分岐地点に到着します。
ここが「御殿庭(下)」です。
ここからさまざまなルートが伸びていますが、今回は左上の「宝永山」「富士宮五合目」方面に進みます。
相変わらずの樹林帯を進み
裾野市最高地点となる「御殿庭中」を通過します。ちなみに先ほどの場所は「御殿庭(下)」なので、「御殿庭(中)」になるように感じるのですが、そうじゃないんですよね。富士山界隈は不思議もいっぱいです。
不思議ちゃんな場所を過ぎたあたりから、ザレた坂道に変わっていきます。
傾斜もかなりキツくなってきたところで
宝永第二火口の下弦部分に到着です。晴れていたら、ここからも宝永山が見えたのですが仕方ありません。先に進みます。
ホワイトアウトした火口の縁を進んでいくと
「宝永第二火口縁」に到着です。ここから「富士宮五合目」へ分岐できます。今回は、さらに上の「宝永第一火口」へ向かいます。
息の上がるザレ場を登っていくと
「宝永第一火口縁」に到着です。
この辺りから人口密度が上がってきました。この時点では富士宮ルートを登る気満々だったので、ここから「富士山六合目」に向かいます。

宝永第一火口縁〜富士宮六合目〜宝永第一火口縁〜宝永山

「宝永第一火口縁」からは、宝永遊歩道を通って「富士宮六合目」まで向かいます。

そのまま、山頂方面に向かうつもりでしたが、山頂方面のバリケードが復活していることがここでやっとわかります。

どうしたものかと一瞬途方に暮れてしまいましたが、気を取り直して御殿場ルートから登ってみることにしました。

もと来た宝永遊歩道を戻っていくと、雲の合間から愛鷹山の山頂付近だけが薄らと見えてきます。

そして「宝永第一火口縁」まで戻る頃には、火口への眺めが復活しており、その奇景を楽しむことができました。

ここから稜線に出ることに備えてソフトシェルを羽織、火口の底へ向かいます。

無事に火口の底を通過し、宝永山山頂のある反対側の火口縁へ向かうザレた急坂を登り始めた頃、視界の異変に気がつきます。

目障りに飛ぶ大量の羽虫でした。

前日の雨で大量発生したのでしょう。明るい色のソフトシェルにびっしりと取り憑いてきてかなり不快な思いをしてしまいました。

ただそれも、稜線に出るまでの間です。

登り切ってしまえば、強い風で全て吹き飛ばされて、手で払い落とすまでもありませんでした。

この日の「宝永山山頂」は雲の中ではありましたが、御殿場方面の眺めだけは確保でき楽しむことができました。

ここから、御殿場ルートに向かい更に高度を上げていきます。

ギャラリー

「宝永第一火口縁」から宝永遊歩道を通って「富士宮六合目」に向かいます。
途中の案内で見ると2.3kmの距離みたいです。
本当だったら、ここから駿河湾が綺麗に見えるのですが、この日は雲の中でした。
仕方がないので黙々と進みます。
小屋が見えてきたところで
富士山山頂への分岐に到着です。
お隣は富士宮六合目の山小屋「宝永山荘」です。開山前なので休業中ですね。
そして、山頂方面の山道です。
「えっ。ちょ。だって」となりましたが、なんとか思い止まって御殿場ルートから登ることに決めました。
決めたからには、即行動です。もと来た道を戻ります。
そんな中、うっすらと愛鷹の山頂部分が見えてきました。
駿河湾の一部も見えてきて、ちょっと気分が上がってきたところで
「宝永第一火口縁」まで戻ると、宝永山方面の雲が晴れてくれて更に気分がアゲアゲになってきます。
今のうちに山頂まで登ってしまおうと、早速、火口に向けて進みますが
この辺りの雲の動きはチョッパヤなので、すぐにホワイトアウトしちゃいました。
火口の底からの眺めもこんな感じです。
ご家族の方々が休憩していたので、落石ありませんようにとお祈りして先に進みます。
ガイドロープに沿ってガレた坂道を登ります。
この辺りから小さな羽虫との戦いです。雨の日直後はこんな状態になるのかとびっくりでした。いい経験です。
明るい色を好むのか、オレンジのソフトシェルにこれでもかとくっ付いてきてました。
最初のうちは、小まめに払っていたのですが、埒が明かないのでそのままにして稜線の風で吹き飛ばすことにします。
息も絶え絶えになりつつ登っていくと
やっと稜線に到着しました。
御殿場方面の雲が晴れていて山中湖が見えたのことに、年甲斐も無くガッツポーズしちゃいました。
徐々に御殿場の街並みも見えてきたところで
宝永山山頂へ向かいます。
山頂の方位板に到着です。富士山山頂も下界も残念ながら雲の中だったので、休憩入れずに御殿場ルートへ向かうことにします。

宝永山〜馬の背〜御殿場七合目

「宝永山山頂」から火口縁の稜線を辿って「馬の背」についたら、今度は、御殿場ルートの登り方向の道へ向かいます。

降り方向からも登れるようですが、砂浜のように細かな火山石が積もった急坂を登るのはとても難儀です。ここは素直に登り方向の坂道から登ることにします。

九十九折りの坂道を登っていくと、段々と息が上がって足の運びも鈍ります。

歩いては休みを繰り返して、ようやく「御殿場七合目」の山小屋前まで到着してみると、雲を眼下に収めながら上空には青空が広がっていて、とても気持ちの良い眺めを楽しむことができました。

もうあと一踏ん張りして八合目まで行きたいところでしたが、この日はここでギブアップ。

大砂走りを降って、御殿場新五合目からバスで帰ることとしました。

ギャラリー

稜線を「馬の背」方面に進みます。
富士山山頂は、見えそうで見えない焦らしプレイ中です。
御殿場ルート側を見ると、何か小屋を立てている様子。新たにできる六合目の小屋でしょうか。楽しみです。
ぷらぷら歩いていると「馬の背」の案内が見えてきました。
案内を通過して御殿場ルートの上りに向かいます。
去年歩いたルートなので、懐かしい感じです。
九十九折りの登山道を進みます。
富士山山頂が少しだけ見えてきました。
高山ぽい青空が広がります。
ブルドーザー道を越えると
確か、標高3,000mと貼ってあった看板がありました。
そして、山小屋の案内板を通過すると
休業中の七合目山小屋が見えてきました。
今回の山行最高地点「御殿場七合目」に到着です。ここまで登ると空気が薄いのか、フワフワしてきました。
富士山頂は相変わらず雲の中ですが、かなり積雪は溶けているのが見てとれます。
下界に目を向けると山中湖が相変わらず存在感を出してますね。
大砂走りに立つポール達の先には、御殿場新五合目と思しき建物達が見えました。
宝永山方面は相変わらず雲の中のようでした。

御殿場七合目〜富士急バス「御殿場新五合目駅」

七合目はすっかり夏山の雰囲気になっていることが確認できたので、降り方向の道に入って進んで行きます。

宝永山との分岐に至るまでの区間は、雨風による陥没箇所が何箇所も穴を開けているので、注意しながら進みます。

宝永山との分岐を越えたら、ようやく大砂走りです。

そこからはハイウェイ状態でグングン高度を下げていきます。

途中、振り返って富士山山頂や宝永山山頂への眺めを楽しんだりしつつ降ったのですが、それでも、ここの降りは早いもので、さっくりと「御殿場新五合目」まで降り切ってしまいました。

最終バスの時刻をみると30分ほど余裕があります。

その間に、おトイレと着替えを済ませて、暫しのんびりとした後、バスで御殿場駅へ向かい、そのまま高速バスで帰路につきました。

ギャラリー

もう一段上に山小屋見えてますが、すっかりバテバテになってしまったので、今回はここまでで下山します。
陥没箇所や硬い岩場の箇所は慎重に
それ以外はスピード上げて降ります。
宝永山への分岐地点まできました。ここまでこれば、あとは危険な箇所もなく、ただただ重力の力を利用して下っていきます。
大砂走りはほっとくとどんどん駆け足になっていくので、横っ腹が痛くなってきます。そんな時は、なるべく砂が盛ってある場所目がけて足を下ろすようにすると、いい感じにブレーキがかかって一定速度で降りられます。ただ、靴底のすり減り具合が半端無いんで、新品の登山靴でこのルートは降りない方が良いでしょう。
一度、立ち止まって山頂方面を望みます。まだ降雪ありの状態でした。7月までに溶けますように。
降り再開です。ガイドロープはまだ貼られていないですが、定期的に立つポールが道案内してくれます。
雲に突入です。
何かの残骸や
何かの残骸を通過すると
雲の下へ突き抜けて、双子山が見えてきました。
途中からブルドーザー道に乗って、降りていきます。
大石茶屋の看板を掲げていた鉄塔まできました。
そして大石茶屋まで降りてきました。
正面にまわるとスタッフの方だろう車が止まっていて、営業への準備をしていました。
大石茶屋を通過して
登山口手前で道を離れ
抜け道から「御殿場新五合目」に抜けます。
鳥居の前まできました。
奥の登山口はまだ冬季閉鎖中でした。
そして、バス停前に到着です。最終バスまでの間に時間があったのでおトイレに立ち寄ります。
ここのおトイレは新しくて綺麗なので嬉しいですね。綺麗に使いましょう。
御殿場新五合目のお店もベンチやら、自転車置き場やら、いろいろ運ばれてきてました。開店までもう僅かといった雰囲気です。
山頂方面を望んでみましたが、真っ白。最後にワンチャン期待してたんだけどなあ。また、次回に期待です。
「御殿場駅」行きの最終バスがきました。富士急バスにはいつもお世話になってます。
そして、夕方の「御殿場駅」に到着です。反対の早乙女口にまわって、高速バスで帰ることにします。
駅中に大きな草鞋が展示されていました。
お隣の説明文。わらじで婚活ということで理解しました。
早乙女口に降りたら、3番のりばでバスタ新宿行きの高速バスを待ちます。
高速バスの到着です。ここからのバスは空席があれば予約なしで乗れるのがとても助かりますね。それではお疲れ様でした。

まとめ

山開きの前に、富士山御殿場七合目まで登った様子でした。

七合目の標高3,000mの高さまでなら、すっかり雪も溶けて富士山も夏山な雰囲気に突入していましたが、風はまだ冷たく、時々雹も落ちてきたりしていたので、快適に登るのにはもう少し気温が上がってくるのを待った方が良さそうでした。

開山まであと少し。今から待ち遠しいですね。

それでは、ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

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