山行の記録|御殿場口の山麓から双子山まで歩いてみました

山行

昨年から富士山の様々なルートを山麓から歩いていますが、残すところ御殿場口と村山口の二つとなりました。

今回はその中の一つ、御殿場ルートの山麓から御殿場新五合目までの区間と、その先にある双子山までの区間を歩いてみました。

山麓から御殿場新五合目までの区間はバスが通ってはいるのですが、歩いて行き来することもできることを知っておけば、もし最終バスに乗り遅れたとしても焦ることは無くなると思うので情報として知っておいて損は無い内容かなと思います。

それほど長い内容ではありませんので、最後まで読んでいってみてくださいね。

基本情報

まずは、今回の山行についての基本情報です。

山行の基本情報

日付:2022/5/7

天候:曇り

エリア:富士山エリア

コース概要:富士急バス「中央青年交流の家停留所」〜馬返し〜御殿場新五合目〜下双子山〜上双子山〜御殿場新五合目〜馬返し〜富士急バス「中央青年交流の家停留所」

難易度:体力☆☆☆、技術☆、危険☆

交通機関:

(往)JR御殿場線「御殿場駅」から富士急バスで、「中央青年交流の家停留所」へ

(帰)「中央青年交流の家停留所」から富士急バスで、JR御殿場線「御殿場駅」へ

概要

御殿場ルート(ごてんばるーと)

御殿場ルートは、宝永大噴火の際に降り積もったスコリアと呼ばれる軽石が敷き詰められた広大な斜面を昇り降りするコースです。

詳しくは、過去の山行記録にまとめてます。以下のリンクよりご確認ください。

双子山(ふたごやま)

双子山は、御殿場ルート登山口「新御殿場口五合目」から徒歩1時間にある、上下二つの側火山の総称です。

こちらも詳しくは前回の山行記録にまとめてます。以下のリンクよりご確認ください。

今回の山行上でのポイント

地図上の位置と標高

まずは、今回の山行で歩いた場所について、地図上の位置、標高を示します。

合計距離: 24238 m
最高点の標高: 1930 m
最低点の標高: 704 m
累積標高(上り): 1442 m
累積標高(下り): -1441 m
総所要時間: 07:07:31
Download file: climbing-record-20220507.gpx

歩いた軌跡

続いては、GPSデータを元にした軌跡です。

市販の地図

今回の山行ルートが掲載されている市販の地図も載せておきます。

本来であれば、国土交通省国土地理院のサイトから2万5千分の1地形図を購入、印刷して持参するのが正しい在り方ですが、毎回それだと面倒なので、紙面の地図は5万分1の市販地図をザックに入れて持って行くことにしています。

わたしの山行でのメイン地図はGPSアプリに移っており、紙面地図は予備扱いなため、今のところこの運用で困った事態には陥っていません。

ただ、読図の勉強をちゃんとしたい場合は、2万5千分の1地形図を購入した方が良いです。

5万分の1の等高線は荒すぎて地形把握には、ほぼ役に立たないのでご注意くださいね。

おすすめ展望ポイント

今回の山行ルート上の展望ポイントは、残念ながらありません。

本来であれば双子山のそれぞれの山頂からの眺めが絶景なのですが、今回は真っ白な雲の中で展望は望めませんでした。

展望の楽しめたポイント
  • 無し

注意した方が良さそうな区間

今回の山行ルート上で、注意したほうがよさそうな区間は、次の通りです。

注意した方が良さそうな区間
  • 双子山それぞれの山頂付近
双子山それぞれの山頂付近

今回の山行ルート上で注意したほうがよさそうな区間は、「双子山それぞれの山頂付近」です。

往来に技術が必要な箇所では全く無いのですが、今回雲の中を歩いてみて油断すると危なさそうだと感じたので、念のために上げさせてもらいました。

麓までは、ガイドとなるロープが引いてあるので、例え天候不順でも迷わずに行き来することができますが、それぞれの山頂までのルートにはガイドとなる指標がありません。

上双子山に至っては、人口に積まれたであろう石積みの中に三角点が紛れ込んでいて、山頂を示す案内もありません。

このような場所でホワイトアウトしてしまうと、戻るべき方向を見失いやすいので注意が必要です。

天候不順で訪れる場合は、GPS地図、コンパスを駆使して常に現在地を把握しながら行き来してください。

ただし、晴れた日であれば見晴らしの非常により絶景地ですので、その心配は不要です。

結論としては、晴れた日に訪れるのが正解ということになるのかなと思います。

ギャラリー

完全にホワイトアウトしていた訳では無いのでパニックに陥ることはありませんでしたが、双子山へ向かう場面はこんな感じでした。
下双子山での状況はこんな感じです。薄らとしか周りが見えません。
5分ほど歩いて振り返ると、さっきの山頂の案内は全く見えなくなっていました。
上双子山の山頂に取り掛かる頃には、一部に青空も出てきて
山頂から降る時には、ここまで見通せるようになり更に一安心できましたが、位置把握は小まめに行うのが良いなと思いました。

今回の山行での服装

今回の山行では、次のような服装の組み合わせを持参していきました。

同じ時期に赴かれるときの参考にして見てください。

  • ベースレイヤー:半袖Tシャツ
  • ミドルレイヤー:薄手の長袖Tシャツ
  • アウター:薄手のフリース、ソフトシェル、レインウェア
  • ボトムス:薄手の長ズボン、厚手のソックス
  • その他:手ぬぐい、ネックゲーター、薄手の手袋

今回は、スタートからゴールまで半袖Tシャツで活動しました。

この日は、曇り空ではありましたが車道歩きの際にはほぼ無風、五合目より上へ登って初めて風を感じるような天候だったので、急激に体温を奪われることなく歩き切ることができました。

5月中旬で風の無い日であれば、富士山五合目付近でも半袖で凌ぐことはできそうです。

交通機関での移動中は、半袖Tシャツと薄手の長袖Tシャツでちょうど良い感じでした。

日の暮れた帰りの電車の中、全開の窓から入ってくる風を肌寒く感じましたが、追加で何かを羽織るほどではありませんでした。

以下の記事にわたしが里山登山に使っているウェアの具体的な品名や組み合わせについてまとめていますので、詳細知りたいようでしたら合わせて読んでみてください。

あなたが、同じ時期の同じ界隈に赴くときの参考になれば幸いです。

山行の記録

ここからは、今回の山行について述べていきます。

アプローチ

今回は、通年運行している富士急バス「中央青少年交流の家停留所」までバスで向かい、そこからスタートとしました。

東京駅からは、JR東海道線の下り線を使い「国府津駅」まで向かいます。

そこからJR御殿場線に乗り換えて「御殿場駅」で下車、富士山口のバスターミナル1番のりばからバスに乗って向かうルートとなります。

駅構内、構外どちらにもおトイレはありますので、バスの時間と相談しながら適宜お立ち寄り下さい。

駅から「中央青少年交流の家停留所」までは20分弱で到着できます。

停留所にあるベンチが空いているようなら、そこで身支度して出発しましょう。

ギャラリー

今回は5時20分発沼津行きに乗って移動です。この時間の便は国府津駅での乗り換え時間がシビアですので、乗り換えしやすい先頭車両に乗っておくのが乗り換えをスムーズに行うコツです。
生憎の雨の中の出発となりましたが、都内を出る頃には降り止んでくれました。
国府津駅到着です。乗り換える御殿場線はお隣のホームになるので、階段の昇り降りが発生します。先頭車両からだと階段まで近いので走らないくても乗り換えることができます。間違って一番遠い最後尾車両に乗って移動してしまうと、駅に着いてから近くの階段まで絶望的な登山靴ダッシュをする羽目になるのでご注意ください。「駅に着くまでに車両を移動してしまえばいいじゃん」と思ったあなた。賢いですね。賢いのですが国府津駅では有効打になりません。この便には、グリーン車という他車両からの侵入を拒絶する特別障壁があるのです。したがって、距離は縮まるものの本気ダッシュが必要になるのには変わりません。途中にある階段付近の車両に乗って移動するでも良いのですが、毎回何号車か覚えておくのも面倒なので「国府津駅で乗り換える時には先頭車両で移動する」とだけ覚えておいてくださいね。
振り返るとお隣ホームにて、早く出発したくてウズウズ状態な御殿場車両が停泊しているのが見えます。
この階段を下って

3番のりば「御殿場線」へ向かいます。
暖気十分で待機中の車両に乗り込みます。乗り込んだら、なるべく後部車両に移動してください。御殿場駅の改札は後側になるんです。
車窓から富士山方面を確認。雲で姿が見えません。残念です。
御殿場駅に到着しました。
ここを登って改札へ
東京からSuicaで改札を通ったら、御殿場駅はエリア外となるので自動改札で止められてしまいます。有人改札に向かうようにしてください。
ポスター出てました。こういうことになっているんですよね。夏場の富士登山の時に長蛇の列が出来て辟易したので、エリア外からも自動改札通れるようにJRにはなんとか対応をお願いしたいところですね。
改札を出たら富士山口方面へ降りて行きます。
左にいくとバス乗り場、右にいくとおトイレへ。余裕があるなら、おトイレへ行っておきましょう。
ここを真っ直ぐ行くとおトイレがあります。
この富士山の形のがおトイレです。わたしも毎回使わせてもらっているおトイレです。綺麗に使ってくださいね。絶対ですよ。
ちゃんと手まで洗って、清々しい気分でバス乗り場へゴーです。
今回ののりばは1番のりばです。一番奥ですね。
のりばに向かう途中の自動発券機。乗車する人の多い代表的な停留所について往復きっぷが購入できます。確か、河口湖駅とか富士山駅とか山中湖旭ヶ丘とか、その辺りの停留所のが購入できます。夏場は富士山五合目へ向かうバスの往復きっぷも購入できたはずなので、空いているようなら活用すると色々と捗りますよ。
1番のりばです。バスがくるまでぼんやり待ちます。
目の前に見える富士山の様子です。頭はすっぽり雲の中ですね。残念です。
バスが到着です。この時期は学生さんぐらいしか乗る人がいません。ガラガラでした。
終点「中央青少年交流の家停留所」に到着です。ここまで17、8分といったところです。身支度してスタートしましょう。

富士急バス「中央青年交流の家停留所」〜馬返し

停留所をスタートしたら、まずは直線の車道歩きです。

隣が陸上自衛隊の広い敷地となっているので、見晴らしが効いて解放感があります。

その代わりというのも変ですが、交通量は結構あります。

しかも、長い直線の道ということで、高速道路と間違えて運転なさっているドライバーも見受けられますので、エンジン音が聞こえてきたらご注意ください。

長い直進が終わると、傾斜のあるスラローム地帯に入ります。

車が登れる程度の傾斜ですが、足腰に負荷は掛かるのでバテないペースで登っていって下さい。

「馬返し」地点は、目印となる案内が立っていますが、あまり目立ちません。

見落としたとしても、大勢に影響はありませんが、周囲に目を配る意味も込めて見つけておくと良いでしょう。

あとは、近道となりそうな枝道が多数開いていますが、ほぼ全ての道は陸上自衛隊の敷地内に向かっています。試しに入ってみるといった行為は控えておいた方が良いでしょう。

ギャラリー

それでは御殿場新五合目に向けてスタートです。
青年の家の前を横切って直線の道を真っ直ぐ進みます。また、頭痛が痛い的な表現をしてしまいましたね。失礼しました。
お隣が陸上自衛隊の敷地なので、開放感はあります。
敷地のゲートが見えたら、ここからスラローム地帯になります。
こんな感じです。歩道部分狭いのでご注意ください。
途中にはいっぱい枝道がありますが、全て陸上自衛隊演習場の敷地に向かってます。パンピーでは、絶対勝てないので入り込まないように。
こっちも自衛隊敷地です。敷地内はとても見晴らしが良さそうなんですけどガマンです。
途中から更に目立つ赤い看板に変わりました。「戦闘射撃場」とか厨二病なわたしにはグッとくるネーミングです。
てくてくと歩いていると、富士急バスが追い抜いて行きました。ちょっと不意をつかれたので至近で撮れませんでした。この日、5月7日は水ヶ塚行きの春季ハイキングバスというのが運行し始める日だったみたいです。これからは、双子山や宝永山へのアクセスが容易になりますね。
電光掲示板の「チェーン必要」が気になりますが、この日、御殿場新五合目までは無積雪でした。
ここから水ヶ塚まで10kmみたいです。思ったよりも離れていませんね。
ちょっと、雲が増えてきましたが、新緑が綺麗です。
爆破場入り口。過激な名前です。流石、陸自。カッコいい。
縮尺射場って何を撃つんでしょう。普通の射撃とは違うのかな。調べてみたけどなんかよくわかりませんでした。
気温16度。歩いていると半袖でもうっすら汗かく厚さです。
「馬返し」の案内板を発見です。ここからショートカットできそうに見えますが、入ってないのでどこに繋がっているかは不明です。素直に車道を進んだ方が良さそうでした。

馬返し〜御殿場新五合目

「馬返し」以降も車道歩きが続きます。

緑豊かな車道を右へ左へ大きくスラロームしながら進んでいくと、水ヶ塚へ向かう道と「御殿場新五合目」へ向かう道の分岐点に到着します。

ここからは、もう一段傾斜がキツくなりますが、残すところ1時間弱の距離です。

頑張って、登り切ってしまいましょう。

途中に、英国海外航空機墜落の慰霊碑が立っています。

気になるようなら立ち寄っていくもの良いでしょう。

「御殿場新五合目」へ到着したら、第一駐車場奥の「幕岩・二つ塚(双子山)入口」へ向かいます。

本来の「御殿場登山口」はシーズンオフは完全封鎖しているからです。

屋外ではあるので、木々の隙間を探せば入れなくは無いですが、通年開放されている入り口が近くにある訳なので、使わない手はありません。

駐車している車に注意しながら、そちらへ向かいましょう。

ギャラリー

「馬返し」を通過して、更にくねくねと進んでいきます。
「馬返し上」という看板がありました。記載のある「登山駅伝」ですが、大正2年から始まった大会みたいです。標高差3,000m、御殿場市街地から富士山山頂を6人1組で走り抜けるんだとか。マゾゲー過ぎますね。
更にくねくね登ると今度は年季の入った案内で「馬返台」というのが立っていました。
この高さだとまだ青空も見えていますね。
御殿場口まで1kmの看板まできました。因みに、ここでいう御殿場口は新五合目ではなく、水ヶ塚との分岐地点を指してます。最初は「え、もう到着なの。全然近いじゃん」と思ったのですが、全然ぬか喜びでした。
送電線の立つ広場。ここも眺め良さそうでしたが、立ち入り禁止です。残念無念。
水ヶ塚まで5kmの案内。先の案内が10kmなので5km歩いてきたことになりますね。
分岐地点を示す案内が見えたら、あと少しで分岐地点です。
トンネルが見えてきて、手前に御殿場新五合目への分岐があります。
山麓からは5.2kmだそうです。右へ曲がって行きます。
真っ直ぐ進むと
冬季登山についての注意文が立ってました。やっぱり冬場に富士山登るのは変態ですよね。変態いいなあ。
ちょっとキツくなってきた坂道をくねくね歩くと
英国旅客機遭難者慰霊碑がありました。なんでも昭和41年に起きた旅客機事故で、9カ国で124人もの方々が犠牲になったようです。折角なので、黙祷を捧げてきます。
安らかでありますように。
続けてくねくね登ります。
御殿場口駐車場まで500mの高さまできました。後ほんの少しです。
御殿場口新五合目は駐車場が3段にもあるんですね。訪れる人の多さを物語ってますね。
一番下段の第三駐車場に着きました。
この駐車場までは、この時期開放されていないみたいです。先へ進みます。
登り専用を登ります。
第二駐車場です。こっちは開いてました。
もっと登ると、登山口入り口の看板が見えてきました。ここを左に行くと「幕岩・二つ塚(双子山)入口」に直行できたのですが、このタイミングでは気が付かずに山頂への登山口へ向かって登って行ってしまいました。
公衆トイレは健在で全然使える状態です。冬季も使えてたのかもしれません。
天気が良ければ、ここからでっかい富士山が見えたんだけどなー。残念すぎるので、絶対リベンジに来ます。
山頂への登山口へ向かいます。鳥居を潜って
入り口に到着すると、結構しっかり目に閉鎖されていました。攀じ登れなくはなさそうでしたが、地図を見ると別の入り口があるみたいだったのでそちらへ向かいます。
第一駐車場を抜けて
別の入り口「幕岩・二つ塚(双子山)入り口」に到着です。ここから双子山へ向かいます。

御殿場新五合目〜下双子山〜上双子山

「幕岩・二つ塚(双子山)入口」からは、スコリアの堆積した砂丘歩きとなります。

歩くたびに足元が滑って後退するので、非常に体力を消耗します。

海岸線を歩くと思いのほか疲れるあの状態と似ています。

また、天気が良い日であれば見晴らしが良く、現在位置の把握も容易ですが、悪天候の際はこの見晴らしの良さが裏目に出てしまいます。

近くに目印となるものが少ないため、自分がどこを歩いているか見失いやすくなってしまいます。

正しいルートには、ガイドとなるロープが張ってあるので、可能な限りこのロープを見失わないように進むと良いでしょう。

GPS地図があれば問題無いだろうというご意見もありますが、100%故障しないとは言い切れません。

可能な限り、自分の位置を把握しつつ進むようにして下さい。

ただ、このガイドロープも双子山麓まで来ると消失します。

山頂までは、GPS地図やコンパス、それと己の感覚で進むことになります。

短い距離ではありますが、くれぐれも道迷いを起こさないように注意しつつ進んでください。

ギャラリー

双子山まで、入り口から標準タイムで70分の距離だそうです。早速、出発です。
右に行くと大石茶屋に向かうようです。ここは、なんとなくフワッとした気分で左へ。
今回は、幕岩経由では登らないのでガイドロープは直進してしまいます。
一瞬だけ双子山の様子が見えました。ちょっと嬉しい。やっぱり、見た目はぼいんぼいんですね。
スコリアに手間取りながら進むと、右手に大石茶屋が見えてきたので引き寄せられるように向かいます。
登山口が閉まっているからでしょう。当然、茶屋も閉まっていました。須走口五合目の二つの山小屋はこの時期すでに開いていたんですが、あっちが特殊ということでいいんですよね。
ここから双子山まで標準タイムで60分だそうです。ここまで10分ぐらいかかったので、わたしの歩みの速さは標準通りみたいです。
ガイドロープに沿って進んでいくのですが
徐々に雲の中へ誘われて行きます。
周囲はどんどんと白い靄がかかってきました。これが確か山頂方向です。
これは振り向いた時のやつなので山麓方向のはず。全然わかりませんね。
ガイドロープ様様といった体で進んでいきます。
足元に太い鉄線が埋まってました。躓かないように。
低い木々の間を抜けていくと
うっすらと、案内板が見えてきました。
双子山の二つのピークの間に到着したみたいです。まずは下双子山の方へ行ってみます。
ここから上へ。
少し進むとガイドロープも無くなって
山頂に立っている、石碑と鳥居に向かって進みます。
まずは下双子山山頂に到着です。ここの石碑には、伊耶那岐命(いざなぎのみこと)と伊耶那美(いざなみのみこと)のご夫婦のお名前が書かれています。
少し離れた場所にあった三角点。ハートマークでデコレーションされてました。夫婦神にあやかってでしょうか。いやでも、あのご夫婦は最後にはあの世とこの世を巻き込んだ大喧嘩を起こしてるので、ちょっと違うのかもしれませんね。
天空のプチ鳥居からの眺めも真っ白でした。
滞在していてもツマラナイので、石碑にご挨拶したら速やかに上双子山へ向かいます。
ちょっと方向感覚が狂いそうになりつつGPS地図を頼りに進みます。
そのうちに、雲が少し薄くなって登り返しルートが見えてきました。また曇らないうちにささっと降ってしまいます。
そして登り返しです。今回の山行では核心部になるんでしょうね。ズルズルと滑る登りづらい急坂を直登して行きます。
フラつきながらも、地道に高度を稼いでいくと
三角点の挟まった石積みに到着しました。ここが上双子山の山頂になるんだろうと思うんですが
少し離れた場所にもう一つ石積みがあるんです。高さは明らかにこっちの方が高いんですけど、どっちが正式な山頂なんでしょうね。普通に考えれば三角点のあるところが山頂ってことなので、先の石積みの場所が山頂で正解かなあ。

上双子山〜御殿場新五合目

双子山それぞれの山頂を踏んだら、来た道を辿って「御殿場新五合目」まで戻ります。

「幕岩」経由で周回するというルートもありますが、天気も悪いので今回はパスしてしまいました。

帰りは大石茶屋を経由しないルートで降りましたが、対してショートカットできるわけでも無く、わざわざそうする必要もなかったかもしれません。

「御殿場新五合目」まで戻ってしまえば、後は車道歩きのみです。

車道の下り坂は、登山靴で歩くのには少々難儀します。

靴紐を調整してマメなど作らないように、ゆっくり降るようにしてみて下さい。

ギャラリー

山の麓が見えているうちに下山しちゃいます。
二つのピークの合間に向かって降ります。
分岐地点まで降りてきました。サクッと書いてますが砂走りのようなズブズブと靴が埋まる砂地なので、慣れていないうちはゆっくり降ったほうが安全です。
先ほど来た道へ向かって降ります。
ここからはガイドロープを外れて、直接駐車場の方へ降るルートを取ります。
砂地を駆け降りていくと、下界を大手いた雲が晴れてきました。
雲を下抜けしたみたいです。ようやく、まともな展望が拝めました。まずは南側から。
北に少し視点をずらすと、正面にうっすら箱根の外輪山が見えます。
もう少し北に目線をずらすと、山中湖南部の山々から西丹沢へ向かう尾根筋が確認できました。
もっと北を見ると山中湖ありました。この湖はやっぱり標高高いですね。
真北を見ると、形から三つ峠、杓子岳と思われる両ピークも見えてました。
漸くのまともな展望に、長い時間ぼんやりと立ち尽くしていたら体が冷えてきてしまいました。暖気を取るために急ぎ下山を再開します。
もりもりと降っていくと、幕岩へのガイドロープが見えてきました。駐車場はもうすぐです。
真っ直ぐ降ると、すぐに駐車場がありました。
駐車場からの風景。今日は、ここまで車で登って、そのままここで景色を眺めるのが正解だったみたいですね。
駐車場横っちょを降って
入り口まで戻ってきました。あとは、車道を戻って山麓まで帰ります。

御殿場新五合目〜馬返し〜富士急バス「中央青年交流の家停留所」

ここからは、ひたすら車道を降って行きます。

まずは、水ヶ塚方面との合流地点まで降り、そこから御殿場方面に向けて車道脇を降って行きます。

午後に入ると更に交通量が増えるので、行き来する車やバイクには更に注意が必要です。

この日、ある一台のバイクが追い抜いていく時に、わたしの結構近くを通過していき、びっくりしたタイミングがありました。

わたしがビビリなだけなのかもしれませんが、コーナー取りの邪魔だと主張したかったのかもしれません。

世の中、どんな人がいるかわかりませんので、エンジン音が聞こえてきたらできるだけ車道の隅に移動してやり過ごすのが良さそうです。

スラローム地帯を抜けて、直線まで降ってしまえば「中央青年交流の家停留所」までは、目と鼻の先です。

引き続き行き来する車やバイクに気をつけつつ、一気にゴールしてしまいましょう。

ギャラリー

第一駐車場の真ん中にある「Mt. FUJI TRAIL STATION」まで移動してきました。流石にまだ閉まってますよね。
ここから下界を眺めるとこんな感じです。
悪くない眺めですよね。
車から降りてすぐにこの景色だったら、おトクなんじゃ無いでしょうか。
振り返ると双子山の下の方が雲から抜け出ていました。今行ったら展望良いんだろうなあ。
流石に、もう一回登る元気は無かったので、下山して行きます。
駐車場の前を通過して
慰霊碑に軽く会釈をして通り過ぎます。
水ヶ塚方面からの合流地点を左へ
くねくねのスラローム地帯を降ります。この辺りから追い越していく車両が格段に増えました。
歩道を塞ぐようにバリケードが置いてありました。歩道の外に置いて欲しいところですが、人が通る想定をしていないんだろうなあ。追い越しの車に注意しながらパスして行きます。
「馬返し上」まで戻ってきました。下山行程も半分消化というところでしょうか。
さらに降ると、道路の反対に「馬返し」の案内が見えました。
ここからはほぼ直線になります。
途中の演習場入り口から愛鷹山地が見えたので、敷地に入らないようにして、暫し眺めて行きます。
こっちは南側の塊なので位牌岳や愛鷹山のあるほうでしょうか。
こっちは北側の塊なので、越前岳とか黒岳があるほうだと思います。
もりもりと降っていくと
朝方に通過した、陸自施設のゲートが見えてきました。
この直進を進んだらゴールです。
停留所が見えてきましたね。
漸くゴール地点に到着です。20分ほど待ち時間があったので、汗になったTシャツなどを着替えて帰宅準備をして待つことにします。
山の方からバスが来るとばかり思っていたので、市街地方面から登ってきたのにはちょっとびっくりでしたが、ここが「青年の家線」の終点だということに思い至って納得できました。
目の前で大きくUターンして
バスの到着です。これに乗り込んで御殿場駅へ。
駅に到着です。この日は、日暮れ前に到着できたからか席の空いている高速バスが無く電車で家まで戻りました。御殿場からの高速バス、意外と人気あるんですね。それでは、お疲れ様でした。

まとめ

富士山御殿場ルートの山麓から五合目を経由して「双子山」まで歩いた様子でした。

公共交通機関を使った山行で、交通機関の最終便を逃すというのは意外と致命傷になる恐れがあります。

登山口があるような場所に通っている交通機関はバスしかない場合がほとんどです。

最終バスを逃したらタクシーを呼んで最寄りの交通機関まで移動することになります。

しかし、場所によっては電波が入らない可能性もありますし、携帯電話自体がトラブルで使えなくなる可能性もあります。

そうなってくると、登山口でのビバークとなりますが、これはもう立派な遭難です。

防寒着やビバーク装備がなければ、凍えもしますし、飢えもします。

そんな時に、一度でも登山口から街まで歩いた経験があると、最悪歩いて帰れば良いと腹を括れるので、気負いなくその後の行動を取ることができます。

万人向けではありませんが、もしあなたがわたしと同じく公共交通機関を使った単独行がメインの人だったら、どこかで登山口から街中まで歩く経験をしておくことをおすすめします。

それでは、ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

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