この日、富士山付近の予報は曇り空。
富士山を眺めて歩くにはちょっと微妙な日になりそうだったので、伊豆の里山で海を眺めてのんびりするのが良いだろうと、伊東温泉にほど近い大平山から柏嶺を巡る周回ルートを散策してきました。
青空広がる日ではなかったものの、伊東の海岸線に初島まで眺めることができました。
下山後には、汐吹公園の扇山展望台に寄り道して手石島を至近にゆっくりゆったりしてきました。
のんびりゆったり、高い位置から海を眺めるのに、なかなかの良所でしたので、そんな場所をお探しの際には、参考になるかと思います。
是非、最後まで読んでいってくださいね。
基本情報
まずは、今回の山行についての基本情報です。
日付:2023/4/22
天候:曇り
エリア:伊豆エリア
コース概要:
JR伊東線「伊東駅」〜丸山公園〜大平山〜柏嶺〜JR伊東線「伊東駅」〜汐吹公園〜伊豆急行線「川奈駅」
難易度:体力☆☆、技術☆、危険☆
交通機関:
(往)JR伊東線「伊東駅」からスタート
(帰)伊豆急行線「川奈駅」から帰路へ
概要
大平山(おおびらやま)
「大平山」は、静岡県伊東市にある標高577mの里山です。
伊東市により整備された大平の森コースの中心となるピークです。
山頂からの展望には恵まれていませんが、西方面に少し降ったところにある展望ゾーンから富士山への眺望、東方面に少し降った丸山公園との分岐地点から伊東市内、太平洋への眺望を楽しむことができます。
登山ルートは、伊東駅から徒歩30分で到着する丸山公園から2つあるようですが、渓谷を進む「渓谷コース」は台風により荒れていて2023年4月現在、通行禁止となっており、同公園を突っ切って登っていく「尾根コース」が主要ルートとなります。
その他、距離は伸びますが、柏峠から周回してくるルートも存在しています。
また、伊東市にある里山たちは、江戸城築城の際の石丁場となっており、登その場を取り仕切っていた藩主を識別するための印が刻まれた「刻印石」が所々に散見されます。
歴史に興味があるようでしたら、この辺りも楽しめる散策路になっているようです。
関連リンク
伊豆・伊東の観光ガイドサイトに、「大平山の森コース」ハイキングマップのPDFファイルが掲載されています。今回はわたしもこちらのマップをメインに歩きました。目印となるポイントが詳しく記されていますので、山行に赴く際には、こちらからダウンロードして持っていくと良いでしょう。
汐吹公園(しおふきこうえん)
「汐吹公園」は、静岡県伊東市にある伊東港から川奈港へ向かう海岸線の中間にある公園です。
園内には、その名前の元となっている海岸線の汐吹き岩、太平洋への展望抜群な扇山展望台があり狭い敷地ではありますが、意外に楽しめる観光名所です。
難点はその立地で、マイカー持ちで無いと伊東駅や川奈駅からタクシーを調達するか、1時間ほど歩くかする必要があります。
その分、訪れる人が少なく、ゆっくりゆったり海を眺めるには良い場所でした。
関連リンク
伊豆・伊東の観光ガイドサイトにも、同所の案内が掲載されていましたのでこちらも参考にしてみてくださいね。
今回の山行上でのポイント
地図上の位置と標高
今回の山行で歩いた場所について、地図上の位置、標高です。
「Download file」のリンクからGPXデータとしてダウンロードできます。
ご自由にご活用ください。
最高点の標高: 589 m
最低点の標高: -5 m
累積標高(上り): 1579 m
累積標高(下り): -1502 m
総所要時間: 07:07:35
歩いた軌跡
続いては、GPSデータを元にした軌跡です。
市販の地図
今回の山行ルートが掲載されている市販の地図も載せておきます。
本来であれば、国土交通省国土地理院のサイトから2万5千分の1地形図を購入、印刷して持参するのが正しい在り方ですが、毎回それだと面倒なので、紙面の地図は5万分1の市販地図をザックに入れて持って行くことにしています。
わたしの山行でのメイン地図はGPSアプリに移っており、紙面地図は予備扱いなため、今のところこの運用で困った事態には陥っていません。
ただ、読図の勉強をちゃんとしたい場合は、2万5千分の1地形図を購入した方が良いです。
5万分の1の等高線は荒すぎて地形把握には、ほぼ役に立たないのでご注意くださいね。
注意した方が良さそうな区間
今回の山行ルート上で、注意したほうがよさそうな区間は、特にありません。
強いてあげれば、海が時化ている時は海岸線は歩かないようにといったところでしょうか。
- 特に無し
おすすめ展望ポイント
今回の山行ルート上の展望ポイントは、次の場所になります。
- 柏嶺
- 扇山展望台
柏嶺
今回の山行ルート上の展望ポイントの一つ目は「柏嶺」です。
読み方を調べているのですが、
- かしわれい
- かしわみね(これが正解みたい)
- かしわね
- その他
どれなのか判明しておらず、分かったら明記します。(これは「かしわみね」が正解のようです。)
なお、道中の案内や旺文社の地図には「馬場の平」との記載があるので、そのような別名があるかもしれません。
この場所は海への展望に優れており、伊東市街地から海岸線を経て太平洋に至る開放感ある眺めを楽しむことができます。
加えて、小室山、大室山といった主要なピークを確認することもできます。
夏場は雑草が生い茂って通過に手間取るような情報もありましたので、涼しい時期に訪れるのが良いのかもしれませんね。
ギャラリー
扇山展望台(おおぎやまてんぼうだい)
今回の山行ルート上の展望ポイントの二つ目は「扇山展望台」です。
汐吹公園にある標高52mあるらしい高台には高さ3mぐらいの小ぶりな展望台が建っており、その上から遥か太平洋の水平線を楽しむことができます。
また、この日は雲に隠れてしまいましたが、熱海方面の里山の先に丹沢の山々、富士山の頭も見えるようです。
潮風を感じながら、ゆったりのんびり海を眺めるのには良い場所でした。
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今回の山行での服装
今回の山行では、次のような服装の組み合わせを持参していきました。
同じ時期に赴かれるときの参考にして見てください。
山行中のコンディション
- 天候:曇り
- 気温:10〜18℃
- 活動場所:標高0〜600m
行動時の組み合わせ
- ベースレイヤー:半袖Tシャツ
- ミドルレイヤー:無し
- アウター:無し
- ボトムス:薄手の長ズボン、厚手のソックス
- その他:手ぬぐい、ネックゲーター、薄手の手袋
停滞時の組み合わせ
- ベースレイヤー:半袖Tシャツ
- ミドルレイヤー:無し
- アウター:無し
- ボトムス:薄手の長ズボン、厚手のソックス
- その他:手ぬぐい、ネックゲーター、薄手の手袋
公共機関移動時の組み合わせ
- ベースレイヤー:半袖Tシャツ
- ミドルレイヤー:薄手の長袖Tシャツ
- アウター:なし
- ボトムス:薄手の長ズボン、厚手のソックス
- その他:薄手の手袋
今回は、スタートからゴールまで半袖Tシャツで活動しました。
歩き始めの気温は20℃に迫るほどでしたが、標高が上がるにつれて徐々に涼しくなっていき、最終的には10℃前後に落ち着いていました。
海から噴き上げてくる潮風も心地よく、始終半袖でまったく問題無く過ごすことができました。
公共機関での移動の際は、停滞しているからか流石に肌寒く、薄手の長袖Tシャツを合わせての移動となりました。
以下の記事にわたしが里山登山に使っているウェアの具体的な品名や組み合わせについてまとめていますので、詳細知りたいようでしたら合わせて読んでみてください。
あなたが、同じ時期の同じ界隈に赴くときの参考になれば幸いです。
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山行の記録
ここからは、今回の山行について述べていきます。
アプローチ
今回は、JR伊東線「伊東駅」から直接スタートとしましたので、「東京駅」からのアプローチは次の通りとなります。
- 「東京駅」から、JR東海道線沼津行きに乗り込み、「熱海駅」へ
- 「熱海駅」から、JR伊東線伊東行きに乗り込み、終点の「伊東駅」へ
「熱海駅」からのJR伊東線は思いの外混雑します。時間的な余裕があっても早めにホームに向かって座席確保を優先した方が良いでしょう。
特に、眺めの良い海側のボックス席を狙うようなら、ちょっと早足に向かっておいた方が良いかもしれません。
「伊東駅」構内のおトイレは、改札のある1番ホーム階段の奥にあります。2番、3番ホームから移ってきた場合は、振り返った位置となるのでご注意ください。
もし、気が付かずに構外に出てしまったとしても、交番の横にも綺麗な公衆トイレがあるので、それほど敏感になる必要はないかもしれません。
なお、構外の公衆トイレ前に長椅子が設置されているので、人通りを気にしないなら、このベンチで身支度整えてスタートするのが良いでしょう。
どうしても人目が気になるようなら、バスターミナル付近の待合スペースが使えるかもしれません。
確認してみてくださいね。
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JR伊東線「伊東駅」〜丸山公園
「伊東駅」を出発したら、交番のある方向へ進みます。
そのまま、西方面へまっすぐ道なりに進んでいくと平仮名で大きく「よしの」と書いた温泉ホテルが見えてくるので、そちらの方向へ登っていきます。
途中、踏切を渡り川沿いの車道を登っていくと左手に丸山公園の駐車場が見えてきますので、そこから入園して園内の遊歩道を登ります。
丸山公園からは、「伊東ゆったり湯めまちウォーキングコース」のオレンジの案内板を目印に進めば間違い無いでしょう。
大平山・馬場の平への道標が見えてきたら、公園とは別れて山道を登っていくことになります。
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丸山公園〜大平山
山道に入ったら、基本は尾根筋を進むことになります。多少の降りはありますが、基本的には登り一辺倒に登っていく感じです。
この登りが意外と急坂で、普段から山遊びをしていないようだとちょっとキツイかもしれません。
途中で石丁場跡地があり、大きな石がゴロゴロした場所を通過し、更に1時間ほど登ると芝生広場からの合流地点に到着し5分ほど進むと「大平山」の山頂に到着です。
山頂からの展望は期待できないので、足を止めずに通過してしまいましょう。
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大平山〜柏嶺
「大平山」山頂を通過したら、柏峠・馬場の平の道標を目安に進みます。
途中にある展望ゾーンからは、富士山への眺望が楽しめるようですが、この日は雲に隠れてしまっていました。
長椅子が2基設置されていたので、休憩するならこちらが良いでしょう。
少しだけ大平の森の遊歩道を進んだら、また山道を降っていくこととなります。
木々の隙間から天城山方面の山並みがチラチラするので、天気が良いと意外と気持ちの良い山道なのかもしれません。
四辻と書かれた十字路を通過して登り返しを処理した後、細尾根を退避するように張られたガイドロープを伝って尾根筋を進んだら、旧柏トンネルへの分岐地点に到着です。
ここから5分ほどで、伊豆最古の隧道と呼ばれている旧柏トンネルを見学できるようですが、中に入れるわけではなさそうなので、今回はスルーしました。
その後、鉄塔、お乳女観音と通過すると、林道と草原との分岐地点が見えてきて、草原側を登り切ることで「柏嶺」に到着します。
「柏嶺」からの眺めは本当に気持ちが良いので、お昼休憩を入れるなら、是非、この場所にしましょう。
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柏嶺〜JR伊東線「伊東駅」
「柏嶺」を通過したら、草原に引かれた轍を進みます。
進んでいくうちに、海岸線が見えなくなってしまいますが、変わりに小室山から大室山にかけての眺めを楽しむことができます。
しばし、里山達を眺めつつ進むと林間の尾根筋に入っていきます。
この区間、ところどころ粘土質の滑りやすいコンディションのところがあるので、転ばないようご注意ください。
山道を降り切ると「柏嶺」の分岐で別れた林道と合流し、伊東駅方面へ降っていくことになります。
このあたりは車道が入り組んでいるので、GPS地図アプリがあるなら活用して進むと捗るかと思います。
「伊東駅」まで戻ってきたら、オレンジビーチへ抜けて「汐吹公園」へ向かうことにします。
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JR伊東線「伊東駅」〜汐吹公園
「伊東駅」に着いたのは12時を少し回った時間だったので、少し足を伸ばして「汐吹公園」に行ってみることにしました。
海水浴場オレンジビーチに出て、少し砂浜で海を眺めたら、海岸線を走る国道135号線伊東バイパスを進みます。
なぎさ公園、伊東漁港と通過していくと、下田方面と川奈方面への分岐地点に到着します。
ここを川奈方面に向かって10分ほど進むと「汐吹公園」の駐車場に到着します。
園内では、5分ほど階段を登ったところにある扇山展望台から太平洋へ向けた眺望が楽しめます。
また、3分ほど降ったところには汐吹岩があり岩の間から噴き出す海水の様子を楽しむことができます。
それぞれに足を運んだら、あとは川奈駅方面へ抜けて帰ることとします。
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汐吹公園〜伊豆急行線「川奈駅」
「汐吹公園」を後にしたら、引き続き海岸線の鋪道を歩きます。
短いトンネルを通過すると、正面に川奈港と川奈崎が見えてきて、川奈いるか浜公園に到着します。
この公園は、夏は海水浴場として賑わっているようですが、この日は海釣り客だけで閑散としていました。
少し休憩を入れたあと、急坂の九十九坂を登り切ったところでゴール地点「川奈駅」へ到着です。
川奈駅の周辺には日帰り温泉施設がなさそうだったので、熱海駅で途中下車することにしました。
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おまけ
今回も、静岡方面の登山帰りの定番となってきている「熱海駅前温泉浴場」に寄り道です。
午後17時ごろは夕食の時間帯だからか、いつも空いているのですが、この日は結構利用客がいて、湯船に入るのに少し待つことになりましたが、熱海の熱湯のようなお湯はやっぱりローテーションが良く回ります。
5分ほどで湯船に入ることができました。
「熱海駅前温泉浴場」については、次の記事に詳しくまとめています。よかったら、一緒に読んでいってくださいね。
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まとめ
海への眺めが秀逸な伊豆伊東の大平山から柏嶺を巡って、汐吹公園まで歩いたときの様子でした。
大平山からの眺望はパッとしませんでしたが、柏嶺や汐吹公園の扇山展望台からの眺めは大変秀逸で、どちらも、晴天の時にもう一度訪れたくなる気持ちの良い場所でした。
ただ、夏場はかなり暑そうな場所だったので、涼しい春先や秋口を狙って訪れてみると良いかもしれません。
あなたの里山登山の参考になれば幸いです。
それでは、ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
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