山行の記録|富士山富士宮口から登頂してザーザー降りの御殿場大砂走りを駆け降りてきました

山行

山のお天気、ホントに変わりやすいですね。

午前中晴れていたと思ったら、午後から土砂降りの雨になってしまうなんてことも、ちょいちょい発生します。

富士山富士宮ルートから登り始めた今回の山行も、午前中は富士宮の街並みや駿河湾沿岸の様子を楽しむことができましたが、登頂以降はお天気が崩れ始め、大砂走りに差し掛かった時には、すっかりザーザー降りで、泥だらけになりつつ下山することになりました。

残念なことに、土砂降りの中ではスマホで写真を撮りまくることもできずに、下山路での映像は限られたものしかありませんが、富士山ではどれぐらい天候の変化があるものなのか、興味がありましたら、是非、最後まで読んでいってくださいね。

基本情報

まずは、今回の山行についての基本情報です。

山行の基本情報

日付:2022/8/11

天候:晴れときどき雨

エリア:富士山エリア

コース概要:富士急バス「富士宮口五合目停留所」〜富士宮口八合目〜浅間大社奥宮〜剣ヶ峰〜銀明水〜大砂走り〜富士急バス「御殿場口新五合目停留所」

難易度:体力☆☆、技術☆、危険☆

交通機関:

(往)JR東海道線「三島駅」から富士急バスで、「富士宮口五合目停留所」へ

(帰)「御殿場口新五合目停留所」から富士急バスで、JR御殿場線「御殿場駅」へ

概要

富士宮ルート(ふじのみやるーと)

富士宮ルートは、静岡側にある3つの富士山登頂ルートの中で、一番登る標高が短いルートです。

その分、他のルートに比べると急勾配な区間が長く、特に山頂直下は急勾配の岩場の続くため登山客が渋滞しやすい場所となっています。

それでも、標準タイムは一番短い設定で、初心者におすすめのルートになっています。。

御殿場ルート(ごてんばるーと)

御殿場ルートは、富士宮ルートと同じく静岡側にある富士山登頂ルートの一つです。

山梨側の吉田ルート含め、主要な登頂ルート4つの中で一番登る標高が長いルートです。

半分以上が、砂地の滑りやすい登山道となっているので、思っている以上に体力の消耗が激しい登山道でもあります。

しかし下山道には、最速で下山できる「大砂走り」があり、十合目「銀明水」から2時間前後で駆け降りてくる人もいます。

富士宮、御殿場含めて主要登頂ルート4つについては、次の記事にまとめています。詳細はそちらをご覧ください。

今回の山行上でのポイント

地図上の位置と標高

今回の山行で歩いた場所について、地図上の位置、標高です。

「Download file」のリンクからGPXデータとしてダウンロードできます。

ご自由にご活用ください。

合計距離: 14092 m
最高点の標高: 3772 m
最低点の標高: 1434 m
累積標高(上り): 1572 m
累積標高(下り): -2467 m
総所要時間: 07:22:09
Download file: climbing-record-20220811.gpx

歩いた軌跡

続いては、GPSデータを元にした軌跡です。

市販の地図

今回の山行ルートが掲載されている市販の地図も載せておきます。

本来であれば、国土交通省国土地理院のサイトから2万5千分の1地形図を購入、印刷して持参するのが正しい在り方ですが、毎回それだと面倒なので、紙面の地図は5万分1の市販地図をザックに入れて持って行くことにしています。

わたしの山行でのメイン地図はGPSアプリに移っており、紙面地図は予備扱いなため、今のところこの運用で困った事態には陥っていません。

ただ、読図の勉強をちゃんとしたい場合は、2万5千分の1地形図を購入した方が良いです。

5万分の1の等高線は荒すぎて地形把握には、ほぼ役に立たないのでご注意くださいね。

おすすめ展望ポイント

今回の山行ルート上の展望ポイントは、次の通りです。

展望の楽しめたポイント
  • 元祖七合目・山口山荘前
  • 九合五勺・胸突山荘前
本七合目・山口山荘前

今回の山行ルート上での展望ポイント一つ目は「元祖七合目・山口山荘前」です。

富士山の山荘前は、どのルートも展望に優れた場所となっています。

ここ「山口山荘」の前も素晴らしく良い展望地で、駿河湾から西伊豆の海岸線まで太平洋に面した眺めが抜群に良いです。

この日は、山頂にいくにつれて天候が崩れていってしまったので、駿河湾の見通せた一番高い位置がこの場所となりました。

それでも、標高3,010mと相当な高みなので高度感もあって、かなり楽しむことができました。

ギャラリー

元祖七合目、山口山荘まで登ってきました。
西側から眺めを見ていきます。浜松の方向を向いているはず。
目線を南へずらしていくと、手前に富士宮の市街地が見えてきました。奥の半島みたいなのは御前崎ですね。
さらに南へ。駿河湾の河岸線の奥に西伊豆の海岸線が見てきました。
そして手前の愛鷹の山々の奥に、三島市街地が見えますね。
そして東側に御殿場の市街地と雲のかかった箱根の山々が見えます。手前の明るい緑の敷地はおそらく陸自の演習場でしょう。広大な敷地ですね。
九合五勺・胸突山荘前

今回の山行ルート上での展望ポイント二つ目は「九合五勺・胸突山荘前」です。

残念ながら、この高さまで登ってしまうと海への眺望は雲の下に隠れてしまいましたが、代わりに素晴らしい雲海の眺めを堪能できました。

加えて、御殿場方面への眺望はまだ健在で、雲の合間から見える緑の絨毯とのコントラストがとても綺麗に映る眺めでした。

ギャラリー

九合五勺、胸突山荘まで登ってきました。ネーミングの通りここから山頂までは胸を突くような急坂になってます。
ここまで登ってくると、雲の上に出てしまっているので、雲海がほとんどなってきました。
辛うじて、宝永山とその先に御殿場の街並みだけは見えていました。
方向的に伊豆半島全域が見えるはずなのですが雲の中ですね。
富士宮方面も雲の下でした。それでも、多数の積乱雲を従えた雲海の様子は夏を感じさせれくれるものでした。

注意した方が良さそうな区間

今回の山行ルート上で、注意したほうがよさそうな区間は次の通りです。

注意した方が良さそうな区間
  • 雨の大砂走り
雨の大砂走り

今回の山行ルート上の注意した方が良い区間は「雨の大砂走り」になります。

晴れた日のこの区間は、御殿場方面の展望に恵まれ、箱根や西丹沢の山々を眺めながら気持ちよく駆け降りていける、絶好のアトラクションルートなのですが、雨の中で降るのにはそれなりにリスクを伴います。

富士山の地面は水を通しやすく、少々の雨なら表面は乾いたままコンディションに大した違いは生じないですが、本降りの雨の中だと毛色が変わってきます。

水分を含んだ砂や砂利が重くなり、乾いた時よりも体力の消耗が激しくなります。

小石状の火山石が深く降り積もってできた大砂走りは、特にその傾向が強く、重くなった砂利や砂が足に纏わりついて転倒しやすい状況になっています。

このため、乾燥時よりスピードを出せずに歯痒い思いをするかもしれません。

加えて、視界も真っ白でガイドポールを見失うと方向違いな場所に降りてしまう恐れもあります。

何度も通過して慣れきっている状態で無いならば、ザーザー降りの雨の中で大砂走りを降るのは極力避けた方が良いでしょう。

なお、下山した後も、濡れた火山灰で真っ黒になったシューズや衣類を綺麗にするミッションが追加されます。

このミッションも、なかなか難儀なので、大砂走りはできるだけコンディションが良い日に駆け降りるのをおすすめします。

ギャラリー

映像で見せたいところですが、今回はこの区間の写真残していません。

次回同様のシチュエーションに出会した時に提供したいと思います。

今回の山行での服装

今回の山行では、次のような服装の組み合わせを持参していきました。

同じ時期に赴かれるときの参考にして見てください。

  • ベースレイヤー:半袖Tシャツ
  • ミドルレイヤー:薄手の長袖Tシャツ
  • アウター:ソフトシェル、レインウェア
  • ボトムス:薄手の長ズボン、厚手のソックス、スパッツ
  • その他:手ぬぐい、ネックゲーター、薄手の手袋

今回の山行は、午前中は陽の光が降り注ぐ炎天下の中を進むことになりました。

このため、スタートから富士宮十合目「浅間大社奥宮」までは半袖Tシャツでも汗だくになって登ることとなりました。

「浅間大社奥宮」の石組を越えて「馬の背」に向かう途中からは、吹き始めた強風により一気に体温を奪われたため、防風のためのソフトシェルを羽織りそれ以上体温が落ちないようにして「剣ヶ峰」まで登ることとなりました。

「剣ヶ峰」登頂を果たした後は、雨がパラついてきたため、スパッツを装着して大砂走りを駆け降りて急ぎ下山しようと試みましたが、途中で本降りとなってきてしまい、ずぶ濡れになりつつ下山することとなりました。

御殿場新五合目まで降ってしまうと天気も落ち着いて気温も上がってきたので、そのまま自然乾燥してしまいましたが、今回も面倒くさがってレインウェアを着ないまま降りてきてしまいました。

あまり良い習慣では無いですね。矯正していかないといつか痛い目をみそうです。

公共機関の移動は、電車内の空調が適温で、行きも帰りも半袖で支障無く過ごせました。

以下の記事にわたしが里山登山に使っているウェアの具体的な品名や組み合わせについてまとめていますので、詳細知りたいようでしたら合わせて読んでみてください。

あなたが、同じ時期の同じ界隈に赴くときの参考になれば幸いです。

山行の記録

ここからは、今回の山行について述べていきます。

アプローチ

今回の富士登山は、「富士宮口五合目停留所」からのアプローチです。

「東京駅」からの乗り継ぎは

  • 「東京駅」からJR東海道線沼津行きに乗り込んで「三島駅」で下車
  • 「三島駅」から富士急バス富士宮口五合目行きに乗り換えて、終点「富士宮口五合目停留所」で下車

という流れになります。

三島駅ホームの階段は東京よりにあるので、東京駅から最後尾車両に乗り込んでおくと移動が捗ります。

三島駅では、「富士登山・フリーきっぷ」を購入することになるので、なるべく急いで南口改札を抜けて、バスの切符売り場へ向かうのが良いでしょう。

ここは有人の窓口が一つしかない上に、直前に「河口湖駅」行きの高速バスが出発するので、そちらへ乗車予定の観光客も並んで来ます。

遅くなるほど長い行列ができて手間取るので、おトイレは後回しにして、まずは切符購入してしまうのをおすすめします。

そうはいっても、バスの乗車時間は2時間近くになります。

途中でおトイレ休憩を入れてくれますが、1時間以上バスに揺られていることになりますので、移動中の電車内のおトイレもしくは、南口駅郊外にある公衆トイレに一度は立ち寄っておいてください。

また、「水ヶ塚公園」では検温と協力金の集金があります。

ここで済ませておかないと、五合目についてから無駄に時間を取られてしまうので、素直にこっちで済ませてしまいましょう。

「富士宮口五合目停留所」に到着したら仮のレストハウスの前で身支度を整えてスタートを切りましょう。

関連リンク

先ほど触れた「富士登山・フリーきっぷ」について、富士急バス公式サイトのお得きっぷのページを載せておきます。

三島駅から富士宮五合目停留所まで、本来であれば往復5,000円(2022年8月現在)となりますが、このチケットを購入すれば3,400円で往復できるようになるお得なチケットです。

しかも、別の登山口に降りてしまっても対応可能という優れものなんです。

有効期間も3日間あるので、小屋泊での富士山登頂の際にも余裕を持った対応ができそうです。

三島駅から富士登山するなら必須チケットですので、買い忘れることないようご注意ください。

https://bus.fujikyu.co.jp/news/detail/id/738

ギャラリー

東京駅から東海道線に乗って三島駅に向かいます。
ここでは最後尾車両に乗っておくと三島駅での移動が捗ります。
三島駅に到着です。ここの階段が狭いので接触事故に注意しつつ、南口改札に向かいます。
階段登ってすぐに、駅構内のおトイレがありますが、チケット購入を優先して通過します。
東京駅からだと自動改札通れないので、有人改札にまわって清算してください。
南口から外に出たらすぐを右折します。
真っ直ぐ突き当たりまで進むと
富士急バスの切符売り場があります。この日も行列ができていました。日によってこの倍ならんでいる時もあったので、他はさておきチケット購入を最優先に動いた方が良いでしょう。
これが「富士登山バス・フリーチケット」です。1枚目に利用範囲が書いてあって
2枚目に下山確認券がついています。この2枚目は、帰路でバスの運転手に渡す必要があるので、絶対無くさないようにしてください。無くしたら帰路の運賃を余計に支払わないといけなくなりますよ。
無事にチケットが買えたので、我慢してたおトイレに向かいます。駅の前を通過して
交番の横を進み
有料駐車場の手前に公衆トイレがあります。
ここも小さなおトイレなので、たまに混み合うことがあります。そうしたら、少し離れたところにローソンがありましたので、そっちのおトイレをお借りするという手もあります。しかし、この情勢の中、いつまたコンビニのおトイレが使用禁止になるかもしれません。その辺りを踏まえてプランニングしてくださいね。。
三島駅前まで戻ったら左に折れると、バス停です。ちなみに三島駅の形、富士山なんですよね。芸が細かいです。
富士宮五合目行きのバスは「2番のりば」です。河口湖駅行きの高速バスも発着するので、待ち行列がカオスな時が多いです。周囲に富士山行きの最後尾を聞いてトラブルないように対応してくださいね。バスの乗り込みに遅れると、立ったまま2時間バスに揺られる結果になるかもしれません。
バスがきました。普通の路線バスです。この日も結構人数乗り込んで、詰め詰めになりました。
須山を通過するあたりで、くっきりとした富士山を見ることができました。眼福、眼福。
遊園地ぐりんぱ前でもくっきりとした富士山が見えました。昨晩から今朝にかけて登ってた人は絶景のご来光が拝めたことでしょう。羨ましい限りです。
前回のおトイレ休憩は「ぐりんぱ」でしたが、今回は「水ヶ塚公園」でおトイレ休憩となりました。なんでも建物内2階のおトイレも使っていいらしいです。
バス降りて振り返ってのところにもおトイレあります。ここが一番近いので混み合う感じでした。
先ほどのおトイレ手前を右折して奥に進むと、もう一つおトイレあります。
ここまでは来る人が少ないので、かなり空いています。先の二つが混み合っていたら、こっちのおトイレも活用してみてくださいね。
おトイレ済ませたら、検温と協力金の支払いに応じておきます。ここ最近は毎週訪れているので、出費の痛いこと。痛いこと。でもまあ、好きでやってることですし、致し方無いところですね。
検温のバンドです。手につけると取れなくなるので、バックにつけるの推奨になったみたい。スタッフの方が付けてくれそうになったのですが、そうなると、ハサミ借りるまでバックから外せなくなるので、丁重にお断りして手渡ししてもらいました。
わたしの付け方は、手首が通るくらい緩い輪で留めて、腕時計でずり落ちないように抑えるといった方法で対応してます。こうしておくと、下山後、ハサミなくてもすぐに取り外せるので面倒無いんですよね。
「水ヶ塚公園」から30分くらいで「富士宮五合目停留所」に到着です。ここバスいっぱい入ってくるので注意しながら仮レストハウスの方へ向かってください。
仮レストハウス前の仮設おトイレ。ここまでは無料で借りられます。念のため、済ませてから登山した方が安心です。
仮レストハウスにある売店です。休憩所はこの左隣みたいなので間違えないようご注意ください。ちなみにこの売店、入ったことないので何売ってるかは不明です。水とかなら買えるのかな。
諸々身支度整えたら、この階段から登っていきます。

富士急バス「富士宮口五合目停留所」〜富士宮口八合目

「富士宮口五合目停留所」を出発したら、最初の山小屋となる六合目「雲海荘」まではゆっくり止まらずに登ります。

高所順応を兼ねてという意味合いが強いですが、この区間、歩き始めでゆっくりスタートな登山客と、疲れ果ててふらふらの下山客が入り混じって、少々カオスな時があります。

強引に突き進むのは、接触事故のリスクがあります。

余裕を持って進むようにした方が良いでしょう。

六合目の山小屋を通過すると、ここから富士宮ルートも本番になります。

火山石の積もったザレた区間、溶岩石の敷き詰められた岩場の急坂などを通過していくことになりますが、この辺りはまだ富士山の裾野で傾斜も一定レベルに抑えられています。

ペースを保って登れば、息が上がることも少ないと思いますので、下界の眺めを楽しみながら一定ペースを保って進んでみてください。

山小屋も定期的に立っているので、これを休憩の目安にするのも良いでしょう。

注意すべきところは「富士宮口八合目」山小屋直下の急坂区間です。

距離はさほどでは無いですが、狭い道を登山者、下山者交差しつつ通過することになります。

滑落即死亡という場所では無いですが、転んだら大怪我しそうな場所ではあります。

周囲に気を使いつつスムーズに通過するようにしてください。

ギャラリー

それではスタートしてきます。まず、一段うえの登山口まで向かいます。
途中でバス停を見下ろします。こんな感じの駐車場になってます。
旧レストハウスの跡地から駿河湾が見えてきました。
西伊豆の海岸線も綺麗ですね。
愛鷹の山々に左奥は相模湾でしょうか。しかし、レストハウス跡地、痛々しいですね。2021年3月のオフシーズン中に起こった火災により焼失してしまったそうです。不法侵入者による火の不始末なのか、故意の放火なのか、詳細は不明ですが、困ったことをする輩がいるものですね。
山頂方面、今日はいい天気になりそうです。そんな風に考えていた時もありました。。
協力金募集のテントの前が登山口になります。
反対側には警察の出張所もあります。ヘルメット無料貸出しているようです。
この階段を登ると
有名な撮影スポットがあり
ゴツゴツした石の階段を登っていくことになります。
公衆トイレを通過して
山頂を見上げながらゆっくり標高を上げていきます。
まだまた標高は低いですが、この辺りでも下界の眺めは格別です。
先ほどの西伊豆への眺めも少し高度が上がっただけで、大分見晴らしがよくなった気がします。
駿河湾沿岸の様子。遠くまで続く太平洋が相変わらず広大です。
富士宮の街並みも結構デカいことが見て取れますね。
ご来光組と思われる人々が続々と降りてきます。絶景だったんでしょう。満足げな方が多かったのが印象的でした。
六合目の山小屋が見えてきました。
この時点で標高2,490m。なかなかの高さです。
大盛況の雲海荘と
宝永山荘を通過すると
山頂への道が見えてくるので、そちらを登っていきます。
大きめの石が敷き詰められた道を登ります。
宝永山の頭を横目に登ります。
1時間ほど登ると次の山小屋が見えてきました。
新七合目、御来光山荘だそうです。ちなみに「新」とか「本」とか「元祖」とかついているのは、万が一、小屋名を忘れてしまっても、「〇〇合目」と覚えておけば予約した山小屋を特定できるように工夫して付けられているんだそうです。富士宮だったか御殿場だったか、どこかの山小屋の前を通過した時にスタッフとお父さんで話してた会話の中に出てきていました。名前一つ付けるのにも、いろいろ考えているんですね。
山小屋前からの眺めです。海は広いな、大きいな、デス。
次へ向かいましょう。次は「元祖」だそうです。そういえば「本家」というのはないようですね。
ここからは砂利っぽい滑りやすい道を進みます。
赤い地層を見ていると富士山が活火山なんだということに気付かされます。最後に噴火したのは宝永大噴火(1707)なので300年前になるんですね。そろそろ危ないとか言われますが、どうなんでしょう。正直全然イメージできてません。
次の山小屋が見えてきました。が、勾配も急になってきました。
標高3,000mに到達です。さすが富士宮ルート。ここまで早い早い。
ブルドーザー道との分岐に出ました。エンジン音に振り返ってみると、ブルドーザーが登ってきてましたので、端によって見送ります。
その後、急坂を登り切り元祖七合目、山口山荘に到着です。八合目山荘の白い建物が見えてますね。
山荘前から下界を見下ろすと、今まで登ってきた山荘たちが見えました。案外、登ってきていましたね。
ここの山荘前も、今朝のご来光組と思われる登山客で大盛況でした。皆、眠そうです。
仮眠をとる集団を通過して登山道を登っていきます。
ここから次の山小屋までは、岩場が続きます。なるべく太ももを振り上げないようなルートを取りつつ進むと疲れないです。参考にしてみてください。
途中に立っていた案内。わかってはいるものの、なかなか難しいですよね。
八合目を見上げる位置まできました。みな、寛いでますね。
八合目より上は、「浅間大社奥宮」の敷地内です。唾はいたり、ゴミ落としたりしないよう注意です。
八合目、池田山荘前に到着です。ここも登山客でいっぱいですね。
見下ろすとこんな感じです。東側に相模湾が見えます。
徐々に西に視線を移していきます。宝永山とその先に伊豆半島が見えます。
駿河湾は雲の下ですね。
富士宮や浜松の街並みも雲の下になっちゃったようです。

富士宮口八合目〜浅間大社奥宮

「富士宮八合目」を通過すると、本格的な急坂地帯に入っていきます。

富士山は山頂に近づくに連れて勾配が急になっていく特徴があります。

この辺りから岩場の急坂が増えていくので、対応に手間取る登山者の行列ができ始める区間でもあります。

無理な追い越しや割り込みは場を混乱させる元になります。

譲り合いの精神を忘れずに落ち着いて対応したいところです。

山頂直下に立つ鳥居を潜ったら、十合目「浅間大社奥宮」はすぐ目の前です。

「浅間大社奥宮」前は、記念撮影をしている人たちでごった返しているので、立ち止まったりせずに、少し離れた位置で休憩すると良いでしょう。

神社にて、登頂のご挨拶したら、最高峰「剣ヶ峰」へ向かうこととします。

ギャラリー

謎の赤い壁が見えてきました。何かあるわけではないですが、ちょっと狭いので下山客とのすれ違いには注意です。
ここから更に勾配が上がります。
硬貨のいっぱい刺さっている黒髭危機一髪的な2本の柱を通過して
岩場の急坂を登ります。
石垣が見えてきました。
九合目、萬年雪山荘に到着です。この山荘のネーミングなぜか好きなんですよね。
下界はすっかり雲の下になってました。
分厚い雲海が広がってます。
御殿場方面はそれでも雲が晴れていて、緑の絨毯が目に優しい風景を見せてくれていました。
年季の入った看板が立っていました。富士山の形で可愛いですが、すっかり色落ちして解読できないところが多いですね。
更に岩場を登ります。
もう一つ石垣が見えてきました。
九合五勺、胸突山荘に到着です。この辺は胸突八丁と呼ばれてるし、良いネーミングです。
山頂はすぐそこに見えてるのですが、ここから長いんです。
この時点ではまだ天気も良く暑いくらいです。
汗だくになりながら、胸突八丁を登っていきます。
元気な子供達にどんどん抜かされますが、気にしてる余裕無く、必死で登ります。
ようやく山頂直下の鳥居まで到着しました。奥に見える小さな鳥居は、八神峰の一つ駒ヶ岳になるようです。
富士宮口十合目、浅間大社奥宮に到着です。すっかりガスの中になってしまいましたが、ご挨拶をしてから剣ヶ峰に向かうことにします。ヒメさままたきたよー。
14時までに到着できず山頂郵便局は閉まってました。ここでは富士山登頂の証明書を発行してもらえるんだとか。今度は閉館前に訪れたいですね。
神社の石垣を出たら気温が一気に下がったので、ソフトシェルを羽織ってから剣ヶ峰に向かいます。ちょっと雲行きが怪しくなってきたので、早々に山頂踏んで下山しなきゃです。

浅間大社奥宮〜剣ヶ峰〜銀明水

「浅間大社奥宮」は石組で囲まれていて、これらが風避けになり以外と風が強くありません。

しかし、一旦その場を離れて「馬の背」方面に進むと、途端に強風にさらされることになります。

ひどい時には、突風に煽られて火口方面に体を持っていかれることもあります。

そんな状況に落ちいたら「剣ヶ峰」登頂は諦めて、素直に下山することをおすすめします。

この日は、寒さを感じることはあったものの体が浮いてしまうような突風にはならなかったので、防風のためのソフトシェルを羽織って「剣ヶ峰」まで登ることとしました。

最後の急坂「馬の背」を通過したら「気象観測所」前の階段を登ると山頂碑の立つ最高峰「剣ヶ峰」に到着です。

この日は、すでに登山者が訪れるピークは過ぎていたようで、並ぶ人も数名しかいなくて好き勝手に山頂の様子を撮影できました。

その後、「馬の背」を逆に辿って「浅間大社奥宮」に戻ってきた時点で、パラパラと雨が降り出したので、なるべく早く下山できるように大砂走りを降ることにしました。

ギャラリー

すっかり雲の中に頭突っ込んじゃってる剣ヶ峰山頂に向かいます。
お鉢各所も軒並み雲の中ですね。
その分、登っている人は少なくて、馬の背もマイペースに登れました。
観測所前の階段をパスしていくと
山頂碑見えてきました。
その前に三角点とご対面です。
剣ヶ峰の三角点はコンクリで固めて完全ガード状態です。過酷な環境なのでここまで必要なのかもしれませんね。足で踏み付ける人が多いからなんて理由だったりして。そもそも、あの踏み付ける習慣ってどこから来たのでしょうね。個人的に好きじゃ無いのでやることはありませんが、わたし気になります。
裏手の山頂碑です。また無事にここまで来れました。おめでとー。ありがとー。
次いでに、奥にある真の山頂と言われている赤い印も記念撮影しておきます。確かにこっちの方が高い感じなんですよね。
奥にある電子基準点。GPS衛星からの電波を受信して、地殻の動きを観測しているんだそうです。
閉鎖された展望台。何年か前には登れたらしいです。今は危ないので侵入禁止の立て札が置いてありました。
火口への眺めは何も見えませんね。
驚きの白さです。
ちょっとパラついてきた感じがしたので、一旦、神社前まで戻ることにします。
階段を降りて
馬の背を降ります。
途中で尻餅ついちゃいましたが、ご愛嬌です。
神社の赤い屋根が見えてきました。
神社前の鎮國之山像まで戻ってきました。
説明文です。国を鎮める山、ちょっとかっこいいですね。
ついでに、さっきチラ見した駒ヶ岳山頂にも登っておきました。
峰というよりも小高い丘といった感じです。銀明水を見下ろすとこんな感じです。
こっちは、浅間大社奥社方面です。ほぼ同じ高さですね。
段々と雨脚が強まってきた感じがしたので、お砂走りから一気に駆け降りることにしました。
ひとまず、御殿場十合目「銀明水」まで横移動します。
銀明水の石碑の奥に進んで
火口を見下ろしてみます。
ビビりーなわたしには、ここまでが限界でした。
砂よけのスパッツを装着したら、ここから下山していきます。

銀明水〜大砂走り〜富士急バス「御殿場口新五合目停留所」

御殿場口の十合目「銀明水」まで進んでみると、少し雨脚も落ちついてきたように感じたので、レインウェアを着ないままスパッツだけを着けて降っていきます。

しかし、八合目を過ぎたあたりから雨も本降りになってしまいました。

スパッツつける前であれば、迷わずにこのタイミングでレイウェアを着ていましたが、先にスパッツを付けてしまったので、もう一度脱着するのを面倒に感じ、そのまま駆け降りてしまいました。

上半身はソフトシェルがある程度まで雨を防いでくれましたが、下半身は下着までずぶ濡れで不快感MAXで降りることになりました。

しかし、雨を吸った砂地は思うようにスピードが出ません。

遅々と進まぬ中、どうにかこうにか双子山が同じ目線に見えてきたあたりで日差しが戻り、気温も上昇してきてくれました。

大石茶屋を通過して、御殿場新五合目に降り切った時には、下着も乾いてくれて事なきを得ることができました。

その後、砂で噛みまくるスパッツのファスナーに苦戦しつつ、御殿場行きのバスを待って、駅まで下山することができました。

ギャラリー

雨脚の強さが気になってきましたが、着替えせずに降っていきます。
周りはレインウェア着て降りてましたが、一人だけ軽装でどんどん降りていきます。
下着まで雨が染みてきたところで
御殿場七合九勺、赤岩八合館まで降りてこれました。以降、本降りになってしまいスマホを取り出している余裕が無くなってしまったので、雨が上がるまで黙々と降ることになりました。
30分ほど駆け降り、双子山が見えてきたあたりで陽の光が復活してきます。
山頂を振り向くと、丁度、雲の晴れた山頂を拝むことができました。
永遠と続く、大砂走りを降ります。
大石茶屋付近まで降りてくると、大きな虹が出てきてくれました。
テンション上がったところで、大石茶屋に到着。残りの区間を降りていきます。
茶屋の前の階段を降りて
砂地を降ると
御殿場口新五合目の鳥居前まで降ってくることができました。
木々の隙間から山頂を見上げると、笠雲がかかっていたので、風が強まってそうでした。
そして足元を確認すると湿った火山灰で真っ黒になってました。
ズボンを見ると、スパッツで隠れた脛の部分は綺麗ですが、その上の太腿は真っ黒です。こんな上の方まで砂まみれになってたということですね。このまま洗濯機に入れてしまうと、排水溝つまりそうです。
砂を払えるだけ払ってから、御殿場行きのバスに乗って駅まで帰りました。

おまけ

すっかり乾いたとはいえ、一度ずぶ濡れになった不快な身体で電車に乗りたくなかったので、少々遅くなることを覚悟で、お風呂に入ってから帰ることにしました。

御殿場駅周辺でのお風呂といったら、わたしの中での定番は「人参湯」になります。

街の公衆浴場なので、なんとか足を伸ばせるくらいの小ぶりな内風呂と洗い場がある程度の施設ですが、入浴料大人一人で430円(2022年8月現在)と大変リーズナブルです。

シャンプーやボディーソープの備え付けが無いので、番頭さんから都度購入することになりますが、それら含めても全部で530円です。

お風呂場の雰囲気は素朴の一言で、のんびり湯船に浸かる分には十分満足できる場所だったのですが、この日はちょっと毛色が違いました。

同じ観光客グループと思われる親子三組が入ってきて、かなり賑やかにしています。

あまりに賑やか過ぎたので、この日は湯船でゆっくりするのは諦めて、早々に電車で帰ることとなりました。

疲れを癒すには十分ではなかったですが、あまり遅くならずに帰宅できたので、最終的には良かったのかもしれません。

終わり良ければ、全て良しということで、お疲れ様でした。

ギャラリー

人参湯です。普段はこじんまりとした物静かな銭湯なのですが、この日はかなり賑やかで落ち着かなかったので、汗を流してすぐにお暇することにしました。次はゆっくりしましょ。
19時を回って、小雨が降り始めましたが、大きく濡れることなく駅まで到着。電車に乗って東京まで帰宅することができました。お疲れ様でした。

まとめ

富士山富士宮ルートから雨の御殿場ルートを降って下山した時の様子でした。

富士山は登って降るだけの初心者向けの山と言われることもありますが、あくまでも天候に恵まれた時のお話です。

本降りの雨の中では、逆に雨宿りできるような樹林帯が無く、レインウェアが無いとずぶ濡れのまま進むことになってしまいますし、足回りも泥だらけになる二重苦を味わうことになります。

そうは言っても、山の天気は変わりやすく、たとえ玄人にも完璧には読みきれません。

自戒を含めての締めになりますが、しっかりとした装備を整えた上で、面倒がらずに適宜脱着することで対応できれば良いですね。

それと、銭湯ではお静かに。

それでは、ここまでお読みくださりありがとうございました。

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