山行の記録|新雪の大菩薩連嶺ど真ん中を歩いてきました

山行

12月も後半戦、関東圏の山々でも降雪、積雪の声をよく聞くようになりました。

この日も、山中で降雪があったとの話を聞いたので、先週途中半端に帰ってきてしまった大菩薩連嶺の続きをやろうと、湯ノ沢峠から北方に向けて歩いてきてみました。

積雪且つトレース無しの不明瞭極まりない沢筋歩き、止まない強風の中の稜線歩きと、普段何気なく歩いていた大菩薩の山々でも、冬場は厳しい山であることを改めて実感できた良い山行となりました。

春から秋にかけての山行で、関東圏の山々の雰囲気を掴めたと考えてるあなたに向けて、同じ山域でも冬場は別物になりますよということが伝えられたら幸いです。

是非、最後まで読んでいってくださいね。

基本情報

まずは、今回の山行についての基本情報です。

山行の基本情報

日付:2021/12/11

天候:晴れ

エリア:大菩薩連嶺エリア

コース概要:JR中央本線「甲斐大和駅」〜湯ノ沢峠登山口〜湯ノ沢峠〜白谷小丸〜白谷丸〜黒岳〜川胡桃沢ノ頭〜牛奥ノ雁ヶ腹摺山〜小金沢山〜石丸峠〜上日川峠~大菩薩嶺登山口~「大菩薩の湯停留所」

難易度:体力☆☆、技術☆、危険☆

交通機関:

(往) JR中央本線「甲斐大和駅」 からスタート

(帰)山梨交通「大菩薩の湯停留所」から、JR中央本線「塩山駅」へ

概要

大菩薩連嶺

大菩薩連嶺は、山梨県の甲州市から大月市に跨る南北に伸びる山々の連なりで、北端は鶏冠山、南端は笹子雁ヶ腹摺山まで概ね35〜40kmの長さとなります。

詳しくは、以前の山行の記録にまとめてますので、そちらを読んでみてくださいね。

今回の山行ルートと注意が必要と感じた区間

地図上での位置や標高は次のとおりです。

実際に歩いた軌跡は次のとおりです。

今回の注意したほうがよさそうな区間については次の点でした。

今回注意の必要を感じた区間

湯ノ沢峠登山口〜湯ノ沢峠までの区間:この区間は焼山沢を何度も渡渉する必要がある区間で、気が付いたら行き止まりに誘導されていたといったことの起こりやすい区間です。元々が、そんなルートファインディングの経験値を求められる区間なのですが、新雪の積もった状況ですと踏み跡が消されてしまい更に難易度が上がります。そして、渡渉の時も注意が必要です。足を乗せる石、丸太が凍っていないか慎重な判断が必要になります。誤って足を滑らせて靴の中まで水浸しという事態が起こらないとは言い切れません。雪の積もるような低気温で靴の中がびしょぬれになったら、その時点で即下山です。あなたが、沢筋の通過に慣れていないようだったら、降雪時にこの区間を通るのは止めておいたほうが良いです。

今回の山行での服装

今回の山行では、次のような服装の組み合わせを持参していきました。

同じ時期に赴かれるときの参考にして見てください。

  • ベースレイヤー:薄手の長袖Tシャツ
  • ミドルレイヤー:厚手のフリース
  • アウター:ソフトシェル、レインウェア、ダウンジャケット
  • ボトムス:中厚手の長ズボン、厚手のソックス
  • その他:手ぬぐい、ネックゲーター、手袋、毛糸の手袋

今回から、電車での移動中は、長袖Tシャツに厚手フリース、ダウンジャケットのフル装備。

行動中は、長袖Tシャツの上に風よけのソフトシェルを羽織ってスタートしましたが、稜線に上がってから常に強風に煽られ、結果、震えが止まらなくなり厚手フリースを追加して最後まで行動していました。

耳、唇も稜線の強風で腫れぼったい感じになり、ネックゲーター上げっぱなしでの行動でした。

冬場の風は難敵です。予報が強風となっている山域に赴く時にはいつもよりも高い防寒着を用意していくのが大事ですね。

今回のウェアの着合わせには少し足りていませんが、冬場の低山で活動するときの服装について、具体的な製品名も含めて次の記事にまとめています。

あなたが、同じ時期の同じ界隈に赴くときの参考になれば幸いです。

山行の記録

ここからは、今回の山行について述べていきます。

アプローチ

今回は、JR中央本線「甲斐大和駅」から湯ノ沢峠登山口まで向かって大菩薩連嶺に乗り上げ、そのまま行けるところまで北上したら裂石方面に下山、お風呂に入って帰るというプランにしてみました。

ただ、12月第3週となるこの日は、最寄りバス停「やまと天目温泉」まで最速で到着できる栄和交通の大菩薩上日川線は上下共に運行終了です。

もう一本、甲州市民バスに甲州市縦断線というのもありますが、こちらの一番早い便の到着は10時。

都内から始発の中央本線を乗り継いで「甲斐大和駅」まで向かった場合、7時11分には駅に到着できているので、3時間近くを無駄にするのは得策ではありません。そのまま、駅から歩いて向かうこととしました。

道中は車道且つ、標札も豊富で「湯ノ沢峠」「天目」「上日川渓谷」といった地名を目安に進めば迷うことは無いでしょう。

最寄りのバス停「やまと天目山温泉停留所」から以降も、焼山沢真木林道という林道一本なので、地道に歩けば3時間で湯ノ沢峠登山口まで到着できます。

ここから、沢筋を遡る山道ルートと、遠回りとなりますが林道をそのまま進むルートとに分かれますが、今回は沢筋の山道ルートを進むこととしました。

参考サイト

山岳路線バスと観光路線バスの株式会社栄和交通
山岳路線バスや観光路線バスなど、山梨を中心に観光運輸業を1981年より創業する株式会社栄和交通のバス紹介ページ。時刻表や運賃表、WEB予約など。
甲州市民バス
新型コロナウイルス感染症予防対策について いつも甲州市民バスをご利用いただきありがとうございます。 甲州市民バスでは新型コロナウイルス感染症拡大防止、並びに、お客様に安心してご乗車いただくため、以下の対応を行っております。...

ギャラリー

東京駅からは中央本線の始発で「高尾駅」まで向かい、そこから松本行きに乗り換えて「甲斐大和駅」に向かいます。因みに、乗換対象の「松本行き」ですが、高尾駅の同じホームに停まっていますが、乗換時間がシビアです。車両も短いので先頭車両に乗ってしまう後続車両方面へ走って乗り移ることになってしまいます。このため、東京駅で乗り込むときから3号車以降に乗るようにしておくと、良い感じに捗ります。
高尾駅の乗換えを経て、甲斐大和駅に到着です。この日降りたのはわたし一人だけでした。
階段を登って改札前です。お隣におトイレがあるので、立ち寄ってから出ると良いです。無人駅なので入り直ししてもお咎めは無いですが、気持ちの問題ですね。
改札を出てすぐの待合所です。ここで見繕いしても良いですが、この日はとても寒かったので登山スタイルにはならずに、このまま、「やまと天目温泉停留所」まで歩くことにしました。
駅目の前のタクシー案内。メモしておくといざという時に役に立つかもしれません。が、フリーダイヤルって携帯電話で掛けられましたっけ。
駅前のバス停です。
12月11日までとちゃんと書いてありますね。見落として大きくタイムロスするような、自らピンチを招く事態に陥らないようにご注意ください。
こちらは甲州市民バスです。この時点で7時15分。2時間以上待機するのは流石に嫌だったので、先に進みます。
そんな訳で、ここから山行スタートです。
橋を渡ってどんどん歩きます。
どんどん歩きます。
どんどん歩くと、湯の沢峠方面への分岐が見えてきます。一度、通り過ぎると
坂を登った先から分岐して進めるようになっていますので、左方面へ登って行きます。
天目って書いてあるので大丈夫だろうと思います。
日川を渡り、先に進みます。
景徳院の駐車場が見えてきました。
結構、大きな駐車場です。輪行の人たちがわちゃわちゃやってました。
地図があったので確認すると、やまと天目山温泉まで、あと半分というところでしょうか。
看板ありました。3kmなので残り30分といったところでしょう。
止まらずにどんどん進みます。自然学校前を素通りし
デイサービス兼、日帰り温泉施設を通過します。
「田野の湯」というらしいです。今度は、こっちにも入ってみましょう。
竜門峡第2駐車場も通過です。
すると竜門峡入口の分岐が見えてきますので、道なりに進みます。
日川方面に振り返ると、竜門峡入口に向かう橋が見えました。
少し進むと、木々の合間から結構大きい滝が見えました。これが「竜門の滝」でしょうか。
大きくスラローム車道を登っていくと、レジャー施設があります。魚釣りができるみたいです。やってませんでしたけど。
のこのこ行くと、今度はトンネルがありました。
トンネルを潜って少し歩くと、やまと天目温泉前に到着です。いつも薄暗い中での訪問なので雰囲気が違くてちょっと戸惑いました。
このバス停以降、見繕いできるような場所が無いので、ベンチを借りて登山スタイルに着替えて改めてスタートです。まずは、分岐を右へ
林道の看板が立ってますので、これを目安にすると良いです。
「こわくない」龍天宮を通過します。
湯の沢峠9kmの看板にココロをポキポキにされながら歩きます。
この日は土曜日、重機が動いていたので、作業員の方に一声断ってから通過します。重機怖いですからね。
そのまま歩いていくと湯の沢峠登山口に到着です。ここからは道なき道とまでは言いませんが、なかなか楽しい探索行となりました。

湯ノ沢峠登山口〜湯ノ沢峠

湯ノ沢峠登山口からは、地面の状況を見てアイゼンやチェーンスパイクをつけるかの判断が必要です。

ここで、少しお伝えしておきたいのが「アイゼンは、迷ったら装着してしまう」です。

アイゼンやチェーンスパイクが泥で汚れるのを嫌って、ギリギリまで装着するのを嫌う人を見かけることがありますが、色々履き違えている印象です。

何のために、軽くもない金属製のギアを担いで来ているのでしょうか。

雪や氷に足を取られて転んで半身泥だらけになったり、怪我して救助を頼むような状況に陥らないためですよね。

あたなのことはあなたにしかわかりません。

どんな経験、技量を持っていて、どの程度なら問題なく通過できるかなんて他人じゃわかりません。

そんな中で、他では無いあなた自身が、この場所を通過するのに不安を感じたのならば、その感覚は正しいです。

是非、自分を信じて装着するようにしてください。

もし、勘違いだったら泥だらけのアイゼンを眺めて「田んぼかよ」と笑っとけば良いんです。

いや、ちょっと熱くなってしまいました。

話を山行に戻しましょう。

この焼山沢の沢筋の通過ですが、何度となく渡渉を繰り返す必要があります。

全て数えていなかったので正確な回数はお伝えできませんが少なくとも2往復はしています。

ほとんどの場合、対岸のピンクのテープに気付いてから渡渉ポイントを探した形になったので、対岸にも注意を払いつつ進むようにしてください。

そして、渡渉ルートは、沢の中にある石の並びから自分で見つけ出す必要があります。

これは、その日の水嵩、状況によって足を置いても大丈夫な石が変わるためです。

沢筋を歩くのは、ここが面白くもあり、難しいところでもあります。

もし、沢筋歩きに慣れてないなら、高尾山の6号路や奥多摩御岳山のロックガーデン、奥武蔵棒ノ折山の白谷沢といったところが初級者向きです。練習のついでに楽しんでみてくださいね。

さて、正しいルートを見つけて渡渉を繰り返していくと、山小屋が見えてきます。

そこまで辿り着けば、湯ノ沢峠は目と鼻の先です。

最後の階段を登って峠に出てしまいましょう。

ギャラリー

入り口から雪が積もった状態なので、この時点で凍結の予感がヒシヒシしてますが先に進んでいきます。
主要バスの運行が終わっている時期なので当然ではありますが、人の歩いた形跡がありません。この状況は、ヒヤヒヤどきっちょですね。
そして、最初の軽いジャブです。煉瓦の上を渡って進みます。
人の歩いた形跡が無い分、獣の足跡が目立ってました。これは鹿でしょうか。
支流を渡ります。支流であってもこの日は水嵩があり、渡れる石が少ない上に雪が積もっていたので、早速チェーンスパイクを装着です。
しばし、平穏な道を進みます。そして、日が差し込むと途端に暖かくなります。日光パワーすごいです。
焼山沢の本流です。水量豊富です。ドボドボ流れてます。
本流の渡渉ポイントです。この日は手前の石が固まっている場所に足を乗せて渡りました。奥の倒木を掴んで沢の中を進むには水嵩がありすぎて辞めておきました。
こんなところを進んで、最後は軽くジャンプで渡った感じです。楽しいですね。
本流を渡ったばかりなのに、再度渡り直しです。やれやれですね。
渡渉ポイントはこんな感じです。真ん中の石に足を乗せて、最後は軽くジャンプ。さっきと同じ要領です。楽しいですね。
この日、一番悩んだ渡渉ポイントです。案内やテープを信じると、手前左側を沢まで降って渡るように見えるのですが、とても渡れる水嵩ではなく、結局大回りした後に、沢の縁を戻って渡れそうな場所を探って渡りました。途中の丸太を渡るのは滑りそうで辞めておきました。
先ほどの難所が一番難しく、以降は悩むところもなくサクサク進みます。
上流に向かうにつれて、凍結部分が増えてきました。
こういう道でのチェーンアイゼンは安心感がありますね。着けててよかった。
徐々に本流の幅も狭くなってきました。
ポエマー全開の標札を通過し
曲がったレール区間も通過します。
本流の周りもガチガチに凍ってます。ずっと見てると寒くなってくるので先に進みます。
丸太の橋も雪だらけ。渡るのがちょっと怖かったので、直接支流を渡ってしまいました。
標高が上がってきて、徐々に日差しの量が増えてきました。
陽の光で雪の表面がキラキラです。
ようやく小屋が見えてきました。峠を越えるのも近いです。
小屋の正面。先週と変わらず外見はやっぱり古臭いですね。
誰も居ないので、中を覗いてみました。通気性抜群で寒そうでしたが、とても綺麗に使われてました。
最後の階段を登って湯ノ沢峠に向かいます。
峠に到着しました。次は、キツい急坂登りです。気合い入れ直しましょう。

湯ノ沢峠〜白谷小丸〜白谷丸

湯ノ沢峠から北方面に一番近いピーク白谷丸へ進むには、急坂の登りを越えていく必要があります。

かなり勾配がキツい坂なので、素手でよじ登るポイントもあります。

ただし、距離は短いので焦らずに、少しずつ足を進めれば1時間かからずに登り切ることができるでしょう。

坂を登り切ると、白谷丸へ向かうルートと白谷小丸に向かうルートの2つの分岐に差し掛かります。

余裕があれば白谷小丸まで向かってみると良いです。標高こそ白谷丸より低いですが、南方に少し飛び出ている分、こちらの方が解放感があります。

砂地に点在する大きな石という組み合わせも、高山のような雰囲気があって面白いです。

白谷小丸での展望を楽しんだら、北面の一段高い白谷丸へ進みます。

冬場のこの時期は邪魔なササが全て枯れているので登りやすいことと思います。

白谷丸山頂は、山頂碑など無い普通の縦走路の一角に見えるところですが、南に富士山やその手前の御坂山地、大菩薩連嶺南部の山並みに始まり、西に甲府盆地や南アルプス、東に大月市街地や丹沢や山中湖周辺の山々などの眺めを楽しむことができます。

天候に恵まれれば、関東平野のビル群や東京湾まで見渡すことができます。

難点は、稜線に吹く風をもろに受けることでしょうか。

山頂の北面に木々があるので風邪避けになるかと思いきや、ほとんど役には立たないので、風の強い日の停滞には注意が必要です。

この日も強風でグングン体温を奪われてしまったので、早々に次のピーク黒岳へ向かうことにしました。

ギャラリー

それでは、ご近所の白谷丸へ登っていきます。
全くの新雪です。ここの通過も、ヒヤヒヤどきっちょですね。
大量の霜柱が量産されていました。勿体無いですが、先に進めないのでザクザクと踏み散らかして進みます。
日差しが当たる場所は土が見えていますが、溶けてドロドロというわけでもなく歩きやすくはありました。
段々と勾配がキツくなってきて、ロープが張られている場所も出てきますが、握って登るほどのキツさはありません。ただ、降りでは重宝しそうではありました。
勾配がキツくなってきたので、スローダウンして進みます。
雪が被った下に岩が隠れていることがあるので足を挫かないように進みましょう。
半分くらい登りました。残りもゆっくりペースで登っていきます。
しかし、大菩薩のような人気の山でトレースの付いていない雪道を歩くとか、なかなかに無い経験ですね。
そして、登り坂の終着点が見えてきました。前週と違って、キツく感じないのは、山道を歩いた距離が短いからでしょうか。やっぱりというか、車道よりも山道を歩く方が足への負担は大きいようです。
そして、少しだけ降ったら
白谷小丸に向かいます。
この時点で、強風が凄いことになってました。飛ばされるほどの強さは無いですが、皮膚が出ているところ全てから体温を持っていかれる感じです。
白谷小丸の山頂に到着です。日差しがあるのである程度暖かいですが、強風で体温がどんどん吸い取られていくので、一通り写真を撮ったらすぐに移動することにします。いい天気なんですけどね。
そんなわけで、まずは南方面の写真です。先週は訪れたのが午後遅くだったので輪郭ぼんやりでしたが、この日はまだ午前中ということで、とてもクッキリです。山中湖あたりの旗雲が、あちらも強風だということを物語ってますね。
続いて西方面。甲府の街並みもクッキリです。ただ、南アルプスの山々に掛かる雲の様子が凄まじいです。現地は大荒れでしょうか。
東方面。いや、東南方面といったところでしょうか。正面のピラミダルな山容は丹沢大山だと思っているのですが、さてどうでしょう。
振り返って北方面。親分の白谷丸がひかえています。
寒くて仕方ないので、白谷丸へささっと登ってしまいます。
山頂の案内板が見えてきました。
白谷丸の山頂に到着です。お隣の黒岳なんかよりも、こちらの方が眺望に恵まれて良いピークだと思うのですが、あちらの方がちゃんと独立した山頂碑が立っているんですよね。白谷丸、ツイてない子なのかしら。いつか立派なのが立ちますように。
そして、白谷小丸以上の強風で体温低下が凄まじいのでささっと撮影してしまいます。まずは、富士山です。
続いては南アルプスと甲府盆地の街並み。
そんでもって、大月の街並みと丹沢の山々。
ついでに関東平野と東京湾。画像が圧縮されて細部が潰れちゃいましたが、都心のビル群も見ることができました。さて、寒くて仕方無いので先に進むことにします。

白谷丸〜黒岳

白谷丸から黒岳までは、それほど距離が無く、通常であれば30分程度で到着できるご近所さんです。

ご近所さんのはずが、この日はトレースが全く無く、ルートを探りながらの山行となったことで、時間がかかりました。

大体の方向性はわかっているので、大きく道を踏み外すようなことは起こりませんでしたが、二つのピークの間にある鞍部が広い広葉樹林帯になっているために、どこをどう通るのが正規のルートかわからなくなる箇所が何箇所かありました。

GPSを頼りに直登してしまうことでパスしましたが、穏やかな鞍部だったので出来たことだと思っています。

鞍部を過ぎて登り坂に入ると、道も明瞭となり無事に山頂まで到達できました。

黒岳の山頂では展望は期待できないので、山頂の看板を撮したら次へ向かうこととします。

ギャラリー

まずは黒岳に向かって降っていきます。
獣の足跡が案内してくれるというのも、なんだか可愛らしくて良いですね。
広葉樹林帯に入ります。ここからルートが不明瞭になっていきます。
こんなところや
こんなところ
こんなところを通っていきます。ぶっちゃけどこ通るのかチンプンカンプンでした。
パワープレイで鞍部を過ぎてからは、まあまあ、わかりやすい感じになります。
少し勾配がキツくなってきてたら
山頂が見えてきました。
黒岳山頂に到着です。ここは展望も何もないピークなので、写真撮ってすぐ移動です。

黒岳〜川胡桃沢ノ頭

黒岳の次のピークは、川胡桃沢ノ頭です。読みは「かわくるみさわのあたま」です。

「〜沢ノ頭」という地名は、沢の源流を尾根に向かって遡ったピークを指すという説を聞いたことがあります。

そこで、周囲に川胡桃沢という沢を探してみましたが、残念ながら見つけることができませんでした。

西沢渓谷にその名前がありますが、大菩薩の山並みから西沢渓谷に流れ出るような沢では無く、どうも違ったようです。この説は誤りだったのかもしれませんね。

さて、川胡桃沢ノ頭までのルートですが、黒岳を出てすぐにある大峠への分岐以外は一本道です。

アップダウンもそれほどキツくなく、木々に囲まれている尾根道なので風も控えめで、余程のことがなければ問題になる点は無いでしょう。

この日も遠くの風の音は凄かったものの穏やかに歩みを進めることができた貴重な区間となりました。

川胡桃沢ノ頭の山頂は、富士山が少し見える程度で目ぼしいものはありません。

ここも停滞せずに先に進むこととしました。

ギャラリー

川胡桃沢ノ頭へは、焚き火の看板の横を進みます。
アップダウンの少ない林間の道を進みます。
直ぐに、大峠への分岐が見えてきますので通過します。
また獣に導かれて進む形です。本当にこの日は登山客とすれ違いません。この時点で正午を回っているので、大菩薩峠から縦走してくる人とか居そうなものなのですが、強風予報で取りやめた方が多いのかもしれませんね。
獣の足跡その2です。4本指なのでタヌキでしょうか。
少し岩岩したところを通ります。
チェーンスパイクが効いているので、多少の傾斜は気になりません。着けっぱなしでよかった。
そして、ピンクのテープを目安に進みます。山を整備してくれている方々には感謝しかないですね。このテープが無かったらと思うとヒヤッとします。
段々と目の前の視界が開けてきました。
東方面に展望が開けました。奥に関東平野が見えますね。良い眺めです。
前方に小高い丘が見えてきたら山頂は近いです。
川胡桃沢ノ頭の山頂に到着です。細かい枝が邪魔ですが、富士山よく見えてました。

川胡桃沢ノ頭〜牛奥ノ雁ヶ腹摺山

川胡桃沢ノ頭を通過したら、次のピークは日本一山名が長いで有名な「牛奥ノ雁ヶ腹摺山」です。

読みは「うしおくのがんがはらすりやま」、流石に長いですね。

この「雁ヶ腹摺山」という名前、 雁がお腹を擦りつつ通過した山という意味なんだそうです。

それだけ高い山ってことなのでしょう。

全国的な名前なのかと探してみましたが、山梨県外では見つけることができなかったので、この地方独特な呼び名なのかもしれません。

さて、そんな渡り鳥が腹から火花を散らして飛び去る山頂ですが、なかなかの広さがあります。

10名ほど滞在しても余裕があるくらいの広場になっています。

また、大菩薩湖から直登してくるルートも存在していて、普段であれば賑やかな場所なのですが、この日は人影無く、富士山の眺めを独り占めできました。

折角だったので、秀麗富嶽に選ばれる眺めを独り占めしながら、昼食を摂りたかったのですが、ここでも強風に煽られて足速に次のピークに向かうこととなります。

ギャラリー

それでは、秀麗富嶽の一角「牛奥ノ雁ヶ腹摺山」に向かうことにします。
ここからは一度、高度を下げてから登り返すことになります。
降り坂を降り切ると、眺めの良い稜線に出ることができます。ここからは山頂を眺めながら登っていくことになります。
この案内が出てきたら登り降りが切り替わるポイントと思ってください。
この区間ですが、東西に展望があって結構良い眺めが得られます。こちらは東側です。
そしてこちらが西側です。ただ、眺めが良いことと合わせて風をモロに受ける場所となるので、強風の日の通過は難儀するかもしれません。というか、難儀しました。
静止画なので穏やかに見えますが、実際には、手前の木々がダンシングフラワーのようにわっさわっさしてました。
いつもであれば、展望の切れる林間地帯は敬遠したいところですが、この日だけは歓迎すべき小休止のポイントです。
一息ついたら、残りの坂を登り切ってしまうことにします。
横からの強風に煽られながらなんとか山頂が見える場所まできました。
山頂に到着です。ローマ字表記が長すぎて笑えます。
振り返ると富士山が正面に顔を出しています。相変わらず長い旗雲がかかってますね。
西に目を向けると、大荒れと思しき南アルプスの山々も見えました。もう少し色々撮りたかったのですが、停滞していると体の震えが止まらないので、早々に先に進むこととしました。

牛奥ノ雁ヶ腹摺山〜小金沢山

牛奥ノ雁ヶ腹摺山を後にしたら、次のピーク小金沢山に向かいます。

ここからの区間は、最初こそ倒木の多い林間の道を歩くことになりますが、途中からは、南と西に開けた見晴らしの良い稜線歩きとなります。

今回は北上する形を取りましたので振り向かないと富士山が見えませんが、大菩薩峠方面から南下するルートを取れば、富士山を正面に見据えながら歩くことができる、とても気持ちの良い区間になっています。

本来であれば、しょっちゅう振り返って進みが遅くなるであろう区間ですが、この日は、立ち止まると途端に寒くなるような強風の中だったこともあり、体を動かすこと優先に進んだため、あまり周囲に気を配ることができないまま、小金沢山まで到着することとなりました。

それでもピークからの眺めは、秀麗富嶽に選ばれるだけあって、末広がりの富士山を正面にした素晴らしい眺めです。

合わせて、西側にも視界が開けていて関東平野の市街地を眺めることもできました。

ただ、この辺りから立ち止まっている時はもちろん、歩いていている時でも、寒くて体の震えが止まらない状況に陥ってしまい、大菩薩峠まで行くことは諦めて石丸峠から下山することとしました。

ギャラリー

止まっていると寒くて仕方がないので、すぐに次のピークに向かいます。
まずは穏やかに降って行きます。
木々の間に入って風が弱まったことで一息つきます。日差しが暖かくて生き返る感じです。
この辺りで、少し道が不明瞭な箇所が出てきます。何度か行ったり来たりを繰り返しましたが、テープを目印になんとか通過できました。
そして再び稜線上に戻り、強風の中を登って行きます。
こんなステキな風景も、風が強く寒くて満足に眺めていられません。
そんな中、振り返って富士山を撮ってみましたが、やっぱり寒くてこれ以外は立ち止まっていられないので、以降は振り返らずに山頂に進みます。
天気が良いので、本来であればルンルンで登るだろう坂ですが、この日は寒くてそれどころではありません。
黙々と登って、ささっと山頂まで向かいます。
小金沢山の山頂に到着です。この日の最高地点ですが、寒さで喜んでいる余裕も無く、ここの写真を撮ったら大菩薩峠までは行かずに、石丸峠から下山することに決めます。
そんな中、富士山は変わらず綺麗な姿を見せてくれていました。
ついでに関東平野も、いつもと変わらない広がりを見せてくれていました。

小金沢山〜石丸峠

下山することを決めたとは言え、まだまだ強風の稜線歩きは続きます。

特に石丸峠付近は、ササ原の広がる吹きっさらしの場所です。

かなり体温を奪われることが予想されたので、体を温める力をつけるため、風の弱くなる林間に入ったところで、立ったままの昼食を摂ることにします。厚手のフリースを羽織って、持ってきたおにぎりをテルモスのお湯で流し込むように食べます。少しすると燃料が入ったからか、お湯で温まったからか、一旦は体の震えも止まっていつもの感覚に戻ってきました。

それでも、峠に差し掛かったら震え始める可能性があったので、フリースは着たまま先に進みましたが、それが正解だったようで石丸峠付近の強風でもそれほど体温を奪われる感覚はありません。

いい感じに進めるかと思いきや、今度は寒さで携帯のバッテリーが上がってしまうトラブルが発生します。急ぎモバイルバッテリーに繋いで充電しますが、復帰には時間がかかりそうだったので、写真に残せないまま峠を過ぎることとなりました。

ギャラリー

石丸峠へ向かって行きます。
途中、大菩薩湖が見えました。
一旦、日陰に入って進んでいきます。
この辺りもトレースが無いため、ピンクのテープを頼りに進みます。
しばらく歩くと稜線に出ました。視界が開けて眺めが良いものの横から強風に煽られて、フラフラしつつ進みます。
西方面を見ると、大菩薩湖の先に南アルプスの山並みが見えます。
東側を見ると、関東平野が見えます。
そして、正面に石丸峠からの登り返しの急坂が見えたところで、携帯のバッテリーが寒さで機能しなくなってしまいました。

石丸峠〜上日川峠~大菩薩登山口〜「大菩薩の湯停留所」

無事に峠を越えた後は、少し勾配のキツい小屋平までの降り坂を降りていくことになります。

小屋平は車道と交差する場所となっていて、甲斐大和駅に向かうバス停があ流のですが、残念ながら通過するバスは運行終了となっているため乗ることができません。

このため、上日川峠を経由して裂石にある大菩薩登山口まで降ることとなりました。

ただし、ここからの道程は木々の中を降っていくので強風に悩まされることはありません。

途中、日が暮れてしまって薄暗い中を進むこととなりましたが、ヘッドライトを取り出す前に冬季閉鎖用のゲートを通過することができ、無事に大菩薩登山口まで到着することができました。

その後は、のんびりと大菩薩の湯まで降り、お風呂に入って温まってから帰路につきました。

ギャラリー

石丸峠から小屋平までの降り坂区間は、携帯のカメラが使えず映像が残っていませんでしたので、小屋平からの説明になります。
小屋平にはバス停があり、冬季以外の時期はここから甲斐大和駅や塩山駅までバスでの移動ができるのですが、この日は運行終了してい流ので、素直に歩いて上日川峠へ向かうことにします。
歩くと言っても上日川峠まで、キツい登りはありません。時間も30分程度なので気負わずに歩けるかなと思います。そして、ここにきてやっと登山靴と思われるトレースを見かけるようになりました。ここまで人の気配が皆無というのは、大菩薩方面では珍しい経験でした。
途中、ちょっとした渡渉ポイントがありますが、焼山沢のそれに比べたら全然余裕なので、ひょいひょい通過して行きます。
どちらかというと、うっすら雪の積もった木道の方が滑りやすくて注意が必要です。
二つ目の渡渉ポイントもひょいひょいクリアして
ダム方面への分岐をスルーすれば
上日川峠の山小屋が見えてきます。
下山ルートの中間地点、上日川峠に到着です。ここでやっと登山者と思しき人たちを見ることができました。おそらく大菩薩峠に行っていた方々なのでしょう。
寛いでいる人たちを横目に、大菩薩峠登山口のある、裂石方面へ降って行きます。
ここからは降り一辺倒、勾配はキツく無いものの、膝への負担に気をつけて降って行きます。
途中、崩壊部分を避けて車道に出ますが
すぐに登山道に戻ります。
ここから段々と落ち葉が増えていき、良いクッションになってくれました。
徐々に日が傾いてきました。少しペースを早めます。
夕焼けで赤くなってきた登山道を早足で降っていきます。
1時間ほど降ると
鋪道に降りることができました。
鋪道を道なりに降ると
千石平の茶屋が見えてきます。冬季ゲートが閉まっている時期なので、流石にお休みでした。
橋を渡って
お地蔵さまに山行の無事をお伝えしたら
近道となる山道への分岐を降ります。
しばらく山道を進むと車道に戻ります。これ以降は車道歩きになります。
冬季閉鎖のゲートの横を通過して
九十九折りに降っていくと
見た感じ民家のような温泉宿が見えてきます。ここも立ち寄り湯やっているみたいなので、今度、時間のある時に立ち寄ってみたいですね。
その後、雲峰寺という寺の前を通過してしばらく進むと、ほうとうの看板が目に付く「番屋茶屋」が見えてきます。
茶屋の目の前に「大菩薩峠登山口停留所」があるので、ここから塩山駅に帰ることもできますが、今回はお風呂で温まりたいなと思い、大菩薩の湯まで向かうことにします。
国道に出て10分ほど降って行きます。
大菩薩の湯の大きな案内が見えてきたら左折して行きます。
日が暮れる中、やっとお風呂が見えてきました。
今回のゴール「大菩薩の湯停留所」に到着です。さあお風呂に入りましょう。

おまけ

今回の立ち寄り湯は、先に述べた通り「大菩薩の湯」です。

コロナ禍の影響で時短営業となっていましたが19時までやっているのであれば問題ありません。1時間ほどゆっくりとお湯に浸かって冷え切った体を温めることができました。

こちらの入浴施設は、大人(市外)3時間で620円。

サウナこそ中止となっていましたが、内風呂、外風呂、ジャグジー風呂と一通り施設は揃っていて、ボディーソープやシャンプーも常備されています。

この設備なら妥当な料金かと思われます。

ただ、この情勢なので仕方の無いことですが、更衣室の窓が全開で着替える時に湯冷めしてしまったのが辛い感じでした。

早くこの情勢が良くなってくれることを切に願います。

参考サイト

公式 | 甲州市交流保養センター 大菩薩の湯 – 甲州市交流保養センター大菩薩の湯

ギャラリー

入口はいろいろ張り紙があってわちゃわちゃしてますね。この日は、地元の方々が沢山入っていて、今回の山行で唯一人に囲まれた場所となりました。
1時間ほどゆっくりお風呂に入って外に出てみたらすっかり暗くなっていました。微かに見える甲府盆地の夜景がとてもいい感じです。
振り返るとお月様も顔を出してました。
夜景をぼんやり眺めて待つこと10分。最終バスが到着したので乗り込みます。
乗り込んでみたら乗客はわたしだけ。今回は最後まで静かな山行です。
塩山駅に到着です。強風でダイヤが乱れたことで、30分近く電車待ちすることになりましたが、五体満足で帰路に着くことができました。お疲れ様でした。

まとめ

新雪の大菩薩連嶺を湯ノ沢峠から石丸峠まで歩いた様子でした。

今回歩いた、大菩薩連嶺の中央部分は最高地点でも2,000mには届かない低山に含まれる山々です。

それでも、トレースの全くない新雪の中を歩いていると、ふとしたきっかけで道を外れて意外なところを歩いているといったことが起こり得ます。

たとえ、歩き慣れた山道だったとしても、常に周囲に目を向けて、現在地はどこなのか、どこに向かっているのか把握することが重要である点、再認識できました。

加えて、この時期は風の影響も大きいです。

予報で強風の恐れがある場合は、いつもよりも防寒に強いウェアを準備していくと安心かと思いますので、少し嵩張るかもしれませんが、持参するウェアにも気を配るようにしてくださいね。

それでは、ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

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