山行の記録|白谷沢は夏にオススメ!川苔山から棒ノ折山へ越境登山

山行

梅雨の時期から夏場にかけての里山は猛暑です。

森林限界となる標高2,000mを越えない里山の山中は、青々と茂った木々や草花に囲まれて風通しの無い多湿になりがちで、歩いているとしっかり発汗できて気持ちが良い反面、体力の消耗もなかなか激しくなってきます。

そんなときに、沢筋に出会うと流水で発生する涼しい風と音色で、体も気持ちもクールダウンできて、更に気持ちの良い山歩きを続けられます。

今回は、そんな一服の清涼を求めて棒ノ折山にある沢登り初心者向けの白谷沢コースを組み入れた山遊びをしてきてみました。

基本情報

まずは、今回の山行についての基本情報です。

山行の基本情報

日付:2021/06/26

天候:曇り

エリア:奥多摩エリア、奥武蔵エリア

コース概要:JR奥多摩線「鳩ノ巣駅」~川苔山~日向沢ノ峰~長尾ノ丸~槙ノ尾山~棒ノ折山~有間ダム~国際興業バス停「ノーラ名栗・さわらびの湯」

難易度:体力☆☆☆、技術☆☆、危険☆☆

交通機関:

(往)JR奥多摩線「鳩ノ巣駅」から

(帰)国際興業バス停「ノーラ名栗・さわらびの湯」から、西武鉄道「飯能駅」へ

概要

川苔山

川苔山は、東京都の奥多摩町にある山で、雲取山から続く長沢背稜や石尾根からは外れた場所に位置しています。

川乗山と読まれることもありますが川苔山のほうが有名のようで、これは山域にある川苔谷から取られたという由来があります。

標高は1,363mとそれほど高くはありませんが、山域にある百尋ノ滝の人気が影響してか訪れる登山客はとても多い印象です。

山頂からの眺望は、西側に開けていて雲取山から続く石尾根の山々や近隣の大岳山、御前山などがよく見えます。三頭山はどっかの山に隠れてしまっているのか確認することができなかったですがもしかすると見えてるのかもしれません。天候に恵まれれば富士山も見えるので探してみてください。

登山に適した時期は春秋と初冬。夏場は草木に囲まれて多湿になるので、わたしのように汗出しまくるのが大好物じゃないならオススメはしません。それと冬場は前述した百尋ノ滝が氷爆となるようなので、アイゼンワーク練習してから訪れるのもありかもしれません。

登山コースは多岐に渡り、よく踏まれているコースは以下の5つがあります。

  • 川乗橋から百尋ノ滝を経由し登るコース
  • JR奥多摩駅から本仁田山を経由し登るコース
  • JR鳩ノ巣駅から北上して登るコース
  • JR古里駅から赤杭尾根を登るコース
  • 日向沢ノ峰方面から南下して登るコース

おすすめのコースは、百尋ノ滝を経由し登るコースになります。

なお、山中には宿泊施設や避難小屋類はありません。ビバークを強いられるような山行は絶対避けた方が良い山ですので、その点はご注意ください。

ギャラリー

晴れた日の山頂碑。
こちらも晴れた日の山頂からの眺め。
山頂の様子。10人ぐらいは滞在できる広さです。

動画でみると以下のような感じです。

日向沢ノ峰

日向沢ノ峰は、都県堺尾根と言われる長沢背稜の尾根筋にある山で、東京都の奥多摩町と埼玉県の飯能市の間に位置している山です。飯能市からみると市内最高峰の山となるようですが、住所としては東京都の西多摩郡奥多摩町大丹波になるようです。

日向沢ノ峰は、「ひむかいさわのうら」と読むようで普通には読めません。気になって名前の由来を調べてみたのですが、案外に情報が少なく「公益社団法人日本山岳会 東京多摩支部HP」に以下のような記載がありました。

峰(うら)は高みを指す古語だ。大丹波川源流の日向沢が突き上がる頭である。

引用:公益社団法人日本山岳会 東京多摩支部HP

「高みを指す」とか、なんだかロマンがいっぱい詰まった山名ですね。

標高のほうは、1,356mと辛うじて川苔山には届きませんが、山頂直下の急坂の印象が強く、わたし的には川苔山より高い山というイメージがありました。

山頂からの眺望は、西と南に開けており、近隣の蕎麦粒山や川苔山を確認することができます。ただ休めるスペースがほとんど無いこともあり、一瞬立ち止まって写真を撮っただけで通過していく方が大半です。

登山に適した時期は、川苔山と同じく春秋と初冬。日向沢ノ峰は公共交通機関からのアプローチが難しく、どこかの山域を経由してくる必要があるので、暑すぎる夏場や路面凍結の恐れがある冬場に訪れるには向きません。

アプローチの話が出たので、ついでに登山コースについても述べておきます。以下のようなコースで登ることになります。

  • 川苔山方面から北上して登るコース
  • 蕎麦粒山方面から長沢背稜を東へ向かって登るコース
  • 棒ノ折山方面から長沢背稜を西へ向かって登るコース
  • 有間峠方面から南下して登るコース

どのコースも人通りは少ないですが、おすすめのコースは川苔山方面から北上して登るやつです。

このコースは、山頂直下に2段の急坂が控えています。

2段目の存在を知らなければ、1段目登り切った後に「まだあるのか」という絶望感を味わえます。

存在を知っていたとしても、1段目に取り掛かる時に「これ登っても、直ぐ次のがあるんだよな」という絶望感が味わえます。どちらに転んでも絶望できるので、是非試してみてくださいね。

そして、この山も宿泊施設や避難小屋類はありません。山行に赴く際にはご注意ください。

ギャラリー

独立した山頂碑は無く、道案内と兼務です。
天候に恵まれれば、南方面に富士山が見えます。
こちらは蕎麦粒山。真ん中の直登の道が目印ですね。
山頂の様子です。人ひとりが休めるぐらいのスペースしかないです。

動画だと次のような感じです。

棒ノ折山

棒ノ折山も、前述の日向沢ノ峰と同じく、長沢背稜の尾根筋にある山で、東京都の奥多摩町と埼玉県の飯能市の間に位置している山です。主要な登山口が埼玉県の飯能市側にあるので住所は埼玉と思っていたのですが、こちらも東京都の西多摩郡奥多摩町大丹波になるようです。

また、山名についても東京側と埼玉側で異なっており、東京では棒ノ折山、埼玉では坊ノ尾根と呼ばれていようです。こちらも「公益社団法人日本山岳会 東京多摩支部HP」に記載がありましたので引用しておきます。

名栗側では坊ノ尾根と呼んでおり、昔からこの山はカヤトで有名で、毎年ここを火入れしてカヤを生い茂らせたそうだ。これに対し、大丹波側では石棒を祀った名残があり、それが名栗側の坊ノ尾根と混乱混同したのであろうという。

引用:公益社団法人日本山岳会 東京多摩支部HP

標高は969mと1,000mに届いておらず、比較的登りやすい初心者向けの山になっています。

実際、山頂には軽装な方や小さなお子様を連れた登山者が多数登っており、天候の良い昼時はいつも賑やかな場所となっています。

山頂からの眺望は、なかなかに素晴らしく北と東に大きく開けており、奥武蔵の山々や関東平野の街並みを眺めることができます。

登山に適した時期は春秋と夏。標高が低いので気温が高めですが、涼しい沢筋を通過する白谷沢コースは夏場にもおススメです。逆に凍結、積雪の恐れがある冬場は十分にアイゼンワークの経験を積んでから挑戦した方が良いかと思います。

主要な登山コースは以下の通りです。

  • 有間ダムにある白谷沢登山口から白谷沢の沢筋を登るコース
  • 有間ダム下流にあるさわらびの湯近隣の登山口から通常の登山道を登るコース
  • 高水三山のひとつ岩茸石山から黒山を経由して登るコース
  • 日向沢ノ峰から長沢背稜を東に向かって登るコース

おすすめは、やはり白谷沢登山口から白谷沢の沢筋を登るコースでしょう。帰路のバス内で出くわしたツアー客に同コースを降りてきたグループが居たようで、皆さん興奮気味に良かった点を話していました。

また、前日の雨で沢の水量が心配という場合は、通常の登山道を進むことになる、さわらびの湯近隣の登山口から登るコースがいいでしょう。状況により使い分けてみてくださいね。

ギャラリー

山頂の立て看板。少し前は奥多摩もこの木製タイプだったので懐かしい感じです。
山頂からの眺め。北面が大きく開けてます。
天候が良ければ、埼玉方面の街並みが見れます。
山頂はかなり広く、多数ベンチが設置されています。トイレが無いのが唯一の欠点でしょうか。
桜の時期の様子。大盛況ですね。

動画だと次のような感じです。

白谷沢の様子もおまけで載せておきます。

今回の山行ルートと危険を感じた区間

地図上の位置と標高

今回の山行で歩いた場所について、地図上の位置、標高です。

「Download file」のリンクからGPXデータとしてダウンロードできます。

ご自由にご活用ください。

合計距離: 21980 m
最高点の標高: 1363 m
最低点の標高: 256 m
累積標高(上り): 1976 m
累積標高(下り): -2038 m
総所要時間: 08:55:47
Download file: climbing-record-20210626.gpx

歩いた軌跡

続いては、GPSデータを元にした軌跡です。

市販の地図

今回の山行ルートが掲載されている市販の地図も載せておきます。

本来であれば、国土交通省国土地理院のサイトから2万5千分の1地形図を購入、印刷して持参するのが正しい在り方ですが、毎回それだと面倒なので、紙面の地図は5万分1の市販地図をザックに入れて持って行くことにしています。

わたしの山行でのメイン地図はGPSアプリに移っており、紙面地図は予備扱いなため、今のところこの運用で困った事態には陥っていません。

ただ、読図の勉強をちゃんとしたい場合は、2万5千分の1地形図を購入した方が良いです。

5万分の1の等高線は荒すぎて地形把握には、ほぼ役に立たないのでご注意くださいね。

注意した方が良さそうな区間

今回、危険を感じたのは次の区間です。

今回危険を感じた区間
  • 日向沢ノ峰から長沢背稜に入って、長尾ノ丸山頂に至るまでの降り坂
  • 白谷沢コースのゴルジュ区間

山行の記録

ここからは、今回の山行について述べていきます。

アプローチ

今回のアプローチはJR奥多摩線「鳩の巣駅」からです。

川苔山に登るときの定番駅となりますが、今回もこの駅を起点に登山を開始していきます。

駅を出てすぐの場所にベンチと公衆トイレがあるので、そちらで見繕いしたら線路を渡って集落を北上、突き当りにある登山口から入山していきます。

ギャラリー

東京から中央線で高尾方面へ。立川、青梅と乗り継いでいきます。
鳩ノ巣駅です。
朝はすっきり晴れていたのですが、時間が経つにつれて曇って行っちゃいました。
開業が昭和19年だそうです。しかし、海抜を書くとなんか特典があるのでしょうかね。
改札でたら右へ進みます。右手にトイレとベンチがあるからここで見繕いが良いでしょう。ちなみにトイレはウォシュレット付きです。都会ですね。
T字路まで進んだら右折して踏切を渡ります。
踏切から駅方面。ほぼ真っすぐですね。
逆方面。こっちもまっすぐですね。
さて進みましょう。ここから集落を北上していきます。
結構な坂道なのですが、更に傾斜があがります。
ちょっと緩やかになったと思ったら、もう一発傾斜が上がります。鳩ノ巣星人は健脚揃いですね。
突き当りまで登ったら登山口がみえてきます。
ここまでで少し息が上がってたりします。鳩ノ巣星人侮れないですね。
ここを登ると山道に突入です。

登山口~川苔山

登山口からは暫くザレた日陰の道が続きます。

途中、別ルートからの合流がありますが基本一本で登っていきます。

道の奥には大根ノ山ノ神の社があるのでご挨拶してから先に進みましょう。

少しだけ林道を進んだら、川苔山の山域に入っていきます。

まずは高い針葉樹林が生い茂る森林を進んでいきます。このあたりは傾斜も緩やかでとても歩きやすいでしょう。

徐々に広葉樹林の緑豊かな森林に様変わりしていき、木の階段が出現してきたことから、山道らしい傾斜になっていきます。

2度ほど、本仁田山への分岐を過ぎると、更に傾斜が上がって山頂が近いことを知らせてくれます。

そのまま、水場への分岐を越えて登っていくとベンチのある十字路にたどり着きます。ここを山頂側に曲がると最後の急坂が待ち受けていますが10分程度で登れてしまうので難儀することはないでしょう。

なだらかになった山道を歩いていくと山頂に到着です。

正面の眺望がとても良いので、軽く目で楽しんだらUターンして日向沢ノ峰へ向かうこととします。

ギャラリー

まずは民家の裏手を登っていきます。
民家を過ぎると、少しザレた山道に入ります。
途中分岐がありますがスルーして上へ
社が見えてきました。
大根ノ山ノ神の社です。「の」が多いですね。
少し林道を進みます。
左手に階段が出てくるので、そちらへ向かいます。
ここからが川苔山の山域です。
入り口に注意書きがありました。犬こえー。
ここから暫く針葉樹林を進みます。
見上げるとこんな感じ。雰囲気ありますね。
山頂までは一定間隔で案内が建っていますので迷わないでしょう。
ガクアジサイでしたっけ。6月も下旬なのに、まだ咲いているんですね。
針葉樹林帯が終わって広葉樹林に入ります。緑に癒やされますね。
こんな古びた木橋がでてきて
こんな木の階段が出てきたあたりから傾斜がきつくなってきます。
しばし登ると、本仁田山への分岐に出会います。「悪路」主張強すぎ。
更に進むともう一箇所。ここもスルーです。
2つ目の分岐を越えてすぐ。ここもいい雰囲気です。
いい雰囲気のなか進んでいくと、急坂にぶつかります。ここからの急坂を登りきれば山頂は後少しです。
十字路に出くわしたら左へ
そのまま進むと最後の急坂がありますが、短いので気合で登りましょう。
この坂のてっぺんが山頂です。
見えてきましたね。
川苔山到着です。写真撮ったら速やかに次のピークへ向かいます。

川苔山~日向沢ノ峰

川苔の山頂から降りたら、まずは古里駅方面へ向かい、その後に蕎麦粒山の方向への分岐に進んでいきます。

この方向は進む人は少なく、平日休日変わらずに静かな山行になります。

意外と眺望には恵まれていて、稜線上から近隣の山々を眺めることができますが、道が細いのでよそ見しすぎないように注意です。

途中にエスケープに使えそうな脇道がいっぱいあるのですが、軒並み台風で崩壊していて基本通行止めだと思っておけば間違い無いです。

日向沢ノ峰直下までは、降り方面となるので体力もそれほど消耗せずに進むことができるでしょう。

ただ、日向沢ノ峰直下の急坂はなかなか手強く、川苔山から向かった場合は2段階で登ることになります。1段階目が終わったところで気合を入れ直して登り詰めてしまいましょう。

日向沢ノ峰の山頂は非常に狭く、人ひとりが滞在できるぐらいしかありません。そんなに人は来ませんが、長期停滞していると明らかに邪魔になるので、写真撮ったらすぐに移動してしまいましょう。

ギャラリー

まずは十字路まで降ります。
ここは直進。
古里駅への案内が見えてくるので、案内に沿って直進。
しばし歩くと、蕎麦粒山方面へ向かう分岐が見えてくるので左折していきます。
こんな感じの稜線を進みます。
西側に眺望があるので、歩いてて飽きません。
ところどころに分岐が出てきますが
大体は通行止めです。
ここも通行止めです。
蕎麦粒山へのまき道も
通行止めみたいです。蕎麦粒山行く場合も日向沢ノ峰の急坂は回避不能らしいです。これ意外と厳しいですね。
写真だと分かりづらいですが、かなり絶壁感が強いです。
そうはいっても実際は九十九坂。傾斜的には大したことないと思うでしょうが、いやいや、結構な角度あるだなコレが。とりあえず、目に見えている岩っぽい地点まで登ります。
岩っぽい地点を通過すると、更に上があるのが見えてきます。本気で心を折りにきてますね。でも、こいつを登ってしまえば山頂なので気合で上り詰めます。
山頂です。専用の看板とか無いので、ビミョーな達成感です。
今回は富士山も見えないですし、さっさと先に進みます。

日向沢ノ峰~長尾ノ丸~槙ノ尾山~棒ノ折山

日向沢ノ峰の山頂からは、ほぼ降り坂です。

そいつは楽だと思うかもしれませんが、これがトラップです。

まずは、山頂直下の急坂の降り。ここはまあ余裕でしょう。

問題は長沢背稜への分岐を過ぎてからの急坂の降りです。

ここは、本当に骨が折れます。

滑りやすい粘土混じりの斜面を長いこと降ることになるので、体力だけでなく精神力が削られます。

急坂の降り坂の合間にある細尾根も厄介で、一歩間違えると大事故につながる恐れがあるので、気は抜けません。

今回は降雨の後ということで、この区間全域で滑りやすい状況となってましたので、集中状態を維持しつつゆっくり目に通過しました。

日向沢ノ峰界隈は、精神修行には良い場所なのかもしれません。

それでも長尾ノ丸山まできてしまえば、あとは疲れるだけの小規模なアップダウンのみです。淡々と足を運んで棒ノ折山山頂まで進みましょう。

棒ノ折山山頂に到着すると、14時を回っている時間でしたが、まだまだ多くの登山客が滞在していました。

ツアー客と思われる団体がレジャーシート敷いて談笑していましたので、邪魔にならないように停滞すること無く下山することとしました。

ギャラリー

棒ノ折山に向かって長沢背稜を降っていきます。
まず、日向沢ノ峰山頂直下の急坂を降り切ったら、右側の分岐へ向かいます。
こんな立て札があるので迷わないはずです。
ここからは、滑りやすい粘土混じりの道が続きます。急坂の下り坂が何度も出てくるので、気をつけて進みましょう。
1つ目の下り坂を降りたところです。写真じゃ分かりづらいですが、なかなか傾斜があり、滑って転倒するとおっかない感じです。このため、歩くのに集中してて以降は写真が撮れてません。
そんなわけで、いきなりワープして長尾ノ丸山頂です。ここは眺望もないので、すぐに立ち去ります。
ここからは登りに転じることもあり、長尾ノ丸を越えるまでと比べて段違いに歩きやすくなります。
すいすい歩いて次のピーク、槙ノ尾山に到着です。ここも何も無いので先へ
なだらかなアップダウンの続く道を歩いて
坂道の傾斜がきつくなってきたら棒ノ折の山頂も近いです。
棒ノ折山頂付近は、コアジサイの群生地になってました。開花のピークは過ぎてましたが、あと少しの期間は楽しめそうです。
この草陰を抜けたら
山頂に到着です。ここは、いきなり視界が開けるので開放感が気持ちいいです。
山頂の看板です。
山頂からの眺めです。ガスでぼんやり。残念ながら早朝の晴れ間は続きませんでした。
正面もこんな感じです。
埼玉の市街地もかろうじて見える範囲。人も多いので速やかに下山して温泉浸かりましょう。

棒ノ折山~有間ダム~国際興業バス停「ノーラ名栗・さわらびの湯」

棒ノ折山の山頂からは、白谷沢を降って有間ダムに向かいます。

ここからは沢筋を進むので、ぬかるみ道が続きます。

滑りやすいので注意が必要ですが、長沢背稜の降り坂ほどではありません。

途中で何度か沢を横断しますが、渡渉となるような本格的な場所は無いはずなので、もし進めそうに無い場所に出てしまったら、一旦引き返してもう一度しっかりと見渡すとテープが見つかったり、歩けそうなルートが浮かび上がってきたりするので、落ち着いて見渡す癖をつけてみてください。必ず突破口が見つかるはずです。

これはルートファインディングの練習にもなります。今後のためにも考えながら、楽しみながらし、少しずつ降っていくと良いでしょう。

鎖やロープをうまく使いつつ沢筋を降っていくと、自動車やバイクの排気音が大きくなってきますが、有間ダムに近づいている証拠です。

そのうち、山中に人の手が入った形跡が増えていき、最終的に有間ダムの周回道路に降りられます。

そこまで降りられたら、今度は右折して時計と反対周りに進み、ダムのえん堤を越えていきます。えん堤を越えたら、下流にある「ノーラ名栗・さわらびの湯」のバス停までは一本道です。

最後にアスファルトの降りで足に負担がきますが、ここで全ての行程は最後です。気合いで降りきってゴールしちゃいましょう。

ギャラリー

それでは下山していきます。
一度、平坦な道に出たら
ベンチのある空間が現れます。
有間ダム方面へ降っていきます。
この降りも粘土混じりで滑りやすいです。
ところどころ、こんなザレた感じの道を降って
階段上の道も降って
30分ほど降るとデカい岩が見えてきます。
こいつが岩茸石。突っ切れば通常の登山道を降っていくことになります。
今回は白谷沢コースなので、振り向いて逆方向へ
一旦、車道にでるのですが、それまではこんな感じの整備された道を降ります。
車道が見えてきました。
丸太上のベンチがあるので先へ。
車道を渡って
ここを降っていきます。
ここからが、白谷沢コースの本番です。
沢の水も最初はこんなに小さいんですよね。
こんな滑りそうな階段を降って
こんな感じの渡河ポイントを過ぎていくと
白孔雀の滝という丸太の案内が建ってます。ここからコース核心部と良く言われるゴルジュ地帯に入っていきます。
鎖の掛かった岩場を降って
更に降って
2本ロープが下がっている場所を降りていくと
今までよりも急斜面に出くわすので、鎖を伝って慎重におります。
降りきった横には、水量豊富な滝があります。しばし見上げて楽しみます。
鎖付きの短い急坂を降りたら、一旦、左側に寄ってから右脇に戻って沢筋に沿って降っていくイメージ。このあたりは、水量によっては全然状況が変わるので、その場の判断でコース取りしてください。こういうの面白いですよね。
今さっき通過した場所を振り返ってみた図です。
この区間をすぎれば後は心配するような箇所はほぼ無いです。
ここも右隅を歩けば、行動不能になるようなことは無いです。
滝を楽しみつつ降っていきます。
この沢筋は蛭がいないので助かります。
手のしっかり入った道にでました。ダムも近いです。
車道が見えてきましたね。
登山口到着です。
反時計回りにダム沿いの道を進みます。
えん堤が見えてきました。バイクだらけです。
横っちょを抜けて
ドラクエのスライムみたいな石看板を脇目にゴールのバス停に向かいます。
ここにも案内があるのでわかると思います。
道なりに降っていくと
バス停が見えてきます。
到着しました。お疲れさまでした。今回はこのまま温泉に寄り道していきます。

おまけ

今回は、コロナ禍の緊急事態宣言解除後ということで、やっと営業再開した温泉施設「さわらびの湯」に立ち寄ることにしました。

この施設は結構老舗で、棒ノ折に来たらほぼ必ずと言っていいほど寄り道させてもらっています。入り口に靴洗い場も用意してくれてて、登山者にも優しい施設です。

更衣所が少しこじんまりしているので、ザック類は休憩室に放置して貴重品だけ持ってお風呂に入るのが定番です。

さわらびの湯については、次の記事にまとめています。合わせて読んでいってくださいね。

そして、びっくりしたのが、お隣に「ノーラ名栗」という名前のグランピング施設が出来ていたこと。

キャンプエリアの他に、BBQエリア、プールエリア、イベント用の大会場なんかがあってファミリーやカップルに人気の出そうな今風の施設でした。

名栗も垢抜けてきましたね。

ノーラ名栗 | Nolla naguri
2020年8月に埼玉県飯能市の名栗エリアに誕生した、北欧文化を体験できる複合施設です。フィンランド式のサウナテントやグランピング、BBQ、マルシェなどを楽しむことができます。

ギャラリー

のぼりが懐かしい。
さわらびの湯正面。特徴的な建物ですよね。
靴洗場は、向かって右側です。こういうところ、ホントに助かりますね。
これが新しいグランピング施設。結構、敷地デカいです。
こっちはイベント会場方面。閉店間際に撮った写真なので閑散としてますが、営業時間帯にはそこそこ人が入ってました。

まとめ

川苔山から棒ノ折山への縦走の様子でした。

折角の夏シーズン。甲信越の高山に目が向くことかと思いますが、遠出するには相応の準備や費用が掛かってきます。

そんなときには、近所の里山や沢筋を楽しんでみるのもお手軽で良いものですよ。

それではここまでお読みくださり、ありがとうございます。

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