金太郎伝説の由来の土地ということでとても有名な金時山ですが、箱根エリアの登山をするときにも人気の山です。
今回の記事では、金時山はどんな山なのかという点と主要な登山コースについて解説していきます。
次の登山先を探す際の情報源に活用いただければ幸いです。
金時山の情報
まずは金時山の基本情報について述べていきます。
基本情報
概要
金時山は箱根エリアにある標高1,212mの低山です。
低山とはいえ、箱根を取り囲む外輪山の中では一番の標高を誇っており、山頂からは360度の絶景が楽しめます。特に富士山の眺めが秀逸で「天下の秀峰 金時山」の看板とともに写った姿を、一度は目にしたことあるのではないでしょうか。
この金時山、もともとは猪鼻獄(いのはなだけ)とか、猪鼻ケ獄(いのはながたけ)と呼ばれていたそうです。様々な理由があるようですが、ここでは有力な2つを紹介します。
1つ目は、独特な山頂の形からそう呼ばれるようになったというものです。
金時山山頂をみると、他の外輪山からポコンと頭ひとつ飛び出た感じの丸い形をしています。この形状が空に突き出たイノシシの鼻に見えるということでそのような名前が付いたという由来です。
2つ目は、この地発祥の金太郎伝説からです。
金太郎落が落としてしまった岩にあたって死んでしまった猪を弔うために、鼻を切って埋めたことが名付けの由来になったというものです。
そもそも、金時山と呼ばれるようになったのは金太郎伝説によるものが大きいようですし、それ以前の呼び名の由来となると、2番目の説はちょっと後付感がありますね。
山頂へのアプローチは西、東の2方向のいずれかから入る形となります。
西から入るルートには、乙女峠から登るルートがあります。
東から入るルートが一番賑わっていて、最短アプローチとなる金時神社入口からのコースや、仙石最寄りの金時登山口から登るコース、明神ヶ岳から縦走してくるコースなど多数あります。
この他にも北から入るルートというのもありますが、2021年2月の時点では令和元年台風19号の影響で通行止めとなっている区間が多くありおすすめはできません。詳しくは南足柄市のホームページをご確認ください。
登山に適した時期は、7月から8月の猛暑を外した時期となりますが、12月から2月は積雪の可能性がありますので軽アイゼンやチェーンスパイクを持参したほうが安全です。
金時山の主要コース
続いては、主要な登山コースを4つ解説していきます。
金時神社入口コース
基本情報
特徴
金時山に登るときの最短コースとなります。
このルートは、過去に1回だけ使ったことがある程度なので記憶がおぼろげですが、道中は明瞭で迷うことはなかったと思います。ただ、山頂直下までは林の中を進むことになるので眺めは単調です。
このコースでの核心部は、他のコースと同じく山頂直下の岩場が続く急坂地帯となります。
この地帯は、急な階段やロープが張ってある箇所があり進むのに少々難儀します。手を付いて登るほうが楽な場合もあるので、滑り止めの付いた軍手や手袋を持っていくと捗るでしょう。また、登りの方と降りの方が交差しやすい地帯となるので接触事故を起こさぬように落ち着いて通過することを心がけるとよいでしょう。
下山後は仙石まで戻れば、新宿直通の高速バスが出ているので帰路に使うのにも恵まれているかと思います。
金時登山口コース
基本情報
特徴
このコースは利用経験がありません。
登山口から取り付きまでの間に別荘地帯を抜ける車道歩きがあるというので敬遠してます。
ただ、矢倉沢峠からは別コースと被るので、そこからの特徴を解説していきます。
矢倉沢峠には、昔うぐいす茶屋として営業していた廃屋と休憩に使える椅子と机が1組設置されています。
ここから山頂に向けて、核心部となる急坂地帯に入っていくことになります。
まずは木で区切られた階段が続き、徐々に岩場が増えロープや鎖が垂れ下がったエリアを越えて登っていくと頂上に到達します。
この1時間ぐらいの区間が一番緊張するかと思いますので、焦らずにゆっくり足を運ぶようにしましょう。
乙女峠コース
基本情報
特徴
このコースも登山口となる乙女口から通しての利用経験はありません。
別コースで乙女峠から金時までの区間は歩いたことがあるので、乙女峠からの特徴を述べていきます。
この区間は赤土地帯となっているので滑りやすいです。また、ザレ気味な不安定なコンディションの道なので尚更転ばないようにゆっくり行き来するのが良いでしょう。
何箇所か短い鎖やロープの張られた箇所も通過しますが、高度感は無いので焦らなければ危険は無いかと思います。
金時山山頂までの中間地点に長尾山というピークがありますが、展望は無いので早々に通過してしまいましょう。
長尾山を越えたあたりから箱根山方面の眺望が開ける箇所が数箇所出てきますので、ここまで登ってしまえば後は楽に山頂にたどり着けるかと思います。
明神ヶ岳縦走コース
基本情報
特徴
縦走路となるため、他のコースより体力が必要です。
ただし、それも稜線に上がるまでの区間で、稜線まで上がってしまえば展望の開けた稜線歩きを満喫できるので、疲れなんて一発で吹き飛んでしまうかと思います。
特に富士山が冠雪する時期になると、白富士と茶色の金時山の対比を楽しむことができます。
また、このコースに明神ヶ岳をつなげれば箱根外輪山半周という、ちょっと人に自慢したくなる達成感の高い山行も実現できます。
登山レベルが上がってきたら、是非、挑戦してみてください。
まとめ
箱根の秀峰、金時山についての情報を解説してきました。
箱根は都心からのアプローチが容易で温泉施設なんかも充実しているので、実は登山エリアとしても秀逸です。
外輪を巡って富士山や箱根山の眺めを楽しみつつ、下山後は箱根湯本でひと風呂浴びてゆっくりなんて魅力的なプランも容易に作れます。
危険度もそれほど高く無いので、機会を作って足を運んでみてくださいね。
また、金時山を絡めた山行の記録もアップしているので、興味がありましたら次の記事も参考になさってください。
それではここまでお読みくださり、ありがとうございます。
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