登山の後といえば、やっぱり温泉です。
汗と埃にまみれた身体を洗って、湯船に浸かって強張った身体をほぐしてゆっくりできたら、山行の〆としたら最高ですよね。
山の麓には温泉地が多いので、ほとんどの場合にこの希望は叶うのですが、山梨県の大月市界隈では少々毛色が違っていました。
温泉地自体は豊富にあるのですが、タクシーが必要な場所にあったり、宿泊オンリーの温泉宿だったりと、お風呂だけのために立ち寄るには敷居が高く、気軽に寄り道できる場所が見当たりませんでした。
そんな中、都留市に「より道の湯」という入浴施設を見つけ、下山後に立ち寄ってみたところ、なかなか使い勝手の良い施設だったので、よかった点、イマイチだった点含めて紹介して行きたいと思います。
もし、あなたが大月界隈で下山後のお風呂に悩んでいたら、ドンピシャな情報になるかもしれません。是非、最後まで読んでいってくださいね。
- 最寄駅からあまり歩きたくない人
- 綺麗なお風呂に入りたい人
- 静かにゆっくり湯船に浸かって寛ぎたい人
- 大きなザックを背負ってきた人
- 大きな登山靴を履いている人
- 外の騒音が嫌いな人
基本情報

まずは、基本情報です。
施設名:山梨泊まれる温泉より道の湯
住所:〒402-0056 山梨県都留市つる1-13-31
電話:0554-56-8600
営業時間:10:00〜23:00(最終受付22:00)
定休日:不定休。
湯船の種類:内風呂、露天風呂、ジェットバス、寝湯、壺湯、炭酸泉、サウナ、水風呂、蒸気浴
無料設備:シャンプー、リンス、ボディソープ、カミソリ、歯ブラシ、ドライヤー
有料設備:館内着、タオル
登山者向設備:大きなロッカー✖️、ザック置き場✖️、大きな靴入れ✖️、靴洗い場✖️
宿泊設備:○
駐車場:○(無料、110台)
主な客層:単独、グループ
※最新情報は、公式HPにてご確認ください。
泉質情報
そして、一番知りたい泉質情報です。
源泉名:より道の湯
泉質:ナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉(低調性アルカリ性低温泉)
水素イオン濃度(pH):9.7
湧出量(リットル/分):200
泉温(℃):32.9
飲用:×
泉質別適応症:きりきず、末梢循環障害、冷え性、うつ状態、皮膚乾燥症
泉質の特徴
「より道の湯」は、建物の構造や設備だけをみれば、最近流行りの箱物スーパー銭湯そのものですが、
更衣室には正規の温泉分析表が掲げられており、ちゃんとした天然温泉施設です。
掲載されている分析表による泉質名は「ナトリウム・カルシウム-硫酸塩泉」となっていて、含有成分の効果によって、まるっと以下のような特徴を持つ温泉とみることができます。
「より道の湯」の特徴
- 美肌の湯
- 傷の湯
- 脳卒中の湯
各成分の主な効果
- 硫酸塩:傷・火傷の治癒効果(傷の湯、脳卒中の湯)
また、水素イオン濃度がpH9.7と高く「美肌の湯」である特徴を、更に強めてくれる効果も持っています。
湯船毎の特徴
泉質の特徴がわかったところで、ここでは湯船毎の特徴についてを述べていきます。
多種多様な湯船があるので、多少、混み合っていたとしても、立ちんぼのまま待たないといけないような心配は皆無な点は、とても助かります。
内風呂
まずはノーマルな内風呂です。収容人数は6名ほどの中規模な湯船になります。
「より道の湯」は湯船の種類が豊富なので、どノーマルなこの内風呂は空いていることが多く、いつでも足を伸ばせて入れる湯船になっています。
混雑してきたら、こちらで落ち着くのを待つというのも悪く無いと思いますが、他の湯船も大きいので、よっぽどじゃないとそんな状態にはならないと思います。その点はご安心ください。
露天風呂
露天風呂は、源泉掛け流しの湯船でとても人気があります。
屋根付きの湯船、屋根無しの湯船の2つがあり、それぞれで収容人数6名、計12名が一度に浸かっていられる大きさがあります。
なお、駅から1分という立地なためか、露天の周りは高い塀で囲まれているため、露天に浸かりながら展望を楽しむといった利用はちょっと厳しいです。
立ち上がれば、都留市を囲む里山たちを眺めることはできますが、それだとお風呂に入れないので、あまり意味は無いかなと思います。
ジェットバス
ジェットバスは、施設の中にあるジェット噴流付きの付きの湯船になります。
噴き出し口は4箇所あるので、収容人数は4名となります。
他の温泉施設だと結構人気のある設備ですが、「より道の湯」ではガラガラなことが多いです。
おそらく、同じ血行促進の効果をもった炭酸泉に人が流れるからなんだろうと思います。
寝湯
寝湯は、施設の外にある寝転んで入れる湯船です。
こちらは4名が寝転んで入れるスペースがあります。
体の半分くらいの高さまでしかお湯が来ない、浅めな湯船なので寒い日にはちょっと厳しい湯船でした。
気候の穏やかな、春秋の頃に居眠りしながら入りたい感じですね。
壺湯
壺湯は、施設の外にある一人用の小さな湯船です。
全部で3つありますが、1つだけ少し大きめの作りになっていて、おそらく親子で入れるように考慮されているんじゃないかなと思います。
屋根などはついていないので、空を見上げながらぼんやりと湯船に浸かるといった楽しみ方になる湯船です。
それと、最初に湯船に入るときにザザーっと豪快にお湯が流れ出るのが、とっても気持ち良いんですよね。
おうちでは出来ない贅沢体験。ぜひ、お楽しみくださいね。
炭酸泉
炭酸泉は、施設の中にある人工的に炭酸ガスを溶け込ませた湯船です。
体の血行を促進させる働きがありながら、ジェットバスよりも刺激が少なく、ゆっくり寛ぎながら入れるため、非常に人気のある湯船になっています。
収容人数は皆で足を伸ばして入るなら6名ぐらい、体育座りして入れば10名ぐらいは入れそうな大きさがありますが、長湯される方が多いので、常に誰かが入っているといった印象です。
この湯船だけは、執着せずにタイミングが合えば入るつもりでいた方がストレスにならないかなと思います。
サウナ
いわゆるドライサウナというやつです。
この設備も、炭酸泉と同じく人気が高く、いつも誰かしら入っていることが多いイメージです。
毎時間、ロウリュを楽しめるようで、何度か館内アナウンスを聞くことがありました。
サウナが好きなようでしたら、館内アナウンスに耳を澄ませておくと良いですよ。
水風呂
水風呂は、施設の中にある湯船で冷水に温泉を混ぜた温泉水風呂となっています。
少し小ぶりな湯船なので、収容人数は3名ほどになります。
サウナと交互に使われる方が多いので、人の出入りは多いですが、占有されていることはほとんどありません。
ただ、ごく一部ですが、サウナから上がってそのまま、頭までザブンと潜ってしまう方を見かけることがありました。
ちょっとマナー的にいかがなものかと思いますので、そのような行為は辞めておきましょう。
蒸気浴
最後が、蒸気浴です。
中央に設置された窯から噴き出す蒸気により温まる設備で、10人ほど入れる大きさがあります。
ドライサウナよりは低温なので、体には優しいんだろうと思います。
面白いところが、椅子に当たる部分が非常に低く、あぐらをかいて入るところでしょうか。
初回は、気が付かずに立ったまま入っていたので、天井に溜まった湯気が熱くて、熱くて、すぐに出てしまっていました。
しゃがんでいれば、熱さは控えめになりますので、しゃがんで入るようご注意ください。
関連リンク
公式サイトに各湯船の写真が乗っています。雰囲気を掴みたいようでしたら、こちらのリンクよりご確認ください。

料金
続いて、料金表です。
大人:
入館料(館内着・タオル付き)平日1,400円、土日祝1,500円
入館料(館内着・タオルなし)平日1,100円、土日祝1,200円
子供(小学生以下、3歳以下は無料):
入館料(館内着・タオル付き) 660円
入館料(館内着・タオルなし) 500円
その他:
岩盤浴(大人のみ)550円
※この料金表は2022/8/22時点のものとなります。最新情報は公式HPをご覧いただくか、直接お電話にてご確認ください。
お得クーポン
お得なクーポン情報です。
以下URLにクーポン情報が載っていましたので、ご活用ください。
アクセス方法
「より道の湯」へのアクセス方法です。
最寄の駅やバス停から公共交通機関を使ったアクセス方法、クルマでのアクセス方法の順に説明します。
最寄駅からのアクセス方法
「より道の湯」の最寄駅は富士急行線の都留市駅となります。
都留市駅からのアクセス方法は、徒歩となります。
徒歩で向かう方法
徒歩で向かう場合は、都留市駅改札を出て左折したらあとは真っ直ぐ道なりに進むと目的地となります。
アクセス方法

都留市駅からのアクセスマップ
関連リンク
最寄駅「都留市駅」へのルート検索用に「駅探」サイトを載せておきます。
高速バスを使ったアクセス方法
「より道の湯」へ高速バスでアクセスする場合は、「中央道都留停留所」で下車。
そこからは歩いて「都留市駅」方面へ向かいます。
アクセス方法

中央道都留停留所からのアクセスマップ
関連リンク
高速バスの予約用に「ハイウェイバス」サイトを載せておきます。
クルマを使ったアクセス方法
「より道の湯」へクルマでアクセスする場合、最寄インターチェンジは中央自動車道「都留IC(インターチェンジ)」となります。
「都留IC」を降りた後、約1分ほど走ると目的地となります。
アクセス方法

都留ICからのアクセスマップ
関連リンク
交通状況の確認用に「山梨県道路規制情報」サイトを載せておきます。
「より道の湯」を利用してよかった点3つ

- 駅チカ
- 設備がキレイ
- 客層が落ち着いている
駅チカ
「より道の湯」を利用してよかった点の一つ目は「駅チカ」という点です。
下山後は、正直あんまり歩きたくないですよね。
折角お風呂で汗を流しても、その後に長い距離歩いたら、また汗ダクになってしまうかもしれません。
その点、この施設は「都留市」駅から徒歩1分なので、全然苦にならずに行き来できたのでとてもよかったです。
設備がキレイ
「より道の湯」を利用してよかった点の二つ目は「設備がキレイ」という点です。
折角のお風呂です。
キレイな設備の方がいいですよね。
この施設、2018年ですが内装、外装どちらもキレイです。
お掃除も行き届いていて、気持ちよく滞在できた点がとてもよかったです。
客層が落ち着いている
「より道の湯」を利用してよかった点の三つ目は「客層が落ち着いている」という点です。
都内のスーパー銭湯なんかだと、子供がはしゃいで叫び回っていたり、お父さんたちが大声で談笑していたりと、わりとハズレな施設もありますが、この施設は大丈夫でした。
お一人様のお父さんが多く、皆静かにお風呂やサウナに浸かっていて、とてもゆっくりできました。
滞在した時間が19時ごろと食事時に重なったのがよかったのかもしれませんが、この点はとてもよかったです。
「より道の湯」を利用してイマイチだった点3つ

- 中型ザックの置き場所に困る
- 玄関が狭い
- 電車がうるさい
中型ザックの置き場所に困る
「より道の湯」を利用してイマイチだった点の一つ目は「中型ザックの置き場所に困る」という点です。
一般的な入浴施設なので仕方ないことではありますが、脱衣所のロッカーが標準サイズなので、38リットルのザックだと入れることができませんでした。
ザック置き場のような場所もなく、通路に置きっぱなしは邪魔になるので、ロッカーの上に持ち上げておく必要がありました。
20リットルサイズなら難なく入りそうな大きさのロッカーではあったので、ちょっと贅沢なことを言っているかもしれません。
玄関が狭い
「より道の湯」を利用してイマイチだった点の二つ目は「玄関が狭い」という点です。
登山靴だと、脱いだり履いたりするときに、靴紐を結んだり、解いたりする必要があるので、しゃがむスペースが小さいと、なかなか手間取ってしまいます。
普通の靴であれば、さして気にする点では無いのですが、下山後に立ち寄るとなると、少々難儀だなと感じてしまいました。
電車がうるさい
この施設を利用してイマイチだった点の三つ目は「電車がうるさい」という点です。
駅チカの立地なので仕方ないのかもしれませんが、富士急線の線路がすぐ横に通っており、結構、頻繁に電車が通過する音や振動がします。
特に外湯に入っているときに電車が通過すると、かなり煩く、湯船に浸かってウトウトすることは難しいです。
この点も、利便性とのトレードオフなので仕様が無いといえばそうなのですが、折角のお風呂なのでゆっくりしたい思いもあり、残念な点としてあげさせてもらいました。
「より道の湯」とセットで楽しめる山3選
最後に、この施設とセットで楽しめる山を三つ紹介します。
- 岩殿山
- 三つ峠
- 富士山
岩殿山

この施設とセットで楽しめる山の一座目は「岩殿山」です。
岩殿山は、JR中央線「大月駅」を最寄駅としている山梨県大月市を代表とする里山です。
標高634mと高さはありませんが、秀麗富嶽十二景に選ばれるくらい富士山方面の眺めが良く、大変人気の山です。
しかし、大月市周辺は日帰りで立ち寄れる目ぼしい温泉地が無いので、大月駅から富士急行線に乗り込んで「都留市駅」まで出向いて、「より道の湯」でお風呂に入るというプランがおすすめです。
アクセス方法

都留市駅からのアクセスマップ
三つ峠

この施設とセットで楽しめる山の二座目は「三つ峠」です。
三つ峠は、富士急行線「三つ峠駅」を最寄駅としている山梨県都留市にある里山です。
厳密には、開運山、御巣鷹山、木無山の3つの山の総称ですが、中でも展望がバツグンに良い開運山を指して、三つ峠と呼ぶこともあります。
この山を登って富士急行線「三つ峠駅」へ下山する途中にある「三つ峠グリーンセンター」にもお風呂がありますが、こちらは沸かし湯となっています。
沸かし湯でも汗を流すには十分ではありますが、折角の機会、温泉に入りたいところなので、ここはスルーしてしまい、富士急行線で「都留市駅」へ出向いて、「より道の湯」で源泉掛け流しの外湯を楽しんでから帰路に着くというプランがおすすめです。
アクセス方法

都留市駅からのアクセスマップ
富士山

この施設とセットで楽しめる山の三座目は「富士山」です。
言わずと知れた日本一標高の山で、開山シーズンになると大変多くの登山客が訪れる人気の山です。
この富士山の山梨側の登山口「吉田口」の最寄駅が富士急行線「河口湖駅」もしくは「富士山駅」となります。
ここから送迎バスで別の温泉施設へも向かうことができますが、富士急行線で「都留市駅」まで出向いて、「より道の湯」に立ち寄ってから帰るというプランもお手軽でおすすめです。
アクセス方法

都留市駅からのアクセスマップ
まとめ
- 最寄駅からあまり歩きたくない人
- 綺麗なお風呂に入りたい人
- 静かにゆっくり湯船に浸かって寛ぎたい人
- 大きなザックを背負ってきた人
- 大きな登山靴を履いている人
- 外の騒音が嫌いな人
- 岩殿山
- 三つ峠
- 富士山
富士急線「都留市駅」から徒歩1分、使い勝手の良い日帰り温泉「より道の湯」の紹介でした。
周囲を山に囲まれた立地にある施設ですが、登山者の訪問は想定していないようで、山の格好で訪問すると少々不便も感じますが、最寄駅から徒歩1分の距離は、山歩きに疲れた身体にはとても助かります。
施設も綺麗で落ち着いてますので、大月市界隈の里山に登った際には、少し足を伸ばして立ち寄ってみてくださいね。
それでは、ここまでお読みくださりありがとうございます。
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