山行の記録|オオカミ信仰の残る奥多摩の大岳山で神社巡りをしてきました

山行

奥多摩の代表的な里山に「大岳山」があります。

標高1,500mにも満たない低山なのですが、山頂だけポコっとした特徴的な山容は奥多摩のどこにいても存在感を放っていて、奥多摩三山に名前を連ねるほど人気の里山です。

そんな奥多摩のアイドル「大岳山」ですが、オオカミ信仰の根付いた信仰の山であることご存知でしょうか。

対象の神社は大嶽神社という大岳山の山頂直下に奥宮を、山麓の白倉に里宮を持つ古社で、秩父の三峯神社、奥多摩の武蔵御嶽神社と併せて狼信仰を持つ神社として有名なんだそうです。

そんな訳で今回は、大岳山登山の次いでに大嶽神社の奥宮と里宮をハシゴしてみました。

次いでの次いでに、大嶽神社への入り口とも言われるパワースポット「神戸岩」にも足を運んでみましたので、もしあなたが、登山だけでなくパワースポット的な場所にもビビッとくるタイプでしたら、とても興味深い内容になっているかと思います。

是非、最後まで読んでいってくださいね。

基本情報

まずは、今回の山行についての基本情報です。

山行の基本情報

日付:2022/3/26

天候:曇り

エリア:奥多摩エリア

コース概要:西東京バス「大岳鍾乳洞入口停留所」~大滝〜大嶽神社奥宮〜大岳山〜鋸山〜大ダワ〜神戸岩〜大嶽神社里宮〜払沢ノ滝〜西東京バス「和田向停留所」

難易度:体力☆☆、技術☆☆、危険☆☆

交通機関:

(往)JR五日市線「武蔵五日市駅」から、西東京バスに乗車して「大岳鍾乳洞停留所」へ

(帰)「和田向停留所」から、西東京バスに乗車してJR五日市線「武蔵五日市駅」へ

概要

大嶽神社(おおだけじんじゃ)

大嶽神社は、東京都西多摩郡檜原村にある神社です。

大岳山の山頂直下に奥宮、同山の麓にある白倉という集落に里宮があります。

一般的に、同じ場所に二つの社殿を持つ神社の場合、山頂に近い方が本宮で、山麓にある方は遥拝所(遠くから眺め拝する場所)として建立されたというパターンが多いようです。

実際に、里宮からは小さいながらも大岳山の頂を拝むことができます。

創建は非常に古く、日本武尊東征の折りというお話なので、西暦で言うと100年とか110年とかその辺りになるみたいです。

そして、神社の両脇を固める狛犬が狼となっていて、道に迷った日本武尊を導いた狼を祀った形になっているようです。

特に、奥社の両脇に佇む狛狼がとても愛嬌のある風貌で、この子をデフォルメさせてキャラクター化させた御朱印帳が里宮の一角で販売されていました。

祭神は、大国主命、少彦名命、日本武尊、広国押武金日天皇、源家康朝臣。

最後の源家康朝臣というのは聞き慣れないですが、徳川家康のことです。

天下統一した家康が、箔付けのために武の名門「源」の姓を欲して無理矢理につけた名前のようです。

大嶽神社は、江戸時代には江戸城守護の祈願が行われていたようなので、その繋がりで祀られるようになったのかもしれませんね。

関連リンク

宗教法人東京都神社庁公式HPの大嶽神社ページのリンクを載せておきます。ここで基本情報が確認できます。

ギャラリー

山頂直下の奥宮です。
こちらが奥宮の拝殿です。
裏に本殿もあります。パッと見、大した規模で無いと思われがちですが、なかなかにしっかりとした神社です。
この子が狛狼。日本武尊を導いたオオカミもこんな可愛らしい子だったのでしょうか。
そして、もう一匹。愛嬌ありますよね。
奥宮の隣にある「鬼源兵衛のゆるぎ石」。昔、檜原村に住んでいた力自慢の源兵衛が担いで奉納した大岩なんだとか。
こちらは麓の白倉にある里宮です。
手水舎。流れた水が鯉の居る池に注がれていて、かなり綺麗なことがわかります。
そして拝殿を守る狛犬。この子はノーマルタイプでした。
もう一匹も、普通の狛犬に見えますね。
里宮の拝殿は入り口が開かれていました。日の丸の旗が綺麗です。
おみくじとか、お守りとかの無人販売所がありました。ちょっと小さい画像になっちゃいましたが、左端のやつがデフォルメの狛狼で飾られた御朱印です。結構可愛いので興味あったら購入しに赴いてみてください。

神戸岩(かのといわ)

神戸岩は、東京都西多摩郡檜原村にある都指定の天然記念物です。

北秋川の支流である神戸川にて出来上がった短い渓谷で、長さは60m、谷底の幅は4m、西岸の岩の高さが100mあります。

渓谷の片側には鎖が張られており歩いて通過することができるので、実際に通過してみましたが、勢いよく注ぎ込む神戸川の流れを覆い隠すように両側から聳り立つ巨岩の姿からは、非常に強い圧迫感がありました。

また、通過の際には道幅の狭い、滑りやすい岩場を歩くことになりますので必ず鎖を掴んで、一歩ずつ慎重に進む必要があります。

渓谷の中心には、小さなお社があってその手前が唯一気を抜ける場所になっていますので、撮影などはその場所からすると良いでしょう。

なお、名前の由来ですが、二つの巨岩の間から見える大岳山山頂方面への風景を、岩戸の隙間から見える神域に見立ててつけられたという説が有力なようです。

このため、山頂にある大嶽神社への入り口であるとの意味も込められているのだそうです。

関連リンク

一般社団法人檜原村観光協会公式HPの神戸岩ページのリンクを載せておきます。宗教法人東京都神社庁公式HPの大嶽神社ページのリンクを載せておきます。ここで基本情報が確認できます。

ギャラリー

神戸岩を見上げた図。元々は一つの岩だったものが割れて今の形になった説もあって、どんだけデカかったんだという話ですね。
下からの入り口はこんな感じ。5m級の滝の横にある鉄梯子を登って奥へ行く感じです。ワクワクする構図ですよね。
奥に行くと、こんな感じに片足だけしか乗らないような細い岩場を鎖を握って進む場所が出てくるので、慎重に進んでください。
奥にある淵。水が綺麗で底まではっきり見えます。深さもそれほどでも無いので、落ちても即死はしないです。でも、ずぶ濡れは避けたいですよね。落ちないように進みましょう。
奥にある祠。なんか、ちょっとパワー感じませんか。
奥に進んでいくと、扉の隙間から見える感じに大岳山の一部が見えてきます。位置取りが悪かったのか山頂を望むことはできませんでした。
神戸岩の所有権を持つ「ロッヂ神戸岩」。天然記念物を所有しているキャンプ場とか珍しすぎますね。

今回の山行上でのポイント

地図上の位置と標高

まずは、今回の山行で歩いた場所について、地図上の位置、標高を示します。

合計距離: 27152 m
最高点の標高: 1266 m
最低点の標高: 255 m
累積標高(上り): 2284 m
累積標高(下り): -2406 m
総所要時間: 09:22:33
Download file: climbing-record-20220326.gpx

歩いた軌跡

続いては、GPSデータを元にした軌跡です。

市販の地図

今回の山行ルートが掲載されている市販の地図も載せておきます。

本来であれば、国土交通省国土地理院のサイトから2万5千分の1地形図を購入、印刷して持参するのが正しい在り方ですが、毎回それだと面倒なので、紙面の地図は5万分1の市販地図をザックに入れて持って行くことにしています。

わたしの山行でのメイン地図はGPSアプリに移っており、紙面地図は予備扱いなため、今のところこの運用で困った事態には陥っていません。

ただ、読図の勉強をちゃんとしたい場合は、2万5千分の1地形図を購入した方が良いです。

5万分の1の等高線は荒すぎて地形把握には、ほぼ役に立たないのでご注意くださいね。

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おすすめ展望ポイント

今回の山行ルート上の展望ポイントは、次の場所になります。

展望の楽しめたポイント
  • 大岳山山頂
  • 鋸山林道赤井沢方面の上流部
大岳山山頂

今回の山行ルート上の展望ポイント一つ目は、「大岳山山頂」です。

南方面から西方面にかけての視界が開けており、天候に恵まれれば富士山への眺望が得られます。

同じく奥多摩三山に名を連ねる三頭山や御前山への眺望も優れ、三山の縦走路となる尾根筋も確認することができます。

山頂には休憩に適したベンチも数基設置されているので、昼食を伴う大休憩に適した場所となっています。

反面、晴れの日は非常に多くの登山客が訪れるので、もし、あなたがわたしと同じく人酔いしやすいタイプだったら長居は無用です。記念写真を撮ったら速やかに降りてしまいましょう。

ギャラリー

大岳山山頂からの眺めです。残念ながらこの日は展望がイマイチでした。
山頂に落ちていた展望ガイドみたいな写真。丹沢の山々が眺めの中心みたいですね。
西側に目を向けると、手前に御前山、奥に三頭山が見えました。
山頂を遠目で見た図。案外に広いです。
こんなベンチが3箇所ぐらいありますので、休憩場所には向いてますが、天気が良い日は人がいっぱい滞在しているので、人混みが苦手なら速やかに移動してしまいましょう。
鋸山林道赤井沢方面の上流部

今回の山行ルート上の展望ポイント二つ目は、「鋸山林道赤井沢方面の上流部」です。

鋸山林道は、大岳山と御前山の間にある「大ダワ」を最高峰地点にして、奥多摩町へ降る大沢方面と、檜原村へ降る赤井沢方面に分かれます。

今回は後者、赤井沢方面にある展望ポイントです。

上流部分に大規模な伐採地帯があり、鋸山から大岳山に続く尾根筋を至近に見上げることができます。

また、この日は天候に恵まれずに確認できませんでしたが、南面に開けていたことから富士山も見ることができそうでした。

そして、中流部分まで降ると、今度は御前山への眺めも楽しめて、飽きやすい長い林道歩きの良いアクセントになりました。

ただ、植林などが進んで木々が生い茂ってくるまでのお話なのかもしれませんので、今後の成り行きを見ていきたいと思います。

ギャラリー

まずは、鋸山から大岳山へ続く尾根の眺めです。
こちらが南方面への眺めです。
そして、標高が低くなるにつれて御前山への眺めも見えてきます。

注意した方が良さそうな区間

今回の山行ルート上で、注意したほうがよさそうな区間は、次の区間になります。

注意した方が良さそうな区間
  • 神戸岩
神戸岩

今回の山行ルート上で注意したほうが良い区間は「神戸岩」の通過です。

公式情報での長さは60mで、多少蛇行していたとしても100mには達しない短い区間ですが、道幅が狭くて滑りやすい岩場を通過することになります。

隣を通る神戸川は川底が見えるくらい浅いので、万が一足を滑らせて落下しても、その場で命を落とすことは無いとは思いますが、全身水浸しは必須なので季節によっては体温低下により心肺停止というリスクは残ります。

補助の鎖をしっかりと掴みながら、一歩ずつ慎重に進むようにしてください。

また、人がすれ違いできるスペースは、最奥のお社の前しか無いです。お見合いになってしまった場合は、譲り合いの心を持って対処していってください。

通過に不安を感じる場合は、無理は厳禁です。

隣のトンネルを使って通過することも可能なので、必要により活用してください。

ギャラリー

まずは入り口。5m級の滝の横にある梯子を登ります。滑って落ちると痛いので慎重に。
途中にある1mぐらいの段差。ここは比較的道幅広いですが、奥に行くほど細くなっていきます。
足元の様子。手がかりは壁に張られた鎖のみ。滑ったら川へそのままドボンと行くので、鎖から手を離さないように進んでくださいね。

今回の山行での服装

今回の山行では、次のような服装の組み合わせを持参していきました。

同じ時期に赴かれるときの参考にして見てください。

  • ベースレイヤー:薄手の長袖Tシャツ
  • ミドルレイヤー:厚手のフリース
  • アウター:ソフトシェル、レインウェア
  • ボトムス:中厚手の長ズボン、厚手のソックス
  • その他:手ぬぐい、ネックゲーター、薄手の手袋

今回の活動中は、薄手の長袖Tシャツのみで歩きました。

もうこの時期になると半袖の方が良いですね。出だしから汗が背中を流れる状況となり失敗したと感じました。

稜線に出てからは突風に晒されて体感温度が下がって適温になってくれましたが、半袖にソフトシェルという格好なら耐え切れる気温だったので長袖であるメリットはほぼ皆無だった気がします。

交通機関での移動中は、薄手の長袖Tシャツと厚手のフリースで問題なしです。移動中の電車もバスも窓が開いた状態でしたが、全然快適に過ごせました。

以下の記事にわたしが里山登山に使っているウェアの具体的な品名や組み合わせについてまとめていますので、詳細知りたいようでしたら合わせて読んでみてください。

あなたが、同じ時期の同じ界隈に赴くときの参考になれば幸いです。

山行の記録

ここからは、今回の山行について述べていきます。

アプローチ

今回は、大嶽神社巡りというお題目ではありましたが、折角、奥多摩くんだりまで出向くので、未踏ルートだった大滝経由で馬頭刈尾根に登り詰めて大岳山山頂を向かうルートとしました。

東京駅から中央線で立川駅へ、そこから青梅線で拝島駅へ向かい、五日市線に乗り換えて終点の武蔵五日市駅へと進みます。

武蔵五日市駅に着いたら、駅構内の綺麗なトイレで御用を済ませて、駅前ロータリーにあるバスのりば1番を目指します。

西東京バスの大幅なダイヤ改正が来月4月1日に控えていて、3月31日までの時刻表は紙で補助的に張り出されているようだったので、短期間ですが注意する必要がありました。

数馬行きのバスと異なり、上養沢行きのバスは乗客が元々少ないのでしょうミニサイズのバスに搭乗していきます。

蛇行する道を通って概ね30分でスタート地点「大岳鍾乳洞入口停留所」に到着です。

停留所にある長椅子をお借りして身支度を整えたら「大岳鍾乳洞」と大きく達筆な文字で記された案内に従って分岐道を進んでください。

ギャラリー

東京駅から中央線で立川駅へ向かいます。立川駅での乗り換えを考慮して、3号車に乗り込むと良いでしょう。
立川駅からは、青梅線に乗り込んで拝島駅まで向かいます。ここでは前寄り3車両目に乗っておくと乗り換えが楽です。
拝島駅からは五日市線で終点の武蔵五日市駅へ向かいます。ここも前より3番目の車両が良かった記憶があります。
武蔵五日市駅に到着したら、駅構内のおトイレへ。折角なので、綺麗なおトイレを借りておきましょう。
改札出てすぐにニューデイズがありますが、駅を出て徒歩3分のところにセブンイレブンもあります。必要により、使い分けてくださいね。
駅を出たらロータリーを左折します。
その後は真っ直ぐ進めば、1番のりばが見えてくるので、ここでバスを待ちます。
上養沢行きがきました。ミニバスでしたが、乗る人が少なかったので、無事に座れました。
30分ほどバスに揺られて、大岳鍾乳洞入り口停留所に到着しました。まずは、この長椅子を借りて見繕いしてしまいましょう。
大岳鍾乳洞方面に進む前に、神社があったので寄り道していきます。
養澤神社だそうです。
「はじめまして」と「いってきます」のご挨拶をしておきます。
神様へのご挨拶も済んだので、大岳鍾乳洞方面に向けて煤で行きましょう。

西東京バス「大岳鍾乳洞入口停留所」~大滝

大岳鍾乳洞入口方面へ向かう道は車道となります。

登山口に到着するまで概ね1時間の長い長い道のりを歩くことになります。

唯一の救いは、澄み切った水の流れる大岳沢が並走していることでしょう。

そんな、マイナスイオンたっぷりな道を進んでいくと、砕石工場とトンネルが現れます。

このトンネルのは半分外が見えるので、お化けが出そうな雰囲気は全くありませんので、例えあなたが霊感に優れているとしても、気にせずに通過できることでしょう。

工場地帯を過ぎると、大岳キャンプ場、大岳鍾乳洞とアウトドア施設が連続して現れます。

どちらも興味をそそられる施設でしたが、登山の目的からは逸脱してしまうので、遠目に眺めるだけで通過です。

そして、車道が終わりになるとそこから山道に入ります。

山道も沢沿いを進んで行きます。

何本かの橋を通過すると、大滝へ向かう道と馬頭刈の尾根へ向かう道とに分岐しますが、どちらに進んでも、最終的には合流することになるので、今回は大滝へ向かう道を進んで行きます。

大滝は、落差30mと名前の通り大きな滝で見応え抜群です。しかも、至近に寄るまでその全貌が明らかとならないので、発見の楽しさも味わうことができます。

豪快に流れ落ちる大滝を堪能したら、ここからが登山本番になります。

気合を入れ直して登っていくことにしましょう。

ギャラリー

このデッカイ看板から入ってきます。
林道大岳線というみたいです。林業関係者以外の通行禁止していますが、そうなると、この先にあるキャンプ場にはどうやっていくのか気になりました。あくまで原則だからいいのかな。
この道路は、大岳沢の流れの横を沢を遡行していくように進みます。
下流でもこんな感じに沢の水が綺麗で癒されます。
ヤマメも棲んでいるようですね。
のこのこと歩いていくと、砕石工場の敷地内に入っていきます。
事務所前を通過します。
事務所前にあった案内図。親切ですね。
少し進むと案内図にあったトンネルが見えてきました。
中はこんな感じに片側が開いているので解放感があります。
トンネルを越えると、大岳キャンプ場の下流サイトが見えてきます。地面は平で幕営しやすそうでしたが、お値段はキャンプ場価格で、テント場主体の山屋からみるとお高めな設定でした。
水場もしっかりしてるので、ゆるキャンするには良いかもですね。
ここから駐車場地帯に入ります。林道の至る所に駐車スペースがあるので、結構な車が停められそうです。
そして、大岳鍾乳洞入口が見えてきました。ここはキャンプ場の受付も兼務しているみたい。
駐車場の下を潜ったところにおトイレがありました。
普通の水洗トイレなので、緊急事態発生の時にはお借りしましょう。
鍾乳洞入口には、狭さのサンプルがあります。先に通れるか試せるのは助かりますね。試しに通り抜けてみましたが、ザック背負っていると無理でした。当たり前ですか。そうですか。
こっちは更に狭い幻のコースのサンプルだそうです。暗くて狭い場所は苦手なので、入ることはないかなあ。
さて、本道に戻ります。大滝まで20分。小滝まで2分だそうです。
5分ほどかかりましたが、小滝の看板が見えてきました。
ここは水量が少なくチロチロと垂れている程度。名前の通りの小滝でした。
道なりに歩いていくと、建物が見えてきます。
こっちはなんだろう。大岳キャンプ場の上流サイトになるのかな。
この日は5張のテントがありました。焚き火もできるサイトみたいですね。なにやら香ばしいかおりがしていたので、朝食準備中だったのでしょう。
キャンプ場を通過して数分進むと林道の行き止まりまで到着です。ここから登山道に入っていきます。
奥多摩はツキノワグマの棲息域なのでちょっと怖いですよね。幸運にも出会ったことはないですが、熊スプレーは持参するようにしています。
こんな感じに、大滝までは沢沿いを進みます。
対岸にも道が続いているように見えますね。破線ルートかしら。
沢の様子。大岳沢は上流域でも、とても水が綺麗で癒されます。
視線を感じて見上げてみると、何かがガン見していました。カモシカってやつでしょうか。ちなみに、名前からシカの仲間と思われがちですが、学術的にはウシの仲間なんですって。
暫し見つめあったので、バイバイして先に進みます。
こんな木橋を2本ほど通過していくと
案内が見えてきました。
大滝に進む道と馬頭刈尾根に登り詰める道との分岐地点のようです。実際には後から合流するので、どちらから行っても問題無いです。今回は、大滝経由で進みます。
ちょっと崩れ気味の階段を進んでいくと
大滝の案内がありました。でも、ここからは滝の裾すら見えません。
この赤い木橋を渡って先に進むと
奥まった先にデッカイ滝が見えてきます。初見だと結構びっくりする大きさと水量なので、このルート使うときは是非立ち寄ってくださいね。
そして、滝の脇にある鉄の階段を登ると
滝壺が見えてきます。なんだか秘境にある隠された滝を見ている感じ。気分はアレです。川口浩探検隊ですね。ゆけーゆけーかわぐちひろしー。
なにかで磨いたーようにピカピカのー白骨が転がるー。と歌いながら進むと
先ほど分岐した本道に復帰です。さて、ここから登山も本番です。

大滝〜大嶽神社奥宮

大滝から本道に合流してからも、しばらくは沢筋を歩くことになります。

まずは、大滝の上流部分まで登り、沢の脇を遡行していきます。

1、2度渡渉する場所がありますが、水量は少ないので濡れずに渡れるはずです。

そして、馬頭刈尾根に近づくにつれて沢から離れて高度を上げていくことになります。

この辺り、少々勾配がキツめな坂や階段が続くのでバテないようにペース配分に注意すると良いです。

尾根に出ると直接に風を浴びるようになり、途端に肌寒くなります。

強風厳しい日は、前もってウィンドブレーカーなどを羽織っておくと良いでしょう。

尾根道を山頂に向けて進むと2カ所ほど分岐が現れます。

それぞれエスケープルートとして機能するかと思いますので、本ルートを歩く時には押さえておくと良いでしょう。

そして、落石注意の看板が出ている巻道を注意深く進み、大岳小屋の廃屋を通過すると大嶽神社奥宮の境内に到着です。

入口の鳥居前が広場になっていて休憩できますが、眺めは良くありませんのでそのつもりでいてください。

鳥居を入って石段を登ると、拝殿に到着です。両脇を固める狛犬が可愛らしい狼になっているので、確認してみてくださいね。

しっかりとご挨拶できたら、山頂に向かってもう少しだけ登っていくことになります。

ギャラリー

本道と合流して、馬頭刈尾根方面に進みます。
少々急な坂を登り
滑りやすい木道を通過すると
大滝の上流部分に到着します。残念ながら覗き込めるような場所では無いので、遠目に確認してから先に進みます。
相変わらず、水は透き通って綺麗ですね。
しばし、沢筋を歩きます。
こんな苔むした木の橋を数本クリアしていくことになります。
場所によっては、こんな感じに下が見えている橋もあって、プチスリルが味わえます。
いや、ほんとここの水は綺麗ですね。
沢筋を進む中でわかりづらかった場所。右手に進めそうな坂が見えたのですが、水辺を進むのが正しいようでした。
この辺り、小さい花がいっぱい咲いてました。なんて名前でしょう。知っていたら教えてくださいね。
沢筋をどんどん登ります。
渡渉ポイント。渡るのに難しいところはありません。
この滑りやすい岩を登ったあたりから、尾根へ向けての急坂に入っていきます。
まずは、普通の坂を登り
続いて石段を何回かに分けて登ります。
いつか木の階段に変わり
何度かの木の階段をパスしていくと
平坦なササの道に出て
その後、尾根筋に乗っかります。
ここからは、穏やかな山道が続きますが、風が直接当たるようになるので、体感温度がガクンと下がります。寒い日、強風の日は、予め風よけのアウターを羽織っておくと良いかもしれません。
白倉へ下山する道への分岐です。ここを降った先に大嶽神社の里宮があります。今回は、神戸岩も通りたいので山頂方面に向かうことにします。
木の階段を登ると
休憩に適したベンチのある展望所に到着します。
天気が良いと正面に富士山が見える場所なのですが、この日は雲の中でした。
気を取り直して先に進みます。
お社が見えてきました。
数年前にいつの間にかできていたお社。詳しいことはよくわかりませんが、とりあえずご挨拶はしておきます。
お社を通過して直ぐ、鋸山方面の巻道への分岐が見えてきますが、今回は山頂方面へ。
ここの左手から直接山頂に向けて登ることもできるようですが、今回の目的地「大嶽神社」を通り越してしまうので、右手を進みます。
落石のため通行注意だそうです。
ここから岩の露出した巻道を通過することになります。まだ落石には出くわしたことはありませんが、気をつけて通過しましょう。
結構な落ち葉が積もってました。
靴が埋まるくらいの量でしたが、足元はしっかりしているので、危険はないです。
鎖付きの場所を慎重に通過していくと
木々の間から人工物が見えてきました。
建物に向けて降っていくと
立派なおトイレに到着です。隣接する大岳山荘は解体が進みそうですが、ここはこのままでしょうかね。
トイレ前の展望台です。老朽化が進んでいるからか立ち入り禁止になってました。
大岳山荘の小屋群です。これらも徐々に解体されるのでしょう。
こちらが大岳山荘。足場も組まれて解体待った無しな状態になっていました。
小屋を通過して、小ぶりな階段を登ると
ベンチの設置されている広場に到着です。展望は皆無ですが、木々に囲まれているので、雨風の何割かは防げそうな場所でした。
ここから、大岳山山頂もしくは、御岳山山頂に進めます。今回は大岳山山頂方面へ。
大嶽神社の鳥居がありました。神社の鳥居は一礼して端っこを通るように。
石段を登った先に、奥宮の拝殿があります。片方がトタンで補強されているのが特徴的です。
両脇を固める狛犬ならぬ、狛狼。なんだか愛嬌ありますよね。
窓の隙間から拝殿の中が見えました。しっかりとご挨拶して、先に進むことにします。

大嶽神社奥宮〜大岳山

大嶽神社奥宮まで登ってこれば、大岳山山頂までは30分ほどの距離です。

しかし、滑りやすい粘土質の道と急坂の岩場をクリアする必要があります。

どちらも、大した距離は無いものの、足を掬われやすい区間になりますので、一歩ずつ慎重に進むようにしてください。

山頂は、五組から六組くらいのグループが滞在できる広さのある広場で、ベンチも2基設置されています。

展望にも優れているので、天気の良い日はかなり混雑する場所です。

日によっては山頂碑の前に記念写真を撮るための行列ができることもありますので、混雑が苦手ということでしたら、写真残してすぐに撤収してしまっても良いかもしれません。

ギャラリー

大嶽神社奥宮の裏手の道を進みます。
濡れた粘土質の道でとても滑りやすいので注意して進んでください。
階段を登って
岩場を進みます。
ここの場所は、登るルートに迷いますが、岩の上を進むルート、木の根っこの間を進むルートどちらからでも登れます。
今回は岩の上を進むルートです。だいたい、矢印のような感じに登っていけるはずです。
一つ目の岩に登り切れたら、あとは切り込みの入った岩の階段を登ればクリアです。昔は、ここの切れ込みが無くてよじ登らないとクリアできなかったのですが、今は通過しやすくなってました。
その後、岩場を登っていくと、もう1箇所、ルート取りが面倒な場所があります。ここは、丸のついたところに足を乗せてよじ登っていくとクリアしやすいかなと思います。
その後は、岩混じりの急坂を登って
登って
登り切ると
山頂が見えてきました。
山頂に到着です。天気が良いと正面に富士山が見えるのですが、この日は残念ながら雲の中ですね。
西へ目を向けると、正面に御前山。
その奥に三頭山が見えていました。
やっぱり富士山は見えなくて
丹沢方面の山も見えずじまい。山座同定は別の日が良さそうでした。
三角点を撮ったら
鋸山方面へ降りていく事にします。

大岳山〜鋸山

大岳山から鋸山方面への下りは、途中に急坂の下り坂があったり、鎖場があったりしますが、総じて一発アウトな場所は無く、滑落しても頑張れば戻って来れそうなところがほとんどです。

馬頭刈尾根からの道と合流したあとは、緩やかなアップダウンの続くトレラン向きの尾根道が続きます。

ほとんど木々の中を進むので、展望には期待できませんが、新緑の頃や紅葉の頃には気分良く歩くことができるでしょう。

鋸山の山頂も展望はありません。ベンチが4基あるので一休みするには悪く無いですが、長居には向かないので、落ち着いたらすぐに移動してしまいましょう。

ギャラリー

鋸山方面へ降ります。
山頂直下は急坂の降りとなるので慎重に行きましょう。
大きな岩に足を取られないように降りて行きます。
階段をパスして
滑りやすい岩場を通過すると
鎖場が見えてきました。
丁寧なメッセージが書いてありました。10年程前の槍ヶ岳山頂で「梯子頑丈なんだから2、3人一緒に降りちゃってよ」なんてイキってきた山岳ガイドさんがいましたが、このメッセージ見せてやりたいですね。もちろん、当時誰一人応じませんでしたけどね。
新調したばかりだったのかピカピカの鎖が垂れていました。
少々細いですが、しっかりしているので安心です。
使わなくても十分降りられる場所ではあるのですが、不安があったら躊躇なく握っておりましょう。
落ちると痛そうな崖の横を通過して行きます。
足場が悪いので、転ばないように慎重に
鎖場を抜けた後も、しばらく急坂が続くので気を抜かずに降りて行きましょう。
棒人間がちょっとショッキング過ぎですね。
危険地帯を抜けて
降って行きます。
根っこの階段を降りていくと
馬頭刈尾根からの道との合流地点が見えてきました。
ここから鋸山へ向かいます。
ここからはトレラン向きな、広くてアップダウンの少ない尾根道に入ります。
遊歩道気分で歩けてしまう良い道んですが
さらに改修を進めてくれるそうです。ありがたいですね。
改修中の看板です。のっぺらぼーで珍しいですね。
今までの案内板は足元に下されていました。これも珍しい感じですね。
ペンキ塗りたてと、足元に貼ってありました。これじゃわかんないで触ってしまいそうですね。
穏やかな道を進んでいくと、アップダウンが出てきました。まずは、降ります。
杉林の脇を真っ直ぐ進んで
さらに降ってきます。
平坦になってきた道をさらに進むと
大ダワに降る分岐が見えてきますが、今回は山頂を踏んでいくので直進します。
若干、急な坂道を登って
ゴツゴツした岩場を抜けて
山頂直下の根っこの階段を登り切れば
いくつかのベンチが設置されている広場に到着します。
鋸山山頂に到着です。ベンチだけはたくさんある空間ですが、展望も何も無いので、よほど疲れているわけでも無いなら通過してしまいましょう。

鋸山〜大ダワ

鋸山の山頂を踏んだら、奥多摩駅方向に降ります。

降ってすぐに、大ダワへの分岐が見えてくるので、今回はそちらに折れて降って行きます。

急な階段と細い巻道を降っていくと、反対側からの巻道との合流地点が見えてきますが、本道をそのまま直進です。

30分ほど降れば、眼下に林道が見えてきて、大ダワに到着です。

ここには、おトイレが設置されているので必要によりお借りしましょう。確か、冬季閉鎖はされなかったはずです。

林道の方は、冬季は車は通れなかったはずですが、それ以外はここまで車やバイクも入って来れたはずなので、念の為、注意は怠らないようにしましょう。

今回は、ここから南側の鋸山林道を降って「神戸岩」に向かいます。

ギャラリー

登ってきた反対へ降ります。
案外、急坂です。滑らないように。
ま、滑って転んでも痛い程度ですみそうな道ではありますが、スーッと降っていくと
大ダワへ進む分岐が見えてきました。
分岐を折れていくと
急勾配の階段があるので、降ります。
階段を降りたら、あとは道なりに降っていくだけ。簡単ですね。
階段を降りて
反対側からの巻道と合流して大ダワへ
ここの道も歩きやすい。静岡とか山梨の低山歩きを続けてから、奥多摩の山に戻ると、奥多摩方面が何に整備されているかがわかって面白いですよ。
林道が見えてきました。
しばらく林道を並行して進みます。
太ダワのおトイレが見えてきたらもうすぐです。
最後の階段を降りたら
大ダワに到着です。ダワダワダッダーダワダワドゥーワーまた来週。
ちゃんと男女別々のおトイレが設置されています。危険が危ないときはどうぞ。
南側に抜けようとすすでみると、工事中のバリケードがありました。多分、車両通行禁止ということだろうと都合良いように解釈して進んでみる事にします。

大ダワ〜神戸岩

大ダワから鋸山林道を南へ降ります。

歩き始めから、大きな岩の転がる林道を進みます。

この状況を見ると、結構長い期間通行止めになっているのだろうと考えられます。

立ち止まっているとちょっと不安なので、足早に降ってしまいましょう。

順調に降っていくと、植林のために大規模伐採を施した区間に出ることができます。

この日は、ここからの眺めが一番よかった印象です。

少し足を止めて大岳山から南方に続く山々を眺めてから先に進むと良いでしょう。

丁度、中間地点に「赤井沢神社」というお社がありますので、余裕あったらご挨拶しておきましょう。

そのまま、1時間ほどアスファルトと砂利道を交互に進めば、麓側のゲートが見えてきます。

ゲートの隙間から外に出て、10分も降れば「神戸岩」の裏手に到着です。

暗いトンネルがあるので、それが目印です。

「神戸岩」は、短い渓谷となっていて、滑りやすい細い岩場を進む事になります。

足を滑らせて落ちても、下は浅い川なので一発アウトとはならないと思いますが、とても痛いと思われます。冬場だと、濡れた衣類に体力を持って行かれて低体温症を発症するかもしれません。

備え付けの鎖をしっかりと握って、慎重に進んでください。

最深部にあたる窪みに、小さな祠がありますのでご挨拶しておきましょう。

正面に回ると、パンフレットなどでよく見る、大岩を二つに割ったような特徴的な風景を楽しむことができます。

しばし、眺めを楽しんだら、次の目的地「大嶽神社里宮」へ向かうことにしましょう。

ギャラリー

長い期間通行止めだったのではと感じる痛んだ林道を降ります。
至る所に穴が空いているので注意です。
しばし九十九坂を下ると、大規模伐採区間に到着します。大岳山の山頂から片肩が見えますね。
ここの植林が育ちきったら、多分もう見ることは出来ないだろうと思うので、もし立ち寄る機会あったら眺めていくと良いと思います。
所々傷んでいるとはいえ、元々は車もバイクも通っていた道です。歩く分には苦にはなりません。