山行の記録|新雪積もる大菩薩峠で稜線歩きをしてきました

山行

2022年2月10日は、関東圏でも久々の降雪となりました。

これなら、山の上では綺麗な雪景色が楽しめるかなと、翌11日、お手軽に登れる大菩薩峠の稜線歩きをしに現地へ赴いてみました。

結果から述べてしまうと、結構な雪の積もった稜線をつぼ足で歩くことになり、さすがにお手軽とは言い難い状況での山行となりました。

そのかわり、稜線からは富士山や南アルプスの山々、甲府の街並みといった、とても素敵な眺めを楽しむことができました。

雪山登山の予行練習先として「お手軽な大菩薩峠の稜線なんか良さそうだな」なんて考えているあなたにとって、有意義な情報になっているかと思います。

是非、最後まで読んでいって下さいね。

基本情報

まずは、今回の山行についての基本情報です。

山行の基本情報

日付:2022/2/11

天候:曇りのち晴れ

エリア:大菩薩エリア

コース概要:大菩薩峠登山口〜上日川峠〜福ちゃん荘〜雷岩〜大菩薩嶺〜雷岩〜大菩薩峠〜福ちゃん荘〜上日川峠〜大菩薩峠登山口〜山梨交通「大菩薩の湯停留所」

難易度:体力☆☆、技術☆、危険☆

交通機関:

(往) JR中央線「塩山駅」からバスに乗車、山梨交通「大菩薩峠登山口停留所」へ

(帰)山梨交通「大菩薩の湯停留所」からバスの乗車、JR中央線「塩山駅」へ

概要

大菩薩峠

大菩薩峠は、山梨県の甲州市から大月市に向けて南北に長く伸びる大菩薩連嶺に含まれる、人気の登山スポットです。

大菩薩連嶺の中でもダントツに人気が高く、春の桜のシーズンや秋の紅葉シーズンには、多くの登山ツアーが組まれて、大渋滞を起こすこともあります。

人気の理由は、大菩薩峠から大菩薩嶺に向かって伸びる稜線からの眺望です。

シンボルとなっている大菩薩湖と富士山のコラボレーション、至近に聳える南アルプスの山々、眼下に広がる塩山市街地の様子等々、標高2,000m級の眺めとは思えない魅力的な眺望を楽しむことが出来ます。

また、交通機関によるアクセスが容易な点も忘れてはいけません。

JR甲斐大和駅から出ている栄和交通の大菩薩上日川峠線バスを利用すれば、上日川峠までバスで登れてしまいます。上日川峠まで来て仕舞えば、あとは標準タイムで片道1時間の道のりを越えるだけで大菩薩峠の稜線まで登れてしまいます。

このお手軽さは、高尾山にも匹敵する登山ビギナー向けコースと言えるでしょう。

(このバスには12月中旬から翌年4月中旬まで運休期間が設けられているので、この期間は使うことが出来ません。この点、ご注意ください。)

そして、登山経験者向けとして裂石からのピストン登山コースや、裂石から大菩薩峠を越えて奥多摩の小菅まで横断するロングコースなどもあり、ビギナー以外でも楽しめる優秀な登山スポットとなっています。

周辺施設については入浴施設が充実しています。

上記のコースそれぞれで下山後に活用できる入浴施設が存在しています。

主要なものをリストアップしておきますので、プランニングの際に役立ててもらえたら幸いです。

  • やまと天目温泉:大菩薩上日川峠線バスで「やまと天目温泉前停留所」で下車することで立ち寄れる入浴施設。入浴後は同線で甲斐大和駅まで戻ることができます。
  • 大菩薩の湯:裂石方面に下山した際に、下山口から徒歩で向かえる入浴施設。施設入り口にJR塩山駅行きのバス停があるので、入浴後そのままバスで駅まで戻ることができます。(施設が休館の時、同バス停は通過になる時があるので注意が必要です)
  • 小菅の湯:奥多摩小菅方面に下山した際、下山口近隣にある入浴施設。こちらもJR奥多摩駅、大月駅、上野原駅それぞれへ向かうバス停が入り口にあるので、入浴後に再び汗をかくことなく駅まで戻ることができます。

参考リンク

JR甲斐大和駅から上日川峠へ向かうバス情報です。以下のURLから栄和交通公式HPにアクセス、「大菩薩上日川峠線」欄をご確認下さい。

こちらは、JR塩山駅から裂石にある大菩薩峠登山口に向かうバス情報です。以下のURLから山梨交通公式HPにアクセス、「大菩薩峠」欄をご確認下さい。

最後は、小菅の湯へ向かうバス情報です。JR奥多摩駅から向かう路線バスは西日本バス、JR大月駅、JR上野原駅から向かう路線バスは富士急バスのHPにアクセスし、それぞれご確認下さい。

ギャラリー

大菩薩峠から大菩薩嶺に向かう途中にある「雷岩」からの眺めです。天候に恵まれれば、こんな感じに大菩薩湖と富士山のステキなコラボレーションが堪能できます。

今回の山行上でのポイント

地図上の位置と標高

まずは、今回の山行で歩いた場所について、地図上の位置、標高を示します。

合計距離: 17941 m
最高点の標高: 2060 m
最低点の標高: 829 m
累積標高(上り): 1531 m
累積標高(下り): -1600 m
総所要時間: 08:29:24
Download file: climbing-record-20220211.gpx

歩いた軌跡

続いては、GPSデータを元にした軌跡です。

市販の地図

今回の山行ルートが掲載されている市販の地図も載せておきます。

本来であれば、国土交通省国土地理院のサイトから2万5千分の1地形図を購入、印刷して持参するのが正しい在り方ですが、毎回それだと面倒なので、紙面の地図は5万分1の市販地図をザックに入れて持って行くことにしています。

わたしの山行でのメイン地図はGPSアプリに移っており、紙面地図は予備扱いなため、今のところこの運用で困った事態には陥っていません。

ただ、読図の勉強をちゃんとしたい場合は、2万5千分の1地形図を購入した方が良いです。

5万分の1の等高線は荒すぎて地形把握には、ほぼ役に立たないのでご注意くださいね。

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おすすめ展望ポイント

今回の山行ルート上で、展望の楽しめたポイントについても述べておきます。

展望の楽しめたポイント
  • 雷岩の岩の上
雷岩の岩の上

今回の山行で展望がよかったポイントは「雷岩の岩の上」です。

正直な話、稜線上であれば、どの位置からもガチで素晴らしい展望が得られるのですが、その中でも特にここだと思った場所になります。

雷岩からの眺めは、さまざまなメディア、ブログで取り上げられているので、あなたも事前情報として把握しているかもしれませんが、評判通りに素晴らしい眺めを提供してくれます。

富士山と大菩薩湖への眺めはもちろんのこと、本当に眼下と呼ぶに相応しい至近に広がる塩山市街地の様子はいつまで眺めていても飽きることは無いです。

加えて、その奥に広がる甲府盆地の街並みと、更に奥に聳える冠雪した南アルプスの山々は、冬季にこの場所に到達できたことへの素敵なご褒美となることでしょう。

唯一の難点は、吹きっさらしな場所なので、風の強い日の長期滞在に向かない点でしょうか。

それでも、天候に恵まれれば感嘆の声を禁じ得ない眺めを楽しめるので、大菩薩峠に登るのであれば、可能な限り立ち寄るようにしてみて下さいね。

ギャラリ

雷岩の岩肌の上に登って撮った富士山と大菩薩湖の眺めです。雲が残念ですが、それでも素敵な眺めです。
右方向に目を向けると、手前に塩山の市街地、奥には甲府盆地と南アルプスが見えています。
更に右を向いた時の眺め。冬季は空気が澄んでいるので尚更素晴らしいです。

注意した方が良さそうな区間

今回の山行ルート上で、注意したほうがよさそうな区間については次の2箇所でした。

注意した方が良さそうな区間
  • 雷岩から稜線を辿り賽の河原に着く手前にある岩場区間
  • 上日川峠から裂石に降る山道から一度車道に乗り入れる直前の区間
雷岩から稜線を辿り賽の河原に着く手前にある岩場区間

今回、注意が必要と思われた区間の1つ目は「雷岩から稜線を辿り賽の河原に着く手前にある岩場」の区間です。

具体的には、雷岩から稜線を降って行った時に、賽の河原に立つ避難小屋が目視確認できるようになった頃に通過する岩場です。

通過する際は、足場が小さいので一人ずつ譲り合いながら通過した方が良いため、渋滞になりやすく、待っている人々の姿が妙に焦りを誘うため、早歩きに通過したくなって慎重さを欠きやすい点に注意が必要な場所となっています。

加えて、積雪時には足元の岩が見えづらく、足を置いてみたら尖った岩の先端だったり、大きく段差のある場所に着地してしまい、飛び降りるように降りざるを得なくなったりと、一歩間違うと、大怪我に繋がりやすく感じました。

通過してしまえば、5分も掛からない場所ではありますが、慎重さを忘れずに取り掛かるようにして下さい。

ギャラリー

雷岩方面から向かった場合は、このような場所になります。繁忙期は、よくここで行列ができてます。
岩場のピークから賽の河原方面へ見下ろした様子です。この日はトレースがついていたので、事なきを得ることができました。先行者には感謝です。先行者と聞いて、中華キャノン付きのアレを思い出した貴方。立派な昭和人です。
賽の河原方面から見上げた様子です。こっちから登るなら難易度は高くないです。それでも、慎重に通過して下さいね。
上日川峠から裂石に降る山道の中で車道と交わる直前の区間

今回、注意が必要と思われた区間の2つ目は「上日川峠から裂石に降る山道の中で車道と交わる直前」の区間です。

具体的には、上日川峠から山道を降っていく時、唯一車道と交わる地点に行き着く直前にある傾斜のある九十九坂区間となります。

無積雪の時も、粘土質な地面が滑りやすくて通過には慎重さが必要とされている場所ですが、積雪の時には更に滑りやすくなるので、降りで通過する時には一歩ずつ確実に歩を進めるようにして下さい。

特に、午後に入ってからは更に難所となってきます。

日差しが良く入る場所なため、雪の表面が溶けてシャーベット状になってきて、アイゼンの裏側にへばりついてきます。

こうなってしまうと、アイゼンの刃が効かなくなって、いざという時に踏ん張れなくなってしまします。

最悪、谷側へ滑落してしまう恐れもありますので、気がついたら、適宜、雪を払うようにして通過するようにしてみて下さい。

ギャラリー

対象の区間を通過する手前の様子です。このあたりは、まだ危なげのない道が続いています。
対象区間での足下のコンディション。地面が見えている箇所もありますが、それはシャーベット状が誰かのアイゼンにくっ付いたことで剥がれたんだと思います。今回はチェーンスパイクで通過しましたが、滑って転倒しそうな際どいシーンが3度ほどありました。
なんとか通過して、車道に出る所です。不安を感じるようだったら、いっその事、車道を降っていく方が安定しているのかもしれないですね。機会できたら車道側もリサーチしてみます。

今回の山行での服装

今回の山行では、次のような服装の組み合わせを持参していきました。

同じ時期に赴かれるときの参考にして見てください。

  • ベースレイヤー:薄手の長袖Tシャツ
  • ミドルレイヤー:厚手のフリース
  • アウター:ソフトシェル、レインウェア、ダウンジャケット
  • ボトムス:中厚手の長ズボン、厚手のソックス、スパッツ
  • その他:手ぬぐい、ネックゲーター、毛糸の手袋

今回は、雪山ではありましたが風が弱く気温も一桁台まで上がっていたので、活動中は薄手の長袖Tシャツにソフトシェルの組み合わせで全く問題無く過ごせました。

寧ろ、稜線に上がってからのつぼ足祭りで背中を汗が流れ落ちる状況となってしまっていました。

また、雷岩の上で昼食のために20分ほど休憩を入れましたが、この時もフリース要らずで快適に富士山ウォッチを楽しむことができました。

交通機関利用時は、長袖Tシャツに厚手のフリース、ダウンジャケットのフル装備です。

この日のJR中央線も感染防止のために窓開けで走っていましたが、肌寒さは感じることなく、服装についてはこの組み合わせで全然イケていました。

以下の記事にわたしが里山登山に使っているウェアの具体的な品名や組み合わせについてまとめていますので、詳細知りたいようでしたら合わせて読んでみてください。

あなたが、同じ時期の同じ界隈に赴くときの参考になれば幸いです。

山行の記録

ここからは、今回の山行について述べていきます。

アプローチ

今回は、お手軽に雪山の綺麗な風景を眺めて帰ってこようと思っていたので、塩山駅から入って、裂石にある大菩薩峠登山口からのピストン登山としました。

東京駅からは、JR中央線の高尾行きに乗車して高尾駅で松本行きに乗り換えます。

塩山駅に到着したら、南口のロータリーに向かい大菩薩峠行きの路線バスに乗り込みます。

なお、2022年2月11日時点では、南口ロータリーの改装工事をしていて元々あった路線バスの乗り場と場所が変わっています。以前はタクシー乗り場だった交番前付近に移動しているので、ご注意下さい。

南口のおトイレの位置は変わらずに、自転車置き場に向かう途中にあります。

大菩薩登山口にも公衆のおトイレがあるので、絶対に駅で済ませなくともなんとかなりますが、路線バスに30分は乗ることになるので、不安な場合はやはり済ませておいた方が良いかもしれません。

登山口に着いたら、「大菩薩峠登山口停留所」付近のベンチをお借りして身支度を整えて、おトイレも済ませて出発することにしましょう。

ギャラリー

東京駅から中央線で高尾まで向かいます。高尾駅での松本行き乗り換えを考慮して、ここでは3号車両以降に乗るようにしましょう。高尾駅で待つ松本行きは同じホームに停まっているのですが、短い編成なので1号車と2号車の前には車両が停まっていません。乗り換え時間もシビアなので、東京駅で乗車するタイミングで調整しておくとスムーズです。
高尾駅での乗り換え風景。同じホームの対面に停まっている松本行きに乗り込みます。席取り合戦でバタバタするので、転んだりトラブル遭遇しないようにご注意ください。
塩山駅手前の勝沼ぶどう鄕駅で、朝日が反射して眩しいくらいの南アルプスの山々が見えました。
残念ながら塩山までくると雲が広がってしまいました。
塩山駅に到着です。階段を登って改札に向かいます。ちなみに、この階段へのベストポイントは、前から3両目の3番ドアになります。
階段を登って、改札を通ったら右折して南口ロータリーへ
階段を降りて左に回り込むとおトイレがあります。2022年2月11日時点では南口の改修作業をしていて、バス停の場所が変わっていました。階段降りてまっすぐが新しい場所になるのでご注意ください。
ここを回り込むとおトイレがあります。
この先ですね。必要によりお立ち寄りください。
新しい停留所は、この細い通路をまっすぐ直進です。頭痛が痛いみたいな言い回しになってますね。失礼しました。
そんな訳で、ここをまっすぐ直進です。
Newバス停に到着です。おNewな感じですね(昭和)
発着時刻は変わらないようです。
大菩薩連嶺方面を眺めると山肌真っ白でした。これは積もってますね。
バスが到着したので乗り込みます。この日はわたしを含めて3名の方が乗ってました。
道中は身支度していたので、端折ってしまい大菩薩峠登山口停留所に到着したところからです。二本木経由のバスは途中で折り返してここまで来ないみたいなことが書いてありました。こういうのを張り出してくれているのがとても助かりますね。「にきき」とか変な笑い声みたいになっているのは、心の目で補填しましょう。
身支度、おトイレ済んだところで出発です。いってきまーす。

大菩薩峠登山口〜上日川峠

登山口をスタートしたら、まずは車道歩きです。

結構、勾配の急なアスファルトを登っていくと裂石山雲峰寺という、元は武田家の戦勝祈願のお寺だった寺院が見えてきます。

ここも、なかなかソソられる雰囲気なので、どっかのタイミングで訪問してみたいところです。

更に登っていくと、今度はひがし荘という、これもソソられる雰囲気の民宿があり、ここを通過して、更に更に登っていくと丸川峠分岐駐車場に到着します。

ここから上日川峠へ向かう車道は冬季通行止めでゲートが閉じられている状態になっていますが、徒歩なら通行可能です。

この日は、この時点ですでに靴が埋まる降雪量だったので、駐車場の一角でチェーンスパイクとスパッツを装着したら、ゲートの脇をすり抜けて先に進みます。

ここからは完全な雪道で、フカフカの新雪を踏みしめながら高度を上げていきます。

千石平でお地蔵さまにご挨拶して茶屋の脇を通り過ぎて進んでいくと、ようやく山道の入り口に到着します。

ここからが本番のスタートです。

取り付きとなる急坂区間を登り切ると、視界一面雪景色の様相を帯びてきます。

徐々に日差しも入ってきて、キラキラと輝く雪景色を眺めつつ歩いていきます。

既に何名か先行して歩いてくれている方が居るようで、トレースも着いて迷わずに進むことが出来ましたが、久々の雪道歩きということで感覚が鈍ったのか、標準タイムと同じくらい時間をかけることで上日川峠に到着できました。

ここに立つロッヂ長兵衛は営業中なのか人が居て、ジープが一台駐車してあり、中からは焚き火を焚いたような香ばしい匂いがしていました。

そして、足元を見るとこの辺りから脛を隠すくらいの降雪量となっており、ここから本格的に雪山歩きに突入していきます。

ギャラリー

登山口をスタートすると、結構な勾配のあるアスファルトを登っていくことになります。
時たま、凍結箇所もありましたが、この程度ならなんとかなるでしょう。
坂を登ってすぐに立っている裂石山運峰寺の案内板。なんか色々と興味を引くお話が書かれているんですよね。ソソられますね。
こちらがお寺に向かう石階段。とても良い雰囲気です。
雰囲気壊してすみません。もう一つ公共トイレがありました。下山時、何かに間に合わない時に駆け込むことにしましょう。
民宿ひがし荘。立ち寄り湯もやっているようなのですが、度胸が無くて未だに立ち寄れていません。今回もビビってダメでした。次回こそは。
どんどん車道を進みます。
流れ水で凍結が解除されてきました。
工場のホースから水が溢れていたようです。
そんな訳で、また凍結気味な道に戻りました。
冬季閉鎖のゲートが見えてきて、丸川峠分岐駐車場に到着です。
この端っこを借りて、チェーンスパイクとスパッツを装着します。
登山計画書大事ですよね。ちゃんと出しましょう。わたしはいつもコンパスで提出しています。下山通知出し忘れて、毎回矢の催促を受けるんですけどね。
ガチっと装備が終わったら、ゲートの脇を潜って上日川峠へ向かって進みます。
轍も消え気味です。
近道ルートに入っていきます。
いい雰囲気の中進みます。
車道に合流して
千石平の茶屋に向かっていきます。
その前にお地蔵さまにご挨拶です。20年近く前、このルートで初めて大菩薩峠に登った時から、毎回事故から守ってくださっているんですよ。いつもありがとうございます。感謝。感謝。
千石茶屋の前を通過していくと
案内が見えてきました。
ここから山道スタートです。
この時点で登山靴隠れるくらいの積雪量でした。
全面雪模様の山道を登っていきます。
見上げてみました。日が差さないからちょっと暗い感じですね。
気を取り直して進みます。
しばらく単調な雪道を進むと、第一展望台だった場所に到着です。正面、木の根元まで鹿の足跡が続いています。あそこからジャンプしたのかな。野生動物の身体能力はすごいですね。
既に誰かの歩いたトレースがついているのが助かります。
巨木地帯を通り過ぎると
第二展望台のベンチが見えてきました。
20年前は、ここからの眺めももう少し良かった気がしたのですが、思い出補正でしょうか。
標高も上がってきて、日差しが入るようになってきました。
見上げてみました。日が当たっている部分がキラキラしてて綺麗です。
木々の合間から、大菩薩の稜線も見えてきました。ちょっとテンション上がってきましたね。
車道と交わるところまで登ってきました。
青空に向かって登ります。
車道に出ました。やっぱり車道は明るいです。
カーブしてすぐに山道に戻ります。
トレース頼りに進みます。
傾斜が穏やかになってきた山道を進んでいくと
ロッヂ長兵衛の建物が見えてきました。
上日川峠に到着です。
焚き火のような、薪を燃やすような、香ばしい匂いがしていました。
さて、次は福ちゃん荘まで進んでいきます。

上日川峠〜福ちゃん荘

上日川峠から福ちゃん荘に向かうには、山道ルートと車道ルートの2つがあります。

どちらも同じ方向に進んでいくのですが、行き来できる箇所が限られていて、お互いに遠目に存在を確認しつつ先に進む形になります。

当然、山道の方がショートカット率が高く、時間短縮になるので、そちらに進むもうと思ったのですが、どこで間違いたのか、気がついたら車道に出て進んでいました。

他の方のトレースを追いかけて進む弊害です。楽に進める反面、思ってもみなかったルートを進んでいることがあるので、注意しないといけませんね。

今更、上日川峠まで戻って山道を進むのも現実的では無いので、そのまま進みます。

フワフワな新雪ではありましたが、脛まで隠れてしまう積雪の中を進むのは体力を使います。

30分近く時間を使って漸く福ちゃん荘まで到着できました。

この辺りから、チェーンスパイクの短い刃ではグリップ力が弱く、10本刃のアイゼンを持ってこれば良かったと思い始めますが、無いものは仕方ありません。

この後も、足元を滑らせつつ、体力を削られながら登っていくこととなりました。

ギャラリー

次の山小屋、福ちゃん荘に向かいます。
この辺りから、脛まで被る積雪量になってきました。
新雪のパウダースノーなので、歩き始めは蹴り飛ばして進んでいく元気がありました。
そして、山道を進んでいるつもりだったのが、いつの間にか車道側を進んでいました。どこで間違ったのだろう。
迷っている訳でも無いのに、来た道を戻るのはヤだなと思いそのまま進むことにします。
轍のかけらもない道を進んでいくと、左手前方に福ちゃん荘の姿が見えてきました。
裏手から福ちゃん荘の敷地入りです。
正面に進む際に、雪の積もる稜線の様子を眺めることが出来ました。ここから見える景色からも、結構な降雪量なのがわかりますね。
正面の案内です。この時点で標高1,720m。これから向かおうとしている大菩薩嶺は2,056mなので、あと300mほど登れば到着です。無積雪時なら訳無い数字なのですが、やはり積雪の影響は大きいですね。ここからの登りも苦労しました。
福ちゃん荘正面です。シャッターもしっかりと閉まっています。
そんな訳で、いつも通りに唐松尾根から登っていくことにしました。
この時点の降雪量は脛まで。上日川峠の状況と変わらないですが、徐々に坂の勾配がキツくなって、チェーンスパイクでは踏ん張れないシーンが出てきました。この先、更に厳しい状況になっていきます。

福ちゃん荘〜雷岩〜大菩薩嶺

福ちゃん荘からは、無積雪時にいつも辿っているルート、唐松尾根で雷岩まで登って稜線伝いに大菩薩峠まで降りてくることにしました。

余裕があったら、いつも素通りしている大菩薩嶺にも寄り道していくつもりで歩き始めます。

唐松尾根は、大きく2つの踊り場と3つの急坂で構成されていて、最後の3つ目の急坂から視界が開けてきます。

このため、先の2つの急坂は修行のように黙々と坂を登ることになります。

そのような訳で、黙々と登り坂を走破しようと取り掛かりましたが、足の置き場所に注意しないと、すぐに滑って転びそうになります。

仕方ないので、キックステップ気味につま先を積雪に蹴り込みつつ進むことになり、余計な体力を削られて、3つ目の坂に差し掛かったことには、ヘトヘトになっていました。

しかし、ここでうっすらではありますが富士山の頭が少し見えたことで、やる気が回復してくれて、3つ目の坂は一気に登り切ることが出来ました。

ただ、雷岩に到着した時にはまた別の雲が目の前の景色を覆い隠してしまっていたので、雲が晴れるまでの時間稼ぎということで、大菩薩嶺に向かうこととしました。

唐松尾根に比べたら楽々なアップダウンをクリアして、大菩薩連嶺の最高峰なのに展望皆無の大菩薩嶺のピークを踏んで、返す刀で雷岩まで戻ってみると、概ね雲も晴れてくれました。

こうなったら、あとは昼食を摂りながらの鑑賞会です。

富士山の眺めは勿論、陽の光を反射してキラキラ光る大菩薩湖の湖面の様子や、眼下いっぱいに広がる塩山市の街並み、非常に高い位置に鎮座している南アルプスの山々などを楽しむことが出来ました。

20分ほどの鑑賞会を楽しんだら、別の雲が視界を覆い隠し始めたので、大菩薩峠へ向けての稜線歩きに繰り出すこととしました。

ギャラリー

唐松尾根の最初の坂道をパスしていきます。
高い木々の間を縫って勾配のある急坂を登ります。
ズルズルと滑りつつもなんとか、1つ目の踊り場まで到着です。背後の木々の隙間から稜線が辛うじて見えてますね。
少し降った後に
二つ目の急坂に取り掛かります。
登り始めようとした矢先に、きゃーという声が聴こえてきたので、声のする方向を向くと鹿の集団がわたしを警戒していました。おかしいな、何も悪いことはしていないのですが。
理不尽な目線は気にしないようにして2つ目の急坂をパスしていきます。
余りに滑るのでキックステップに切り替えて登っていくと、2つ目の踊り場に到着しました。後一つ、急坂を登れば、この日最大の急坂地帯を抜けられます。
少しだけ平坦な道を進んだ後
3つ目の急坂に突入です。
しばらく登っていると、前方の視界が明るくなり、青空が広がります。
逆方向に振り返ってみると、薄い雲がかかっていますが、富士山の頭を見ることが出来ました。
富士山見えたことで回復できた、やる気が残っているうちに雷岩まで登り切ってみましたが、雲に覆われて何も見えないので、ちょっとした時間稼ぎに大菩薩嶺へ向かうことにします。
少しふらつきつつも、小高い丘を上り詰めると
大菩薩嶺のピークを示す案内に三角点が立っていました。
疲れてはいたものの、何もないピークに佇んでいるのも勿体無いので、すぐに雷岩に戻ったところ雲が晴れていました。眼下の塩山市街地の様子がとてもキレイです。
そして、塩山市街地の奥に広がる広大な甲府盆地と南アルプスの山々も見えています。
南に目を向けると、大菩薩連嶺南部の連なりも確認することが出来ます。
改めて姿を表してくれてた富士山の様子を眺めながら昼食です。冬山でおにぎりとか凍ってしまってNGなのですが、この日は陽の光いっぱいで凍ることなく食べることが出来ました。腹ごしらえが終わった時に、新しい雲が覆いかぶさってきていたので、次の目的地である大菩薩峠へ向かいます。

雷岩〜大菩薩峠

雷岩を出発したら、稜線を辿って大菩薩峠へ降下していきます。

稜線での降雪量は、概ね脛あたりまでですが、一部で膝が埋まるほど踏み抜いてしまう場所もあり、不用意に駆け降りようとすると足を取られて転倒してしまいます。

パウダースノーの上なので、多少転んだとしても大怪我せずに済みそうですが、坂道を転げ落ちてしまうと流石に無傷というわけにはいきません。

そうならない為にも、慎重さを持って進む必要があります。

そして、危険地帯である岩場や、賽の河原の登り返しをパスしていくと、ようやく大菩薩峠へ到着です。

大菩薩峠からは奥多摩方面の眺めも得られるようになるので東方面の眺めも確認してみると良いでしょう。

その他、峠には介山荘という冬季は週末のみ運営している山荘があります。

売店で何か購入することもできそうだったので、興味があったら覗いてみると掘り出し物があるかもしれません。

おトイレも使えるようでしたので、不安を感じるようだったらお借りしてスッキリしたところで、裂石へ降っていくことにします。

ギャラリー

大きな雲が眺望を隠してしまいそうだったので、稜線歩きに切り替えることにしました。
大菩薩峠までの稜線歩きは、中間地点の賽の河原まで降下してから親不知ノ頭まで登り、大菩薩峠へ再度降下する道程なります。
木々の間を縫うように降っていきます。
改めて富士山が頭を出してくれたので、暫し足を止めて眺めます。
そして、また雲で隠れてしまったので先に進むようにします。今回の山行はこんな感じに足を止めては進み、足を止めては進みを繰り返す山行となりました。
どんどんと降っていきます。ここはまだトレースがあるのでわかりやすいですね。
今回注意した方が良さそうと思った岩場に近づいてきました。
人一人通れる程度の細い道を進みます。
岩場ピークから降り方面を眺めたところです。ここもトレースがついているので大変助かりました。
岩場ピークで振り返ってみました。非常に遠くまで見渡せて気持ちが良いですね。
甲府盆地方面です。下界に雲がかかってしまいました。
富士山も見えないタイミングになってしまいました。
写真中央付近、福ちゃん荘が確認できました。ということは、彼方からもここが見えているということですね。
進行方向に目をやると、賽の河原に立つ避難小屋を確認できました。早速、避難小屋まで進んでしまいます。
そんなわけで、避難小屋までワープです。
正面に回ると、ドアが開いていて一人お食事を摂っていらっしゃいました。邪魔するといけないので、先を急ぐことにします。
ここからトレースが無くなりました。先ほどまでのトレースは、小屋の中でお食事している方が付けてくれていたようです。そんなわけで、ここからはつぼ足で進みます。
積雪量は脛までしか無いですが、一歩ずつズポズポ進むのはやっぱり難儀です。
そんな中、歩みを止めずに進んでいくと親不知ノ頭が見えてきました。
来た道を振り返ってみます。こちらからの眺めも悪く無いですね。
親不知ノ頭に到着です。ここからは降りになります。
トレースの消えかかった道を進みます。
岩場の降りに突入です。先ほどの岩場よりは、ゴツゴツ感が少なく進みやすい部類です。
どんどん降りていくと、大菩薩峠に立つ山小屋「介山荘」が見えてきました。
富士山と大菩薩湖のコラボ。この日の見納めです。
三界万霊塔もほぽ埋まっていました。
奥多摩方面は、雲の中でした。
大菩薩峠に到着です。超定番アングルから撮ってみましたがどうでしょうか。
介山荘の受付窓口です。少しだけ窓が開いているので、人がいるようです。
介山荘裏手の公共トイレ。この日も問題なく使えるようでした。

大菩薩峠〜福ちゃん荘

大菩薩峠から福ちゃん荘までは、表登山道と呼ばれる山道を降ります。

登りルートに使った唐松尾根よりも、勾配なだらかなのでこちら道を行き来する人の方が多い傾向にあります。

介山荘裏手が起点となっていて、そこからなだらかで歩きやすい降り坂を降下していきます。

しかし、それも無積雪時に限っての話、今回のように深く雪が積もっている状態だと足元が見えずにバランスを崩しやすくなるので、歩きやすいとまでは言えない状況となります。

見えない足場を探りつつ坂道を降っていくと、勝緑荘という大きめな建物の裏手が見えてきます。

その後も表登山道に沿って、建物の前を通過し、姫ノ井沢にかかる橋を渡りって少し登り返していくと、今度は富士見平に立つ山荘が見えてきます。

見た感じ、もう営業はしていないようで老朽化の目立つ建屋になってしまっていますが、天気が良い日には、この庭先にある木造ブランコから富士山を眺めることもできます。

富士見山荘からアップダウンの無い平坦な道を10分も歩けば、福ちゃん荘に到着です。

少しだけ、今まで歩いていた稜線の様子を見上げたら、休憩は入れずに上日川峠へ向かって降りていくことにします。

ギャラリー

表登山道を降っていきます。ちなみに裏登山道というのはありませんでした。
見上げると介山荘が見えました。目視で挨拶して降っていきます。
時たま、木々の合間から大菩薩湖も見ることが出来ました。富士山は雲の中のようですね。残念です。
途中に設置されているベンチもたくさんの雪を被っていました。
午後に入って気温も上がり溶け出してきたのか、段々と重くなってきた雪を蹴り飛ばしつつ降っていきます。
湿ってきた雪と格闘しながら降っていくと、建物の裏手が見えてきました。
正面玄関に掲げてある表札を見ると勝緑荘となっていました。この前を通過していきます。
無積雪時なら、この山荘の前に、姫ノ井沢が流れている様を見ることができるのですが、この日は雪に埋もれてました。
ここから少し登り返します。積雪の稜線を歩いてきた足にはコタえる登りです。
登り返しを通過して、次に見えてくるのは富士見平に立つ、今では無人となっている富士見山荘です。
パッと見は、まだ現役の建物に見えますが、じっくり眺めると老朽化が目立ちます。
庭先にある木造のブランコの先に、富士山が見える時もあるのですが、この日は雲しか見えませんでした。
ここからは平坦な道を辿ります。
福ちゃん荘が見えてきました。朝通過して半日も経っていないですが、懐かしさが込み上げてきます。
入ってはいませんが、併設のおトイレは閉鎖されていないみたいでした。
福ちゃん荘の前から、暫し大菩薩の稜線を眺めた後、上日川峠への降下を開始します。

福ちゃん荘〜上日川峠〜大菩薩峠登山口〜山梨交通「大菩薩の湯停留所」

上日川峠への降りは、登りと同様に車道を降りていくことにしました。

山道に比べて車道の方が降り一辺倒となるので、足元が安定するだろうというのが理由です。

そのまま、朝つけたトレースに沿って降っていきますが、午後になって気温が上がったことで、雪が水分を含むようになりチェーンスパイクにくっつくようになりました。

ダマになってくると、まるで下駄を履いているような状態になって歩きづらく、その都度、足裏の雪を払う必要が生じて、下山ペースが上がりません。

そんな状態に難儀しながら上日川峠まで降りて、続け様に裂石にある大菩薩峠登山口まで降りていきます。

途中、一時的に車道と合流する手前で、滑って転びそうになりましたが、谷に向かって転げ落ちることもなく、無事に登山口まで降下することが出来ました。

その後、大菩薩の湯で汗を流そうと足を伸ばしてみましたが、この日は大雪のために休館とのこと、仕方が無いので入り口のバス停からバスに乗って塩山駅へ帰ることとしました。

ギャラリー

上日川峠への降りは、車道から行くことにします。
わたしが朝付けたトレース以外にも、数名の方が歩いた足跡が残っていました。
どんどん降りて行きたいところでしたが、雪が湿ってチェーンスパイクにくっ付いてきてしまい、雪を払い落としながらとなってしまったため、駆け降りるようなことが出来ないのはストレスになりますね。
歩いては雪を払って、歩いては雪を払って進んでいくと、ショートカットのための分岐が見えてきました。ここから山道を降ります。
笹の生える道を降っていくと
上日川峠の建物が見えてきました。
テント場に、朝には無かったテントが一張りありました。今晩、ここに泊まるのですね。綺麗な星空が見えますように。
そして山小屋に人の気配。テント宿泊者とスタッフの方が談笑していたのかも知れません。
わちゃわちゃしてそうな山小屋を過ぎて、裂石に向かって降下して行きます。
時間も15時を過ぎて、雲が晴れてきたのか、塩山市街地への眺望が回復してきました。
そんな中を、相変わらず歩いては雪を払い、歩いては雪を払いしつつ降って行きます。
朝登ってきた時とは違い、日差しがよく入ってきます。
そして、陽の光を浴び過ぎてシャーベット状に雪が溶けている区間に入って行きます。
先ほどにも増して足に雪が纏わりついて、よく滑ります。
2度、3度、膝をつく場面がありましたが、事故も無く車道への合流ポイントまで進めました。ヒヤヒヤどきっちょでした。
ひとカーブだけ車道を進んだら
すぐに山道に戻ります。
一瞬だけの急坂を降ったら
雪道を地道に降って行きます。
第二展望台を通過して
木々の合間から見える南アルプスの山並みに感激しつつ
第一展望台もパスして行きます。
どんどん降っていくと、九十九折の坂道の先に林道っぽい道が見えてきました。
そして、ようやく山道への入り口が見えてきます。
ここからは車道メインの歩きになります。
千石茶屋まで進み
橋を渡って
お地蔵さまに山行の無事をご報告します。今日も見守ってくださってありがとうございました。
少しだけ車道を進んで、近道に入ります。
ここまで来ると、雪も溶け出して無積雪なところの割合が増えてきました。
車道に合流して進みます。
丸川峠分岐駐車場まで降りてきました。冬季ゲートの脇を抜けて行きます。ここでチェーンスパイクとスパッツを外そうと足元に目を向けると、左足のチェーンスパイクが無くなっていることに気がつきました。くっ付いた雪を払っている最中に一緒に外れてしまったようです。こんな事もあるのですね。10年近く使っていた装備だったので残念です。帰ったら新調することにします。
ゲートを潜った後は、平常運行な足元のコンディションとなったので、モリモリ降って行きます。
売店「孫子の旗」を通過します。ここでいう孫子の旗は、武田軍軍旗「風林火山」を指すんでしょうね。
大菩薩峠登山口停留所のある、番屋茶屋が見えてきました。脇を通り抜けて大菩薩の湯まで向かいます。
青梅街道に出て、塩山方面に進んでいくと
大菩薩の湯の案内が見えてくるので、左折して行きます。さすがは市営施設。案内が立派ですね。
しかし、到着してみたら大雪で休館となっていました。悲しすぎる結末です。
仕方が無いので、目の前のバス停でバスを待つことにします。

山梨交通「大菩薩の湯停留所」〜塩山駅

バス停の時刻表を見ると、次の便は二本木経由のバスが10分後に到着するとなっています。

良いタイミングに下山できたと喜びながら、靴の泥を落として着替えて待つも、定刻になってもバスが到着しません。

この雪で遅れているのだろうかと山梨交通のホームページを確認するも、平常運行となっていたので、更に10分ほど待つことにしましたがそれでも、バスは到着しません。

そして、気がつきます。

今朝、大菩薩峠登山口停留所に張り出してあった、二本木経由のバスは途中で折り返し運行しているお知らせの内容を。

塩山駅直通のバス時刻を確認すると、一番早くても1時間30分もこの場にて待たないといけません。

1時間以上、寒空の下でバスを待つのも嫌だなと思い、良い機会なので歩いて塩山駅まで降ってみようと、Googleマップでルート確認すると一本道に進めば塩山市街地まで1時間30分で到着できるとのこと。

案外、簡単な道のりなので、すぐに歩き始めることにしました。

大雪の影響なのか、通行する車も少なかったため、車道の真ん中をどんどん降って進みます。

途中で陽が沈んでしまい、暗い中の歩きとなりましたが、人口の灯りの全くない山中とは異なり、民家から漏れる灯りや進行方向に広がる甲府盆地の夜景などを目印に塩山駅まで無事に到着することが出来ました。

駅に着いてみると、高尾行きの電車が後10分で到着するとのアナウンスが入り、こちらは定刻通りに到着してくれて、スムーズに帰路に着くことが出来ました。

ギャラリー

定刻10分を過ぎてもバスのエンジン音すら聞こえてきません。そして気がつきました。朝みた「にきき」の張り紙を。画像162枚越しの伏線回収です。進撃の巨人並みの壮大さですね。大袈裟ですか。そうですか。
バスが来ないことがわかったところで、あの夕日に向かって歩いてきます。
少し進んで振り返ってみると、大菩薩の山並みも赤く染まってきました。
そして日暮れを迎えます。
徐々に足元が暗くなっていく中を歩いてきます。山中じゃ無いので、気持ちが楽です。
ちょっと画像が潰れてしまいましたが、夕暮れの塩山市街地への眺めも楽しむことが出来ました。
キグナスを通過。キグナスといえばダイヤモンドダストですね。抱きしめたーココロの小宇宙ー(昭和)
ちなみに小宇宙はコスモと読みます。これは昭和人としての常識なのでしっかり覚えておきましょう。
なんとか中学校を通過します。中学校でよかったかな。
市街地の明かりが灯し始めました。良い雰囲気です。
新千野橋東詰交差点を通過します。
橋越しに市街地を見たとき、夜空にうっすらと富士山が浮かび上がっている様を眺めることが出来ました。ちょっとしたサプライズといったところでしょうか。
道なりに歩いていくと、市街地に入ってきたのか、街灯が立ち始めました。これで、足元も安心です。
細い路地を抜けて、塩山駅近隣の踏切まできました。ゴールはもうすぐです。
踏切の真ん中から駅を見た図。真っ直ぐ伸びる鉄道って、なんか惹かれるんですよね。そして、轢かれないうちに駅に向かうことにします。
ここを真っ直ぐ進めば塩山駅に到着です。微かに駅構内のアナウンスが鳴っているようだったので、ちょっと早足で進みます。
改札を入ってホームでアナウンスを聞いてみると、あと10分で高尾行きの電車が到着するとのこと。こちらは定刻通りにちゃんと電車が来てくれました。最後の最後で、良い感じの乗り継ぎが出来ました。お疲れ様でした。

まとめ

もふもふな新雪の中、大菩薩峠の稜線を歩いた様子でした。

今回の山行は、歩き慣れているはずの山道でも、コンディションが違えば全然別世界になるという良い事例となりました。

実は、コンディションが良ければ大菩薩峠から奥多摩の小菅に抜けてしまおうかとも考えていたのですが、その場合はヘッデンつけての下山を余儀なくされていたかもしれません。

もし、雪山登山のプランニングをする機会ありましたら、行動時間にはいつも以上に余裕を持つよう、気をつけて組み立てると良いかと思います。

反面、いつもとは少し違う行動を取ったことで、夜空に浮かんだ富士山が見れたり、塩山の夜景が見れたりと思いがけないサプライズもありました。

余裕ができた時には、ちょっとした冒険もしてみてくださいね。

それでは、ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

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