昔から晴れる確率がとても高いと言われ、「晴れの特異日」との異名を持つ文化の日ですが、昭和の時代こそ毎年のように晴れ日を観測していましたが、近年は天候に恵まれない日も増えてきて、その名前にも翳りが見え隠れしてきました。
しかし、2021年の関東圏は晴れの天気になると予報が出ていたので、丁度、紅葉が見ごろとなった山中湖に繰り出してみることにしました。
ただ、湖畔をぐるっと回るだけというのでは物足りないので、湖の外環を取り囲むピークを繋げて一周してみることにしましたが、残念ながら西側は富士山の裾野が広がっていてピークを繋げるわけには行かなかったので、完全に線が閉じ切ってはいません。
残り三方はしっかり歩けたので多めにみてやってください。
そして、山中湖の紅葉状況に興味を持つあなたには、有益な情報になるかと思いますので、是非、最後まで読んでいってくださいね。
基本情報
まずは、今回の山行についての基本情報です。
概要
山中湖
山中湖は、山梨県南都留郡の山中湖村にある富士五湖最大の湖です。
湖面の標高も富士五湖で一番高くて標高980m。逆に水深は富士五湖で一番浅く13.3mとなっています。
湖畔には、遊覧船やボートなどのウォータスポーツや湖畔一周のサイクリンクロードなど遊び場所には困らない観光地になっています。
加えて、旭日丘湖畔緑地公園では、春には桜、秋には紅葉が見事でゆっくりお散歩するにも向いています。
周辺の山々に目を向けると、富士山への眺望が秀逸なパノラマ台、鉄砲木ノ頭、石割山などがあり多くの登山客が訪れるエリアにもなっています。
アクセス方法は、バスのみとなるので不便に感じるかと思いますが、河口湖からの周遊バスの他、河口湖~御殿場を行き来する路線便、新宿に向かう高速バスの停留所もあり、下手な観光地よりも利便性は高いかと思います。
ギャラリー
ここでは、山中湖の主なビューポイントで撮ったInstagramの映像を上げていきます。
まずは、鉄砲木ノ頭からの眺めです。
続いては、石割山山頂からの眺めです。
こっちは、平尾山山頂からの眺めです。
最後は、太平山山頂からの眺めです。
今回の山行ルートと注意が必要と感じた区間
地図上の位置と標高
今回の山行で歩いた場所について、地図上の位置、標高です。
「Download file」のリンクからGPXデータとしてダウンロードできます。
ご自由にご活用ください。
最高点の標高: 1441 m
最低点の標高: 983 m
累積標高(上り): 2261 m
累積標高(下り): -2367 m
総所要時間: 09:23:30
歩いた軌跡
続いては、GPSデータを元にした軌跡です。
市販の地図
今回の山行ルートが掲載されている市販の地図も載せておきます。
本来であれば、国土交通省国土地理院のサイトから2万5千分の1地形図を購入、印刷して持参するのが正しい在り方ですが、毎回それだと面倒なので、紙面の地図は5万分1の市販地図をザックに入れて持って行くことにしています。
わたしの山行でのメイン地図はGPSアプリに移っており、紙面地図は予備扱いなため、今のところこの運用で困った事態には陥っていません。
ただ、読図の勉強をちゃんとしたい場合は、2万5千分の1地形図を購入した方が良いです。
5万分の1の等高線は荒すぎて地形把握には、ほぼ役に立たないのでご注意くださいね。
注意した方が良さそうな区間
地図上での位置や標高は次のとおりです。
実際に歩いた軌跡は次のとおりです。
今回の注意したほうがよさそうな区間については次の点でした。
今回の山行での服装
今回の山行では、次のような服装の組み合わせを持参していきました。
同じ時期に赴かれるときの参考にして見てください。
- ベースレイヤー:半袖Tシャツ
- ミドルレイヤー:薄手の長袖Tシャツ
- アウター:薄手のフリース、ソフトシェル、レインウェア
- ボトムス:薄手の長ズボン、厚手のソックス
- その他:手ぬぐい、ネックゲーター、手袋
登山開始から下山まで半袖Tシャツでの活動となりました。
登り始めは肌寒かったですが、以降は日差しもあって寧ろ汗がじんわりな感じでした。
流石に休憩のときには寒さを感じて薄手の長袖Tシャツを合わせましたが、それ以外はまだTシャツで活動できそうです。
後半、日が落ちてからの山中湖の湖畔歩きには、薄手の長袖Tシャツの上にソフトシェルという格好でしたが、丁度良いくらい。
フリースは乗物移動のときのみ利用していました。
今回の着合わせについて、具体的なウェアのメーカーや名前も知りたい場合は、次の記事が参考になるかと思います。
あなたがお持ちのウェアと比較して適宜プランニングしてみてくださいね。
山行の記録
ここからは、今回の山行について述べていきます。
アプローチ
今回は山中湖の南側からぐるっと一周してみるつもりだったので「篭坂峠」から登り始めることとしました。
「篭坂峠」 へアプローチはJR「御殿場駅」から富士急バス「河口湖駅」行で向かうのが一番早く着くようなので、東京駅から東海道線で「国府津駅」へ向かい、御殿場線に乗り換えてバスを待ちます。
「御殿場駅」のバス乗り場は「富士山口」「早乙女口」どちらにもあるので迷いますが、改札出てすぐにバス乗り場の案内が出ているので、確認してから向かうと良いでしょう。
ちなみに、今回乗車する「河口湖駅」行きは「富士山口」側のバスターミナル「のりば2番」になります。
御殿場駅のトイレは、構内にもありますし構外に出てからも「富士山口」「早乙女口」どちら側にもありますので、慌てずに済ませてからバスに乗り込むと良いです。
そして、「篭坂峠」停留所を降車してから登山口までの道順ですが、高台の公園墓地に向かった後、墓地を突っ切って行くことになります。
道路の反対側のバス停前に「公園墓地入口」の石碑があるので、その脇の坂を登って向かってください。
墓地の敷地内にトレイがありますが、11月から3月の冬季期間は閉鎖されるので、あまり頼らずに駅で済ませておきましょう。
ギャラリー
登山口~ アザミ平~三国山~鉄砲木ノ頭
登山口からは、林間の道を進みます。
秋も半ばの時期、朝日で色づく綺麗な紅葉の中を進むことになります。
今回は長丁場なので、眺望がそれほどでもない立山は巻いてアザミ平方面へ向かいます。
アザミ平に到着すると御殿場方面への眺望を得られますが、朝方は逆光となってしまうため、言うほど感動はしないかもしれません。
振り返って富士山の頭を確認したら、さっくりと先へ進みましょう。
大洞山、楢木山と勾配の穏やかで気持ちの良い広めの林道を1時間程度あるけば三国山山頂に到着します。
ベンチがあるので休憩しやすいですが、四方木々に囲まれて展望は期待できません。
記念写真を取ったら先へすすみます。
山頂直下の急坂を降りて、三国峠からの登り返しをこなすと、 鉄砲木ノ頭に到着です。
この場所は、富士山と山中湖を眺めるには絶好の場所です。
わたし的に山中湖で富士山を見るなら、ここ「鉄砲木ノ頭」もしくは「太平山」を推すことでしょう。
残念ながらこの日は、富士山が雲隠れしてしまいましたが、山中湖はバッチリとみえました。
ちなみに、麓のパノラマ台までは車で登ってこれるので一般の方々も沢山いますが、かなり広い空間なのであまり気になりません。近くまで来たら立ち寄ってみるのも悪くないかもしれませんね。
ギャラリー
鉄砲木ノ頭~高指山~大棚ノ頭
鉄砲木ノ頭からは、平野へは降りずに東側の尾根筋を山伏峠まで北上していくことにします。
ここからの尾根道は今までと比べると細い尾根で、北に進むほどに痩せて行きます。
場所によっては補助用のロープが張ってあったりもするので、少し慎重に歩みを進めたほうがよさそうです。
途中の高指山や富士岬平といった小ピークには、ベンチが設置されていて、それぞれで富士山や山中湖への眺望を楽しめますので、疲れを感じたら、適宜一休みするとよいでしょう。
大棚ノ頭の山頂は、山伏峠分岐の看板裏に延びる急坂を上り詰めると到着できます。
距離は無いのですが展望も無いので、一回行ったらあとは行かなくても問題ありません。
時間短縮のため、次の目的に向かってしまいましょう。
ギャラリー
大棚ノ頭~(迷子)~山伏峠
さて、ここからはまっすぐ山伏峠へ降りて、そのまま石割山分岐地点まで登り返す予定でしたが、どうしたわけか枝道に入ってしまい1時間近く徘徊することとなりました。
始めこそ降り坂を調子良くていましたが、いつの間にやら「道志みち」と並走する形で山中湖に向かって道を外していっていることに気が付きます。
本来は山伏峠にあるトンネルの上を通過していくルートになるのはずのところを、「道志みち」まで降りた後、道を渡って反対側に登り返すとばかり思いこんでしまっていたことが要因で、本道から外れた降りの枝道に迷い込んでしまったんだろうと思います。
更に、道迷いのセオリーなら「元来た道を戻る」なのですが、急坂を登ることを嫌って並走している「道志みち」まで直進して車道から登山道に復帰しようと考えてしまったことが、更に徘徊する範囲を広げる結果となってしまいました。
結局、車道には出れたものの、トンネル周辺を右往左往してかなりの時間をロスする結果となりました。
ここのところ順調な山行ばかりだったので、気持ちが緩んでいたのでしょう。
セオリーは外さないようにしないといけませんね。良い戒めとなりました。
ギャラリー
山伏峠~石割山
山伏峠へ復帰したら、ロスした時間を取り戻すつもりでゴリゴリと距離を稼ぎたいところでしたが、峠の反対は直登が続く勾配のきつい道、加えて滑りやすい粘土質の坂道で思ったほど速度が出せません。
標準タイムこそ短縮できたものの、想定よりも時間を稼ぐことができません。
久々の迷子で気持ちも乱れているのだろうということで、一旦、ここで昼食をとることにしました。
展望も何もないベンチに座って、お握りを食べながら残りの行程を確認しつつ気持ちを落ち着けていきます。
腕時計が差している現在時刻は午後14時。
この場所から石割山までは標準タイムで1時間20分の行程。
体力にはまだまだ余裕があるので、いつものペースで歩けそうなので1時間で石割山まで到達できると見積もります。
石割山から下山口に設定した「大出山入口」までは2時間で到達できる実績があるので残り3時間の行程。概ね午後17時に下山口に到達できる計算となりました。
これなら、ヘッドライト着けずとも湖畔まで降りきれるだろうと気持ちに余裕が出てきたところで、山行再開することとしました。
ここからは、アップダウンの少ない尾根道。
想定どおり15時には石割山に到着することができました。
タイミング良く富士山も拝むことができ、すっかり気持ちも本調子に戻ったところで、残りの行程を消化していくことにします。
ギャラリー
石割山~平尾山~太平山
石割山から平尾山への降りは、滑りやすい急な降り坂になっています。
ただ、この降りさえパスしてしまえば、下山口の「大出山入口」停留所までは、危険な箇所はありません。
補助のロープも活用して慎重に降りていくとよいです。
降り坂を降りきって、短めの登り返しを登りきれば、平尾山山頂に到着です。
天気がよければ、この場所からも富士山の全貌がみえるのですが、残念ながら再度雲がかかてしまいました。
仕方がないので、記念写真を取ったらすぐに先にすすみます。
急な階段道を降り、登り返しにこれまた急な階段道を登ると、次のピーク太平山に到着です。
ここは、非常に広い山頂で富士山への眺めはもちろんのこと、山中湖の全貌や今まで歩いてきた南側の山々も眺めることができます。
東屋やベンチも豊富に設置されているので、普段であれば多くの登山客がたたずんでいる場所なのですが、流石に15時を過ぎて登ってくる人はまばらで、ほぼ独り占め状態で展望を楽しむことができました。
これでもかと写真を撮りまくっていたらお日様も富士山の影に隠れてしまい、すっかり肌寒くなってしまったので、残りの行程を消化するため、大出山入口に向けて降下することとしました。
ギャラリー
太平山~飯盛山~大出山入口
太平山からススキの道をすすみます。20分も進めば飯盛山山頂です。
道途中の次いでみたいな場所なので、留まることなく通過していきます。
その後は、概ね降り道を降りていき車道と合流して別荘地の方に向かって降りていきます。
日差しの入らない肌寒い別荘地を抜ければ、山中湖湖畔にある「大出山入口」停留所に到着です。
バスの時刻を見ると次の便まで30分近く時間があります。
待っているのも寒いので、反対側の「朝日丘」まで湖畔歩きをすることとしました。
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大出山入口〜富士急バス「山中湖朝日丘」停留所
夕方の時間帯の湖畔は普通に寒く、長袖Tシャツにソフトシェルまで着込んで歩いていきます。
恐らく最終便と思われる白鳥船を横目に湖畔の道を歩いていきます。
この道はサイクリングロードとなっており、車道と独立しているのがとても安心です。
そして南側の湖畔に移っていくにつれデッキ調の道になっていき、更に歩きやすさが増していきます。
途中で何度か路線バスが通過していきましたが、疲れもあまり感じないし、歩きやすいしということで、結局最後まで歩いてしまいました。
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おまけ
「朝日丘」の停留所前の交差点まで来ると、いきなり人口密度が上がります。
どうもこの辺りが有名な紅葉まつりの会場で、ライトアップされた紅葉が楽しめそうだったので、少し寄り道していくことにしました。
提灯の灯りに照らされた紅葉は、日中とは違った趣があってとても楽しめました。
ただ、残念なことに情報不足で本会場となっている夕焼けの渚まで行くことなく引き返してしまったので、来季はちゃんと調べて再訪しようと思いました。
ギャラリー
まとめ
紅葉の時期。山中湖界隈の様子でした。
残念ながら、富士山をまともに拝めなかったですが、山腹から麓、湖畔にかけての紅葉が丁度見頃でかなり楽しむことができました。
山中湖界隈だと、この時期11月初旬ぐらいが紅葉狩りには良さそうですね。
そして、途中の道迷いアクシデントは、気が抜けていました。
初めてのルートは、小まめに現在位置を確認しながら進まないと危ないですね。
次回から気を付けて山行に励みます。
それでは、ここまでお読みくださりありがとうございます。
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