登山をやっていると、最高峰って言葉に敏感になりますよね。
ここで質問です。
東京都内での最高峰は雲取山ですが、東京23区内での最高峰はどの山になるかご存知でしょうか?
正解は、港区にある愛宕山ですね。これは有名な話なのでご存知だったことでしょう。
しかし、これに人工の築山を加えたら如何でしょうか?
「自然だろうが人工だろうが愛宕山でしょ?」
そう思ったならば、今回の記事には少しは読む価値があるかもしれません。
それでは、愛宕山散策のスタートです。
基本情報
まずは、今回の山行についての基本情報です。
概要
愛宕山
愛宕山は、東京都港区に位置する標高25.6mの天然の山です。
そして、東京23区内にある天然の山の中では最高峰の高さを誇ります。
因みに、人工の山を含めると新宿区にある標高44.6mの箱根山のほうが高くなります。
これは個人的な意見ですが、人が土を盛って作った山だとあんまり有り難みを感じないので、東京23区の最高峰は愛宕山で良いと思っています。
愛宕山の一番の見どころは、目の前にそびえ立つように組まれた石段「出世の石段」になるでしょう。
正式な名前は「愛宕男坂」というようなのですが、次のような逸話により「出世の石段」と呼ばれるようになったそうです。
三代目将軍家光の時代、増上寺参拝の帰りに愛宕山山頂に咲いている梅の木の美しさに惹かれた将軍が「馬であの枝を取ってくるものはいないか」と命じたところ、皆が尻込みする中、「曲垣平九郎」という馬術の達人が見事に成し遂げ、そのことで名を天下に成さしめたというものです。
今でも、この逸話にあやかろうと成功を望む多くの人がこの急坂を登りに山頂にある愛宕神社へ詣でるようです。
箱根山
箱根山は、東京新宿区の戸山公園の一角に位置する築山です。
標高は44.6mで、実質的にはこちらが東京23区内最高峰の山となります。
もともとは回遊式の庭園が有名な尾張徳川家の下屋敷で、その庭園ように作られた山でしたが、明治時代には陸軍学校となり、そのまま終戦まで学校として利用されていたようです。
現在は公園として、近隣住人の憩いの場として利用されています。
また、桜の名所としても有名のようです。
今回の山行ルート
地図上の位置と標高
地図上での位置や標高は次のとおりです。
歩いた軌跡
実際に歩いた軌跡は次のとおりです。
山行の記録
ここからは、今回の山行について述べていきます。
いや、流石に今回は山行では無いですね。散策と呼びましょう。
アプローチ
愛宕山への最寄り駅は、日比谷線「神谷町駅」です。
ここから、虎ノ門ヒルズ方面へ徒歩で10分ほどの距離となります。
途中にある愛宕隧道と呼ばれるトンネルの脇からも登ることができますが、大した距離でも無いので名所となっている「出世の階段」側まで向うのが良いでしょう。
ギャラリー
愛宕山正面~愛宕神社(山頂)
それでは、愛宕山登っていきます。
といっても、正面の愛宕男坂、通称「出世の階段」を登りきるだけです。
それだけなのですが、この石段なかなかの急坂です。
傾斜だけなら、奥多摩駅から鋸山に向う途中にある愛宕神社の石階段や、山中湖の石割山へ向かうときに登る石割神社の石階段に匹敵するように感じます。
ただ、長さは全然短いので、息が乱れるようなことも無いでしょう。
登りきって振り返ると、なかなかの高さ。ちょっとした達成感を得られることでしょう。
山頂は神社の敷地となっていて、正面に本堂、右手に社務所があり営業時間にはお守りやおみくじを購入できます。
山頂を示す、三角点は登って直ぐを右折した弁財天神社の脇にあります。
本体は埋まっていて、上から鉄板で蓋をされています。社務所に声を掛ければ開けてもらえるようですが、この日は営業時間前だったのでそのままスルーしてきました。
ギャラリー
愛宕神社(山頂)~愛宕山正面~虎ノ門ヒルズ駅
本堂でご挨拶をして、社内一通り巡ったら下山します。
正面をそのまま降りても良かったのですが、折角なら別ルートということで女坂の方に回って降りることにしました。
こちらは、本当に普通の階段でなにも記する点が無く、淡々と降って正面まで戻りました。
来るときは気が付かなかったですが、ビルの間から東京タワーの頭だけ拝むことができました。
折角なので、虎ノ門ヒルズに立ち寄ってみたのですがお店空いていなくて2Fまでしか上がれませんでした。
マスコットキャラクター「とらえもん」に会えたので、これはこれで良しとします。
ギャラリー
おまけ
折角だったので、実質的な最高峰「箱根山」にも足を伸ばしてみることにします。
こちらの最寄り駅は副都心線「西早稲田駅」となります。
駅を出た後は右折して信号を渡り、10分ほど直進すると到着します。
登山口的なものは存在しておらず、公園に入って道なりに5分ほど歩くと山頂に登頂できます。
山頂は、腰を下ろせるベンチが一つだけあり、周囲は木々が生い茂って展望ありません。
冬場であれば、新宿方面の高層ビル群がみえたかもしれませんが、仕方ありません。
この日は、滞在もせずにそのまま帰路につくことにしました。
ギャラリー
まとめ
東京23区内、天然の山最高峰の「愛宕山」と、人工の山最高峰の「箱根山」の様子でした。
同じ日に都心最高峰の2座を巡ってみましたが、個人的には「愛宕山」のほうが見どころが多くて面白く感じました。
ただ、箱根山は桜の名所とのことなので、時期を選べば印象が変わるかもしれません。
いずれにしても、これだけのために訪れるには正直ビミョーな場所ではありますが、5分もあれば登頂できますので話のネタに登ってみるのも面白いかもしれません。
最後に、同じ23区内にある北区飛鳥山にも登ってますので、都心の山繋がりで、こちらも読んでいってくださいね。
それでは、ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
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