天城山の万次郎岳から南方面を眺めると、尾根筋に風力発電設備が乱立している様が見て取れます。
景観を損ねるとの声もありますが、わたし的には沢山の風車がクルクル回っている様子はいつまで観ていても飽きないという感覚です。
今回は、そんな風車たちをもっと近くで観ようと天城峠から三筋山の稜線を南下するルートを歩いてみたときの記録です。
基本情報
まずは、今回の山行についての基本情報です。
概要
三筋山は、標高821mの東伊豆にある低山です。
山頂が草原のように開けていて全方位に見晴らしが良く、パラグライダーの滑空場所にも利用されています。秋になると一帯の芝生やススキが紅葉して黄金色の絨毯のようになるということで、多くの観光客が訪れるようです。
山頂へのアプローチには2つのルートがあります。
1つ目が伊豆稲取駅か今井浜海岸駅から北上してくるルート、2つ目が天城峠から南下してくるルートとなります。
北上ルートについては、細野高原第一駐車場という山頂まで歩いて1時間30分の位置に駐車場があり、ここまで車で登ってこれます。山頂までは整備された舗道なのでお散歩気分に空身で登頂可能です。
山登りのつもりで登ると肩透かしを食らうので、天城峠からの南下するか、駅から徒歩で登るくらいが丁度良いでしょう。
今回の山行ルート
地図上の位置と標高
地図上での位置や標高は次のとおりです。
歩いた軌跡
実際に歩いた軌跡は次のとおりです。
市販の地図
今回の山行ルートが掲載されている市販の地図も載せておきます。
本来であれば、国土交通省国土地理院のサイトから2万5千分の1地形図を購入、印刷して持参するのが正しい在り方ですが、毎回それだと面倒なので、紙面の地図は5万分1の市販地図をザックに入れて持って行くことにしています。
わたしの山行でのメイン地図はGPSアプリに移っており、紙面地図は予備扱いなため、今のところこの運用で困った事態には陥っていません。
ただ、読図の勉強をちゃんとしたい場合は、2万5千分の1地形図を購入した方が良いです。
5万分の1の等高線は荒すぎて地形把握には、ほぼ役に立たないのでご注意くださいね。
山行の記録
ここからは、今回の山行について述べていきます。
アプローチ
天城峠までは東海バスで向かうこととなります。
河津駅から北上する便、修善寺駅から南下する便、それぞれの始発便を見比べると後者の方が到着時間が若干早いようですので、修善寺経由で向かうことにしました。
東海道本線で三島駅まで向かい、そこから伊豆箱根鉄道駿豆線に乗り継いで終点の修善寺駅で下車します。2021年3月のダイヤだと、修善寺駅から天城峠に向かうバスの乗り継ぎ時間は5分程度なので、おトイレは素早く済まして早足で5番のりばから乗車します。
今回は、下り御幸歩道から八丁池に向かうので「水生地下」というバス停で下車しました。
停留所付近は何も無いので、氷室まで進んでから身繕いすると良いです。
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氷室~八丁池
氷室からは、林道を使って下り御幸歩道起点に向かいます。
なまこ岩というのを観て行きたかったのですが、通行禁止のテープがびっしりと張り巡らされていたので、今回は諦めました。
この林道ですが、ミツマタの群生地になっていて今回は満開の中歩くことができました。
下り御幸歩道に入ると、平坦で遊歩道のようにしっかりとした山道をあるくことになります。とても歩きやすく、ほぼ消耗せずに八丁池に到着できてしまうので物足りなさを感じるかもしれません。
八丁池にある展望台からの展望は残念ながら真っ白。また天気が良いときに訪れることにして先に進むことにします。
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八丁池~風力発電管理区間ゲート
八丁池からゲートまでの道のりは半分が林道歩きです。
眺望は望めない青スズ台は巻いてしまい、先に進んでいきます。
この区間は全然期待していなかったのですが、実はアセビの群生地になっていてサプライズ的に目の保養になりました。
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風力発電管理区間ゲート~三筋山
今回の山行でのメインと考えていた区間です。
ゲート正面、いきなりサイズ感のバグる人工物がお目見えです。
直前まで山林の中を進んでいたこともあり、なかなかインパクトある光景をみることができます。
この区間もアップダウンは厳しくないので、都度立ち止まって鑑賞しながら進むでも良いでしょう。
三筋山山頂直下までくると流石に多少傾斜は出てきますが、距離も無くあっけなく到着してしまうかと思います。
山頂は、全方向に視界の開けており開放感抜群です。パラグライダーの滑空場所でもあるので当然といえば当然ですね。
標高も1,000mに届かない低山なので雲の中に入ることも無く、眼下の海岸沿いの様子を眺めることができました。残念ながら遠く伊豆諸島までは見渡せなかったので、次回の楽しみとしておきます。
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三筋山~バス停「入谷口」
三筋山からの下山ルートは、更に尾根道を進んで今井浜海岸方面に降るか、細野高原に降りそこから稲取方面に降るかの2つがあります。
今回は、稲取温泉に立ち寄りたいので後者のルートで降ります。
細野高原までのルートは遊歩道化されており、多岐に渡る分岐がありますが全てに表札が出ているので確認しながら進めば迷ったり遠回りすることは無いでしょう。
1時間も歩けば細野高原第一駐車場という駐車場に到着します。
水洗トイレが併設されているので、ここで一息ついてもよいかもしれません。
駐車場を過ぎたら、ここから先は車道歩きです。
1時間~1時間30分の長丁場になりますので靴底の硬い靴で歩く場合は足を傷めないように、ガツガツ降らないように注意したほうがよいでしょう。
ゴールとしているバス停「入谷口」ですが、稲取温泉方面に進みたくてこちらに降りました。
直ぐに帰路に着きたい場合は、直接伊豆稲取駅に向かうようにしましょう。
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立ち寄り湯
さて、今回の温泉施設は「石花海」と書いて「せんおうみ」です。
本来は宿泊施設なのですが日帰り湯も受け付けてくれていて、2021年3月時点でお値段は大人一名1,500円。
最上階にある露天風呂からの眺めがびっくりするほど良くて、遮るものの無い海岸線を眺めながらゆっくりとお湯に浸かることができました。
また、機会を作って立ち寄りたいですね。
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まとめ
東伊豆の三筋山を歩いたときの様子でした。
三筋山は山頂からの展望がとてもよく、天候に恵まれれば伊豆諸島の島々と天城の山々を一緒に楽しめる良山です。
海を眺めてノンビリしたくなったら、天候の良い日を選んで赴いてみると良いでしょう。
今回は海岸線に向かって降っていきましたが、海抜0mから登っていく逆ルートを取るのもおもしろいかもしれませんね。
それでは、ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
天城峠より先の山行もありますので、気になったらこちらもどうぞ。
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