今回は愛鷹山登山の第二弾、山塊内でNo.2の標高を持つ位牌岳に登ってきたときの記録になります。
位牌岳と聞くとその特徴的な名前の由来がとても気になるところですが、諸説諸々がありはっきりとしたことは不明のようです。
中には、超古代に存在した富士王朝の大王が葬られた場所だからなどという、某キバヤシ氏が猛烈に食いついてきそうな説もあるようですが、今回は、このあたりの深堀りは割愛です。
純粋に道中の様子をお伝えするのみとさせてもらいますので、山行計画を立てるときの参考にしてもらえれば幸いです。
基本情報
まずは、今回の山行についての基本情報です。
概要
位牌岳は標高1457.5mと愛鷹山塊では越前岳に続く高さを持った山です。
山塊内での位置としてはほぼ中心に位置しており、麓となる沼津や三島から見上げたときにも真ん中の尖ったピークとして見て取れます。
山頂へのアプローチは、東西と南の3方向から可能となっていますが、西からのアプローチは整備の途絶えた鋸岳ルートとなっていて、将来的には風化に任せて通行不可になっていくだろうと言われています。
山頂の様子は、平らな広場となっていて休憩場所として適していますが、周囲を木々に囲まれて展望は期待できません。唯一西方面に木々の隙間があり、天候に恵まれれば富士山と越前岳のコラボを楽しむことができます。
今回の山行ルート
地図上の位置と標高
地図上での位置や標高は次のとおりです。
市販の地図
今回の山行ルートが掲載されている市販の地図も載せておきます。
本来であれば、国土交通省国土地理院のサイトから2万5千分の1地形図を購入、印刷して持参するのが正しい在り方ですが、毎回それだと面倒なので、紙面の地図は5万分1の市販地図をザックに入れて持って行くことにしています。
わたしの山行でのメイン地図はGPSアプリに移っており、紙面地図は予備扱いなため、今のところこの運用で困った事態には陥っていません。
ただ、読図の勉強をちゃんとしたい場合は、2万5千分の1地形図を購入した方が良いです。
5万分の1の等高線は荒すぎて地形把握には、ほぼ役に立たないのでご注意くださいね。
山行の記録
ここからは、今回の山行について述べていきます。
アプローチ
今回のスタート地点も第一弾のときと同じく「愛鷹登山口」となります。
JR三島駅南口から富士急シティバス・準急イエティ線に乗り込んで50分ほどで到着できますが、バス停前は身支度をするには適していません。まずは10分ほど歩いて到着する山神社駐車場まで移動してしまいましょう。
なお、駐車場にはトイレも設置されていますが、工事現場に置いてある簡易トイレが1つだけなので三島駅で済ませてくることをおすすめします。
山神社駐車場~前岳
身支度ができたら山行スタートとなります。
今回は、山神社前を直進して沢と並走する登山道を登って途中に現れる前岳への岐路を経て位牌岳に向かうルートを行くこととします。
まずは、前岳への岐路までの道のりですが、傾斜もほとんどなく広くて安全な登山道を進んでいく形になります。
ここまでは楽ちんな道中ですが、岐路に入った途端に状況が一変していきます。
ロープ張りの急坂が立て続けに現れて、序盤からポキポキ心を折ってきますが、ここが今回の山行の核心部です。
この区間以上にキツいルートはありませんので、気力のある序盤のうちに乗り切ってしまいましょう。
急登を登りきると前岳山頂に到着です。展望無しのただの分岐点です。
あれだけ登ってご褒美無しと考えるとがっかりしてしまうかもしれませんが、ここより位牌岳までの稜線歩きでは、報われたと思う場所も出てきますので、ここはグッと堪えて先へ進んでしまいましょう。
前岳~位牌岳
前岳から位牌岳までは稜線歩きとなります。
稜線歩きといえば、周囲の開けた気持ちの良い眺望のなかを歩くイメージがあるかと思いますが、残念ながら標高1,000m程度の森林限界も迎えていない稜線です。木々に囲まれた見晴らしの限定された稜線となってしまうので、思ったほどの開放感は期待できません。それでも、合間合間の木々が途切れた空間から山塊内の他のピーク達や巨大な富士山の勇姿を楽しむことができます。
ただし、足場は広くは無いのでよそ見しながらの移動は避けねばなりません。
いくら低山だとは言え、滑落したら大怪我は免れませんのでご注意ください。
位牌岳山頂に到着すると、開けた広場になっています。展望はあまりありませんが、ビニールシートを広げて休憩するには適しています。
昼時に合わせるように到着時間を調整して、大休憩に使うのも良いかもしれませんね。
位牌岳~袴腰岳~愛鷹山
位牌岳からは南方面へ向かって進んでいくことになります。
途中に袴腰岳、愛鷹山といったピークを踏むことになりますが、どちらも展望にはあまり恵まれてはいません。
逆にそれぞれのピークに向かうまでの稜線上に展望の良いスポットが多数ありますので、楽しみはそちらのためにとっておきましょう。
愛鷹山~愛鷹シックスハンドレッドクラブ~バス停「鳥谷」
愛鷹山まで到着したら、後は長い下山ルートに入っていきます。
キツいと感じるような登り返しは無く、くだり一辺倒の区間になるので、調子に乗って駆け降りたり、ベタ足でドカドカと降ると、膝がガクガクの恥ずかしい状態に陥る恐れがあります。乱暴に降りずおりずに、膝関節全体で衝撃をやわらげるような歩き方を心がけると良いかもしれません。
山道を過ぎるとゴルフ場が見えてきます。このあたりから沼津方面への展望が開けてくるのでチラチラと景色のほうに目がいきがちですが、車の通りも多くなってくるので、目の前に飛び出してしまわないように注意しつつ降っていくようにしてください。
その後、茶畑地帯を通過しますが、畑道への岐路がたくさん出てきます。
進んでいる道に不安を感じたら、湾岸線の見える方向に向けて降りていくようにすると、ほぼ間違いないかと思います。
そして、本当であればゴールは「柳沢」停留所となるはずだったのですが最終便は14:50。
到着時には既に出てしまっていたので、急遽、「鳥谷」停留所まで進んで沼津駅行きに乗り込むことで事なきを得ました。下山方向が住宅街で助かりました。あぶない。あぶない。
立ち寄り湯
さて、今回の立ち寄り湯ですが、愛鷹山登山第一弾で行き逃してしまった、熱海の日航亭に立ち寄りました。
熱海駅から坂を降って15分と少々歩きますが、なかなかの人気あるようで18時近辺なのに結構な入浴客がのんびり湯船に浸かっていました。
お湯は温度熱めでサラッとしていますが、すこし臭いが強めなので入浴後はシャワーでサッと流してから上がったほうがよいかもしれません。
ボディソープ、シャンプーありでお値段大人一人1,000円。時間制限は無いようなので早くに入浴してゆっくり休めば、十分に元が取れる料金ですね。
登山に絡めずともまた来たいと思う施設でした。
まとめ
今回は位牌岳登山ということで、前回、踏み残していた南側のピーク達をたどるルートを歩いてみました。
前回のときも書かせてもらいましたが愛鷹山は、鋸岳ルートを除けば危険地帯はほぼ皆無で、余程無茶な歩き方をしなければ完走できるところばかりなので、登山初心者にはうってつけの山塊です。
都内からは公共交通機関の乗り継ぎに難はありますが、沼津湾や駿河湾の眺めは一度見ておいて損は無いと思います。
是非、機会を設けて足を運んでみてくださいね。
最後に、前回の愛鷹山山行の記録も載せておきますので興味ありましたら合わせてご確認ください。
それでは、ここまでお読みくださりありがとうございます。
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