山行の記録|愛鷹山での高さNo.2!位牌岳登山(春先編)

山行

今回は愛鷹山登山の第二弾、山塊内でNo.2の標高を持つ位牌岳に登ってきたときの記録になります。

位牌岳と聞くとその特徴的な名前の由来がとても気になるところですが、諸説諸々がありはっきりとしたことは不明のようです。

中には、超古代に存在した富士王朝の大王が葬られた場所だからなどという、某キバヤシ氏が猛烈に食いついてきそうな説もあるようですが、今回は、このあたりの深堀りは割愛です。

純粋に道中の様子をお伝えするのみとさせてもらいますので、山行計画を立てるときの参考にしてもらえれば幸いです。

基本情報

まずは、今回の山行についての基本情報です。

山行の基本情報

日付:2021/02/27

天候:晴れ

エリア:愛鷹山エリア

コース概要:JR三島駅~バス停「愛鷹登山口」~前岳~位牌岳~袴腰岳~愛鷹山~バス停「鳥谷」

難易度:体力☆☆、技術☆、危険☆

交通機関:

(往)JR「三島駅」から富士急シティバスで50分、バス停「愛鷹登山口」からアプローチ

(帰)富士急シティバス停留所「鳥谷」より、沼津駅方面行へ乗車

概要

位牌岳は標高1457.5mと愛鷹山塊では越前岳に続く高さを持った山です。

山塊内での位置としてはほぼ中心に位置しており、麓となる沼津や三島から見上げたときにも真ん中の尖ったピークとして見て取れます。

山頂へのアプローチは、東西と南の3方向から可能となっていますが、西からのアプローチは整備の途絶えた鋸岳ルートとなっていて、将来的には風化に任せて通行不可になっていくだろうと言われています。

山頂の様子は、平らな広場となっていて休憩場所として適していますが、周囲を木々に囲まれて展望は期待できません。唯一西方面に木々の隙間があり、天候に恵まれれば富士山と越前岳のコラボを楽しむことができます。

今回の山行ルート

地図上の位置と標高

地図上での位置や標高は次のとおりです。

市販の地図

今回の山行ルートが掲載されている市販の地図も載せておきます。

本来であれば、国土交通省国土地理院のサイトから2万5千分の1地形図を購入、印刷して持参するのが正しい在り方ですが、毎回それだと面倒なので、紙面の地図は5万分1の市販地図をザックに入れて持って行くことにしています。

わたしの山行でのメイン地図はGPSアプリに移っており、紙面地図は予備扱いなため、今のところこの運用で困った事態には陥っていません。

ただ、読図の勉強をちゃんとしたい場合は、2万5千分の1地形図を購入した方が良いです。

5万分の1の等高線は荒すぎて地形把握には、ほぼ役に立たないのでご注意くださいね。

山行の記録

ここからは、今回の山行について述べていきます。

アプローチ

今回のスタート地点も第一弾のときと同じく「愛鷹登山口」となります。

JR三島駅南口から富士急シティバス・準急イエティ線に乗り込んで50分ほどで到着できますが、バス停前は身支度をするには適していません。まずは10分ほど歩いて到着する山神社駐車場まで移動してしまいましょう。

なお、駐車場にはトイレも設置されていますが、工事現場に置いてある簡易トイレが1つだけなので三島駅で済ませてくることをおすすめします。

東海道本線の沼津行き始発で移動開始です。時間が時間だけにガラガラです。
朝日と海岸線のコラボ。3月初旬では国津駅付近で日の出を迎えることになります。
三島駅に到着です。ホームは人が多かったので写真は割愛しました。なお、東京からSuicaで乗車すると自動改札通れないので、駅員のいる出口で精算しましょう。
今回は駅構外のトイレに寄ってからバス停に向かいます。南口改札正面から外に出て直ぐを左折します。
突き当りの交番まで真っ直ぐ進みます。交番に近づくとナゼかソワソワしますよね。
おまわりさんと目をあわせないようにしつつ、交番右手奥へ
有料駐車場の左手に公衆トイレがあります。駅からここまで歩いて2~3分ぐらいあるので、危険が危ないときは早足で向かってください。
無事に間に合ったら駅南口まで戻ってロータリー方面へ左折します。間に合わなかったら、まあうん、お塚様でした。
ロータリーを方面へ進んで、2番のりばへ。
ここです。
お目当てのバスが到着したら、速やかに乗り込みます。
バスの車窓からは愛鷹山全域と富士山が見えます。贅沢な眺めです。
車窓からの風景を楽しみながら50分程バスに揺られると最寄の停留所「愛鷹登山口」に到着します。周囲にはなんにもないので、さっさと山神社駐車場まで向かい、身支度はそっちで整えることにします。
それでは早速。
と思いましたが、山火事防止のポスターが目についてしまいました。最近、山火事が多いので注意喚起ですかね。
熊への注意喚起。富士山麓にも熊が生息しているんですね。
初めての人が迷うポイント。ここは直進が正解です。
道なりに10分ほど歩くと駐車場に到着します。
よく工事現場にある簡易トイレが1台設置されてます。大丈夫、使えます。
この看板付近に腰掛けに使えそうな岩が何個か配置されます。身支度はそこで。

山神社駐車場~前岳

身支度ができたら山行スタートとなります。

今回は、山神社前を直進して沢と並走する登山道を登って途中に現れる前岳への岐路を経て位牌岳に向かうルートを行くこととします。

まずは、前岳への岐路までの道のりですが、傾斜もほとんどなく広くて安全な登山道を進んでいく形になります。

ここまでは楽ちんな道中ですが、岐路に入った途端に状況が一変していきます。

ロープ張りの急坂が立て続けに現れて、序盤からポキポキ心を折ってきますが、ここが今回の山行の核心部です。

この区間以上にキツいルートはありませんので、気力のある序盤のうちに乗り切ってしまいましょう。

急登を登りきると前岳山頂に到着です。展望無しのただの分岐点です。

あれだけ登ってご褒美無しと考えるとがっかりしてしまうかもしれませんが、ここより位牌岳までの稜線歩きでは、報われたと思う場所も出てきますので、ここはグッと堪えて先へ進んでしまいましょう。

スタート地点の鳥居前。真っ直ぐ直進していきます。
ここから割石峠までの大体真ん中に前岳への岐路があるので、2~3km先といったところでしょうか。
少しの間、舗道を歩いていくと
林道っぽくなってきて
水の無い沢を横切ったあたりから
山道っぽい感じになっていきます
苔の生えたガレ道を歩いて大体1時間
左手に前岳への分岐点が見えてきます。
今回はここから前岳方面へ向かいます。
穏やかな山道を少し進むと
改めて前岳への看板が見えてきます。ここから急登天国に入ります。
写真だと全然傾斜が伝わりませんが、かなりキツイです。
しかも今回は積雪していたので、足場が安定しなくて更に苦労しました。
振り返れば富士山が癒やしてくれるのが唯一の救いです。
癒やしパワーが枯渇する前に、この急登天国を乗り越えてしまいましょう。
と思うもののなかなかキツイです
あとちょっと
前岳山頂到着です。展望ナッシングですけどね。

前岳~位牌岳

前岳から位牌岳までは稜線歩きとなります。

稜線歩きといえば、周囲の開けた気持ちの良い眺望のなかを歩くイメージがあるかと思いますが、残念ながら標高1,000m程度の森林限界も迎えていない稜線です。木々に囲まれた見晴らしの限定された稜線となってしまうので、思ったほどの開放感は期待できません。それでも、合間合間の木々が途切れた空間から山塊内の他のピーク達や巨大な富士山の勇姿を楽しむことができます。

ただし、足場は広くは無いのでよそ見しながらの移動は避けねばなりません。

いくら低山だとは言え、滑落したら大怪我は免れませんのでご注意ください。

位牌岳山頂に到着すると、開けた広場になっています。展望はあまりありませんが、ビニールシートを広げて休憩するには適しています。

昼時に合わせるように到着時間を調整して、大休憩に使うのも良いかもしれませんね。

稜線に沿って位牌岳までむかいます。積雪がありましたが新雪だったので滑りはしませんでした。
ただ、位牌岳までの道は少し狭いので、よそ見しないように進みます。
と思ったのですが、富士山キレイてよそ見しちゃいました。
正面は位牌岳。相変わらずきれいな三角形です。
山塊最高峰の越前岳と富士山のコラボも素晴らしい。
いままで歩いてきた沢の様子です。いやぁ結構登ってきましたよね。
よそ見しまくりながら1時間も進むと
位牌岳頂上の看板裏にでます。
正面に回るとこんな感じ。
位牌岳頂上の様子。積雪がなかったらレジャーシート広げてゆっくりできたのに残念です。
こっちは立ち入り禁止の鋸岳コース。風化して完全崩壊する前に一度踏んでおきたいとは思ってます。
記帳函なんてのがありました。
箱の上をカメラ台に使えるようです。場所的に富士山撮り用かしらね。
中身は自由ノートで、2019~2020年にかけての寄せ書きでした。山小屋によく置いてあるアレですね。
それでは、次のピーク愛鷹山へ向けて池ノ平方面へ。

位牌岳~袴腰岳~愛鷹山

位牌岳からは南方面へ向かって進んでいくことになります。

途中に袴腰岳、愛鷹山といったピークを踏むことになりますが、どちらも展望にはあまり恵まれてはいません。

逆にそれぞれのピークに向かうまでの稜線上に展望の良いスポットが多数ありますので、楽しみはそちらのためにとっておきましょう。

位牌岳の山頂広場から南へ進んでいきます。
池の平への分岐が見えてきます。今回は南の袴腰岳方面へ向かいます。
なだらかやアップダウンを過ぎると、一ぷく峠です。一腹入れたくなる名前ですが、休憩場所は無いので袴腰岳方面へ。
60才のコースタイム20分だそうです。実際に時間を図ってみますか。
この辺りからは雪もなくなってきます。
たまに見える越前岳と鋸岳稜線を眺めながら進むと
袴腰岳到着です。
60才で20分掛かる道程は、50才だと11分で踏破できるようです。
展望もないピークなので休まずに先へ進みます。次は愛鷹山。山塊の名前が付いたピークです。
この辺りから、ちょいちょい西と南に展望が開けていきます。
途中ででっかくて特徴的な木が生えた丘に着きます。
ここが馬場平となります。
更に南へ進み
アセビの群生地を抜けると
東西に大きく開けた鞍部につきます。目の前は愛鷹山。登り返しがキツそうです。
西への展望。
西側の稜線をズームしてみます。気持ちよさげな稜線ですね。次はあそこを歩いてみますか。
南アルプス山脈も見えます。
東には遠くに箱根の山々が見えますね。
ズームすると、右のピークの山頂駅がみえました。この駅があるので箱根って直ぐ解りますね。
十分眺望を楽しんだ後、登り返していきます。ロープの張った急坂を登っていくと
頂上が見えてきて
愛鷹山に到着です。ホントはバックに富士山が見えます。この日は残念ながら雲に隠れてしまいました。
愛鷹山山頂も平坦な広場になっているので、レジャーシート引いてのんびりするのに良い場所です。
こんな立派な看板もありました。
富士山も見えないし、先客もいるようですので、速やかに下山します。

愛鷹山~愛鷹シックスハンドレッドクラブ~バス停「鳥谷」

愛鷹山まで到着したら、後は長い下山ルートに入っていきます。

キツいと感じるような登り返しは無く、くだり一辺倒の区間になるので、調子に乗って駆け降りたり、ベタ足でドカドカと降ると、膝がガクガクの恥ずかしい状態に陥る恐れがあります。乱暴に降りずおりずに、膝関節全体で衝撃をやわらげるような歩き方を心がけると良いかもしれません。

山道を過ぎるとゴルフ場が見えてきます。このあたりから沼津方面への展望が開けてくるのでチラチラと景色のほうに目がいきがちですが、車の通りも多くなってくるので、目の前に飛び出してしまわないように注意しつつ降っていくようにしてください。

その後、茶畑地帯を通過しますが、畑道への岐路がたくさん出てきます。

進んでいる道に不安を感じたら、湾岸線の見える方向に向けて降りていくようにすると、ほぼ間違いないかと思います。

そして、本当であればゴールは「柳沢」停留所となるはずだったのですが最終便は14:50。

到着時には既に出てしまっていたので、急遽、「鳥谷」停留所まで進んで沼津駅行きに乗り込むことで事なきを得ました。下山方向が住宅街で助かりました。あぶない。あぶない。

今回最後の区間です。まずは道なりに進んで、T字路を右折です。
そうすると、愛鷹神社裏手に出ます。
正面に回ってお参りしたら
鳥居を潜って下山ルートを進んでいきます。
ここからは降るだけですが、くぼんだ粘土質の道で滑りやすいので注意です。
途中で東海大への分岐が見えてきます。東海大方面は休日バスが無いので、今回は真っ直ぐ突っ切ります。
こんな感じの道を降っていくと
一度、林道にでるので一旦左折し
直ぐ、右の岐路に入ります。
足元見落としやすいですが、看板でてます。
どんどん降ります。
また林道とぶつがります。
また、右側の岐路に入っていきます。
少し進むと、砂利道とぶつかるので、真っ直ぐ越えていきます。
こんな看板が多数でてきます。始終、柳沢方面へ向かえば迷わないです。
真っ直ぐ進んでいくと、つづら坂の砂利道となんども交差しますが、都度直進してつづら坂をショートカットしていきます。
こんなところとか
こんな感じのところとかですか
どんどん突っ切っていきます。
山道終了地点。ここから舗道になっていきます。
静岡といったら茶畑でしたね。
茶畑の横を降っていきます。
どんどん歩いていくとゴルフ場が見えてきます。
プレイしている方が結構いたので、ゴルフ場方面の写真は自粛です。
クラブハウスが見えてきます。この手前の駐車場からの沼津方面の眺めはなかなかでした。
こんな感じです。
クラブハウスを過ぎたら、赤野観音堂方面へ向かっていきます。
茶畑地帯から望む沼津市街。
こっちは東名高速道路ですかね。
看板に沿って進んでいくと
高速を渡る橋に到着。
橋を渡って
舗道を進み
赤野観音堂裏手に出たら
藁葺き屋根の本堂を通過して
市街地の方へ降りていきます。
道端の水仙。春ですね。
真っ直ぐ降りていくと
神社の脇に出るので
更に降っていきます。
T字路が見えてきたら右折
整備中の高速道路を潜っていくと
民家が増えてきます。
道なりにすすんで、見えてくる神社を左折し
更に見えてくるお寺を直進すると
もっと直進
柳様のバス停に到着します。
最終は14時50分。間に合わなかったか。
仕方が無いので、更に先にすすみます。
新幹線が見えてくるので、その下を潜り
交差点を左折
道なりに進みます。この辺は車の通りが激しいですので注意。
鳥谷停留所が見えてきました。いい加減疲れてきたので、この辺りで今回は勘弁してやります。
丁度バスもきました。これに乗ってJR沼津駅へ。おつかれ。おつかれ。

立ち寄り湯

さて、今回の立ち寄り湯ですが、愛鷹山登山第一弾で行き逃してしまった、熱海の日航亭に立ち寄りました。

熱海駅から坂を降って15分と少々歩きますが、なかなかの人気あるようで18時近辺なのに結構な入浴客がのんびり湯船に浸かっていました。

お湯は温度熱めでサラッとしていますが、すこし臭いが強めなので入浴後はシャワーでサッと流してから上がったほうがよいかもしれません。

ボディソープ、シャンプーありでお値段大人一人1,000円。時間制限は無いようなので早くに入浴してゆっくり休めば、十分に元が取れる料金ですね。

登山に絡めずともまた来たいと思う施設でした。

【公式】日航亭 大湯 | 熱海日帰り温泉
熱海日帰り温泉「日航亭大湯」の料金、営業時間、写真、アクセス情報をご紹介
入り口です。一昔前の銭湯って感じですね。
午後20時まで時間制限無く滞在できます。Googleの口コミでも評判良くて、結構混んでました。
汗も流してさっぱりしたところで、熱海駅に戻って電車で帰ります。さすがリゾート地、駅がデカくてキレイです。
すっかり暗くなってしまいましたので、各停ですがコイツで帰ります。お疲れさまでした。

まとめ

今回は位牌岳登山ということで、前回、踏み残していた南側のピーク達をたどるルートを歩いてみました。

前回のときも書かせてもらいましたが愛鷹山は、鋸岳ルートを除けば危険地帯はほぼ皆無で、余程無茶な歩き方をしなければ完走できるところばかりなので、登山初心者にはうってつけの山塊です。

都内からは公共交通機関の乗り継ぎに難はありますが、沼津湾や駿河湾の眺めは一度見ておいて損は無いと思います。

是非、機会を設けて足を運んでみてくださいね。

最後に、前回の愛鷹山山行の記録も載せておきますので興味ありましたら合わせてご確認ください。

それでは、ここまでお読みくださりありがとうございます。

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