パタゴニアのキャプリーンクールメリノを夏山登山に利用した感想をまとめます

服装

2021年夏よりキャプリーンクールシリーズに加わった「キャプリーン・クール・メリノ」。

メリノウールをメインにリサイクルポリエステルと混紡することで、天然素材特有の防臭力や保温力を維持しつつ、速乾性も高めようという、なかなかに「攻めた」コンセプトのウェアです。

そして、価格設定も攻め攻めとなっていて標準価格で8,000円超えと、高級ブランドのTシャツ並の価格帯になっています。

ここまでお高い設定のTシャツだと、果たして思惑どおりの性能をちゃんと発揮してくれるものなのかというのは、とても気になるところですよね。

そこで、今回の記事では、わたしが実際にキャプリーンクールメリノを購入して1ヶ月夏山登山に利用したときに感じた、良かった点、イマイチだった点を述べていきたいと思います。

この記事を読んでわかること
  • キャプリーンクールメリノの満足できる点がわかる
  • キャプリーンクールメリノのイマイチな点がわかる

キャプリーンクールメリノの基本情報

まずは、キャプリーンクールメリノの基本情報についてです。

キャプリーンクールメリノの基本情報

サイズ:XS/S/M/L/XL/XXLの6種

フィット感:スリム

カラー:シーズン毎に入れ替え

素材:メリノ・ウール65%、リサイクル・ポリエステル35%

サイズ

キャプリーンクールメリノのサイズは6種です。

パタゴニアのウェアは、海外の方を対象としていますので、わたし達日本人が着用するには一回り小さいサイズを選ぶと丁度良いサイズ感になります。

例として、身長168cm、体重48kg、お腹まわり普通な場合だと、Sサイズで少し余裕のあるサイズ感でした。

山行に使った感じだと、大きすぎず、小さすぎず、体の動きが阻害されるようなことはありませんでした。

また、パタゴニア公式サイトでは、自身のパーソナルデータを入力することで適切なサイズを計算してくれるサービスが実装されていますので、気になる方は事前に確認しておくと良いでしょう。

フィット感

パタゴニアのでは、ウェアに対して以下の4つのフィット感で説明しています。

  • ぴったりフィット
  • スリムフィット
  • レギュラーフィット
  • リラックスフィット

この中で、キャプリーンクールメリノは、スリムフィットに相当します。

しかし、実際に山行に使ってみた感じだと、生地の柔らかさが影響してかそれほど体にフィットするようには感じませんでした。

むしろ、裾や袖が風に靡いて、ふんわりと体を包んでくれるような優しいフィット感でした。

カラー

キャプリーンクールメリノのカラーは3色用意されています。

パタゴニアのウェアはシーズン毎に出荷するカラーが変わるので、キャプリーンクールメリノも同様となるだろうと思います。

このため、気に入った色が店頭に並んでいたら、売り切れる前に購入しておくことをオススメします。

ウェアは違いますが、過去にフーディニジャケットのオレンジ色が出るまで2年間待たされた経験があるので、ホントにこれは実感としてお伝えしておきます。

素材

キャプリーンクールメリノの素材は、メリノ・ウール65%、、リサイクル・ポリエステル100%の混紡生地です。

メリノ・ウールとは、南半球の国オーストラリアとニュージーランドで主に飼育されているメリノ種という種類の羊の毛です。

高い通気性と保温性、防臭性を持ち、羊毛の中でも最高級の一品とまで言われています。

勿論、羊毛特有の柔らかい肌触りも高く評価される要因となっています。

反面として、速乾性はそれほど高くは無く、大量に水を含んでしまうと乾くまでに時間がかかってしまう一面も持っています。

リサイクル・ポリエステルのほうは、ペットボトルを始めとしたゴミをリサイクルして作ったポリエステル繊維となります。

こちらは、化学繊維特有の高い速乾性が特徴で、しっかりと濡れた状態でも1時間も着たまま活動していれば乾いてしまうくらいの性能があります。

しかし、防臭性能に難があり、人によっては一日着ていると自身の匂いが気になって仕方が無い状態に陥るといった口コミも散見されます。

キャプリーンクールメリノは、これら2種類の繊維を組み合わせることで、両者のいいとこ取りを狙っているというウェアになっています。

ギャラリー

正面の図。柔らかい素材なのが伝わるでしょうか。
背面の図。こっちに毛玉が出来やすいのが難点です。
袖口。普通の長さです。
裾は、切り込みが入って着やすいです。

裏返した図。肩の縫い目はなるべくザックの肩紐に干渉しないようにしてるみたいです。

キャプリーンクールメリノを使ってみて満足した点

キャプリーンクールメリノの基本情報を抑えたところで、実際に夏山に着ていったときに感じた満足した点3つを挙げていきます。

キャプリーンクールメリノを使ってみて満足した3つの点
  • 適切な温度調節機能
  • 柔らかい生地
  • 控えめなロゴ

適切な温度調節機能

キャプリーンクールメリノの満足した点の一つ目は「暑すぎず、寒すぎない温度調節機能」です。

天然素材であるメリノウールには、湿気を吸い込み保湿する機能が備わっています。これが、保温性を高めることとなり、汗冷えなどによる体温低下を防いでくれます。

ただし、猛暑のときにはこれが仇となって、大量の汗を吸い込んで更に暑苦しい状況を作り出してしまいます。

しかし、キャプリーンクールメリノは、天然繊維と科学繊維の混紡生地となっているので、そこまで猛烈に暑く感じる状況に陥ることはありませんでした。

この適切な温度調整機能は、汗冷えしやすい高山を歩くときには重宝するだろうと考えメリットの一つに挙げさせてもらいました。

柔らかい生地

キャプリーンクールメリノ の満足した点の二つ目は「柔らかい生地」です。

同じキャプリーンクールシリーズには「キャプリーンクールデイリー」「キャプリーンクールトレイル」と秀逸な肌触りを持つTシャツが2種類出ています。

しかし、どちらも科学繊維100%の生地です。

天然繊維で尚且、柔らかく包み込んでくれる肌触りが高評価なメリノウールに比べてしまうと数段落ちてしまうのは致し方でしょう。

そしてこの柔らかい生地をメインに据えることで、ウェアが突っ張って体の動きを阻害するようなことが無いようにしています。

実際に山行に使ってみましたが、上半身自由に動かすことができて、大変快適に歩けました。

控えめなロゴ

キャプリーンクールメリノの満足した点の三つ目は「控えめなロゴ」です。

この点は過分に個人的意見になってきますが、山で使うウェアはゴテゴテと飾り付けなどされていない無地のシンプルな物が良いと考えます。

確かに、派手に飾り付けたウェアのほうが目立つといった点で、遭難時の対策になるかもしれません。

しかし、そういったウェアには上品さを感じないので、わたし的にはNGです。

その点、パタゴニアクールメリノは、裾に小さなロゴが付いているだけのシンプルなTシャツです。

非常に上品だと思いますのでメリットの一つとして挙げさせてもらいました。

キャプリーンクールメリノを使ってみてイマイチだった点

今度は、 キャプリーンクールメリノを使ってみたなかでイマイチと感じた点3つを挙げていきます。

キャプリーンクールメリノを使ってみてイマイチだった3つの点
  • 汗シミがヒドい
  • 毛玉ができやすい
  • シワになりやすい

汗シミがヒドい

キャプリーンクールメリノのイマイチだった点の一つ目は「汗シミがヒドい」です。

クールメリノの高い保温性が仇となっているのか、濡れた時のシミの広がりが半端ないです。

色味もブラウン系だったのが悪かったのか、汗がにじむ度にかなり格好の悪い結果となりました。

土砂降りの雨の中で濡れまくってしまえば、逆に目立たたいかもしれませんが、そこまでの状況はまだ経験していないので、なんとも言えません。

乾きやすいとはいえ、軽く見ただけでも汗だくで暑苦しい感じが滲み出てしまうので、この点はマイナス点に挙げておきます。

毛玉ができやすい

キャプリーンクールメリノのイマイチだった点の二つ目は「毛玉ができやすい」です。

メインは羊の毛。擦れてくれば、毛玉ができてしまうのは仕方の無いことだとは思います。

しかし、1枚8,000円のTシャツです。しっかりと対策を施してもらいたいとの思いからマイナス点の一つとしました。

それに、ザックと擦れて毛玉だらけの背面は、耐久性にも不安を感じてしまいます。

耐久性については、もう少し使い込んでみないことには正確なことは言えませんが、不安の残るウェアでは、長期山行には持っていけません。

この点を考慮してマイナス点の一つとさせてもらいました。

シワになりやすい

キャプリーンクールメリノのイマイチだった点の三つ目は「シワになりやすい」です。

これも天然素材が半分以上の割合を含んでいるのが仇となっているんだろうと思います。

洗濯後、シワクチャになって出てくるので、アイロンがけしないと次の山行にはとても着ていけません。

まとめ

キャプリーンクールメリノを使ってみて満足した3つの点
  • 適切な温度調節機能
  • 柔らかい生地
  • 控えめなロゴ

キャプリーンクールメリノを使ってみてイマイチだった3つの点
  • 汗シミがヒドい
  • 毛玉ができやすい
  • シワになりやすい

パタゴニアの キャプリーンメリノは、いい塩梅の温度調節が効くので、春先や秋口の涼しい時期に効果を発揮するTシャツです。

朝夕が冷え込むことの多い、宿泊縦走にも向いているかもしれません。

逆に、猛暑の里山歩きには向きません。保湿機能が強すぎてムシムシしてしまい大量に汗をかく結果になってしまいますし、そのことで大量の汗ジミをこしらえてかっこ悪い思いをすることになります。

このように利用シーンが限定されてくるTシャツなので、お値段のことを考えてしまうと、登山やり始めの頃にはオーバースペックなウェアかなと感じます。

1年、2年と登山を続けるなかで、より高性能なウェアで快適な登山ライフを楽しみたいと考え始めたときに、思い出して検討してみてくださいね。

その他にも、キャプリーンクールTシャツ4種についての比較記事も書いてますので、気になる方は一緒に読んでいってくださいね。

ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

コメント

タイトルとURLをコピーしました