日帰り登山や低山登山に持っていくには大げさと思われる装備に、登山用ヘッドライトがあります。でも、実際には、どんな登山でも必ず持っていく装備の一つにあたります。その理由とヘッドライトを選ぶときのポイントをご説明していきます。
登山用ヘッドライトが登山に必須である理由
登山用ヘッドライトが登山には必須の装備である理由は、次の点です。
日が落ちる前に下山できるとは限らない
しっかりと山行計画を立てて、無理なく歩いていたつもりでも、山の中では何が起こるかわかりません。転倒して足を挫いてしまい、大幅に歩行速度が落ちる場合もありますし、道迷いにより気がついたら日が落ちる直前になっていたということも起こり得ます。その時に、足元を照らす灯が無かったら、その場でビバークするしか無いでしょう。そうならないためにも、登山用ヘッドライトをザックに入れておく必要があります。
登山を始めたばかりの時に、高尾山から陣馬山の縦走をしたことがありました。当時は歩き方も全然わかっていなくて、走るように下山して途中で膝を痛めてしまい、夕方薄暗くなった時点で下山できたというおっかない経験を初っ端からしでかしてました。それ以来、どんな登山でも必ずヘットライトはザックに入れておくことにしています。
懐中電灯では手が塞がってしまう
最近では、小型で強力なLEDタイプの懐中電灯が多数出てきています。これらで代用可能と考える方もいると思いますが、登山中にしかも暗闇の中を歩く時に片手が塞がってしまうのは、非常に危険です。何かにつまずいて懐中電灯を持った手で地面をついてしまうと、その手を痛めてしまったり、懐中電灯自体が破損して消えてしまったりするかもしれません。これらを防ぐためにも登山用ヘッドライトをザックに入れておく必要があります。
登山用ヘッドライトを選ぶときのポイント
登山用ヘッドライトが必須の装備だと分かっていただいたところで、ヘッドライトを選ぶポイントについてご説明します。
明るさで選ぶ
ヘッドライトの明るさはルーメンという単位で表されます。これは、光源が発する明るさを示していて、数値が大きいほど、光源が強くなります。登山には100ルーメン以上の明るさが必要となりますので、100ルーメンを超えたモデルを選ぶと良いです。
電源タイプで選ぶ
ヘッドライトの電源は、乾電池タイプと充電タイプがあります。これは正直どちらのタイプを選んでも問題ありません。ただし、どちらを使うにしても予備の電源や充電器は必ず持っていくようにすると良いです。
乾電池タイプのヘッドライトを選ぶ場合は、その他の乾電池で動く装備と単位を合わせておくと使い回しができて便利です。わたしの場合は、LEDヘッドライト、LED懐中電灯、LEDランタン全て単4形に統一しています。
重さで選ぶ
ヘッドライトを登山で使う場合は、なるべく軽量なものを選ぶと良いです。暗闇の中を進むために足元や周囲を把握するために、よく頭を振って使うことになるので、重いヘッドライトでは、頭から外れてしまう恐れがあります。また、持ち物の軽量化という面でも軽いものを選ぶのが良いです。
バンドで選ぶ
頭部にしっかりと固定するためのバンドは、太めのものを選ぶと良いです。細いと頭を強く振った際に外れてしまう恐れがあります。また、最近では3本のバンドで固定するタイプも増えてきましたが、正直おすすめしません。装着に手間がかかるので、暗闇の中での装着に時間がかかってしまう欠点があるためです。
防水性で選ぶ
登山では、強い雨風の中を歩く機会もありますので防水性を持ったヘッドライトを選ぶ必要があります。
登山用ヘッドライトの便利な補助機能
最近の登山用ヘッドライトには便利な補助機能を持ったものが増えてきています。代表的な機能を紹介します。
照度調整
照度調整機能は、最近のヘッドライトにはほぼ必須で備わっている機能です。照度を上げると電池の消費が増えるので、明るさを抑え気味に使うと良いです。
点滅
ストロボ機能とも言われます。暗闇で対人に気づかれやすいように点滅させることができる機能です。
ナイトビジョン
赤色照明機能がついているモデルも増えてきています。山小屋で夜間のトイレや早朝移動の際に、他人に迷惑を掛けないように使うと良いです。
まとめ
- 日がくれた場合の保険として、片手の塞がる懐中電灯ではなくヘッドライトは必須装備
- ヘッドライトの選択ポイントは、明るさ、電源タイプ、重さ、バンド、防水性
- 便利な補助機能も選択ポイント
登山用ヘッドライトの必要性と選択ポイントについて紹介しました。いざという時の保険として登山には必ずヘッドライトを持っていくようにしましょう。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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