登山をしていると、それほど疲労は溜まっていないのに、足が前に出ないという状況に陥る時があります。いわゆるシャリバテと言われるガス欠状態の時に起こるのですが、こうなると行動に支障が出てしまい計画遅延や場合によっては足がもつれて転倒したりと危険な状況になります。
どんなタイミングで、どれくらいの栄養補給をすると適切なのか、これから紹介していきます。
正しい栄養補給
正しい栄養補給を行うためのポイントは以下の通りです。
炭水化物を中心に摂取する
登山では安定してスタミナを保つことが重要です。この元となるのが炭水化物です。炭水化物は筋肉を動かすためのエネルギーであるグリコーゲンとなりスタミナの元となります。このため、登山の際には炭水化物を中心に摂取することが大事です。
小腹が空いたと感じる前に摂取する
登山時の栄養補給のタイミングは、小腹が空いたと感じる前がよりベターです。大概の食品は摂取してからエネルギーに変換されるまで20分程度時間がかかります。お腹が空いたと感じた時はすでにエネルギー不足に陥っているので、その前に定期的に摂取すると良いです。
それでもバテてしまったらブドウ糖を摂取する
定期的にエネルギー摂取を行なっているつもりでも、その日のコンディションによってはバテてしまうこともあるかもしれません。そうした場合は、素早く吸収されエネルギーに変換されるブドウ糖を摂取するとバテが解消されやすいので、いざという時に備えてブドウ糖を摂取できる行動食を持参すると良いです。
登山に行く時のおすすめ朝食メニュー
日帰り登山に行くと考えた場合のおすすめ朝食メニューはズバリ和食です。
ごはんは炭水化物摂取には最適ですし、それに卵や納豆を加えることでバランスの取れた栄養補給となります。
また、梅干しをはじめとしたクエン酸を含む食品は炭水化物をグリコーゲンに変換しやすくするため、合わせて摂取するようにすると良いです。
登山の朝は早出が定番です。松屋をはじめとした牛丼屋の和朝食メニューは、お手頃価格で素早く手間なく提供してもらえて意外と重宝するので、おすすめです。
登山中のおすすめ昼食メニュー
これも日帰りをベースに考えると、おにぎりが最適です。
前章にあった通り、ごはんは炭水化物摂取に優れているし、中に入れるおかずや混ぜ物を変えることで飽きずに楽しく食事を行えます。片手で食べられるのも手軽で良いです。
大自然に囲まれて、おにぎり片手にのんびり休憩できるととても幸せな気分になります。これも登山の醍醐味の一つですね。
おすすめ行動食
昼食の合間の栄養摂取、バテてしまった時のブドウ糖摂取のため、行動食を持参することになりますが、おすすめの行動食として推したいのはドライフルーツやナッツ類、それとチョコレートです。
これらは、行動の合間に立ち止まって素早く摂取できるので、定期的な栄養摂取に向いています。
ただし、一気に大量に摂取すると急激な血糖値上昇によって体調不良を起こす場合があるので、少量をこまめに摂取するよう注意が必要です。
最近は、ブドウ糖を摂取できる商品がコンビニやドラッグストアなどで手軽に入手できるので、普段から目星をつけて置いて、山行に持参するというのも良いです。
下山後の食事
下山後は、筋肉疲労を回復するため、タンパク質を多めに摂取すると良いです。
タンパク質を多く含んだ食材としては、動物性のものは肉や魚、牛乳や卵など、植物性のものは豆腐や納豆などが良いとされていますので、これらを摂取できるメニューが良いです。
下山後疲れていると食欲がわかないこともあります。簡単なおつまみとアルコールだけで済ませてしまうと、次の日まで疲労を残すことになります。疲れていてもちゃんとした食事を取るようにしましょう。
水分補給のタイミング
関連事項として、登山の際は栄養だけでなく水分の補給も重要なポイントとなります。
こちらも、一度に大量に摂取するとバテる原因となります。マラソン選手と同様、定期的にこまめに補給すると良いです。
スポーツドリンクなども良いですが、人によっては甘すぎて飽きてしまうこともあると思います。個人的にはミネラルも一緒に摂取できる麦茶をはじめとしたお茶類がおすすめです。
まとめ
- 登山では、炭水化物を中心とした食事を心がける
- 小腹が空いたと感じる前が適切な摂取タイミングになる
- 朝食は和食、昼食はおにぎりがおすすめ
- 下山後はタンパク質を多めに取ると疲労回復に繋がる
- 栄養補給に合わせて水分補給もこまめに行うこと
登山は歩いているだけに見えるので誤解されやすいですが、なかなかにハードなアクティビティです。栄養不足、水分不足で行動に支障が出ることのないように、本記事を参考に快適な登山をお楽しみください。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
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