登山を始めるなら、気候の穏やかな春先や秋口がおすすめです。
タイミングを合わせれば春先であれば桜見、秋口であれば紅葉も一緒に楽しむことができるかもしれません。
この記事では関東圏の2,000m未満の低山を対象に、春先もしくは秋口にかけて登山をするときに必要な基本装備や服装について紹介していきます。
- 春先や秋口の低山登山に必要な基本装備がわかる
- 春先や秋口の低山登山に必要なレイヤリングがわかる
- 春先や秋口の低山登山に注意する点がわかる
春や秋の低山での基本装備

それでは最初に、春先や秋口の低山に登るときの基本装備についての解説です。
まずは、必要な装備の一覧を示した後、カテゴリ毎に詳しく述べていきます。
この時期の装備は、すべての季節の基本になりますので、しっかり把握いただければ幸いです。

ザック
まずはじめは、春先や秋口に背負っていくザックについてです。
これは30L~40Lぐらいの中型ザックを推奨します。
この時期であれば、持参する防寒着なども少なく10L級の小型ザックでも問題無いのですが、何度か山に行っていると、夏や冬の山にも興味が移っていきます。もしかすると、小屋泊もしてみたくなるかもしれません。
そうなったときに、改めて中型ザックを購入するとなると費用が馬鹿になりません。
どうせだったら、先を見越して中型ザックで揃えてしまいましょう。
足回り
足回りについては、ハイカットの登山靴を推奨します。
登山靴には、足首の形状によってローカット、ミドルカット、ハイカットの3種類があります。
このなかでハイカットというのは足首を完全に覆うような形状の靴になります。
このタイプは、足首をがっちり固定してくれるので、不安定な足場で足を挫くリスクを減らせると言われていますし、丈の長い笹や草、岩との接触なんかを防御してくれます。
逆に、足首が固定されてしまうことで着地の衝撃がもろに膝にくるので、膝への負担増につながるという意見もありますが、こっちはちょっと眉唾です。
15年ハイカットの登山靴を着用してきましたが、きっちり上まで靴紐を締めたとしても爪先立ちできるので、意識して踵からドカドカと降りない限りは着地の全衝撃が膝にいくことは無い感覚です。
ローカットに比べると重さは増すので疲れやすいですが、それでも安全性を考慮してハイカットの登山靴をわたしは推します。
水筒
水筒は、様々なシーンに使いまわしがしやすい500mlサイズの魔法瓶タイプがおすすめです。
春先や秋口であれば、コンビニで買ったペットボトルの飲料をそのままザックのサイドポケットに入れて山行に赴いても十分事足りますが、今後、夏や冬も登山する可能性を考えると、最初から魔法瓶タイプの水筒を揃えてしまえば面倒が無いという考えです。
もし、登山いまいちで継続しないとなったとしても、500mlサイズならいろいろな用途に使えるので、購入してしまっても損にはならないと思ってます。
小物
小物の類は、登山に必須の地図とコンパス、そして様々な使い方ができるトイレットペーパーやレジャーシート、登山口までの道中で雨にあった場合に備えた折りたたみ傘を持参するのが良いでしょう。
電子機器
電子機器の類で必須の装備にヘッドライトがあります。
これは、推奨ではなく必須ですので必ず持参してください。
関東圏の低山で2時間あれば帰ってこれるような初級者向けの登山ルートに行くときでも絶対に持っていってください。
この装備が有るのと無いのとでは、山行中の安心感に天地ほどの差が生じます。おおけさに聞こえるかもしれませんが、騙されたつもりで必ず持っていくようにしてください。
また、日ごろのメンテナンスも欠かさずに行うようにしてください。
前の日にライトが付くか、予備の電池もザックに入れたか、しっかりと確認するクセを付けると良いでしょう。
医療品
医療品は、胃腸薬と感冒薬、傷薬と絆創膏を一つにまとめて救急パックとして持っていくと良いです。
バラバラにしてしまうと、どこに入れたかわからなくなってしまい、イザというときに使えません。
医療品が必要な時は緊急性の高いことが多いので、迷うことなく使えるような配慮をしておくと良いでしょう。
非常用品
最後の非常用品については、万が一の停滞用にエマージェンシーシート、声が出なくなったときの救援用にホイッスル、様々な突発事項用に細引きの3つをまとめてザックのそこに忍ばせておくと良いです。
たまに、使えるか確認することも忘れないようにしましょう。
春や秋の低山でのレイヤリング

続いては、春先や秋口の低山でのレイヤリングです。
この時期の服装の組み合わせは、すべての季節の基本となります。

この時期は、運動するには涼しくて良いが、休むには少々肌寒いという特徴があります。このため、移動する際には暑すぎないようにインナーには半袖Tシャツ、休むときに肌寒さを軽減できるようにミドルには長袖Tシャツを持参していくと良いです。このとき、半袖Tシャツと重ね着することになるので厚手の長袖Tシャツだと暑すぎます。薄手のものを準備することにご注意ください。
これにアウターとしてレインウェアを組み合わせれば、この時期のほぼすべての状況に対応できると思います。
あとは懐具合に合わせて、他の小物類を少しずつ揃えていけば良いでしょう。
詳しくは、次の記事にまとめて載せているので一緒にご確認ください。

春や秋の低山で注意すること

最後に、春先や秋口の低山での登山で注意しておく点についても述べておきます。
- 人が多いので早めの行動を心がける
- 山の上は肌寒いので防寒着も忘れないようにする
- 野生動物を刺激しないようにする
人が多いので早めの行動を心がける
春先や秋口の低山での登山で注意しておく点の1つ目は「人が多いので早めの行動を心がける」です。
春先や秋口の穏やかな季節は、登山に適しているので山に遊びに来る人が増えます。
特に、桜の時期や紅葉の時期は電車やバスといった移動機関も混みますし、山中でもツアー客がごった返して渋滞になることもあります。
このような混雑に巻き込まれると、余計な時間を食ってしまい目的地に到着できないまま下山しなければいけなくなるかもしれません。
この時期は特に早め早めの行動を心がけてください。
山の上は肌寒いので防寒着も忘れないようにする
春先や秋口の低山での登山で注意しておく点の2つ目は「山の上は肌寒いので防寒着も忘れないようにする」です。
この時期、自宅の周辺や麓では穏やかな気候でも、山頂まで登ると肌寒いことが多いです。
巷の天気予報も平地を想定した予想気温になっていることが多いので、そういった情報で勘違いして薄着だけで入山するようなことはせずに、防寒着を1枚ザックに入れてから出発するようにしてください。
野生動物を刺激しないようにする
春先や秋口の低山での登山で注意しておく点の2つ目は「野生動物を刺激しないようにする」です。
この時期は、餌も多く野生動物が活発に行動しており、不意に出くわしてしまうことも出てきます。
ほとんどの場合、相手のほうが逃げ出してくれるので被害を被ることは無いですが、毎回逃げ出してくれる保障もありません。
無駄に刺激して、爪などで引っかかれでもしたら大変です。
野生の動物を見かけたら騒ぐことなく落ち着いてその場を離れるようにしてください。
まとめ
- この時期に使う装備はすべての基本。まずは、この記事の装備リストを揃えることを目標にするとよい
- 移動中は暑く休憩中は寒い時期なので、薄手の長袖Tシャツとフリースを着合わせることで対応するとよい
- 人が多いので早めの行動を心がける
- 山の上は肌寒いので防寒着も忘れないようにする
- 野生動物を刺激しないようにする
関東圏の低山を対象に、春先や秋口の登山に必要な装備や服装、注意点について解説してきました。
この時期から登山やり始めるという人は多く、あなたもそうなのだろうと思います。
この時期の装備や服装は、すべての季節の基本となりますので今回の記事で把握してもらって、将来、夏山や冬山まで手を伸ばすときの参考にしてみてください。
ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
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