伊豆半島というと東伊豆にある熱海や伊東といった海岸沿の温泉リゾートや、西伊豆にある沼津港や恋人岬といった海に絡んだ観光名所という印象が強いですよね。
わたしもそんなイメージが強かったのですが、山にも恵まれていて海や山の展望が素晴らしい山々も点在しています。
今回はそんな伊豆半島にある百名山の一つ、天城山から天城峠までの縦走の記録となります。
因みに、天城山という固有の山は存在しません。伊豆最高峰の万三郎岳を中心とした山々の総称になるようです。ご存知でしたか?
それでは、豆知識も仕入れたことで記事の内容を進めていきましょう。
基本情報
まずは、今回の山行についての基本情報です。
山行の記録
ここから、山行の記録となります。
アプローチ
都内から東海道本線の始発に乗り込み、熱海で乗り換えて伊東駅から東海バスで登山口まで向かいますが、初っ端にアクシデントが発生します。
冬季期間となる2月、バスで登れるのは天城縦走登山口の手前となるハーヴェスト天城高原ホテルまで。そこから歩くしか無いと運転手よりアドバイスいただきます。
調査不足も甚だしいですが、このときは歩く距離がどれぐらいなのか判断できずに右往左往してしまいました。結局、同じく天城登山が目的のお兄さんから折半でタクシー使う提案をいただくことができ、、スムーズに登山口まで到着できました。あのときのお兄さんありがとうございました。
ただ、運賃は7,580円。折半したとしてもなかなかの金額になります。
後から調べたところホテルから登山口は3km程度の行程ということなので、全然歩ける距離だったことがわかります。まあ、時間のロスがなかったということで今回は良しとしましょう。
ちなみに、登山口近くのトイレも冬季は閉鎖されていました。
隣接のゴルフ場でお借りできるようなので、そちらで準備すると良いようです。
天城縦走登山口~万二郎岳
さて、ここから天城山の中に入っていきます。まずは最初のピークとなる万二郎岳までの行程です。
一般的に山への取りつきは、尾根まで急坂となることが多いのですが、もともと登山口の標高が高いからか、天城の場合はなだらかな下りから入ります。
登山慣れしていない方にとっては、準備運動も兼ねることになってよいかもしれません。
そして、徐々に登りに変わっていき、山頂付近になると階段を伴う急坂がでてきます。ただ、急坂箇所も短くバテバテになることはなさそうです。
山頂まで上り詰めると、看板の奥に今回最初のビュースポットが現れます。
伊豆諸島や南伊豆が眼下に広がる素晴らしい眺めで、伊豆の山に対する印象が変わりました。
何事も経験が大事ですね。
そんな感じに眺望を楽しんだら伊豆で一番高い場所、万三郎岳へ向かいます。
万二郎岳~万三郎岳
この区間は、天城山の中で最も標高の高い場所を歩く主稜線歩きとなります。
残念ながら木々の中を進むことになるので、展望の広がった稜線歩きを期待していると肩透かしに合うかもしれません。
それでも、所々で木の合間から、南伊豆方面の海岸線の様子や箱根、丹沢といった山々の様子が楽しめるので満足度は高めです。
万三郎岳山頂でも状況は同じで、木々が邪魔で展望はほとんどありません。伊豆エリアの最高峰に到達したという達成感を味わったら先に進んでしまいましょう。
ただ、長椅子は多数設置されていたので休憩ポイントとしては使えそうです。
この区間での注意点として、冬季は凍結箇所が点在している点があります。
アイゼンつけるまでも無いところがほとんどですが万が一ということがありますので、念の為、軽アイゼンかチェーンアイゼンをザックに入れていくと良いかと思います。
万三郎岳~八丁池
この区間は距離がありますが、平坦な箇所が多くグングン距離が稼げます。
途中にある小岳や戸塚峠、白田峠には長椅子が設置されてますので、疲れたらこれらの椅子に座って木々を眺めつつ休憩すると良いでしょう。
特質すべき点は特に無いので、コメントもこれくらいです。
ガッツリと歩みを進めて八丁池周辺での展望に期待しましょう。
八丁池~東海バス停留所「天城峠」
今回の山行で最後の区間となります。
まず八丁池ですが、周辺が平坦で大きく開けていて大きい机と椅子が置いてあるので、お昼の大休憩にはとても良い場所になりそうです。
そして、天城山方面からだと少し登ったところにトイレがあります。長い縦走で緊張していた場合はこちらで済ませると良いでしょう。
見晴台はこのトイレの反対側を上っていくことになります。360度遮るものがなく見渡せるので天気が良い日は必ず立ち寄ると良いです。今回の山行でも一番の展望が楽しめました。
近場に青ササ台というビューポイントもあるようだったので足を運んでみましたが、こちらはイマイチでした。北側は木々で遮られており、南側の木々の上から辛うじて南伊豆の様子が見える程度、登ってくる苦労を考えると立ち寄らなくてもよいかなあといった感じでした。もともとあったはずの椅子や机も取り壊されていて休憩にも適しておらず早々に立ち去ることとなりました。
その後、寒天駐車場方面に降って少し林道を進んだ後、コマドリ歩道という山道を辿って大見分岐点に戻ります。
3つほど分岐があったのですが、今回はアゲアゲな名前に惹かれて「上り御幸歩道」を通って天城峠に向かってみることにしましたが、途中でわさび畑に出くわす程度で特徴の無い普通の登山道でした。
次は別のルートを試してみたいと思います。
そして、天城峠。
その有名な名前には似合わずひっそりとした場所で、ただの通過点という言葉がぴったりでした。
わたしも留まらずにバス停まで降りてしまいました。
バス停は、日陰で肌寒い場所になりますので、汗冷えしないように着込んでバスを待ったほうがよさそうです。
なお、東海バスでSuica使えませんでした。大きいお札は車内で両替できないので、天城登山には小銭を多めに持ってく必要がありそうです。
立ち寄り湯
今回立ち寄った温泉は「踊り子温泉会館」という施設です。
天城峠のバス停からは、河津駅行きのバスに乗って「踊り子温泉会館」というバス停を降り、5分ほど歩けば到着できます。下山後疲れているときなので、この近さは助かります。
お値段は3時間1,000円。内風呂の他、露天やサウナ、ジャグジーと一通りの施設が揃っているので割高な感じはしませんでした。
汗を流してさっぱりしたところで、河津川の桜を眺めつつ駅まで向かいます。
河津桜
そんな訳で、2月は河津桜の季節です。
実は今回の山行、本場の河津桜を見てみたいというので計画しました。
残念ながらコロナ禍の影響でお祭りは中止となっていましたが、人通りが少ない中でゆっくり鑑賞することができました。
情勢が落ち着いたら、今度はお祭りの様子を楽しみに来たいですね。
まとめ
今回は、伊豆半島最高峰を内包する天城山から天城峠までの縦走の記録でした。
この行程、距離は15km程度となかなかの長さになりますが、道中の半分近くは平坦な道を歩くことになりますし、休憩地点もたくさんあるので、登山初心者が体力をつける目的に歩くのに適しているように感じました。
こんな感じのルートを多数こなせば、登山レベルもグングン上げていけそうですね。
それではここまでお読みくださり、ありがとうございます。
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