山行の記録|雪の中を三つ峠からカチカチ山(天上山)まで歩いてきました

一週間前に登った大菩薩峠。

久しぶりに降った大雪のために、つぼ足での行動を余儀なくされて非常に苦労しました。

今週は普通に山登りがしたいと思い、大菩薩峠よりも標高が低くて、当日天候が良くなる山を探していたところ、条件をクリアしている山として「三つ峠」の名前が出て来ました。

そいつは良いやと現地に赴いてみたら、なかなかの積雪量で、今回も低山とは思えない雪山ハイクを楽しむこととなりました。

冬の日本アルプスや八ヶ岳はまだ敷居が高いので、もう少し近場で雪山の雰囲気を味わいつつ、経験値を上げていきたいと考えているあなたには、結構参考になる内容になっていると思います。

是非、最後まで読んでいって下さいね。

目次

基本情報

まずは、今回の山行についての基本情報です。

山行の基本情報

山行の基本情報

日付:2022/2/20

天候:雨のち晴れ

エリア:河口湖エリア

コース概要:富士急行線「三つ峠駅」~三つ峠登山口〜屏風岩〜開運山〜木無山〜霜山〜天上山〜護国神社〜富士急行線「河口湖駅」

難易度:体力☆☆、技術☆、危険☆

交通機関:

(往) 富士急行線「三つ峠駅」から徒歩1時間30分、三つ峠登山口へ

(帰)護国神社から徒歩30分、富士急行線「河口湖駅」へ

概要

三つ峠は、御坂山地に属する開運山、御巣鷹山、木無山の3つの山の総称です。

詳しくは過去の山行記事で述べているので、そちらを参考にしてみてください。

今回の山行上でのポイント

地図上の位置と標高

まずは、今回の山行で歩いた場所について、地図上の位置、標高を示します。

合計距離: 17770 m
最高点の標高: 1788 m
最低点の標高: 614 m
累積標高(上り): 1789 m
累積標高(下り): -1550 m
総所要時間: 08:05:38
Download file: climbing-record-20220220.gpx

歩いた軌跡

続いては、GPSデータを元にした軌跡です。

市販の地図

今回の山行ルートが掲載されている市販の地図も載せておきます。

本来であれば、国土交通省国土地理院のサイトから2万5千分の1地形図を購入、印刷して持参するのが正しい在り方ですが、毎回それだと面倒なので、紙面の地図は5万分1の市販地図をザックに入れて持って行くことにしています。

わたしの山行でのメイン地図はGPSアプリに移っており、紙面地図は予備扱いなため、今のところこの運用で困った事態には陥っていません。

ただ、読図の勉強をちゃんとしたい場合は、2万5千分の1地形図を購入した方が良いです。

5万分の1の等高線は荒すぎて地形把握には、ほぼ役に立たないのでご注意くださいね。

おすすめ展望ポイント

今回の山行ルート上の展望ポイントは盛り沢山の9箇所です。

今回は天候回復したのが終盤だったので、掲載している写真には過去に撮影したものが含まれる点、ご了承下さい。

展望の楽しめたポイント9箇所
  • 屏風岩に向かう巻道の崩壊地
  • 開運山山頂
  • 「四季楽園」から「三つ峠山荘」の間にある展望地
  • 木無山山頂
  • 送電鉄塔
  • 府戸尾根から新倉山への分岐地点
  • 天上山山頂
  • カチカチ山ロープウェイ「富士見台駅」周辺
  • ナカバ平
屏風岩に向かう巻道の崩壊地

今回の山行ルート上の展望ポイント1つ目は「屏風岩に向かう巻道の崩壊地」です。

本来あっただろう木々が滑り落ちて剥げ地となっている場所があり、ここから屏風岩を見上げるとかなり迫力があります。

また、大きく開いた木々の合間から富士山への眺望も楽しむことができます。

ただ、通過に注意が必要な危険地帯でもありますので、展望を楽しむ際も限度を超えないよう一定度合いの緊張は保ったままにしてください。

ギャラリー

この日の風景では無いですが、深く落ち込んだ谷の先に、こんな感じの富士山が見えたりします。
見上げると、大きくて険しい屏風岩が見えます。落石注意の次いでに眺めてみてもいいかもしれません。
開運山山頂

今回の山行ルート上の展望ポイント2つ目は「開運山山頂」です。

三つ峠の中での最高峰地点なだけあって、南北と西の3方向に対しての眺めが非常に良いです。

南方面に富士山、北方面に甲府盆地と南アルプス、西方面には御坂山地の山々とバラエティに富んだ眺めを楽しむことができます。

ギャラリー

開運山山頂からの富士山です。三つ峠の最高峰だからか山頂碑の名前は「開運山」では無く「三つ峠」になっています。
眼下に四季楽園、遠方に冠雪した南アルプスが見えます。
帰り際に、御巣鷹山の電波塔たちの奥に甲府の街並みや秩父の山並みが見えます。
「四季楽園」から「三つ峠山荘」の間にある展望地

今回の山行ルート上の展望ポイント3つ目は「四季楽園から三つ峠山荘の間にある展望地」です。

この展望地は、テントでも張れるのではと思うほど平坦で広いハゲ地が広がっています。南北と東の3方向に大しての眺めがとても良くて、南方面に開運山と大きな屏風岩、北方面には甲府盆地と南アルプス、東方面には中央自動車道と富士急行線沿線に伸びる集落の様子をそれぞれ楽しむことができます。

展望が良さそうなところには長ベンチが設置されているので、ここで昼食を取ったり、撮影したりと山頂と合わせて賑わう場所となっています。

なお、昔はここでビバークされる方が多かったからでしょうか、幕営禁止の立て看板が至るところに立っていましたので、夜な夜なテントを広げるようなことはしないほうが良いでしょう。

2つある山小屋にお金落としてあげて下さいね。

ギャラリー

元旦の写真で恐縮ですが、この場所からは屏風岩と開運山山頂を仰ぎ見ることができます。
少し隠れてしまいますが富士山もこのように見えます。
北面には甲府盆地の街並みと、バックの南アルプスがキレイです。


南アルプスの南部側です。手前は御坂山地の山々ですね。
三つ峠山荘のベランダからの富士山です。この場所は、山荘宿泊者優先なので撮影するときにはご注意ください。
中央自動車道や富士急行線の沿線に広がる集落の様子も眺めることができます。
木無山山頂

今回の山行ルート上の展望ポイント4つ目は「木無山山頂」です。

以前までは、ただの通過地点と思っていたのですが、冬はこのあたりも展望ポイントとして期待できます。

春夏秋の3シーズンは背の高い笹が生い茂って見通しの悪い場所になっていますが、冬場になると笹の背丈も落ち着いて、富士山が頭を覗かせるちょっとした展望地に様変わりします。

注意点としては、この界隈はお花畑指定されているので、通行禁止のロープが張られている点でしょうか。気づかずに侵入してしまわないように気をつけつつ眺めを楽しむのが良いでしょう。

ギャラリー

木無山の裏手に笹の原っぱが広がっていて、その奥に富士山がみえます。
こんな感じに収まりの良い形に富士山が見えます。
送電鉄塔下

今回の山行ルート上の展望ポイント5つ目は「送電鉄塔下」です。

府戸尾根の尾根筋上にある大きな鉄塔の下にあたる場所なので、このルートを通るならからず通過することになります。

この場所は南北2面に展望が開けていて、南側に富士山と山麓の集落、北面に御坂山地の山々に河口湖の東湖畔の様子を楽しむことが出来ます。

ここに至るまでの道が木々に囲まれた尾根筋を進んでくることもあり、到着したときの開放感はなかなかなものです。

是非、一度味わってみてください。

ギャラリー

本当は鉄塔の先に富士山が見えるのですが、丁度よい写真が手元にありませんでした。
北面には、河口湖と御坂山地の山々が見えます。
南面は、中央自動車道と富士急行線沿線の様子と右奥に少しだけ山中湖が見えてたりもします。
府戸尾根から新倉山への分岐地点

今回の山行ルート上の展望ポイント6つ目は「府戸尾根から新倉山への分岐地点」です。

新倉山方面への道は、大きく落ち込んだ急坂の道となっていて、背の高い木々に邪魔されないちょっとした展望ポイントになっています。

しかも、開けている方向が南方向なため、正面に末広がりな富士山がバッチリとみえます。

尾根筋から一歩ズレた位置にあるので、知らないと素通りしてしまい勿体ない思いをするので、是非、一歩奥に進んで、ひとときの好展望を楽しんでから先に進んで下さいね。

ギャラリー

府戸尾根筋を進んでいると、このような分岐点を示す案内が立ってます。ここから1分で着くので、天気が良いときには、行かないほうが損な感じです。
天気が良い日にはこんな感じの絶景が拝めます。1分で来れるのに、これを見逃したらやっぱり損ですよ。是非、寄り道してくださいね。
天上山山頂

今回の山行ルート上の展望ポイント7つ目は「天上山山頂」です。

こちらはロープウェイ駅のある天上公園よりも上にある天上山の本当の山頂を指します。

この山頂には、お社があってその正面に至近の巨大な富士山を眺めることができます。

ロープウェイで登れる天上公園には、一般旅行者が多く訪れますが、ここまで登ってくる物好きは少ないので、比較的落ち着いて眺望を楽しむことができます。

ベンチも2組ほどあるので、座って一息入れるのにも適しています。

公園に入ってしまうと、多くの旅行者に囲まれて休むのにも一苦労するので、疲れが溜まっているようなら、こちらで展望を楽しみつつ休憩入れることをおすすめします。

ギャラリー

天上山山頂には、富士山五合目の小御嶽神社から分祀したお社が立っています。そしてその正面に富士山がみえます。
こんな感じに木々の合間から眺める感じです。木々が額縁みたいで面白い構図ですよね。
カチカチ山ロープウェイ「富士見台駅」周辺

今回の山行ルート上の展望ポイント8つ目は「カチカチ山ロープウェイ富士見台駅周辺」です。

ロープウェイを降りて、公園の中心に向かうまでの道が整備されて「絶景パノラマ回廊」なる展望地となっていました。

この回廊からは、正面の大きな富士山や眼下の河口湖の様子が一望できます。

2021年8月にオープンしたようで、2022年2月時点ではとても真新しい展望スポットとなっていました。

なお、この回廊を降ってロープウェイ駅には入れません。ロープウェイを使って下山するときには、公園中心の売店脇からの道を進んで下さいね。

ギャラリー

ロープウェイの出口がこんな感じのスロープができていました。
以前は、ロープウェイから降りたら急階段を登らないと公園の中心にたどり着けなかったので、一般観光客にはだいぶラクになったのではないでしょうか。
スロープの突き出た場所からは河口湖の様子が見えます。大橋が良い位置に見えてますね。
河口湖の反対側、南面には河口湖市街地の様子が広がります。
写真中央あたりに富士ハイランドパークの遊具たちがみえますね。
残念ながら富士山は雲の中の写真しか手元にありませんでした。雲が開ければ、なかなか良い眺めになりそうですね。
ナカバ平

今回の山行ルート上の展望ポイント9つ目は「ナカバ平」です。

この場所は、ロープウェイを使わずに、山麓まで降りるときに使う遊歩道の中間地点にある広場となります。

この広場からも、至近の大きな富士山と河口湖を囲む街並みを見ることができます。

そして、かなり高度が下がってきているので、街の様子がとても鮮明に見えるのが楽しいポイントです。

目をこらせば、富士急ハイランドパークの動いている遊戯が確認できたりもします。

見落としがちですが、反対面となる北面にも少しだけ展望があり、御坂山地の山々や今まで歩いてきた府戸尾根の様子を見返すことも出来たりします。

このルートでは、ここが最後の裾野まで富士山が見えるポイントとなります。

気の済むまで眺めてから引き上げて下さいね。

ギャラリー

ナカバ平は、河口湖から直ぐの高台に当たるので、市街地の様子が鮮明です。ここまで広い裾野の富士山が見える位置も珍しいですよね。
富士ハイランドパークの遊具もバッチリみえます。日によってはジェットコースターが走る音や歓声が聞こえてくることもあります。

注意した方が良さそうな区間

今回の山行ルート上で、注意したほうがよさそうな区間は、次の1箇所です。

注意した方が良さそうな区間
  • 屏風岩に向かう巻道の崩壊地
屏風岩に向かう巻道の崩壊地

八十八大師のお地蔵さま達の脇を抜けて、屏風岩に向かう途中に谷に向かって滑り落ちるように崩壊した箇所が数箇所見えてきます。

ロープや桟橋で補助されてはいますが、橋が傾いていたり、崩れやすい足場があったりと緊張を強いられる区間になっています。

また、冬場は凍結しやすい場所でもあるので、特に注意して通過するようにしてください。

ギャラリー

こんな案内が立っている付近が、少し注意しながら通過した方が良いポイントです。
落石の案内も出ています。運よく、今まで岩が降ってくるような場面には遭遇していませんが、頭上にも注意した方がよさそうです。
こんな感じにロープや鎖が張ってありますが、足元が狭いので緊張感があります。
雪で判りづらいですが、斜めに傾いている木橋です。滑って転ばないように一歩ずつ慎重に進みましょう。
谷側の様子です。この日はガスが出ていて底まで見えませんが、かなり深く落ち込んでいます。転げ落ちたら、ここまで戻っては来れないだろうと思う高低差があります。

今回の山行での服装

今回の山行では、次のような服装の組み合わせを持参していきました。

同じ時期に赴かれるときの参考にして見てください。

  • ベースレイヤー:薄手の長袖Tシャツ
  • ミドルレイヤー:厚手のフリース
  • アウター:ソフトシェル、レインウェア、ダウンジャケット
  • ボトムス:中厚手の長ズボン、厚手のソックス
  • その他:手ぬぐい、ネックゲーター、毛糸の手袋

今回は、雪山且つ風のある尾根筋を進む山行でしたが標高が低く、気温が氷点下にはならなかったため、活動中は薄手の長袖Tシャツにソフトシェルの組み合わせで全く問題無く過ごせました。

また、道中の半分はアップダウンの少ない尾根筋歩きだったこともあり、大きな休憩を取っておらず、フリースを着込むようなシーンも発生しませんでした。

交通機関利用時は、長袖Tシャツに厚手のフリース、ダウンジャケットのフル装備で快適でした。

以下の記事にわたしが里山登山に使っているウェアの具体的な品名や組み合わせについてまとめていますので、詳細知りたいようでしたら合わせて読んでみてください。

あなたが、同じ時期の同じ界隈に赴くときの参考になれば幸いです。

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山行の記録

ここからは、今回の山行について述べていきます。

アプローチ

今回の山行は富士急行線「三つ峠駅」から達磨石のある登山口まで徒歩で向かい、そこから登り始めるプランとしました。

東京駅からだと、JR中央線を乗り継いで大月駅まで向かい、そこから富士急行線に乗り換えて30分ぐらいの道程となります。

三つ峠駅に着いたら、まずはおトイレをお借りして、そのままの流れで待合室で身支度を整えてしまいましょう。

駅を出てから登山口までは、標準タイムで1時間30分の車道歩きがあります。

登り気味に続く長い車道歩きは、なかなかハードなので厚着していると汗ばんでしまいます。

本番に入る前に汗冷えするような状況は避けたいので、防寒具などは脱いだ上で出発する方が良いです。

道中は案内が頻繁に立っているので迷うことは無いでしょう。

三つ峠グリーンセンター、大山祇神社、そして桜の綺麗ないこいの森公園を通過していくと、車道の行き止まりを示す鎖が現れたところで登山口に到着です。

登山口付近には地図が立っている程度で何もありません。橋を渡って5分ほど進んだところに、三つ峠のシンボルの一つ「達磨石」が立っていますので、そちらを確認したら速やかにスタートしてしまいましょう。

ギャラリー

東京駅からは中央線の高尾駅行きに乗り込みます。高尾駅からは松本行きに乗り継いで大月駅まで向かいます。この時。3号車両より後ろに乗り込むと、高尾駅での乗り換えがスムーズです。高尾駅で乗り換えることになる松本行きは、同じホームの隣に止まっているので乗り換えは直ぐなのですが、短い10両編成なので3号車両の前が1号車両になってます。このため、3業者両以降に乗っておけば、スッと乗り換えできます。ただし、4号車両はエスカレーターの前に泊まってしまうので、4号車両も避けておいたほうが良いようです。
高尾駅からの乗り換え車両です。乗り換え時間は5分ぐらいでしょうか。隣に止まっていて乗り換えも直ぐではありますが、飲み物などを購入しているとギリギリになります。出発のベルが鳴ると同時にドアが締まります。全く待ってくれませんので、乗り遅れないようにご注意ください。わたしも過去、駆け込もうとした眼の前でドアが閉じられてしまい、30分ほど停滞することになった経験があります。通り過ぎる車掌さんから「駆け込み乗車絶対阻止」のオーラをひしひしと感じました。それ以来、なにはともあれ車内に乗り込むようにしています。
大月駅からは、富士急行線に乗り換えて三つ峠駅へと向かいます。乗り換え口は1号車の前から3番目、4番目のドアが一番近い停車位置になります。それより前は、階段に邪魔されてしまうので逆に大回りになるのでご注意ください。
手前にきれいなおトイレがあるので、時間に余裕があるなら立ち寄っていくのも良いでしょう。三つ峠駅のおトイレよりきれいですよ。
おトイレの前には温度計があります。日の出前でも氷点下になってないですね。2月の大月市の気温としては温かい日なんじゃないかな。
この日の乗車車両は、富士急ハイランド駅60周年記念号でした。富士急行線はデコレーションされた車両が多くて、いつも乗り込むのが楽しみになる路線です。
ホーム先端から南方面を眺めると、結構厚い雲に覆われていました。大月駅に到着するまでの間、ザーザー降りだったので、それに比べればという感じですね。
お天気が良いと車内から富士山や三つ峠の眺めが楽しめるのですが、この日は真っ白なまま三つ峠駅に到着です。
改札を出るには、踏切を渡る必要がありますので、乗ってきた電車が通り過ぎるまで待ちます。
踏切が上がったら正面の改札に向かいます。
いつもであれば、改札抜ける前の右手からおトイレに行けるはずなのですが、なんだか階層工事中で閉鎖されていました。
以前、来た時には裏返しになっていた「ヤマノススメ」の看板が復活してました。昔は、こんな可愛らしい子たちが山なんて泥臭い遊びしないだろうと思っていたものですが、ここ最近は、すれ違う子たちが「かわいこちゃん」ばっかりでびっくりです。時代は変わりましたね。
おトイレどこかなと探していたら、改札出て直ぐ右手の待合室方向に案内がでてました。待合室を抜けた先に仮設トイレがあって、そっちを使うみたいです。
待合室のベンチです。この先、身支度するのに適した場所が無いので、ここで登山スタイルに着替えて出発することにします。
改札を出たら左手に進みます。
そして、中華屋さんの隣を左折します。
1分ほど進んで
モウ一回、左折です。
高架下を潜って、その後はこの道をまっすぐ1時間30分進みます。
交差地点や分岐には、ほぼ案内が出ているので、余程のことがなければ迷わないと思います。
火の見櫓も良い目印です。
石像がいっぱい立っている場所を通過して
案内の通りに進んでいきます。
グリーンセンターまで来ました。ここまでで、大体半分の道のりを消化した感じです。ちなみに、グリーンセンターでは日帰りのお風呂もやっているので、下山ルートをこっちにしたときには寄り道していくと良いでしょう。
いつの間にか海外の方向けの地図なんか掲げられていました。時代は変わりましたね。
グリーンセンターを過ぎたあたりから車の行き来も激減して、凍結路面が増えてきます。
山祇神社の鳥居が見えてきました。境内までは入らずに、失礼ながらこの場で軽くご挨拶して先を進みます。
神社の案内です。なんでも1月17日と20日は、ここの神様が山で帽子を無くした日みたいです。この日に山に入ると神様に帽子泥棒と疑われるのだとか。日本の神様って庶民的よねー。ホント好きだわー。
このあたりから坂の傾斜が山仕様になっていきます。車道とはいえ、ちょっと侮れない感じです。
ちょっとした公園をすぎると
もっと凍結路になります。
神鈴の滝への分岐が見えてきました。いい塩梅にショートカットになるので、遊歩道側に入っていきましょう。あ、車道側にバッテンつけちゃいましたが、遠回りになるだけで普通に通れます。失礼。失礼。
入り口には、説明文が書いてありました。
400mの一枚岩ってすごい長さですよね。
このあたりは完全に雪道になっていました。
ここの滝は、このような細かい滝の集合体のようです。
遊歩道が終わったら、先程の車道に再び合流して登山道方面に進みます。
憩いの森公園の看板が見えてきました。
ここは桜の木が多く、桜シーズンには満開のお花を咲かせてくれます。
桜の名前はコヒガンザクラというのらしいですね。後1ヶ月ぐらいしたらいい感じになってくるのでしょう。
三つ峠の案内も立っていました。
公園を過ぎていくと、タクシー乗り場と東屋があって
それらを通過すると、一番奥に登山口があります。右手の車道を進んでも良いですが、三つ峠のマスコット「達磨岩」を見たいなら左手の橋を渡っていく道順になります。今回は、後者で行ってみましょう。
この端を渡って
5つのルールを熟知したら
大月警察署からの注意文にも目を通して先に進みます。しかし、単純に「単独登山」が「危険」というのはちょっと違うと思うんですよね。「やらかしたら死ぬ」という覚悟がないのが危険なんだろうと思います。そういう輩は「覚悟のススメ」を読んで、覚悟完了してから登ってください。
さて、めんどくせーおっさんの持論展開もこのあたりにして、警告文の脇の山道を抜けていきましょう。
達磨石前に到着です。正面に刻まれている梵字は「アーク」と読み、密教でいうところの大日如来のことなんだそうです。曼荼羅図の中心に座られている仏様ですね。ご挨拶して山行スタートとしましょう。そんじゃね。いってきます。

三つ峠登山口〜屏風岩

登山口からの登り始めは、それほどキツくなく始まります。危険な箇所もなく淡々と林の中を進むことになりますが、踏み跡が何通りか出てくるので、歩きやすそうなものを選んで進んでみて下さい。作業道のように明後日の方向に進むような道はありません。

そのまま、淡々と登っていくと名所「股のぞき」のある休憩ポイントに到着します。

ここのベンチからは富士山が綺麗に見えますが、せっかくの名所なのでなので、木の股を通して覗いてみて下さい。

いつもと違った富士山の様子を楽しめることでしょう。

「股のぞき」を通過して「馬返し」までは比較的穏やかな登り坂が続きますが、「馬返し」を過ぎたあたりから、岩場の混じった急坂区間に突入します。

この急坂は「八十八躰供養塔」のお地蔵さま達を過ぎて、崩壊地に差し掛かるまで続きます。

崩壊地は、岩の剥き出しになった斜面を横切るような巻道を通過していきます。

ロープや鎖の補助があるので、余程気を緩ませなければ事故に繋がることは無いですが、滑落したら登り返せない深さの坂を転げ落ちることになるので、大怪我で動けなくなってしまう恐れがあります。

油断することなく通過して下さい。

崩壊地を通過できれば、屏風岩の足元に到着です。

屏風岩はクライミングの名所なので、天気が良い日であれば沢山の登山者がロープを手繰り、手繰り、よじ登っている様を眺めることができるでしょう。

ここまでこれば、山頂まではあと一息と言いたいところですが、また先は長いのでこの先も引き続き気を引き締めて進むことにしましょう。

ギャラリー

達磨石の脇の道から山頂に向けてスタートです。
この建物が何なのか不明ですが、なかなか新しい作りでした。
謎の建物を通り過ぎると、ここから本道に入ります。
この時点の降雪量は登山靴も埋まらない少量ではありましたが、寧ろ、ここで降雪があるということは山頂付近は膝上まで積もっていることを想定して、チェーンスパイクを装着してから先に進むことにしました。
降雪の上から雨が降ったので、シャーベット上に固まっていてチェーンスパイクが良く効きます。
ガリガリとスパイクの底で凍った雪を削りながら進むと、最初の名所「股のぞき」に到着しました。
えちえちなところから覗いてみましたが、当然真っ白です。
ベンチ前からの眺めも、驚きの白さですね。
暫し、穏やかな登り坂を登ると
馬返しに到着です。
ここから少し進んだ位置から急坂が始まります。
この看板が急坂の合図です。
ロープが張ってはありますが、道幅は十分あるので危険というほどではありません。
ときたま、露岩が顔を見せるので、刃の高い四本刃や六本刃の軽アイゼンだと難儀しそうな道です。
段差の大きい木の階段も雪に埋まって逆に歩きやすい感じです。
それでも、もともとが急勾配なので、ゆっくりゆっくり登っていきます。
もともと三つ峠は、役の行者小角が開いた修行場だったそうで、色々な史跡が残っています。まずは、愛染明王塔。右の起立している岩のことみたいです。
続いては不二石。
暫く登っていくと
空胎上人のお墓がありました。この方は、三ツ峠中興の祖なんだそうです。
一時期、頭が取れてしまっていたお地蔵様ですが、今は代わりの石を頂いていました。
そして、その奥には八十八躰供養塔、更に奥には八十八大師の面々がいらっしゃいます。
当時は、八十八体居たお地蔵さまも風化が進んで数も減っているみたいです。ちなみにこの八十八大師は、四国八十八番霊場巡り(四国お遍路)最盛期に、それを模倣した霊場としてつくられたのだそうです。
そんなお地蔵さま達にご挨拶をして先に進むと
露岩が目立つ崩壊地に入っていきます。
ロープや鎖が張られていますが、強度に不安がある感じなので、この区間は一歩ずつ足場を確認しながら進むようにしてください。
細い足場を進んでいくと
秩父三十四箇所御詠歌文字塔とかいう看板が立っている場所にでます。この背面に文字の刻まれた岩が立っていたようですが、見落としてしまいました。
更に、雪の積もった巻道を進んでいくと
斜めになった木橋が出てきます。
何本かある順番に木橋を渡っていきます。
このあたりは、本来は清水の流れる癒し空間なのですけれど、冬場はカチカチに凍っていました。
木橋たちをパスして暫く進むと、雪のバームクーヘンというかドーナツというか、ヘンテコな現象に出くわしました。SNSのフォロワーさまからお聞きしたお話だと「スノーローラー」というらしいです。
なんでも積雪の表面が薄く凍っている場所で、風に転がされてできる珍しい現象なんだとか。ちょっと得した気分でした。
崩壊地帯から巻道を経て、愛宕尊と看板のでている場所にたどり着きました。ここは、先にお墓のあった空胎上人縁の場所で、ここに草庵を結んで修行を行ったとかなんとか言われているみたいです。
さっきの場所を上からみた図です。昔は展望台にでもなっていたのでしょうか。今は崩壊が進んで危ないので近寄らない方が良いでしょう。
先に進みます。木橋を渡って、巻道を進んでいくと
神鈴権現社の案内が出てきました。この先にお社があるのですが、雪に埋まってそうだったので、今回はここからのご挨拶で失礼して、先に進みます。
このあたりから、薄っすらと屏風岩の巨体が見え始めました。
巻道に沿って、屏風岩の足元に向かいます。
屏風岩の足元に出ました。いつもなら、岩登りしているクライマーの方々が沢山居る場所ですが、流石にこの雪では人っ子一人いません。
屏風岩の足元を進みます。
清水が凍って巨大なつらら上になっているのを見つけました。写真じゃ大きさがわからないですが、2mぐらいの長さがありました。
天気が良い日は、ここから四季楽園のベランダを見上げることができるのですが、ガスで全然みえません。
屏風岩も無事通過できたので、ここから尾根筋に向けての急坂登りに移っていきます。

屏風岩〜開運山

屏風岩を通過して、しばらく巻道を進んでいくと、今回のルート内で最大の勾配を持つ急坂地帯に入ります。

距離は20分程度ですが、急坂に加えて段差の大きい階段も混じってきますので、なかなか息があがります。無理せずに、少しずつ高度を上げていくと旧四季楽園だった廃屋前に躍り出ます。

ここから、開運山までの区間も階段地帯が続きます。

廃屋までの登りと異なり、こちらは展望が開けていて、木々の間から富士山が見えたり、南アルプスへの遠望が楽しめたりと、気分良く登ることができるでしょう。本来であれば。

残念ながら、この日はホワイトアウトしてそれどころではありませんでした。

開運山山頂からも、本来であれば東方面を除く三方向に展望が広がり大パノラマを楽しむことができるはずですが、これまたお預け状態。風も結構あったので、5分ほどの滞在で直ぐに降りてしまいました。

ギャラリー

今回の山行中、屈指の急坂区間に突入です。まずは、木の階段を登ります。
そして木の階段を登ります。
その後、木の階段を登ります。
いい加減、息が上がったところで開運山山頂方面を見上げると、うっすらと屏風岩が佇んでいる様子がみえました。
階段地帯を通過したら、傾斜の緩んだ登り坂を登り
尾根筋に乗り上げます。目の前の廃屋は四季楽園の旧廃屋です。山頂は、ここを右手に登っていくことになります。
本来であれば、このあたりから富士山やら、南アルプスやら秩父やら、あんな山やこんな山が盛りだくさんに見えるのですが、心の目で見えていることにして登ります。
足元は思っていたほど積もっていなくて、あまり苦労すること無く登れてしまいました。
電波反射板も真っ白です。
NHKの電波塔がみえてきたら山頂もまもなくです。
最後の一登を登りきります。
山頂が見えてきました。
この日の最高峰、開運山山頂に到着です。なんだろう無積雪のときよりも達成感あります。
そして富士山への眺めです。相変わらずの末広がり素晴らしいですね。これを見るために登ってきました。(心眼)
方位盤を覗いてみます。これで山座同定も捗りますね。(心眼)
身も心も寒くなってきたので、天上山に向けての縦走路に向かいます。

開運山〜木無山

開運山からの眺めを心の眼で楽しんだ後は、登ってきた階段を降って「四季楽園」の立つ方向へ進みます。

「四季楽園」手前には公衆トイレがあります。

御用の際にはお借りできるのですが、冬季は閉鎖しているのでご注意ください。

この日も普通に使用禁止になっていました。

「四季楽園」を通過すると、土の露出した広場に差し掛かります。

この広場も、本来はとても眺めの良いビュースポットで、屏風岩と開運山山頂に立つアンテナ達への眺めや、甲府盆地、南アルプスへの眺めなどが楽しめるのですが、安定のホワイトアウト状態なので先に進みます。

この日、最初に富士山の姿を拝むことができたのは、広場を5分ほど進んだ場所に立つ「三つ峠山荘」のベランダでした。

ほんの一瞬だけでしたが、ガスの合間から姿を表したときには、その場で佇んでいた他の登山者の方々からもプチ歓声があがっていました。

ただ、ここのベランダは宿泊客優先の場所になりますので、座ってくつろいでいる方々がいるようでいたら、端っこに寄ってご相伴に預かる体で眺めるのが良いかもしれません。

「三つ峠山荘」を通過して、大きめな休憩所を通り過ぎると木無山山頂に到着です。

ここは山頂っぽい雰囲気は無く、天上山方面と母の白滝方面への分岐地点と言った方がしっくりときます。

ベンチなどの休憩施設もないので、素通りしてしまっても良いのですが、実は冬限定で富士山のビューポイントになっています。

夏場は背の高い笹が生い茂って視界を遮ってしまいますが、冬場はこれらの笹が枯れて無くなり、隠れていた富士山への眺望が現れます。

お花畑を示す通行禁止のロープを跨がないように注意しつつ、眺めを楽しんでから先に向かうと良いでしょう。

ギャラリー

まずは四季楽園まで降りていきます。
この辺は雪がサクサクで楽しく駆け下りることができました。
薄っすらとですが、陽差しも入り始めた気がします。
先程通過した旧四季楽園の廃屋の前を通過していくと
おトイレとの分岐まで来ました。右奥の母屋が公衆トイレです。
冬季は凍結して閉鎖してます。ご注意ください。
本道に戻って、四季楽園前の坂を登ります。
ベランダのベンチ達も雪まみれでした。
四季楽園正面です。以前、年越しで利用させてもらいましたが、各部屋に電気コタツを完備していてとても快適に過ごさせてもらいました。また、ご厄介に来ようと思います。
四季楽園を通過したら、眺めの良いはずの広場へ登っていきます。
この日の眺めは期待できないだろうと思いましたが、少しだけ、屏風岩をみることができました。
甲府方面は流石に駄目ですね。
仕方が無いので、先に進みます。
しかし、三つ峠山荘側につくとちょっと晴れ間が見えてきました。
いきなり青空が見えてきてびっくりです。
ベランダ側に眼を向けると、うっすらではありましたが富士山の頭がちょっとだけ見えました。周囲の方々が口々に「キタキタキタキタ」言いまくってて、笑っちゃいました。
振り返ってみたら、屏風岩方面はばっちり見えてました。焦らされた後だけに感無量です。
そしてテーブルの警告文。テーブルに土足で乗るとか、「お里が知れる」のでやめましょうね。
手書きの案内板。なんか可愛い感じしませんか。
三つ峠山荘を抜けて、木無山へ向かいます。
蝋梅でしょうか。黄色いお花が咲いてました。青空に映えますね。
尾根筋を進んでいくと、木無山の山頂碑が見えてきました。
三つ峠のもう一つのピーク、木無山に到着です。
山頂碑の奥に目をやると、ここでも一瞬だけ富士山を見ることができました。
チラ見できた富士山も、直ぐに隠れてしまったので、ここでも停滞はせずに天上山へ向かうことにします。

木無山〜霜山

木無山を通過すると、ここからは長い降り坂が待っています。

勾配も緩めなので、軽快に進むことができます。

あまりに軽快なので、スピードを上げて駆け降りてしまい膝を痛めないようにして下さい。

1時間ほど視界の遮られた林の中を降っていくと、大きな「送電鉄塔」の立つ丘に到着します。

いきなり大きく視界が開けるので、初見では、なかなか感動することでしょう。

ここからも、天候に恵まれれば大きな富士山を眺めることができます。

鉄塔脇を降っていくと、今度は新倉山への分岐を示す看板が見えてきます。

このまま通過して天上山に向かってしまっても全く問題ないのですが、少しだけ新倉山方面に寄り道していくと、ここからも末広がりな富士山全体を眺めることができ、すこしシアワセな気分になれます。

時間に余裕があるときは、是非、立ち寄ってみて下さい。

その後、少しだけ登り坂を登ると鉄棒だけが立っている小ピークに到着します。

おそらくここが霜山山頂なんだろうと思いますが、案内が無くなっちゃってるので間違っているかもしれません。

もし間違っていたら、ご指摘くださいね。

ギャラリー

木無山からは、府戸尾根を降っていきます。
標高が下がってきたからか、足元は水たまり混じりの雪道で結構滑ります。
コンディションの良くない山道を進んでいくと、木々の合間から河口湖畔の様子が見えました。
御坂山地最高峰、御坂黒岳のバックに南アルプスの山並みも見えてきました。良い傾向です。
相変わらずの悪コンディションの中降っていきます。
靴が重いなと思ったら、シャーベット状になった雪がスパイクにこびりついていました。先日、知らぬ間にチェーンスパイクの片方が抜けてしまい紛失したのは、このように水を含んで重くなった雪がこびりついたことが原因かもしれませんね。
日差しはあるものの、雲の中を進んでいるのでちょいちょい視界が悪くなります。
そんな中を進んでいくと、テレビのアンテナみたいなのが立つ場所までたどり着きました。
そこから、ちょっとだけ進むと前方の視界がひらけてきて
大きな電波鉄塔の前に抜け出しました。
富士山側は残念ながら雲の中でしたが、北面の御坂山塊と河口湖畔をきれいに見ることができました。
あの麓のどこかに、先日訪れた「天空の鳥居」や「母の白滝」があるのですね。
再度、富士山の様子をみてみました。これは諦めて先に進んだほうがいいですね。
そんなわけで、ささっと降ってしまうことにします。
暫し、ガスの中を進むと
新倉山への分岐地点にたどりつきました。ダメ元で富士山のビューポイントに進んでみます。
本当は、この正面に大きな富士山が見えるはずなのですが、やはり雲の中でした。
少し粘ったら、裾野までは見えてきました。
アップにしてみます。今日は、これくらいで許して差し上げますか。
ちょっとだけ降って、ちょっとだけ登ると
鉄の棒だけが立つ小ピークに到着しました。多分、おそらく、ここが霜山なんだと思います。

霜山〜天上山

霜山山頂と思われる地点まで来たら、今回の山行ルートも後半戦です。

ここからは、尾根筋を少しずらしながら右の巻道、左の巻道と切り替わりながら降りていくことになります。

しばらく、そのような感じで進んでいくと車道と交差するポイントに出ます。

ここから車道に沿って降ったことは無いので、どこに下山できるのかは分かりませんが、この日もしっかりと轍が付いていたので、下界とは繋がっているようです。

天上山は、この車道を跨いで反対側の山道を進んでいきます。

途中、北面に巻道への分岐が現れますが、尾根筋に沿って進む本道から外れない方が良いです。

巻道は、道が狭くて歩きづらかったり、あまり人に踏まれていないので足元不安定な場所もあったりで、通過に意外と手間取ります。

この日も、脇道には逸れずに尾根筋を登っていくことにします。

木の階段付きの急坂を登ってガツンと降った後、もう一度木の階段を登り切ると、天上山山頂に到着です。

山頂には、小御嶽神社が富士山に対面するように建っています。

この神社は、富士山入山者の無事を祈る祈祷所として、富士山五合目にある同名の神社から分祀されたそうです。

現在、過去、未来、富士山に登るすべての人への無事を祈ったら、対面の富士山にもご挨拶して天上公園に向けて降下していきましょう。

そして、この辺りからロープウェイで登ってきたであろう一般の方が増えて一気に観光地化していきます。

ギャラリー

ここからは後半戦です。どんどん降っていきます。
このあたりから、尾根筋を行かずに右、左の巻道を交差しながら進んでいきます。
途中、作業道へ出てしまう罠がありますが、しっかり案内が出ているのでハマらないでくださいね。
順調に降っていくと
標高が下がって気温も上がってきたからか、地面むき出しの区間も増えてきました。
頭隠れてしまってますが、富士山もちょいちょい顔を出してくれます。
それでも、日影の区間はまだまだ降雪が多いのでチェーンスパイクはそのままに降っていきます。
右側の巻道に切り替わって、暫く進むと
ゲート前に到着しました。この先は歩いたことが無いので、どこに繋がっているかはわかりません。
反対方向も、しっかりと車の轍が残っているので、下界のどこかには通じているみたいです。今度降りてみますか。
天上山へは、対面の山道を進みます。
穏やかな降りを進むと
巻道への分岐と出くわしますが、本道を進んだ方が良いのでまっすぐ進みます。
一度、ガツッと登って
少し降ったら、もう一度、ガツッと登ります。
正面に、人工物が見えてきたら
天井山山頂、小御嶽神社に到着です。
小御嶽神社の説明文です。日差しが反射しちゃってますが読めますかね。
神社の正面には末広がりの富士山が見えます。
この日一番の富士山。この眺めが見れてよかった。

天上山〜護国神社

天上山から5分ほど降ると、天上山公園のアトラクションが見えてきます。

最初は展望台。武田軍の物見櫓をイメージした3階建てくらいの建物には入り口の足元にセンサーがあって、人が近づくとスピーカーからサウンドが流れ始めます。

展望台の上には、自撮り用のカメラが設置されていて、QRコードを読み取るとスマホで据え置きカメラのシャッターを操作できるようになるみたいで、撮影した写真はスマホに転送されて確認できるみたいです。

スタッフが登ってくるのが困難な場所だからこそのIT化。時代は変わりましたね。

その後は、カチカチ山のマスコットキャラクターと思われるたぬきとうさぎの人形が並び、ロープウェイ駅まで賑やかに進むことになります。

ここまで来ると、ガチ登山装備の方が少なく、落ち着かない感覚になりますが、ロープウェイ駅を通り過ぎれば、人も疎らとなって穏やかに下山することができるので、速やかに通過してしまいましょう。

その後は、自然公園内の道を降り護国神社の脇から車道に降り立つことができます。

30分もあれば降りられますが、途中のナカバ平から至近の富士山と河口湖の街並みを楽しめますので、時間に余裕があるようだったら、足を止めて山行最後の休憩を取るのも悪くないですよ。

ギャラリー

天上山での富士山を堪能したら、天上山公園ロープウェイ駅の方向へ降りていきます。
ここで巻道と合流です。
展望台が見えてきました。
展望台アトラクションの正面です。凝ってます。
展望台を見上げた図。結構な高さがあります。
展望台の足元からの富士山。市街地が木々で隠れちゃっていますね。
展望台に上がってみます。この足元にセンサーがあって、人が通るとサウンドがなり始めます。なんか、おトイレのエチケット音みたいでウケる。
ドラムです。ちょっと鳴らす度胸はありませんでした。
こいつが自撮り用カメラです
これが説明文。ボッチに優しい仕様ですね。
さて、それでは展望台からの眺めをみていきましょう。まずは、東側の裾野です。茶色いところは陸自の訓練場ですね。
こちらは富士山正面。あの雲さえなければ。でも、良い眺めです。
西側の裾野と河口湖市街地の様子です。見ろ、人がゴ。次に行きましょう。
手前が足和田山。奥は天子山地の山並みですね。
こちらは北側で河口湖の様子です。
更に北側で、河口浅間神社のある方向ですね。三つ峠から降ってきたから、それほどの感動はなかったですが、ロープウェイで登ってきて、この眺めみたら感動ものかもしれません。
展望台を降りていくと、次は2021年11月にオープンの新施設「絶景ブランコ」がありました。
これは気持ちよさそうですが、ブランコに500円。わたしはご遠慮しておきました。
ドロドロ、ヌルヌルの道を降ります。
公園の中央が見えてきました。
以前に通過したときは、コミコミ、ギチギチな人だかりだったのですが、コロナ禍の影響でしょうか。閑散としていました。
となりに立つ「うさぎ神社」。
祭神に、大国主命、大山祇命、木花咲耶姫命だそうです。錚々たるメンバーですね。
その割に、本尊がうさぎで可愛らしいです。
脇に控えるのも狛犬ではなくうさぎでした。
狛犬ならぬ、狛兎とでも言うのでしょうかね。
売店の目の前には、富士山が鎮座していてカップル用の「天上の鐘」があります。ハートマークがそれっぽいですね。
鐘の鳴らし方。上にあった展望台に比べて、この鐘はボッチに優しく無い仕様でした。
案内みてて気が付きました。展望台は「絶景やぐら」というのですね。ここのアトラクションは「絶景」と付けるルールなのかな。
このスラロープも、ルールに沿って「絶景パノラマ回廊」という名前でした。
ここから河口湖の全貌が見下ろせました。ちなみにこのスラロープの下からはロープウェイに乗れないので、ロープウェイで下山するときは注意してくださいね。
わたしは歩いての下山なので、このままナカバ平方面へ降っていきます。
ここまでこれば、チェーンスパイクは不要です。
案内に沿って降りていきます。
この広場がナカバ平です。結構、広いスペースです。
北面から、少しだけ河口湖畔がみえます。
南面には富士山が見えます。やっぱり雲が残念です。
ガリガリな道を降っていくと
護国神社の裏手に出ます。神社というよりは教会みたいな見た目です。
そのまま道なりにおりていくと、石畳の舗道に降りることができました。
振り返ると、先程の護国神社がみえます。ひとまず、街まで降りられました。一安心できたところで、この日のゴール「河口湖駅」へ向かいます。

護国神社〜富士急行線「河口湖駅」

護国神社まで到着したら、この日のゴール「河口湖駅」まで向かうのみです。

案内に従って、石畳の舗道道を降っていきます。

少し回り込むようなルートとなりますが、乗り上げる必要のある大通りとの間に壁があるので、ショートカットするは困難です。

素直に案内の通りの道順で進むほうがよいでしょう。

10分ほど歩いていくと、河口湖駅の真正面に出ることができます。

お天気に恵まれれば、駅の背後に大きな富士山が見えるので、最後の見納めに眺めてから駅に入って下さいね。

ギャラリー

案内の通り、左手の舗道を降りていきます。
道なりに降ります。
途中、富士山が見えるポイントもありました。
道なりに降りて、住宅地に入っていきます。
ポイントポイントに案内が出ているので、迷うことは無いでしょう。
ここも道なりに進んで
ここもまっすぐで、大通りに向かいます。
大通りに出たら右折して
横断歩道を渡って、南方向へ。
この道を道なりに進んでいけば
河口湖駅の正面に出ることができました。
横断歩道を渡ったら
河口湖駅にゴールイン。
この日は高速バスが空いているみたいだったので、バスでのんびり帰ることにしました。今まで歩いていた天上山を見上げながらバスを待つことにします。
今日のバスは京王バスでした。この日は高速も混雑せずに10分遅れでバスタ新宿まで帰ることができました。こんな日もあるんですね。それでは、お疲れさまでした。

まとめ

降雪の中、三つ峠から天上山までを縦走したときの様子でした。

三つ峠は標高1,785mと、いわゆる低山カテゴリに含まれる山です。縦走した天上山に至っては1,139mと、三つ峠よりも低い山です。

これら低山ではあっても、降雪のある状態はなかなかハードな山行となります。

下山ルートも豊富で、下山距離も短く、何かあったときに直ぐ下山できるのも安心感があります。

場合によっては、山頂に立つ2つの山小屋を活用することもできますので、将来の3,000m級雪山登山の為に、登っておくのも悪くありません。

それでも、雪山は危険と隣り合わせであることには変わりないので、もし興味を持っていただいてプランニング進めていただくようでしたら、しっかりとした事前準備は怠らないようにしてくださいね。

それでは、ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

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