一週間前に登った大菩薩峠。
久しぶりに降った大雪のために、つぼ足での行動を余儀なくされて非常に苦労しました。
今週は普通に山登りがしたいと思い、大菩薩峠よりも標高が低くて、当日天候が良くなる山を探していたところ、条件をクリアしている山として「三つ峠」の名前が出て来ました。
そいつは良いやと現地に赴いてみたら、なかなかの積雪量で、今回も低山とは思えない雪山ハイクを楽しむこととなりました。
冬の日本アルプスや八ヶ岳はまだ敷居が高いので、もう少し近場で雪山の雰囲気を味わいつつ、経験値を上げていきたいと考えているあなたには、結構参考になる内容になっていると思います。
是非、最後まで読んでいって下さいね。
基本情報
まずは、今回の山行についての基本情報です。
山行の基本情報
日付:2022/2/20
天候:雨のち晴れ
エリア:河口湖エリア
コース概要:富士急行線「三つ峠駅」~三つ峠登山口〜屏風岩〜開運山〜木無山〜霜山〜天上山〜護国神社〜富士急行線「河口湖駅」
難易度:体力☆☆、技術☆、危険☆
交通機関:
(往) 富士急行線「三つ峠駅」から徒歩1時間30分、三つ峠登山口へ
(帰)護国神社から徒歩30分、富士急行線「河口湖駅」へ
概要
三つ峠は、御坂山地に属する開運山、御巣鷹山、木無山の3つの山の総称です。
詳しくは過去の山行記事で述べているので、そちらを参考にしてみてください。
今回の山行上でのポイント
地図上の位置と標高
まずは、今回の山行で歩いた場所について、地図上の位置、標高を示します。
最高点の標高: 1788 m
最低点の標高: 614 m
累積標高(上り): 1789 m
累積標高(下り): -1550 m
総所要時間: 08:05:38
歩いた軌跡
続いては、GPSデータを元にした軌跡です。
市販の地図
今回の山行ルートが掲載されている市販の地図も載せておきます。
本来であれば、国土交通省国土地理院のサイトから2万5千分の1地形図を購入、印刷して持参するのが正しい在り方ですが、毎回それだと面倒なので、紙面の地図は5万分1の市販地図をザックに入れて持って行くことにしています。
わたしの山行でのメイン地図はGPSアプリに移っており、紙面地図は予備扱いなため、今のところこの運用で困った事態には陥っていません。
ただ、読図の勉強をちゃんとしたい場合は、2万5千分の1地形図を購入した方が良いです。
5万分の1の等高線は荒すぎて地形把握には、ほぼ役に立たないのでご注意くださいね。
おすすめ展望ポイント
今回の山行ルート上の展望ポイントは盛り沢山の9箇所です。
今回は天候回復したのが終盤だったので、掲載している写真には過去に撮影したものが含まれる点、ご了承下さい。
- 屏風岩に向かう巻道の崩壊地
- 開運山山頂
- 「四季楽園」から「三つ峠山荘」の間にある展望地
- 木無山山頂
- 送電鉄塔
- 府戸尾根から新倉山への分岐地点
- 天上山山頂
- カチカチ山ロープウェイ「富士見台駅」周辺
- ナカバ平
屏風岩に向かう巻道の崩壊地
今回の山行ルート上の展望ポイント1つ目は「屏風岩に向かう巻道の崩壊地」です。
本来あっただろう木々が滑り落ちて剥げ地となっている場所があり、ここから屏風岩を見上げるとかなり迫力があります。
また、大きく開いた木々の合間から富士山への眺望も楽しむことができます。
ただ、通過に注意が必要な危険地帯でもありますので、展望を楽しむ際も限度を超えないよう一定度合いの緊張は保ったままにしてください。
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開運山山頂
今回の山行ルート上の展望ポイント2つ目は「開運山山頂」です。
三つ峠の中での最高峰地点なだけあって、南北と西の3方向に対しての眺めが非常に良いです。
南方面に富士山、北方面に甲府盆地と南アルプス、西方面には御坂山地の山々とバラエティに富んだ眺めを楽しむことができます。
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「四季楽園」から「三つ峠山荘」の間にある展望地
今回の山行ルート上の展望ポイント3つ目は「四季楽園から三つ峠山荘の間にある展望地」です。
この展望地は、テントでも張れるのではと思うほど平坦で広いハゲ地が広がっています。南北と東の3方向に大しての眺めがとても良くて、南方面に開運山と大きな屏風岩、北方面には甲府盆地と南アルプス、東方面には中央自動車道と富士急行線沿線に伸びる集落の様子をそれぞれ楽しむことができます。
展望が良さそうなところには長ベンチが設置されているので、ここで昼食を取ったり、撮影したりと山頂と合わせて賑わう場所となっています。
なお、昔はここでビバークされる方が多かったからでしょうか、幕営禁止の立て看板が至るところに立っていましたので、夜な夜なテントを広げるようなことはしないほうが良いでしょう。
2つある山小屋にお金落としてあげて下さいね。
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木無山山頂
今回の山行ルート上の展望ポイント4つ目は「木無山山頂」です。
以前までは、ただの通過地点と思っていたのですが、冬はこのあたりも展望ポイントとして期待できます。
春夏秋の3シーズンは背の高い笹が生い茂って見通しの悪い場所になっていますが、冬場になると笹の背丈も落ち着いて、富士山が頭を覗かせるちょっとした展望地に様変わりします。
注意点としては、この界隈はお花畑指定されているので、通行禁止のロープが張られている点でしょうか。気づかずに侵入してしまわないように気をつけつつ眺めを楽しむのが良いでしょう。
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送電鉄塔下
今回の山行ルート上の展望ポイント5つ目は「送電鉄塔下」です。
府戸尾根の尾根筋上にある大きな鉄塔の下にあたる場所なので、このルートを通るならからず通過することになります。
この場所は南北2面に展望が開けていて、南側に富士山と山麓の集落、北面に御坂山地の山々に河口湖の東湖畔の様子を楽しむことが出来ます。
ここに至るまでの道が木々に囲まれた尾根筋を進んでくることもあり、到着したときの開放感はなかなかなものです。
是非、一度味わってみてください。
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府戸尾根から新倉山への分岐地点
今回の山行ルート上の展望ポイント6つ目は「府戸尾根から新倉山への分岐地点」です。
新倉山方面への道は、大きく落ち込んだ急坂の道となっていて、背の高い木々に邪魔されないちょっとした展望ポイントになっています。
しかも、開けている方向が南方向なため、正面に末広がりな富士山がバッチリとみえます。
尾根筋から一歩ズレた位置にあるので、知らないと素通りしてしまい勿体ない思いをするので、是非、一歩奥に進んで、ひとときの好展望を楽しんでから先に進んで下さいね。
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天上山山頂
今回の山行ルート上の展望ポイント7つ目は「天上山山頂」です。
こちらはロープウェイ駅のある天上公園よりも上にある天上山の本当の山頂を指します。
この山頂には、お社があってその正面に至近の巨大な富士山を眺めることができます。
ロープウェイで登れる天上公園には、一般旅行者が多く訪れますが、ここまで登ってくる物好きは少ないので、比較的落ち着いて眺望を楽しむことができます。
ベンチも2組ほどあるので、座って一息入れるのにも適しています。
公園に入ってしまうと、多くの旅行者に囲まれて休むのにも一苦労するので、疲れが溜まっているようなら、こちらで展望を楽しみつつ休憩入れることをおすすめします。
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カチカチ山ロープウェイ「富士見台駅」周辺
今回の山行ルート上の展望ポイント8つ目は「カチカチ山ロープウェイ富士見台駅周辺」です。
ロープウェイを降りて、公園の中心に向かうまでの道が整備されて「絶景パノラマ回廊」なる展望地となっていました。
この回廊からは、正面の大きな富士山や眼下の河口湖の様子が一望できます。
2021年8月にオープンしたようで、2022年2月時点ではとても真新しい展望スポットとなっていました。
なお、この回廊を降ってロープウェイ駅には入れません。ロープウェイを使って下山するときには、公園中心の売店脇からの道を進んで下さいね。
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ナカバ平
今回の山行ルート上の展望ポイント9つ目は「ナカバ平」です。
この場所は、ロープウェイを使わずに、山麓まで降りるときに使う遊歩道の中間地点にある広場となります。
この広場からも、至近の大きな富士山と河口湖を囲む街並みを見ることができます。
そして、かなり高度が下がってきているので、街の様子がとても鮮明に見えるのが楽しいポイントです。
目をこらせば、富士急ハイランドパークの動いている遊戯が確認できたりもします。
見落としがちですが、反対面となる北面にも少しだけ展望があり、御坂山地の山々や今まで歩いてきた府戸尾根の様子を見返すことも出来たりします。
このルートでは、ここが最後の裾野まで富士山が見えるポイントとなります。
気の済むまで眺めてから引き上げて下さいね。
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注意した方が良さそうな区間
今回の山行ルート上で、注意したほうがよさそうな区間は、次の1箇所です。
- 屏風岩に向かう巻道の崩壊地
屏風岩に向かう巻道の崩壊地
八十八大師のお地蔵さま達の脇を抜けて、屏風岩に向かう途中に谷に向かって滑り落ちるように崩壊した箇所が数箇所見えてきます。
ロープや桟橋で補助されてはいますが、橋が傾いていたり、崩れやすい足場があったりと緊張を強いられる区間になっています。
また、冬場は凍結しやすい場所でもあるので、特に注意して通過するようにしてください。
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今回の山行での服装
今回の山行では、次のような服装の組み合わせを持参していきました。
同じ時期に赴かれるときの参考にして見てください。
- ベースレイヤー:薄手の長袖Tシャツ
- ミドルレイヤー:厚手のフリース
- アウター:ソフトシェル、レインウェア、ダウンジャケット
- ボトムス:中厚手の長ズボン、厚手のソックス
- その他:手ぬぐい、ネックゲーター、毛糸の手袋
今回は、雪山且つ風のある尾根筋を進む山行でしたが標高が低く、気温が氷点下にはならなかったため、活動中は薄手の長袖Tシャツにソフトシェルの組み合わせで全く問題無く過ごせました。
また、道中の半分はアップダウンの少ない尾根筋歩きだったこともあり、大きな休憩を取っておらず、フリースを着込むようなシーンも発生しませんでした。
交通機関利用時は、長袖Tシャツに厚手のフリース、ダウンジャケットのフル装備で快適でした。
以下の記事にわたしが里山登山に使っているウェアの具体的な品名や組み合わせについてまとめていますので、詳細知りたいようでしたら合わせて読んでみてください。
あなたが、同じ時期の同じ界隈に赴くときの参考になれば幸いです。
山行の記録
ここからは、今回の山行について述べていきます。
アプローチ
今回の山行は富士急行線「三つ峠駅」から達磨石のある登山口まで徒歩で向かい、そこから登り始めるプランとしました。
東京駅からだと、JR中央線を乗り継いで大月駅まで向かい、そこから富士急行線に乗り換えて30分ぐらいの道程となります。
三つ峠駅に着いたら、まずはおトイレをお借りして、そのままの流れで待合室で身支度を整えてしまいましょう。
駅を出てから登山口までは、標準タイムで1時間30分の車道歩きがあります。
登り気味に続く長い車道歩きは、なかなかハードなので厚着していると汗ばんでしまいます。
本番に入る前に汗冷えするような状況は避けたいので、防寒具などは脱いだ上で出発する方が良いです。
道中は案内が頻繁に立っているので迷うことは無いでしょう。
三つ峠グリーンセンター、大山祇神社、そして桜の綺麗ないこいの森公園を通過していくと、車道の行き止まりを示す鎖が現れたところで登山口に到着です。
登山口付近には地図が立っている程度で何もありません。橋を渡って5分ほど進んだところに、三つ峠のシンボルの一つ「達磨石」が立っていますので、そちらを確認したら速やかにスタートしてしまいましょう。
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三つ峠登山口〜屏風岩
登山口からの登り始めは、それほどキツくなく始まります。危険な箇所もなく淡々と林の中を進むことになりますが、踏み跡が何通りか出てくるので、歩きやすそうなものを選んで進んでみて下さい。作業道のように明後日の方向に進むような道はありません。
そのまま、淡々と登っていくと名所「股のぞき」のある休憩ポイントに到着します。
ここのベンチからは富士山が綺麗に見えますが、せっかくの名所なのでなので、木の股を通して覗いてみて下さい。
いつもと違った富士山の様子を楽しめることでしょう。
「股のぞき」を通過して「馬返し」までは比較的穏やかな登り坂が続きますが、「馬返し」を過ぎたあたりから、岩場の混じった急坂区間に突入します。
この急坂は「八十八躰供養塔」のお地蔵さま達を過ぎて、崩壊地に差し掛かるまで続きます。
崩壊地は、岩の剥き出しになった斜面を横切るような巻道を通過していきます。
ロープや鎖の補助があるので、余程気を緩ませなければ事故に繋がることは無いですが、滑落したら登り返せない深さの坂を転げ落ちることになるので、大怪我で動けなくなってしまう恐れがあります。
油断することなく通過して下さい。
崩壊地を通過できれば、屏風岩の足元に到着です。
屏風岩はクライミングの名所なので、天気が良い日であれば沢山の登山者がロープを手繰り、手繰り、よじ登っている様を眺めることができるでしょう。
ここまでこれば、山頂まではあと一息と言いたいところですが、また先は長いのでこの先も引き続き気を引き締めて進むことにしましょう。
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屏風岩〜開運山
屏風岩を通過して、しばらく巻道を進んでいくと、今回のルート内で最大の勾配を持つ急坂地帯に入ります。
距離は20分程度ですが、急坂に加えて段差の大きい階段も混じってきますので、なかなか息があがります。無理せずに、少しずつ高度を上げていくと旧四季楽園だった廃屋前に躍り出ます。
ここから、開運山までの区間も階段地帯が続きます。
廃屋までの登りと異なり、こちらは展望が開けていて、木々の間から富士山が見えたり、南アルプスへの遠望が楽しめたりと、気分良く登ることができるでしょう。本来であれば。
残念ながら、この日はホワイトアウトしてそれどころではありませんでした。
開運山山頂からも、本来であれば東方面を除く三方向に展望が広がり大パノラマを楽しむことができるはずですが、これまたお預け状態。風も結構あったので、5分ほどの滞在で直ぐに降りてしまいました。
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開運山〜木無山
開運山からの眺めを心の眼で楽しんだ後は、登ってきた階段を降って「四季楽園」の立つ方向へ進みます。
「四季楽園」手前には公衆トイレがあります。
御用の際にはお借りできるのですが、冬季は閉鎖しているのでご注意ください。
この日も普通に使用禁止になっていました。
「四季楽園」を通過すると、土の露出した広場に差し掛かります。
この広場も、本来はとても眺めの良いビュースポットで、屏風岩と開運山山頂に立つアンテナ達への眺めや、甲府盆地、南アルプスへの眺めなどが楽しめるのですが、安定のホワイトアウト状態なので先に進みます。
この日、最初に富士山の姿を拝むことができたのは、広場を5分ほど進んだ場所に立つ「三つ峠山荘」のベランダでした。
ほんの一瞬だけでしたが、ガスの合間から姿を表したときには、その場で佇んでいた他の登山者の方々からもプチ歓声があがっていました。
ただ、ここのベランダは宿泊客優先の場所になりますので、座ってくつろいでいる方々がいるようでいたら、端っこに寄ってご相伴に預かる体で眺めるのが良いかもしれません。
「三つ峠山荘」を通過して、大きめな休憩所を通り過ぎると木無山山頂に到着です。
ここは山頂っぽい雰囲気は無く、天上山方面と母の白滝方面への分岐地点と言った方がしっくりときます。
ベンチなどの休憩施設もないので、素通りしてしまっても良いのですが、実は冬限定で富士山のビューポイントになっています。
夏場は背の高い笹が生い茂って視界を遮ってしまいますが、冬場はこれらの笹が枯れて無くなり、隠れていた富士山への眺望が現れます。
お花畑を示す通行禁止のロープを跨がないように注意しつつ、眺めを楽しんでから先に向かうと良いでしょう。
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木無山〜霜山
木無山を通過すると、ここからは長い降り坂が待っています。
勾配も緩めなので、軽快に進むことができます。
あまりに軽快なので、スピードを上げて駆け降りてしまい膝を痛めないようにして下さい。
1時間ほど視界の遮られた林の中を降っていくと、大きな「送電鉄塔」の立つ丘に到着します。
いきなり大きく視界が開けるので、初見では、なかなか感動することでしょう。
ここからも、天候に恵まれれば大きな富士山を眺めることができます。
鉄塔脇を降っていくと、今度は新倉山への分岐を示す看板が見えてきます。
このまま通過して天上山に向かってしまっても全く問題ないのですが、少しだけ新倉山方面に寄り道していくと、ここからも末広がりな富士山全体を眺めることができ、すこしシアワセな気分になれます。
時間に余裕があるときは、是非、立ち寄ってみて下さい。
その後、少しだけ登り坂を登ると鉄棒だけが立っている小ピークに到着します。
おそらくここが霜山山頂なんだろうと思いますが、案内が無くなっちゃってるので間違っているかもしれません。
もし間違っていたら、ご指摘くださいね。
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霜山〜天上山
霜山山頂と思われる地点まで来たら、今回の山行ルートも後半戦です。
ここからは、尾根筋を少しずらしながら右の巻道、左の巻道と切り替わりながら降りていくことになります。
しばらく、そのような感じで進んでいくと車道と交差するポイントに出ます。
ここから車道に沿って降ったことは無いので、どこに下山できるのかは分かりませんが、この日もしっかりと轍が付いていたので、下界とは繋がっているようです。
天上山は、この車道を跨いで反対側の山道を進んでいきます。
途中、北面に巻道への分岐が現れますが、尾根筋に沿って進む本道から外れない方が良いです。
巻道は、道が狭くて歩きづらかったり、あまり人に踏まれていないので足元不安定な場所もあったりで、通過に意外と手間取ります。
この日も、脇道には逸れずに尾根筋を登っていくことにします。
木の階段付きの急坂を登ってガツンと降った後、もう一度木の階段を登り切ると、天上山山頂に到着です。
山頂には、小御嶽神社が富士山に対面するように建っています。
この神社は、富士山入山者の無事を祈る祈祷所として、富士山五合目にある同名の神社から分祀されたそうです。
現在、過去、未来、富士山に登るすべての人への無事を祈ったら、対面の富士山にもご挨拶して天上公園に向けて降下していきましょう。
そして、この辺りからロープウェイで登ってきたであろう一般の方が増えて一気に観光地化していきます。
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天上山〜護国神社
天上山から5分ほど降ると、天上山公園のアトラクションが見えてきます。
最初は展望台。武田軍の物見櫓をイメージした3階建てくらいの建物には入り口の足元にセンサーがあって、人が近づくとスピーカーからサウンドが流れ始めます。
展望台の上には、自撮り用のカメラが設置されていて、QRコードを読み取るとスマホで据え置きカメラのシャッターを操作できるようになるみたいで、撮影した写真はスマホに転送されて確認できるみたいです。
スタッフが登ってくるのが困難な場所だからこそのIT化。時代は変わりましたね。
その後は、カチカチ山のマスコットキャラクターと思われるたぬきとうさぎの人形が並び、ロープウェイ駅まで賑やかに進むことになります。
ここまで来ると、ガチ登山装備の方が少なく、落ち着かない感覚になりますが、ロープウェイ駅を通り過ぎれば、人も疎らとなって穏やかに下山することができるので、速やかに通過してしまいましょう。
その後は、自然公園内の道を降り護国神社の脇から車道に降り立つことができます。
30分もあれば降りられますが、途中のナカバ平から至近の富士山と河口湖の街並みを楽しめますので、時間に余裕があるようだったら、足を止めて山行最後の休憩を取るのも悪くないですよ。
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護国神社〜富士急行線「河口湖駅」
護国神社まで到着したら、この日のゴール「河口湖駅」まで向かうのみです。
案内に従って、石畳の舗道道を降っていきます。
少し回り込むようなルートとなりますが、乗り上げる必要のある大通りとの間に壁があるので、ショートカットするは困難です。
素直に案内の通りの道順で進むほうがよいでしょう。
10分ほど歩いていくと、河口湖駅の真正面に出ることができます。
お天気に恵まれれば、駅の背後に大きな富士山が見えるので、最後の見納めに眺めてから駅に入って下さいね。
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まとめ
降雪の中、三つ峠から天上山までを縦走したときの様子でした。
三つ峠は標高1,785mと、いわゆる低山カテゴリに含まれる山です。縦走した天上山に至っては1,139mと、三つ峠よりも低い山です。
これら低山ではあっても、降雪のある状態はなかなかハードな山行となります。
下山ルートも豊富で、下山距離も短く、何かあったときに直ぐ下山できるのも安心感があります。
場合によっては、山頂に立つ2つの山小屋を活用することもできますので、将来の3,000m級雪山登山の為に、登っておくのも悪くありません。
それでも、雪山は危険と隣り合わせであることには変わりないので、もし興味を持っていただいてプランニング進めていただくようでしたら、しっかりとした事前準備は怠らないようにしてくださいね。
それでは、ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
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