登山に準備運動が不要であるたった1つの理由

コラム

こんにちは、しょういちです。

単独登山歴15年ぐらいのくたびれたおっさんです。

近頃は、丹沢や奥多摩の他に山梨の御坂山塊に出没しています。

さて、このあいだ次のツイートをしました。

ここでは、登山に準備運動は不要というのが本当なのかを説明していきます。

登山に準備運動が不要なたった1つの理由

引用:PAKUTASO

まずは結論からです。

登山に準備運動が不要な理由は「登り始め30分が準備運動になる」からです。

以下、理由を述べていきます。

準備運動の目的

まずは、なぜ準備運動をするのか、その目的について述べていきます。

準備運動の目的は、運動中の怪我を未然に防止することです。

そのために、主に次の点を行うことになります。

  • 体を温めて、酸素や血液の循環をスムーズにする
  • 体の柔軟性を高めて、関節の可動域を広げる

これらを満たすため、準備運動では主にストレッチを行うことになりますが、このストレッチには2つの種類が存在しています。

どんなストレッチの種類があるのか、次はそのことについて述べていきます。

静的ストレッチと動的ストレッチ

見出しでネタバレしていますが、ストレッチには「静的ストレッチ」と「動的ストレッチ」の2つが存在しています。それぞれ詳細は次の通りです。

静的ストレッチ

静的ストレッチは、反動を付けずに対象の筋肉や腱を弛緩させて関節の可動域を広げるストレッチです。よく体育の授業とかでやる開脚をして身体を前に倒す行為や、アキレス腱を伸ばす行為は、この静的ストレッチの部類に入ります。

静的ストレッチは、関節の可動域を広げて体の動きをスムーズにすることができますが、筋肉や腱を弛緩させることで、筋肉の最大出力を低下させてしまい運動パフォーマンスを下げてしまうといわれています。

「ストレッチングの筋疲労回復に関する研究」では次のように述べています。

筋疲労による筋柔軟性低下の予防効果については軽運動が効果的であり,ストレッチングは大腿直筋においてはあまり効果がなく,ハムストリングスにおいても安静臥位とあまり差がない傾向を示した

引用:ストレッチングの筋疲労回復に関する研究

動的ストレッチ

動的ストレッチは、体を動かしながら全身の筋肉を温めて、対象の筋肉や腱に動きを与え、そのことで関節の可動域を広げるストレッチです。ラジオ体操や、運動前の軽いジョギングなどがこれに当たります。

動的ストレッチは、体を動かすことで酸素や血液の流れをスムーズにし、より強い筋力が発揮できるようになるといわれています。

登山に有効なストレッチとは

静的ストレッチと動的ストレッチ、それぞれどのようなものかわかった所で、登山に有効なのはどちらになるか考えてみます。

まずは準備運動の目的についておさらいです。準備運動の目的は次の2つと説明しました。

  • 体を温めて、酸素や血液の循環をスムーズにする
  • 体の柔軟性を高めて、関節の可動域を広げる

この2つを満たすのは動的ストレッチです。

このため、登山に有効なストレッチは動的ストレッチとなります。

そして、動的ストレッチには運動前の軽いジョギングというのが当てはまります。

重いザックを背負って坂道を登る登山という行為は、軽いジョギングよりも体に負荷をかけることになるので、登山の登り始めは動的ストレッチをしているとみなせます。

これが「登り始め30分が準備運動になる」ということに至る理由です。

登山では寧ろ下山後のケアが大事

引用:PAKUTASO

ここまで登山に準備運動が不要ということを説明してきました。

ここからは、登山には寧ろ下山後のケアの方が大事だということを説明していきます。

下山後のケアが大事なワケ

登山では長時間足を動かすので、太ももやふくらはぎの筋肉が緊張します。

筋肉が緊張すると近くの血管を収縮させて血行を悪くしてしまい、疲労物質や代謝産物が体に溜まってしまいます。

そして、そのことで疲労による怠さや、筋肉痛を発症することになるので下山後ケアが大事になってくるというワケです。

それでは、下山後の有効なケアにはどんな方法があるのでしょうか?

次からそのことについて紹介していきます。

下山後の有効な3つのケア

それでは、下山後の有効な3つのケアについて紹介します。

下山後の有効な3つのケア
  • 整理運動
  • 温冷浴
  • 水分補給

整理運動

下山後の有効なケア一つ目は「整理運動」です。

耳慣れない言葉ですが、アキレス腱を伸ばしたり、膝を屈伸したりという運動を指します。

ようは「静的ストレッチ」と同等の運動ということですね。

「静的ストレッチ」は、登山の前にするのではなく、登山の後にするのが有効だということです。

温冷浴

下山後の有効なケア二つ目は「温冷浴」です。

下山後の楽しみに温泉がありますね。わたしも下山後は必ず立ち寄り湯をルートに入れて汗を流してから帰宅するようにしています。

この温泉で行う行為になりますが、温かいお湯と冷たい水を交互に浴びる方法です。

こうすることで血管の収縮が起きて血行が促進されて、疲労物質や代謝産物をスムーズに排出でき、疲労回復を促進させることができます。

水分補給

下山後の有効なケア三つ目は「水分補給」です。

ここで述べた三つの方法のうち、一番手軽な方法です。

下山後は、体内の水分が汗で流れて軽い脱水症状になっています。

この状態は、血液をドロドロにして血行を悪くしてしまいます。

そこで、水分を補給して血液をサラサラにして血行を通常の状態に戻し、疲労物質や代謝産物をスムーズに排出させる手助けをさせるということです。

まとめ

登山に準備運動が不要であるたった1つの理由
  • 登り始め30分が準備運動になるから
下山後の有効な3つのケア
  • 整理運動(静的ストレッチ)
  • 温冷浴
  • 水分補給

登山では登り始め30分が準備運動に相当するので準備運動は不要だということについて解説してきました。

実際にわたしは、準備運動なしでここ10年近く登山を続けていますが、大きな怪我を負うような状況には至っていません。

そして、下山後のケアをしっかりやること大事ですので、賛同いただけるようでしたらあなたの山行に取り入れること検討してみてくださいね。

ここまで、お読みくださりありがとうございます。

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