伊豆半島北部にある古き温泉街に、修善寺温泉があります。
桜の時期、紅葉の時期には多くの観光客が賑わうちょっと名の知れた観光スポットですが、ほとんどの入浴施設が宿泊前提のサービスとなっている中、ここ「筥湯(はこゆ)」は、銭湯スタイルの格安な日帰り温泉のスタイルで営業してくれています。
今回は、そんな良心的な温泉施設「筥湯」について紹介していきます。
併設している展望台「仰空楼(ぎょうくうろう)」からの眺めも載せておくので、お風呂上りに眺めることができる眺めと合わせて、是非、最後まで読んでいってくださいね。
- 安くお手軽に温泉を楽しみたい人
- 綺麗な施設でお風呂に入りたい人
- お風呂後に展望台で良い眺めを楽しみたい人
- 混雑が苦手な人
- 待たされるのが嫌な人
- のんびりお風呂に入りたい人
基本情報

まずは、基本情報です。
施設名:筥湯
住所:〒410-2416静岡県伊豆市修善寺924-1
電話:0558-72-5282
営業時間:12:00~21:00(受付終了20:30)
定休日:無休
湯船の種類:内風呂
無料設備:ドライヤー
有料設備:タオル、石鹸、シャンプー&リンス
登山者向設備:大きなロッカー✖️、ザック置き場✖️、大きな靴入れ○、靴洗い場✖️
宿泊施設:✖️
駐車場:✖️(近くに有料駐車場あり)
客層:単独、グループ、ファミリー
※最新情報、臨時休業については公式HPをご確認ください。
泉質情報
そして、一番知りたい泉質情報です。
源泉名:混合泉(採取地:伊豆市修善寺1146-2第一貯湯槽)
泉質:アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性高温泉)
水素イオン濃度(pH):8.7
湧出量(リットル/分):-
泉温(℃):62.1
飲用:✖️
泉質別適応症:-
※「単純温泉」には含有成分による適応症は期待できませんが、すべての温泉に期待できる一般的適応症として、以下の項目の改善には期待できます。
神経痛、筋肉痛、関節痛、五十肩、運動麻痺、関節のこわばり、うちみ、くじき、慢性消化器病、痔疾、冷え性、病後回 復期、疲労回復、健康増進。
泉質の特徴
修善寺温泉は、数ヶ所の温泉から揚湯して、旅館や共同浴場等に配湯しているようです。
このため、厳選名が「混合泉」となっているのはそのためでしょう。
また、泉質は「アルカリ性単純温泉」で、含まれている成分が一定値に達しておらず、特定の適応症はもっていないようです。
実際に、「筥湯」も無為無臭で普通の銭湯で入るお湯と変わらない感じでした。
ただし、水素イオン濃度は、8.7とアルカリ性に振れていて肌をツルツル、すべすべにする効果が期待できます。
これらから、まるっと以下のような特徴を持つ温泉とみることができます。
「筥湯」の特徴
- 美肌の湯
各成分の主な効果
- 規定値に達する成分は含まれていないため、特別な効果は無し
湯船毎の特徴
「筥湯」のお風呂は、内湯が一つだけのシンプルな作りなので、内湯のみの解説になります。
少々手狭な脱衣所から浴室に入ると、天井の高い浴室の真ん中に、檜造りの湯船が一つだけあり、その奥に3つの洗い場が配置されている構成になっています。
湯船の大きさは10名が入れるくらいの大きさがありますが、各々足を伸ばして入ると5名が限界といった感じになります。
コロナ禍全盛期は、冬場の夜間でも窓全開で、お湯に浸かっていても寒くて震えてしまう状況でしたが、現在は必要最低限の窓だけ開放しているので、それほど冷えこむ状況では無くなりました。
また、以前は源泉掛け流しと記事には記載してしまいましたが、これは誤りでした。
湯船の底から加熱循環させた湯を吹き出させる循環湯が正解だったようです。
そうは言っても、檜造りの大風呂にゆったり入ることで、得られるリラックス効果はバカになりません。
近くに立ち寄った際には、寄り道していったほうが何かとお得ですよ。
関連リンク
伊豆市産業振興協議会が運営するHP、修善寺温泉が運営するHPそれぞれに、お風呂に関する情報がありますので、それぞれご確認ください。
料金
続いて、料金表です。
入浴料は、平日も祝祭日も変わらず同じ価格です。
また、提携している旅館に宿泊すると、割引で入浴券を購入できるサービスもあるようです。
コインロッカーなどが無いので、貴重品の扱いには注意が必要ですが、風呂場から脱衣所が丸見えなので、心配だったら脱衣所近くで確認しながら入浴すると良いでしょう。
大人:
入浴料350円
子供(3歳から小学6年生まで):
入浴料150円
有料設備:貸タオル100円、石鹸50円、シャンプー&リンス50円
※この料金表は2022/11/24時点のものとなります。最新情報は公式HPや直接お電話にてご確認ください。
お得クーポン(なし)
お得なクーポン情報は見つけることできませんでした。
ご存じの方いらっしゃいましたら、わたしも使いたいので、是非、情報提供お願いします。
アクセス方法
「筥湯」へのアクセス方法です。
最寄の駅やバス停から公共交通機関を使ったアクセス方法、クルマでのアクセス方法の順に説明します。
最寄バス停からのアクセス方法
「筥湯」の最寄バス停は「修善寺温泉停留所」となります。
このバス停へは伊豆箱根鉄道「修善寺駅」から次の路線バスに乗ることで向かうことができます。
- 伊豆箱根バス・修善寺温泉行き
- 東海バス・戸田行き
- 東海バス・湯船口行き
いずれの路線も「修善寺温泉停留所」となるので覚えやすいですが、停車する位置が別々になるので、風景だけで判断せずに、車内アナウンスをしっかり聞いて下車するようご注意ください。
アクセス方法

修善寺温泉停留所からのアクセスマップ
関連リンク
伊豆箱根バス、東海バスの公式HPを載せておきます。時刻、運賃の確認にご活用ください。
最寄駅からのアクセス方法
最寄駅「修善寺駅」からの徒歩ルートも念の為に載せておきます。
「修善寺温泉」行きのバスは19時台まで潤沢に発着しているので、長湯して乗り過ごすといったことはないだろうと思いますが、万が一、やらかしてしまった場合は参考に歩いてお戻りください。
アクセス方法

修善寺駅からのアクセスマップ
関連リンク
「駅探」のURLを載せておきます。時刻や運賃の確認にご活用ください。
クルマを使ったアクセス方法
「筥湯」へクルマでアクセスする場合、最寄インターチェンジは東名高速道路「沼津IC(インターチェンジ)」となります。
「沼津IC」を降りた後、一般道を40分ほど進むと目的となります。
アクセス方法

沼津ICからのアクセスマップ
関連リンク
最寄の交通状況は次のURLを参考にして下さい。

「筥湯」を利用してよかった点3つ

「筥湯」がどんな施設なのか大体わかったところで、実際に利用してみてよかったなと感じた点3つを紹介します。
- 入浴料がとってもリーズナブル
- 施設の内装、外装ともに綺麗で清潔
- 湯上がり後に無料の展望台に登れる
入浴料がとってもリーズナブル
「筥湯」を利用してよかった点の一つ目は「入浴料がとってもリーズナブル」という点です。
土地柄的に、この価格が妥当なのかもしれませんが、都内在住だと500円以下の値段で温泉に入れるのは激安な感覚です。
沸かし湯の銭湯だったらわからなくは無いですが、源泉掛け流しの温泉ですからね。
とても贅沢に感じます。
湯船が一つだけなのは正直物足りない気もしますが、じっくり半身浴するのには良いお風呂だと思います。
施設の内装、外装ともに綺麗で清潔
「筥湯」を利用してよかった点の二つ目は「施設の内装、外装ともに綺麗で清潔」という点です。
この施設は平成12年(2000)オープンということで20年以上営業している建物になります。
その割には、外観も綺麗だし、それに輪をかけて内観が綺麗です。
掃除も行き届いていて、埃や泥が気になるといったシーンを見たことが無いくらいお掃除が行き届いていたのは、温泉施設として当然なのかもしれませんが、非常に好感を持てました。
湯上がり後に無料の展望台に登れる
「筥湯」を利用してよかった点の三つ目は「湯上がり後に無料の展望台に登れる」という点です。
併設されている無料の展望台「仰空楼(ぎょうくうろう)」は、3階建のビルと同じくらいの高さがあるので、温泉街を見下ろしつつ気持ちの良い風に当たることもできます。
私が登ったことがあるタイミングは日が暮れてからだったので、稜線上の山々は影しか眺めることができませんでしたが、日中であればそういった山々の様子も眺めることができるかもしれません。
山好き、高いところ好きには、なかなか楽しめる施設かなと思います。
ギャラリー







「泡の湯」を利用してイマイチだった点3つ

続いて「泡の湯」を実際に利用してみてイマイチだったなと感じた点3つを紹介します。
- 常時混雑している
- 洗い場が3つしかなく待たされることが多い
- 人の出入りが早くて落ち着かない
常時混雑している
「筥湯」を利用してイマイチだった点の一つ目は「常時混雑している」という点です。
安くて、交通の便も良いとなると、人気が出てしまうのは致し方ありませんが、浴室も脱衣所も大して広く無いため、常時混雑しており、その点は結構難儀に感じました。
お風呂場で全裸になって気持ちも解放されている方が多いようで、一部大きな声でバカ笑いしているグループなんかもいらっしゃって、酔っ払って正気を失ってるのではと勘繰ってしまうシーンにも何度か出会したことがありました。
こればかりは運でしか無いので、日頃から良い行いをしておこうかと思います。
洗い場が3つしかなく待たされることが多い
「筥湯」を利用してイマイチだった点の二つ目は「洗い場が3つしかなく待たされることが多い」という点です。
これもなかなかに困ってしまう点なのですが、洗い場が3つしか無いんです。
このため、空いているタイミングを見計らって浴室に向かわないと、体を洗うのに待たされてしまって、その間、お風呂にも入れずに震えながら隅で待たされる羽目になるのがしんどい点でした。
気にせずに湯船に入ってしまえばいいだろうという意見もあるかもしれませんが、わたし的には、ちゃんと石鹸で体を洗って、山行でついた汚れを流してからじゃないと湯船に入りたくない性分なので、タイミング悪いと待つしかありません。
洗い場の増設は、大改造になってしまうだろうから、今後増えることは無いんだろうなと感じつつも、淡い期待はなくさずに、今後もお風呂に入りこさせてもらおうとは思っています。
人の出入りが早くて落ち着かない
「筥湯」を利用してイマイチだった点の三つ目は「人の出入りが早くて落ち着かない」という点です。
この施設は温泉というよりも銭湯というイメージだからなのか、サッと入って、サッと出ていく人が多くて、のんびり浸かっているのに罪悪感を感じてしまう点が、ちょっとツラいなと感じました。
そんなこと気にする小心者なのが悪いと言われればそれまでなのですが、お隣に入る人が入れ替わり、立ち替わりになっていると、やっぱり気になってしまいます。
もし、あなたがわたしと同じタイプだったら、この点ちょっと気になってしまうかもしれません。
「筥湯」とセットで楽しめる山

最後に、この施設とセットで楽しめる山を紹介します。
- 金冠山
- 達磨山
- 天城山
金冠山

「筥湯」とセットで楽しめる山の一座目は「金冠山(きんかんざん)」です。
修善寺と戸田港の中間地点、戸田峠から徒歩20分ほどで登れる山ですが、南方面を除いた三方への展望に優れていて、特に富士山方面が秀逸です。
お手軽に登れるのに、素晴らしい絶景を楽しめる、とてもコスパの高い山ですが、戸田峠から「修善寺温泉停留所」まで路線バス一本で降りてくることができるので、下山後に途中下車して、汗を流してから家に帰るといったプランを組み立てることができます。
ちょっと歩く距離が短すぎるので、歩き足りなくなる恐れがありますが、そんな時は、お風呂上がりに温泉街をお散歩すれば、満足度も満たせることでしょう。
特に「竹林の小径」はカップル向けに超おすすめの散策路になっていたので、相方がいらっしゃるようでしたら、是非、一度お試しくださいね。
アクセス方法

修善寺温泉停留所からのアクセスマップ
達磨山

「筥湯」とセットで楽しめる山の二座目は「達磨岳(だるまやま)」です。
先に紹介した「金冠山」と同じく、戸田峠が起点となる山です。
こちらは、さすがに20分というわけにはいきませんが、行って帰ってきて3時間程度と十分お手軽な山になっています。
山頂からの展望にも優れていて、360度全方位に素晴らしい眺めを楽しむことができます。
気を付けるべき点としては、海から噴き上がってくる風をまともに食らうので、長時間の停滞には向かない点でしょうか。
そんな場合は、山頂での滞在を適当なところで切り上げてしまって、お隣の「金冠山」まで縦走してから麓へ降りてくるというプランもおすすめです。ご検討くださいね。
アクセス方法

修善寺温泉停留所からのアクセスマップ
天城山

「筥湯」とセットで楽しめる山の三座目は「天城山(あまぎやま)」です。
天城山は、一つの山の名前ではなく、複数あるピークの総称、山地名といった意味合いのものになります。
メジャーな縦走ルートとして、天城縦走登山口側から入山して八丁池を経由、天城峠に下山するというルートがありますが、「天城峠停留所」から修善寺行きの路線バスに乗ることで「修善寺温泉入口停留所」まで乗り継ぎ無しに向かうことができます。
ここから20分ほど歩けば、修善寺温泉街まで行けるので、天城山縦走後に「筥湯」に寄り道して汗を流すといったプランが有効です。
少々健脚向けなプランとなりますが、一度は挑戦してみてくださいね。
アクセス方法

修善寺温泉入口停留所からのアクセスマップ
まとめ
- 安くお手軽に温泉を楽しみたい人
- 綺麗な施設でお風呂に入りたい人
- お風呂後に展望台で良い眺めを楽しみたい人
- li>混雑が苦手な人
- 待たされるのが嫌な人
- のんびりお風呂に入りたい人
- 金冠山
- 達磨山
- 天城山
伊豆半島北部の修善寺温泉街にある日帰り温泉施設「筥湯」の紹介でした。
伊豆には良質な温泉街が多くありますが、観光地であるためにお高めな価格設定になっているところが多いです。
温泉をメインに宿泊しつつのんびりと浸かるというのであればそれでも構いませんが、山行の帰りにフラッと立ち寄る程度となると、少々割高感を感じてしまうのは否めません。
しかし、よくよく探してみれば今回ご紹介した「筥湯」のように、綺麗な施設で、しかも格安といった入浴施設も見つけることができます。
わたしのサイトでも、いい感じの温泉施設を見つけたら積極的に掲載していきますので、是非、情報源の一つとして活用いただいて、ご自身の好みに合った温泉を探してみてくださいね。
それでは、ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
コメント