パタゴニアのキャプリーン・サーマルウェイトを冬山登山に利用した感想をまとめます

パタゴニアの定番ベースレイヤーシリーズでキャプリーン・エアに次いで保温性の高い「キャプリーン・サーマルウェイト」

裏面の凹凸が汗抜けをよくして、汗冷えを抑えてくれる優れものとSNSやアウトドア関連サイトで高評価のようです。

パタゴニア好きのわたしも2年ほど前に購入して真冬の山行で利用してますが、使っていく中で、満足に感じる点やイマイチに感じる点が色々と出てきましたので、今回はそれらをまとめてご紹介していきます。

巷の噂で購入欲をそそられているあなたにとって、とても参考になる情報かと思います。

是非、最後までお読みください。

この記事を読んでわかること
  • キャプリーン・サーマルウェイトの満足できる点がわかる
    キャプリーン・サーマルウェイトのイマイチな点がわかる
目次

キャプリーン・サーマルウェイトの基本情報

まずは、キャプリーン・サーマルウェイトの基本情報についてです。

キャプリーン・サーマルウェイトの基本情報

サイズ:XS/S/M/L/XL/XXLの6種

フィット感:スリム

カラー:シーズン毎に入れ替え

素材: ポーラテック・パワー・グリッド

タイプ:クルー、ジップネックの2種類を用意

サイズ

キャプリーン・サーマルウェイトのサイズは6種です。

パタゴニアのウェアを選ぶときには常識となってきてますが、パタゴニアは米国カリフォルニアにあるブランドですので、基本的に米国人向けに調整されています。

日本人からすると一回り大きいサイズ感になりますので、普段着用しているサイズよりも一回り小さいものを選ぶと良い感じに収まります。

わたしの場合を例にとると、身長168cm、体重48kg、お腹まわり普通な体格でSサイズを選んでいます。

このサイズだと、身体とウェアとの間に少し余裕ができるので、山行のときに身体の動きが阻害されずに重宝しています。

なお、パタゴニア公式サイトでは、自身のパーソナルデータを入力することで適切なサイズを計算してくれるサービスが実装されています。直接店舗で試着できない時には参考にしてみてください。

フィット感

パタゴニアのでは、ウェアに対して以下の4つのフィット感で説明しています。

  • ぴったりフィット
  • スリムフィット
  • レギュラーフィット
  • リラックスフィット

この中で、キャプリーン・サーマルウェイトは、スリムフィットに相当します。

実際に山行に使ってみた感じだと、少しゆったり目のサイズ感だったからかピッタリ体にフィットする感じではなく、ふんわり包み込んでくれるような着心地で悪くありませんでした。

カラー

カラーバリエーションについては、シーズンごとに異なります。

これはパタゴニア製品全般に言えることになりますが、新作シーズンに入荷された以降は、製品が売り切れても補充はされないようです。

このため、お目当てのカラーが売り切れてしまうと、次回入荷まで購入することができなくなります。

しかも、黒、白、グレーといった定番カラー以外は、シーズンごとに入れ替わります。

最悪の場合、何年もお気に入りのカラーが補充されるまで待たされるなんてことも起こりえます。

実際にわたしも、赤系統のサーマルウェイトが出てくるのを待っている状況です。

もし、気に入ったカラーが公式サイトやショップに並んでいるようだったら、在庫に注意して買い逃してしまわないようにご注意下さい。

素材

キャプリーン・サーマルウェイトの素材は、パタゴニアの名作フリースRシリーズと同じくポーラテック・パワー・グリッドを使用しています。

この素材は、フリース素材としては定番のもので、裏面にある凹凸が高い通気性を保ちつつ、暖かさも確保するという、相反する機能をバランスよく提供してくれているなんとも不思議な素材です。

これをベースレイヤーにも採用して、高い通気性、保温性を持ったウェアに仕上げようというのが、このサーマルウェアになっています。

実際に、山行で使ったときは、稜線では風がびゅんびゅん通過して肌寒いのに、林間の穏やかな道に入った途端に、暑すぎて背中に汗がしっとり滲むというような不思議な感覚を味わいました。

寧ろ、2,000m未満の低山には暑すぎる感じです。

そして、この素材ですが化繊100%なのに汗臭さが残りません。

わたしの場合、下山後は温泉で汗を流してから帰ることが多いので、毎度毎度、更衣室で己のニオイチェックをしていますが、「うっ」となる匂いに苛まれたことは、ここ10年一度もありません。

防臭の面でも、パタゴニア製品は優秀ですね。

タイプ

キャプリーン・サーマルウェイトには、丸首タイプの「クルー」、ジッパーで開閉できる「ジップネック」の2タイプが用意されています。

前者「クルー」タイプは、首元がとても楽で上からさまざまなウェアを重ね着するときのベースレイヤーとしての利用に有利です。

後者「ジップネック」タイプは、首元に襟足が付いているので「クルー」と比べてしまうと重ね着するのに多少使いづらさを感じますが、その分、首元まで保温してくれるというメリットがあります。また、暑すぎるときにはジッパーの開閉で温度調節も可能なので、これ一着での守備範囲は「クルー」よりも広いといえます。

このため、どちらのタイプが良いか決めかねるようだったらジップネックを選んでおくとさまざまなシーンに対応できて重宝することでしょう。

ギャラリー

ここでは、わたしが購入した「キャプリーン・サーマルウェイト・ジップネック」についての映像を掲載していきます。

正面からはこんな感じです。
背面はこんな感じです。引っ掛かりになるようなものが無く、レイヤリングはしやすい印象です。
正面の胸元から肩に掛けてです。ザックのショルダーに干渉しないよう縫い目をズラしているのは、他のキャプリーンと同様でした。
胸元のジッパーを開放した状態です。みぞおち辺りまで広く開放できます。
大嫌いなサムホールです。ほんと要りません。
裏返しにした図です。このブロック型の凹凸が肝なんだとか。
裾にあるロゴです。控えめで好印象ですね。

キャプリーン・ミッドウェイトを使ってみて満足した点

キャプリーン・サーマルウェイトの基本情報を抑えたところで、実際に冬山に着ていったときに感じた満足した点3つを挙げていきます。

キャプリーン・サーマルウェイトを使ってみて満足した3つの点
  • 汗抜けが良い
  • 重ね着しやすい
  • 控えめなロゴ

汗抜けが良い

キャプリーン・サーマルウェイトの満足した点の一つ目は「汗抜けが良い」です。

登山は、歩くだけのイメージがあるかもしれませんが、かなりハードな活動です。

気温が氷点下になっていても、急坂のアップダウンを繰り返すと直ぐに汗が吹き出してきてザックと背中の間がしっとり濡れてしまうことは日常茶飯事です。

このため、通気性が良く汗抜けしてくれるウェアが重宝されます。

その点では、このサーマルウェイトは薄い素材で風通しがとてもよく、例え背中が汗濡れしたとしても、比較的短期間に乾いてくれるので助かります。

重ね着しやすい

キャプリーン・サーマルウェイトの満足した点の二つ目は「重ね着しやすい」です。

サーマルウェイトの表面は、滑りが良く、裏面が起毛しているフリースを合わせても、袖通しがスムーズです。

山では、移動、停滞を繰り返すので、重ね着するシーンが多少なりにも出てきます。

その都度、脱着に手間取る状況は、身体を冷やす原因になります。

加えて、せっかちなわたしにとっては

「さあ、出発しよう」

と思ったタイミングに、ウェアの脱着に手間取ってタイムロスしてしまうのは、結構ストレスになります。

サーマルウェイトは、この点がスムーズなのでなかなかに重宝しています。

控えめなロゴ

キャプリーン・サーマルウェイトの満足した点の三つ目は「控えめなロゴ」です。

パタゴニアのキャプリーンシリーズの中にも、胸元一杯にブランドロゴをプリントしたTシャツが出ています。

確かに、パタゴニアのロゴはカッコ良いものではありますが、あまり自己主張の強いロゴが入っているウェアは、わたし的にはくどい感じがしてあまり好きではありません。

その点、サーマルウェイトは裾に控えめにログが入っているだけなので好印象です。

以前のバージョンでは、胸元に小さくプリントしてあるものもありましたが、ザックのショルダーに擦られて、そのうち霞んでしまうのが悩みどころでしたが、この場所なら干渉するもの少ないので大丈夫そうです。

キャプリーンサーマルウェイトを使ってみてイマイチだった点

今度は、 キャプリーンサーマルウェイトを使ってみたなかでイマイチと感じた点2つを挙げていきます。

キャプリーンサーマルウェイトを使ってみてイマイチだった2つの点
  • サムループが邪魔すぎる
  • ゴワつく

サムループが邪魔すぎる

キャプリーンサーマルウェイトのイマイチだった点の一つ目は「サムループが邪魔すぎる」です。

これは、同じキャプリーンベースレイヤーシリーズの「キャプリーン・ミッドウェイト」にも付いている機能なのですが、サムループに親指を通しておけば手の甲が温かいとか、袖から風が入ってこなくなるので保温性が上がるとか、そんな主張を目にするのですが、わたし的に全く意味不明です。

まず、手の甲が寒いというなら手袋すれば済みます。寧ろ手袋したほうが、怪我の防止にもなって良いと思うのです。素手の状態で、手の甲だけを温めるこの方法に何らメリットを感じません。

そして、袖から風が入ってこないから保温性があがるとかいうのもいまいちピンときません。

そもそも、サーマルウェイトの素材は「ポーラテック・パワー・グリッド」です。

この素材の特徴は、「裏面の凹凸で通気性を保ちつつ保温性も確保する」なので、袖口だけ防風しても全体の通気性が高いので、全然意味ないと思うんです。

加えて、このサムループ脱着するときに指にかかるときがたまにあって、わたし的に結構ストレスになってます。

いや、ほんとに邪魔なので、次作からは取り除いてくれることを説に願います。

ゴワつく

キャプリーン・サーマルウェイトのイマイチだった点の二つ目は「ゴワつく」です。

サーマルウェイトの素材「ポーラテック・パワー・グリッド」はフリース素材としてみたら、とても薄くて柔らかい素材です。

ですが、ベースレイヤーの素材としてみたらやはりゴワつきます。

同じベースレイヤーシリーズの「キャプリーン・ミッドウェイト」の素材であるリサイクル・ポリエステルが、非常に柔らかいので、更に強く感じてしまいます。

やはりフリース素材は、肌に直に触れるベースレイヤーとしてではなく、ミドルレイヤーとして保温性を確保するために使うのが良さそうに感じてしまいました。

まとめ

キャプリーン・サーマルウェイトを使ってみて満足した3つの点
  • 汗抜けが良い
  • 重ね着しやすい
  • 控えめなロゴ
キャプリーン・サーマルウェイトを使ってみて満足した3つの点
  • 汗抜けが良い
  • 重ね着しやすい
  • 控えめなロゴ
キャプリーンサーマルウェイトを使ってみてイマイチだった2つの点
  • サムループが邪魔すぎる
  • ゴワつく

低山冬山で「キャプリーン・サーマルウェイト」を使ってみて感じた様々な点をご紹介してきました。

ベースレイヤーにフリース素材を持ってきて保温性をさらに確保するという試みは、非常に挑戦的で好意的なのですが、スペックオーバーで寧ろ使い回ししずらくなっているような感じを受けます。

特に関東圏の2,000m未満の低山では、冬場が寒いとはいえ、下がっても氷点下一桁が良いところなので、行動中に着用するにはちょっと暑すぎます。

関東圏の低山であれば、もう一つのベースレイヤー「キャプリーン・ミッドウェイト」にソフトシェル「フーディニ・ジャケット」を合わせる運用のほうが使い回ししやすい感触です。

    実際に、わたしがサーマルウェイトを使うシーンは、3,000m級の雪山もしくは、下山後の着替えとしてつかっていて、低山の行動着としては使っていない状況というのが正直なところです。

    もし、あなたがサーマルウェイトに興味があり購入を検討しているようでしたら、将来の冬季の3,000m級の雪山にもチャレンジしたいかどうかという視点でも考えたほうが、お財布に優しい結果になるかと思います。頭の片隅に入れておいて貰えたら幸いです。

    ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

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