パタゴニアのキャプリーンミッドウェイトを冬山登山に利用した感想をまとめます

服装

パタゴニアの定番ベースレイヤーシリーズの中でも、秋冬に使うことをターゲットにした長袖Tシャツに「キャプリーン・ミッドウェイト」があります。

レイヤリングに適したスルッとした表面に、汗冷えしづらい裏面の加工など、古くからあるアウトドアブランドとして検討を重ねたであろう数々の機能には安心感がありますが、公式サイトなどで自画自賛している通りに機能してくれるのかは、非常に気になるところですよね。

しかし、標準価格8,000円を超える強気の価格設定は、気軽に購入することを許さない厳しさがあります。

そこで、パタゴニアのキャプリーンシリーズが1から4までのナンバーで示されていた時代から愛用しているわたしが、2年間利用してきているキャプリーンミッドウェイトについての満足度の高い点、イマイチな点をお伝えしていきます。

冬場の登山に来ていくウェアにキャプリーンミッドウェイトを考えているが、値段的に躊躇してしまっているあなたには、とても参考になる内容になっていると思います。

是非、最後までお読みください。

この記事を読んでわかること
  • キャプリーンミッドウェイトの満足できる点がわかる
  • キャプリーンミッドウェイトのイマイチな点がわかる

キャプリーンミッドウェイトの基本情報

まずは、キャプリーンミッドウェイトの基本情報についてです。

キャプリーンミッドウェイトの基本情報

サイズ:XS/S/M/L/XL/XXLの6種

フィット感:スリム

カラー:シーズン毎に入れ替え

素材: リサイクル・ポリエステル100%

タイプ:クルー、ジップネックの2種類を用意

サイズ

キャプリーンミッドウェイトのサイズは6種です。

パタゴニアのウェアは、海外の方を対象としています。

このためか、わたしのような日本人からすると全体的に一回り大きなサイズ感で、袖の長さが数cm長く感じる形をしています。

わたしの体格を例すると、身長168cm、体重48kg、お腹まわり普通な体格の場合、Sサイズで少し余裕のあるサイズ感でした。

山行に使った感じだと、大きすぎず、小さすぎず、体の動きが阻害されるようなことはありませんでした。

また、パタゴニア公式サイトでは、自身のパーソナルデータを入力することで適切なサイズを計算してくれるサービスが実装されています。直接店舗で試着できない時には、このようなサービスを利用するのも良いでしょう。

フィット感

パタゴニアのでは、ウェアに対して以下の4つのフィット感で説明しています。

  • ぴったりフィット
  • スリムフィット
  • レギュラーフィット
  • リラックスフィット

この中で、キャプリーンミッドウェイトは、スリムフィットに相当します。

実際に山行に使ってみた感じだと、少しゆったり目のサイズ感だったからかピッタリ体にフィットする感じではなく、ふんわり包み込んでくれるような着心地で悪くありませんでした。

カラー

キャプリーンミッドウェイトのカラーはシーズンごとに異なります。

そして、人気のカラーほどすぐに売り切れてしまいます。

売り切れたカラーは、次の新作入荷まで増産されることはありません。

このため、お目当てのカラーが売り切れだったり、そもそもそのシーズン中は売り出されなかったりします。

もし、気に入ったカラーが公式サイトやショップに並んでいるようだったら、在庫に注意して買い逃してしまわないように狙い済ませておく必要があります。

ウェアは違いますが、過去にフーディニジャケットのオレンジ色が出るまで2年間待たされた経験があるので、この点特に強調しておきます。

素材

キャプリーンミッドウェイトの素材は、リサイクル・ポリエステル100%となっています。

リサイクル・ポリエステルとは、 ペットボトルなどのゴミをリサイクルして作ったポリエステル繊維のことを指しています。

ゴミが素材になっていますが、別段、異臭がしたり品質劣化が早かったりといった不具合は、2年間の利用期間の中で起こっていませんので、数年単位であれば気にする必要はないでしょう。

売りは化学繊維特有の速乾性の高さで、汗濡れ状態で着用し続けていても1時間もすればしっかり乾きます。

難点は 防臭性能とよく言われますが、正直に言うと、わたしは着用中や着用直後に異臭を感じたことはありません。

着用時期が11月を過ぎてからということが多いので、それほど汗をかかなくて済んでいるのも要因の一つなんだろうとは思いますが、山行後の入浴施設で毎回のようにニオイチェックしてましたが、顔をそむけたくなるような異臭を放つシーンに出くわすことは皆無でした。

タイプ

キャプリーンミッドウェイトには、首元の形の違う2つのタイプが用意されています。

一つ目はキャプリーンミッドウェイト・クルーで、首元がシンプルな丸首となっていて涼しさを感じるタイプになっています。

二つ目はキャプリーンミッドウェイト・ジップネックで、首元に襟がありジッパーで開閉ができます。最大で胸元まで大きく開けることができるので、温度調節にも優れています。

この二つのタイプ、価格差が1,000円近くあるので悩みどころですが、割高でもジップネックを選んでおいた方が、利用シーンが広く重宝します。

さらに、首元のジッパーがあると脱着する時にも便利なので、もしどちらのタイプを購入するか迷ってしまったらジップネックを選んでおくことをおすすめします。

ギャラリー

まずは正面からです。デカデカとロゴが入っているわけではない落ち着いた感じが好印象ですね。
続いて裏面です。余計なものは付いてないシンプルな構造です。
唯一の余計なものが、このサムループです。なんでこんなの付けたのでしょうね。
こちらは控え目で上品なブランドロゴ。
肩の縫い目はザックのショルダーに干渉しないようにズラしてあります。
ジッパーを開いた図です。実際にはもっと胸元までガッツリ広げられます。
裏返しにしてみた図です。ブロック型の凹凸が汗冷え緩和に一役も二役も買ってくれてます。
裏返した背面です。こちらも全体にブロック型の凹凸が入ってますね。

キャプリーンミッドウェイトを使ってみて満足した点

キャプリーン ミッドウェイトの基本情報を抑えたところで、実際に冬山に着ていったときに感じた満足した点3つを挙げていきます。

キャプリーンミッドウェイトを使ってみて満足した3つの点
  • 汗冷えを感じにくい
  • 柔らかい生地
  • 控えめなロゴ

汗冷えを感じにくい

キャプリーンミッドウェイトの満足した点の一つ目は「汗冷えを感じにくい」です。

例えば気温10度以下の山行でも、急登が続けば相応の汗をかきますし、ポリエステル素材100%といえども、汗で濡れたウェアが乾くにも時間がかかります。

旧型であるキャプリーン3では、汗が乾き切るまでの間は背中が冷たく感じたものですが、キャプリーンミッドウェイトにバージョンアップした後は、目に見えて冷たいと感じるタイミングが減りました。

もちろん、山行通して100%乾燥しっぱなしというわけではありませんが、ウェアがぴたりと背中に張り付いてしまうことが非常に減りました。

これは、裏面に作られたブロック型の溝のおかげで、凹んでいる部分が肌触れる面を減らして汗を逃す役割を担うことで実現しているようです。

2019年度版以降は、この裏面の凹凸がさらに進化して六角形の形状となり機能向上を果たしているようです。

残念ながら、わたしの好きな暖色系のカラーが売り切れてしまっているので入荷待ちしている状況ですが、無事に購入できたら、改めてレビューしてみたいと思います。

柔らかい生地

キャプリーンミッドウェイトの満足した点の二つ目は「柔らかい生地」です。

旧型のキャプリーン3も比較的柔らかい生地だったのですが、キャプリーンミッドウェイトも十分に柔らかく肌触りの良い着心地になっています。

シルクウェイトの異名を持つキャプリーンクールデイリーに比べてしまうと、着心地は二段ほど落ちますが、他社製の100%化学繊維のウェアに比べると着心地はとてもよく感じます。

腕捲りも容易にできるので、温度調整がし安さにもつながって、この点にはとても重宝しています。

控えめなロゴ

キャプリーンミッドウェイトの満足した点の三つ目は「控えめなロゴ」です。

これは、完全にわたしの嗜好にマッチしたからという理由なのですが、胸にデカデカとブランドロゴがプリントされたTシャツなどが売られている中、裾に控えめなロゴが付いているだけのシンプルデザインはとても好印象でした。

旧作のキャプリーン3でもロゴは控えめだったのですが、入っている場所が胸元だったため、場所的にザックのショルダーで擦られて、気が付くと消えてしまっていたという欠点がありました。

裾であればそのようなこともなく、長持ちしそうな点もとても良い感じです。

キャプリーンミッドウェイトを使ってみてイマイチだった点

今度は、 キャプリーンミッドウェイトを使ってみたなかでイマイチと感じた点2つを挙げていきます。

キャプリーンミッドウェイトを使ってみてイマイチだった2つの点
  • サムループが邪魔すぎる
  • 袖が緩い

サムループが邪魔すぎる

キャプリーンミッドウェイトのイマイチだった点の一つ目は「サムループが邪魔すぎる」です。

旧型のキャプリーンシリーズには全く採用されていなかったのに、どうして新型には採用されてしまったのか甚だ疑問であり、とても不満です。

まず、手の甲が寒い時にサムループに親指を通しておけば袖が被って暖かいというパタゴニアの主張が意味不明です。

手の甲が寒いなら手袋すれば良いだけですよね。

手袋をすることで、手の表面を防御することにもなりますし、滑り止めがついているタイプを使えば掴む時のグリップ力を増して安全性を高めてくれることにもなりますし、様々な恩恵を受けることができます。

この点だけ見ても、サムループの存在意義はわたし的にゼロです。

寧ろ、急いで着替えている最中に、誤ってループに指が入ってしまったときのイライラ感は半端ないので、存在意義としてはマイナスとしか考えられません。

どこかのキュレーションサイトで、フリースを上から羽織るときにサムループに指を通しておけば、袖が捲れないで重宝すると言ったニュアンスの主張をみたことがあったので、実際にやってみましたが、勢いよく袖を通すとゴムが伸び切って引っかかってしまうので、ゆっくりと袖を通す必要があり、ストレスが半端無かったです。

わたし的には、このゴムの輪っかは邪魔者でしかなく、次作からは撤廃してくれることを強く願っています。

袖が緩い

キャプリーンミッドウェイトのイマイチだった点の二つ目は「袖が緩い」です。

満足した点で示した通り、キャプリーンミッドウェイトは記事が柔らかく、袖捲りが容易ですので、暑く感じる時にスルッと腕捲りできて重宝しているのですが、袖が緩めに作られているので捲ってもすぐに袖が落ちてきてしまうシーンも多い点がイマイチに感じました。

まとめ

キャプリーンミッドウェイとを使ってみて満足した3つの点
  • 汗冷えを感じにくい
  • 柔らかい生地
  • 控えめなロゴ

キャプリーンミッドウェイトを使ってみてイマイチだった2つの点
  • サムループが邪魔すぎる
  • 袖が緩い

低山冬山におすすめなパタゴニアベースレイヤー「キャプリーン・ミッドウェイト」について説明してきました。

Tシャツ一枚に8,000円というのは、パタゴニアらしい高額設定に感じるかと思いますが、価格に見合った高い性能を持ったコストパフォーマンスの良いウェアです。

特に汗冷えを抑えてくれる点は、寒い時期の山では非常に重宝します。

大事に長く使うつもりで、是非、前向きにご検討くださいね。

ここまでお読みくださり、ありがとうございます。

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