パタゴニアのキャプリーンクールトレイルを夏山登山に利用した感想をまとめます

パタゴニアの名作ベースレイヤー「キャプリーンシリーズ」。

その中に1種類、コンセプトのよく分からないTシャツがあります。

その名も「キャプリーンクールトレイル」。

ネーミングからトレラン向きの軽量で動きやすい特徴があるのかと思いきや、重量も速乾性も同じシリーズの「キャプリーンクールライトウェイト」に敵いません。

それならば着心地はというと、これは「キャプリーンクールデイリー」に今一歩及びません。

そして、保温性では「キャプリーンクールメリノ」に軍配が上がってしまうという結果で、全てにおいて半人前、どんなコンセプトで作ったのかが全く読めません。

あなたも、同じ思いを抱いているのではないでしょうか。

そこで、今回の記事では、わたしが実際に夏山登山に利用したときに感じた、良かった点、イマイチだった点を述べていくことで、このTシャツの出来上がったコンセプトについて考察していこうと思います。

キャプリーンクールトレイルの基本情報

まずは、キャプリーンクールトレイルの基本情報についてです。

サイズ

キャプリーンクールトレイルのサイズは6種です。

このウェアもパタゴニアの他のウェアと同じく、海外の方を対象としています。このため、わたしたち日本人が着用するには一回り小さいサイズを選ぶといい塩梅になります。

例として、身長168cm、体重48kg、お腹まわり普通な場合だと、Sサイズでふんわり着れるサイズ感でした。

山行に使った感じだと、袖口や裾からも風が入ってくるサイズ感なのですが、不思議と寒すぎるといったことにはなりません。縫い目が細かいので風通しを抑えているのでしょう。

また、パタゴニア公式サイトでは、自身のパーソナルデータを入力することで適切なサイズを計算してくれるサービスが実装されていますので、気になる方は事前に確認しておくと良いでしょう。

フィット感

パタゴニアのでは、ウェアに対して以下の4つのフィット感で説明しています。

• ぴったりフィット
• スリムフィット
• レギュラーフィット
• リラックスフィット

この中で、キャプリーンクール トレイル は、レギュラーフィットに相当します。

少しふんわりとした余裕のある作りなのですが、伸縮性がほとんど無いので伸び伸びとした感覚はあまり無い印象でした。

カラー

キャプリーンクール トレイル のカラーは7色用意されています。そして、毎年購入できる色は入れ替わります。

春先に新色が投入されて1年継続で販売される形なので、秋から冬にかけて売り切れの色なんかも出てきます。

気に入った色が売り切れだった場合は、来年以降におあずけになってしまうので、気に入った色が入荷されたら、早めにゲットしてしまったほうがストレス無いです。

素材

キャプリーンクール トレイル の素材は、リサイクル・ポリエステル100%。

リサイクル・ポリエステルとは、ペットボトルを始めとしたゴミをリサイクルして作ったポリエステル繊維とのことです。パタゴニアは環境にも優しいんだということを主張しているんでしょう。

化学繊維の一つポリエステルは速乾性に優れているので、登山にも向いています。

寧ろ、化学繊維以外のウェアは汗冷えしてしまうので避けたほうが無難です。

用途

キャプリーンクールトレイル の公式HPに示されている用途は、ランニング、カジュアルウェア、ハイキングとなっていて、登山で使うことも推奨されています。

確かに、山で使う分には良いのかもしれませんが、どうも生地が薄いようで明るい色味だと中がスケスケになり、カジュアルとしては単体使用には向かないです。

街で使うときには、何かと着合わせて使うのがよいでしょう。

ギャラリー

キャプリーンクールトレイル を使ってみて満足した点

キャプリーンクールトレイル の基本情報を抑えたところで、実際に夏山に着ていったときに感じた満足した点3つを挙げていきます。

肌触りの良さ

キャプリーンクールトレイル の満足した点の一つ目は「肌触りの良さ」です。

化学繊維製品は、ゴワゴワとした肌触りの良くないウェアが大半ですが、キャプリーンクールトレイルは、綿に似た肌触りでストレスを感じません。

同じキャプリーンクールシリーズ「キャプリーンクールデイリー」はスルスルとした絹の滑らかさがありましたが、それとは違ったふんわり包み込んでくれるような優しい肌触りは、涼しい春先や秋口に向いているように感じました。

反面、猛暑には暑さを感じるので夏山に登るときには「キャプリーンクールデイリー」や「キャプリーンクールライトウェイト」の方が向いているなというのが実感です。

控えめなロゴ

キャプリーンクール トレイル の満足した点の二つ目は「控えめなロゴ」です。

裾に、申し訳ない程度に縫い付けてあるだけのロゴが、個人的にはとても好印象です。

グラフィカルなTシャツも悪くないのですが、やっぱり若者用に感じてしまいます。

50歳を超えた身としては、無地でシンプルなデザインのほうが飽きずに長持ちすると考えているので、この点をプラス要因として挙げさせてもらいました。

キャプリーンクールトレイル を使ってみてイマイチだった点

今度は、 キャプリーンクールトレイルを使ってみたなかでイマイチと感じた点3つを挙げていきます。

汗シミがヒドい

キャプリーンクールトレイルのイマイチだった点の一つ目は「汗ジミがヒドい」です。

使った色味にもよるのでしょうが、かなり汗シミが目立つ作りです。

同じキャプリーンクールシリーズ「キャプリーンクールデイリー」や「キャプリーンクールライトウェイト」では、うっすら滲んでくる汗ぐらいでは目立つことが無かった汗シミが、「キャプリーンクールトレイル」ではしっかりと斑模様に残ってしまいます。

恐らく、汗を吸収して保温に使うためなんだろうと思いますが、ちょっと見栄えが悪い印象がありました。

言い方が悪いですが、汗臭そうに見えてしまって、わたし的には人通りの多い場所に着用していくのは辞めようと思ったレベルでした。

毛玉になりやすい

キャプリーンクールライトウェイトのイマイチだった点の二つ目は「毛玉になりやすい」です。

特にザックと接触する背面に顕著でした。

初回だけがヒドいのかなと思い、2度、3度と山行に着用していきましたが、メッシュタイプの背面のザックだと擦れが激しいのか、下山後洗濯した後に確認すると、細かい毛玉がポツポツと付いている感じになっていました。

そのうち慣らされて消えていくのかもしれません。

耐久性に不安を残しつつも、もう少し継続利用してみます。

シワになりやすい

キャプリーンクールライトウェイトのイマイチだった点の三つ目は「シワになりやすい」なところです。

ふんわりした肌触りを出すためには柔らかめな生地にする必要があるのでしょうが、旧作のキャプリーンでは洗濯後のアイロンがけなんてしたこともなかったので、かなり面倒臭く感じています。

洗濯ネットとかに入れて洗えば改善されるものでしょうか。

試してみて良さそうだったら、改善策として挙げてみますね。

まとめ

パタゴニアの キャプリーンクールトレイルの満足した点とイマイチだった点を挙げてみました。

諸々まとめてみると、「キャプリーンクールメリノ」みたいにチクチクしていなくて、「キャプリーンクールデイリー」や「キャプリーンクールライトウェイト」よりも涼しい時期にも使える保温性を確保したウェアということになりました。

正直に言ってしまうと、「デイリー」や「ライトウェイト」が寒く感じる時期なら「フーディニジャケット」を重ね着するようにコーディネートしたほうが汎用性が高くなるので、これら2着をすでに持っているなら「トレイル」は不要でしょう。

ただ、綿に似た優しい肌触りはとても良い感触なので、上記の2着を持っていない状況でしたら、購入を検討してみても良いかもしれません。

一度、店頭に出向いて肌触りを確認してから判断してみてくださいね。

また、キャプリーンクールTシャツ4種についての比較記事も書いてますので、気になる方は一緒に読んでいってくださいね。

ここまでお読みくださり、ありがとうございます。