山の上での食事計画、どうしてますか?
折角の野外メシですし、凝った料理でがっつり楽しむというのもアリかと思いますが、毎食それでは時間的にも重量的にも負担が掛かってしまいます。
食事や食材が原因で目的地に到達できなかったというのはできる限り避けたいですよね。
縦走長期登山の朝食なんかでは、パッと作ってサッと食べて可能な限り早立ちする必要も出てきます。
そんなときには、昔から登山向きの食材として定評のあるお餅という食材を組み入れることをおすすめします。
ここでは、お餅が登山向きの食材と言われる理由を説明した後、素早く作れて朝食向きなレシピについて紹介していきます。
- お餅が登山向きの食材だと言われる理由が解る
- 登山にオススメのお餅を使ったレシピが解る
お餅が登山向きな食材である3つの理由
まずは、お餅が登山向きな食材だと言われる様々な理由の中でも主な3つについて述べていきます。
- 含まれる成分が登山向き
- 携帯しやすさが登山向き
- 腹持ちの良さが登山向き
含まれる成分が登山向き
お餅が登山向きな食材である理由の1つ目は「含まれる成分が登山向き」である点です。
体を動かすための必須成分に糖質があります。これは、クルマでいうところのガソリンにあたる栄養素で、糖質が不足してくるとガス欠状態となり足が上がらなくなります。所謂、シャリバテ状態ということですね。
こうなってくると山行に大変な支障をきたしてしまう、登山のときには糖質を切らさないような食事計画を立てることが重要になってきます。
お餅は、この糖質を多く含んでいて切り餅一個分に当たる50gに対して24.8g。約半分が糖質になる計算です。
これは、ご飯にくらべると1.2~3倍の量となるので、同じ量のご飯を食べるよりも、効率的に糖質を採れる食材ということになります。
このように糖質を多く含んだお餅という食材は、長期間活動がメインとなる登山にとても向いていると言えます。
携帯しやすさが登山向き
お餅が登山向きな食材である理由の2つ目は「携帯しやすさが登山向き」である点です。
最近の切り餅は、個装されているものが多いので持っていく量の調整がとてもしやすい特徴があります。
また、個装の中に防腐剤を入れているものもあり、このようなものを選んで持っていけば、長期山行でも途中でカビる心配もありません。
また、前出しましたとおりご飯よりも糖質の割合が高いので、持っていく量を抑えることができ、担ぎ上げる重量が減らせます。
ザックに入れて担げる重量は、個人差はあるものの多くはありませんので、担ぎ上げる重量が減らせるお餅という食材は登山向きといって良いだろうと考えてます。
腹持ちの良さが登山向き
お餅が登山向きな食材である理由の3つ目は「腹持ちの良さが登山向き」である点です。
お餅は炭水化物です。炭水化物というのは、唾液と混ざることで糖質に変化し体を動かす燃料となります。
そして、お餅から摂取できる糖質は複合糖質と呼ばれるもので、ゆっくりと体に消化、吸収されるという特徴があります。
これは、とても腹持ちが良いことにあたります。そして腹持ちが良いということは、栄養補給の回数を抑えられるということになります。
登山では、遭難のリスクを軽減するために、明るいうちに行動を終えることが基本となります。
栄養補給のために休憩する機会を減らせれば、行動時間、行動距離を稼げることとなり、明るいうちに目的地に到着できることとなります。
このような点をみても、お餅は登山向きの食材といえるのではないでしょうか。
お餅を使った登山向けのお手軽ラクチンレシピ3選
ここまでお餅がどれだけ登山向きなのかについて主張を述べさせていただきました。
ここからは本題となるお餅を使ったお手軽ラクチンレシピ3つの紹介をしていきたいと思います。
いずれも、日頃わたしが山行のときに採用しているレシピです。作るのがほんとに楽ですし、材料も少なく嵩張りません。是非、参考にしていただければと思います。
- 餅チーズ
- 餅ピザ
- 餅茶漬け
餅チーズ
まず最初のレシピは、お酒のおつまみにも最適な餅チーズです。
材料は3つだけで、つくり方も焼くだけというとっても楽チンなレシピになります。
また、チーズとお餅の食べ合わせは骨を丈夫にしてくれるので栄養素という視点でみても理に叶う組み合わせかと思います。
味付けはチーズの塩気だけで十分だと思いますが、濃い味が好きなひとは醤油少々掛けても良いです。
材料
- 角切り餅:1個
- スライスチーズ:1枚
- 海苔:1枚
- (お好みで醤油少々)
つくり方
- お餅の表面が焦げ付かないように弱火で温めます。
- お餅が柔らかくなってきたらひっくり返して更に温めます。
- お餅が膨らんで中心までしっかりと火が通ったら、チーズと海苔で巻いて完成です。
餅ピザ
続いてのレシピは、餅ピザです。
これも、お酒のおつまみに良くでてきますが、餅チーズと同様に焼くだけのお手軽料理となります。
今回は乗っける食材を省略していますが、お好みでお肉やお魚、お野菜などをトッピングするのもよいかと思います。様々にアレンジできるので、意外な食べ合わせが見つかるかもしれませんね。
材料
- 角切り餅:1個
- とろけるチーズ:ひとつまみ
- トマトソース:小さじ1程度
つくり方
- お餅の表面が焦げ付かないように弱火で温めます。
- お餅が柔らかくなってきたらひっくり返して更に温めます。
- お餅が膨らんで中心までしっかりと火が通ったら、とろけるチーズをまぶして、上からトマトソースをかけます。
- チーズ良い感じに溶けたら完成です。
餅茶漬け
最後のレシピは、餅茶漬けです。
今回紹介する中では、一番シンプルな料理となります。
料理と言うのはおこがましいかもしれませんが、カップラーメンも料理の一つと考えて、これもアリということにします。
作り方はお湯を沸かしてお茶漬けの元とお餅を入れて沸騰させるだけです。
水分補給にもなるので、朝食に良くやってます。
注意事項としてはお茶漬けの元一袋はしょっぱすぎるので、1/3程度に押さえておくことでしょうか。
材料
- 角切り餅:1個
- お茶漬けの元:1/3袋
- 水:300cm
つくり方
- お水を沸かします。
- お餅とお茶漬けの元を入れて更に沸かします。
- お餅が柔らかくなったら完成です。
まとめ
- 含まれる成分が登山向き
- 携帯しやすさが登山向き
- 腹持ちの良さが登山向き
- 餅チーズ
- 餅ピザ
- 餅茶漬け
昔から山行のときに持っていく食材としてお餅は使われてきました。
そして、食べ方や作り方を工夫すれば、いくらでも軽く簡単にできますので、是非活用いただければと思います。
難点として、調理中二焦げ付きやすいということがありますが、回避する方法もあります。
興味があれば、次の記事もお読みいただければ幸いです。
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