今年も富士山開山まであと僅かとなりました。
今年こそは富士山登頂しようとか、何年も前に一度登ったけど改めて登り直してみようとか、そんなふうに考えているあなたに向けて、開山前のリハーサルに最適な山行ルートの紹介です。
富士山登頂に向けてのリハーサルなら、実際に八合目あたりまで登ってしまえば良いのですが、開山前は五合目より上は原則立ち入り禁止となっているので、なかなかそういう訳にもいかないですよね。
そこで、今回は富士山山中のルートから五合目付近までの比較的登りやすくて安全なルートを選んでみました。
実際に富士山の山域内を歩くルートばかりなので、自分の体調や装備の調子をリアルに確認できるので、より本番に近いリハーサルができるかと思います。
加えて、展望にも恵まれるルートなので、純粋な山遊びとしても楽しめるはずです。
是非、最後までお読みいただいて、富士山登頂に向けての最終調整に役立てていただければ幸いです。
富士山登頂に向けてのリハーサルに最適な山行ルート五選
それでは、富士山登頂に向けてのリハーサルに最適な山行ルートというのことで、初級2ルート、中級3ルート、合計5ルートを紹介してきます。
それぞれの難易度設定は次のイメージで付けてみました。
こちらも参考にしてみてください。
- 初級:お散歩感覚で散策しつつ、富士山山域の様子の確認、ギアの調整ができるルート
- 中級:ガチ登山を楽しみつつ、富士山山域の様子の確認、現在の体力やギアの調整ができるルート
- 富士スバルライン五合目から御中道を散策するルート(初級)
- 御殿場五合目から双子山に登るルート(初級)
- 須山浅間神社から小富士に登るルート(中級)
- 北口本宮浅間神社から富士スバルライン五合目に登るルート(中級)
- 水ヶ塚公園から宝永山に登るルート(中級)
富士スバルライン五合目から御中道を散策するルート(初級)
富士山登頂に向けてのリハーサルに最適な山行ルート一つ目は「富士スバルライン五合目から御中道を散策するルート」です。
富士スバルライン五合目は、12月から翌3月までの冬季期間以外であれば、富士山駅発の路線バスが運行されています。
このため、2時間あれば踏破できるお手軽な散策ルートとなっています。
ただし、お手軽と言っても標高は2,300mの高みを歩くことになりますので、しっかりと富士山山中の雰囲気を味わうこともできます。
加えて、スコリアという軽石状の火山石が降り積もったザレ場を歩くシーンもあり、富士山特有の歩きづらい山道歩きを体験することもできます。
正直、ここだけ登っていきなり登頂を目指すのは厳しいかなとは思います。
「富士山ってどんなところかな」という初心者レベルから楽しめるルートなので、初っ端にお散歩感覚でこのルートをお試しいただいて、以降に紹介するルートをもう一つ登ってみてから、本番に臨むといった使い方が良いでしょう。
基本情報
コース概要:富士急バス「富士スバルライン五合目停留所」〜御中道〜御庭〜奥庭〜富士急バス「御庭停留所」
難易度:体力☆、技術☆、危険☆
適期:冬季期間(12月〜4月)を除く3シーズン
トイレ:富士スバルライン五合目、御庭停留所
山小屋:御庭山荘
交通機関:
(往)富士急線「富士山駅」から富士急バスで、「富士スバルライン五合目停留所」へ
(復)「御庭停留所」から富士急バスで、富士急線「富士山駅」へ
ルートマップ
参考ルートマップです。
「Download file」リンクから、GPXファイルとしてダウンロード可能なのでご自由にご活用ください。
最高点の標高: 2380 m
最低点の標高: 2175 m
累積標高(上り): 834 m
累積標高(下り): -884 m
総所要時間: 01:57:00
注意区間
本ルート上での注意すべき区間は以下の通りです。
- 御中道全域
御中道全域
本ルート上の注意区間は「御中道全域」です。
常時危険な場所という訳でもなく、通過に技術を伴う場所でも無いですが、山頂への見晴らしが良い場所なので落石の危険があります。
特に御中道がというわけでは無く富士山全域の話になりますが、見晴らしの良い場所というのは、落石があった時の避難場所が少ない場所と言い換えることができます。
この御中道もルートのほとんどが360度の展望に恵まれた場所となっていますので、出来れば展望を楽しむと同時に、周囲の音や、風の強弱にも意識を向けて異常を感じたら、いつでも避難できるよう心構えをしておくと良いでしょう。
ギャラリー
展望ポイント
本ルート上での展望ポイントは以下となります。
- 御中道全域
- 寄生火山休憩所
- 奥庭展望台
御中道全域
本ルートでの展望ポイントの一つ目は「御中道全域」です。
一部、高山植物の生い茂る樹林帯に入る箇所もありますが、総じて、山頂方面にも山麓方面にも展望の広がる見晴らしの良い遊歩道です。
山頂方面を見上げると、遠目では分からなかった富士山表面のゴツゴツとした岩肌や、陽の光を反射してテカテカと光る溶岩流の跡、火山で焼けた赤茶けた山腹の様子などを確認することができます。
また、山頂がいくつかの峰からできていると言うことも把握できるはずです。
山麓方面に目を向けると、眼下に広がる広大な原生林の先に富士五湖と呼ばれる湖たちやその周囲に聳える山々を楽しむことができます。
更に、天候に恵まれれば南アルプスや八ヶ岳連峰の山々も見渡せる時もあります。
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寄生火山休憩所
本ルートでの展望ポイントの二つ目は「寄生火山休憩所」です。
ここからは、特に山頂に向けての眺望を楽しむことができます。
方向的にぎりぎりにはなりますが、剣ヶ峰や大沢崩れと言った険しさを感じる眺望を僅かながら確認することができます。
ベンチや東家があるので、ゆっくり休憩しながら富士山の荒々しい側面を眺めるには最適な場所となっています。
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奥庭展望台
本ルートでの展望ポイントの三つ目は「奥庭展望台」です。
富士山北西にある側火山連なり御庭・奥庭火口列に挟まれた場所にある展望台です。
北西方面の山麓に向けての展望に優れていて、本栖湖、田貫湖、朝霧高原などを確認することができるようです。
過去わたしが訪れた時は、午後遅い時間でガスが出てしまい、かろうじて天子山地が見える程度でした。
午前中のまだ空気が澄んでいる時間帯に来ると良いかもしれません。
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道中の様子
道中の様子については、過去にまとめた山行の記録から確認できます。
純粋に本ルートだけというものではないですが、後半に同じルートを辿っているので十分に参考になる記録です。次のリンクよりご確認ください。
御殿場五合目から双子山に登るルート(初級)
富士山登頂に向けてのリハーサルに最適な山行ルート二つ目は「御殿場五合目から双子山に登るルート」です。
こちらも12月から4月の間は、バスが運休しているので、それ以外の3シーズンが対象のルートとなります。
道中の全域が、スコリアいっぱいのザレ場となっていて、短い距離の割には結構な体力が必要になります。
富士山登頂ルートの中でも、御殿場ルートに挑戦しようと考えている場合、このザレ場続きのルートで体力や足回りの装備を確認してから本番に挑むと良いでしょう。
もちろん、純粋に双子山山頂に登って眺めを楽しむのもOKなので、機会あったら一度は訪れてみてくださいね。
基本情報
コース概要:富士急バス「御殿場五合目停留所」〜双子山(下塚)〜幕岩〜富士急バス「御殿場五合目停留所」
難易度:体力☆、技術☆、危険☆
適期:冬季期間(12月〜3月)を除く3シーズン
トイレ:御殿場五合目、大石茶屋
山小屋:大石茶屋
交通機関:
(往)JR御殿場線「御殿場駅」から富士急バスで、「御殿場五合目停留所」へ
(復)「御殿場五合目停留所」から富士急バスで、富士急線「富士山駅」へ
ルートマップ
参考ルートマップです。
「Download file」リンクから、GPXファイルとしてダウンロード可能なのでご自由にご活用ください。
最高点の標高: 1830 m
最低点の標高: 1436 m
累積標高(上り): 811 m
累積標高(下り): -811 m
総所要時間: 02:48:52
注意区間
本ルート上での注意すべき区間は、特にありません。
展望ポイント
本ルート上での展望ポイントは以下となります。
- 下塚山頂
下塚山頂
本ルートでの展望ポイントの一つ目は「下塚山頂」です。
ここからは、山頂方面に富士山山頂と宝永山山頂の眺め、山麓方面に御殿場の街並みと箱根の山々への眺めが楽しめます。
ちょっと高度が足りなくて山中湖までは見えませんが、それでも十分に気持ちの良い眺めを楽しむことができます。
山頂には、小さな鉄の鳥居が立っていますが、北を向いているので何かと合わせて撮影するのには難しい位置に立っているのがちょっと勿体無い感じでした。
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道中の様子
道中の様子については、過去にまとめた山行の記録から確認できます。
これらも純粋に本ルートだけというものではないですが、それぞれに双子山の様子含んでますので次のリンクよりご確認ください。
須山浅間神社から小富士に登るルート(中級)
富士山登頂に向けてのリハーサルに最適な山行ルート三つ目は「須山浅間神社から小富士に登るルート」です。
このルートは、先にご紹介した散策ルート達とは異なり、ガチな登山ルートになります。
過去、富士講道者達が歩いた須山口登山道と呼ばれる古い登山道を五合目の高さまで登り、周遊道を通って側火山「小富士」に至るルートとなります。
標準タイムで登り4時間40分と、なかなかの長丁場ですので、普段から定期的に身体を動かしていないと、少し厳しいルートかもしれません。
道中は、樹林帯を進むのであんまり展望は良くありませんが、小富士山頂からの眺めは秀逸なので、それを目標に歩くと良いでしょう。
類似している富士山登頂のルートは須走コース。途中の六合目あたりまで森林限界が続き、樹林帯を進むことになりますので、須走コースから登頂するときのリハーサルに登っておくと調子が解って良いかと思います。
基本情報
コース概要:富士急バス「須走浅間神社停留所」〜小富士遊歩道〜小富士〜小富士遊歩道〜富士急バス「須走浅間神社停留所」
難易度:体力☆☆、技術☆、危険☆
適期:冬季期間(12月〜4月)を除く3シーズン
トイレ:山荘菊屋、東富士山荘、須走浅間神社駐車場
山小屋:山荘菊屋、東富士山荘、
交通機関:
(往)JR御殿場線「御殿場駅」から富士急バスで、「須走浅間神社停留所」へ
(復)「須走浅間神社停留所」から富士急バスで、JR御殿場線「御殿場駅」へ
ルートマップ
最高点の標高: 1985 m
最低点の標高: 812 m
累積標高(上り): 1228 m
累積標高(下り): -1228 m
総所要時間: 09:02:00
注意区間
本ルート上での注意すべき区間は以下の通りです。
- 馬返しから小富士遊歩道に合流するまでの区間
馬返しから小富士遊歩道に合流するまでの区間
本ルート上の注意区間は「馬返しから小富士遊歩道に合流するまでの区間」です。
ここは、通過するだけなら体力さえあれば誰でも通過できる難易度なのですが、一部踏み跡が入り組んでいます。
このため、迷いやすいという意味で注意すべき区間として挙げました。
特に、グランドキャニオン入口と案内の出ている付近が不明瞭で、気が付くと通行禁止区間の内側に入っていたりするので注意が必要です。
なお、グランドキャニオンというのは小富士の麓から続く、雪崩に削られた谷間の一画を指す名称で、何層にも積み上がった火山灰でできた地層の様子が、アメリカのグランドキャニオンに似ているということで名付けられたようです。
現在は、自衛隊の演習場敷地内となってしまい立ち入り禁止区になっています。
迷い込むことが無いようにご注意ください。
ギャラリー
展望ポイント
本ルート上での展望ポイントは以下となります。
- 小富士山頂
小富士山頂
本ルート上のおすすめ展望ポイントは「小富士山頂」です。
「小富士」は側火山なので、周囲に木々が少なく360度の展望を楽しむことができます。
富士山山頂への眺望は勿論のこと、麓に目をやると、河口湖や山中湖周辺の山々の様子や、箱根や愛鷹の山々も眺めることができます。御殿場や三島といった市街地も楽しむことができ、天候によっては、伊豆半島の様子も垣間見ることができる位置となります。
難点としては、開け過ぎて強風、突風の直撃を受けるところでしょうか。
崖が無いので、滑落するような心配はありませんが、長時間冷たい風を浴び続けることで生じる低体温症にはくれぐれもご注意ください。
ギャラリー
道中の様子
道中の様子については、過去にまとめた山行の記録から確認できます。
往路、復路で、車道を使っていたりするので、全く同じルートではありませんが、雰囲気は掴めるかと思います。
また、吉田口からのロングルートを歩いた時の記録も載せておくので、バリエーションルートの一つとして参考になれば幸いです。
北口本宮浅間神社から富士スバルライン五合目に登るルート(中級)
富士山登頂に向けてのリハーサルに最適な山行ルート四つ目は「北口本宮浅間神社から富士スバルライン五合目に登るルート」です。
古くからの登山道ですが、今でもしっかりと整備されていて、歩きやすくて分かりやすい、とても安心できるルートになっています。
「富士山駅」から「馬返し」まで路線バスが通っているので、純粋に登山道を歩くのならばバスを使ってしまいましょう。
道中は、五合目にある「佐藤小屋」まで、樹林帯の道を登り一辺倒に登っていくことになりますが、勾配はそれほどきつくはなく、所々に視界が開けて下界を眺められるポイントもあるので、思った以上に楽しく登れると思います。
五合目までは、これぞ富士山といった雰囲気が無いので、普通に別の山を登っているのと大差無い感覚ですが、五合目に立つ「佐藤小屋」を通過したあたりから雰囲気が一辺倒します。
樹林帯を抜けることで下界への展望が開けてきます。
足元も普通の登山道から、火山石の降り積もった富士山らしいザレ場に変化しますので、この辺が富士山登頂本番に向けての調子合わせに使えるんじゃ無いかと思います。
体力と時間に余裕があれば、もときた道を戻るピストン登山とすれば、体力作りにもなりますし、バス代も節約できますが、標準タイムで10時間を超えるロングルートになりますので無理はせずにバスで下山することをおすすめします。
基本情報
コース概要:富士急線「富士山駅」〜北口本宮浅間神社〜馬返し〜佐藤小屋〜富士急バス「富士スバルライン五合目停留所」
難易度:体力☆☆、技術☆、危険☆
適期:冬季期間(12月〜3月)を除く3シーズン
トイレ:富士スバルライン五合目、馬返し、北口本宮浅間神社
山小屋:佐藤小屋
交通機関:
(往)富士急線「富士山駅」からスタート
(復)「富士スバルライン五合目停留所」から富士急バスで、富士急線「富士山駅」へ
ルートマップ
最高点の標高: 2318 m
最低点の標高: 806 m
累積標高(上り): 1542 m
累積標高(下り): -43 m
総所要時間: 07:27:00
注意区間
本ルート上での注意すべき区間は、特にありません。
展望ポイント
本ルート上での展望ポイントは以下となります。
- 佐藤小屋から富士スバルライン五合目までの区間
佐藤小屋から富士スバルライン五合目までの区間
本ルート上でのおすすめ展望ポイントは「佐藤小屋から富士スバルライン五合目までの区間」です。
前述しました通り、ここまで登ってこれれば樹林帯を抜けることができるので、下界を一望することができます。
こちら側からは、北側に見える河口湖、西湖、精進湖までの開放感ある広がりを楽しめます。
広大な樹海への眺めも気持ちよく、一面に広がる緑の絨毯が目に優しいです。
天気が良ければ北アルプスの山も見えるようなので、天気予報と睨めっこしつつ足を運んでみてください。
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道中の様子
道中の様子については、過去にまとめた山行の記録から確認できます。
純粋に本ルートだけというものではないですが、前半がまさにこのルートを辿っていますので、そのまま参考になるはずです。次のリンクよりご確認ください。
水ヶ塚公園から宝永山に登るルート(中級)
富士山登頂に向けてのリハーサルに最適な山行ルート五つ目は「水ヶ塚公園から宝永山に登るルート」です。
こちらは、須山口登山道という古い登山道を辿っていくルートとなります。
前半は樹林帯の中を進むことになりますが、宝永大噴火で開いた三つの大きな火口縁に出てからは、広大なザレ場を苦労して登る、富士山らしい山行を経験することができます。
また、噴火によって赤焼けした山腹の様子は、同じ噴火口である富士山山頂と非常に似た雰囲気を醸し出していて、同じく突風に煽られる点でも類似しているので、山頂を擬似体験するのには最適の場所となっています。
基本情報
コース概要:富士急バス「水ヶ塚公園停留所」〜須山登山口〜宝永第一火口〜宝永山山頂〜宝永第一火口〜須山登山口〜富士急バス「水ヶ塚公園停留所」
難易度:体力☆☆、技術☆、危険☆
適期:冬季期間(12月〜3月)を除く3シーズン
トイレ:富士スバルライン五合目、御庭停留所
山小屋:宝永山荘、海雲荘
交通機関:
(往)JR東海道線「三島駅」から富士急バスで、「水ヶ塚公園停留所」へ
(復)「水ヶ塚公園停留所」から富士急バスで、JR東海道線「三島駅」へ
ルートマップ
最高点の標高: 2709 m
最低点の標高: 1453 m
累積標高(上り): 1416 m
累積標高(下り): -1416 m
総所要時間: 07:47:00
注意区間
本ルート上での注意すべき区間は以下の通りです。
- 宝永第一火口から稜線に上がるまでの区間
宝永第一火口から稜線に上がるまでの区間
本ルート上の注意区間は「宝永第一火口から稜線に上がるまでの区間」です。
ここは、火口の内側という地盤がとても脆い場所を歩くことになります。
過去に、何度も落石事故が起こっている危険な場所となっているので、長く停滞するのには少々リスクが高いです。
できるだけ、速やかに通過するようにしてください。
落石は運の要素が強いことではありますが、よく周囲を観察して動くことで相応のリスク回避に繋げることできるものと考えます。不自然な砂埃、カラカラという異音そのような周囲の異常を発見したら、いつでも退避できるよう、危険に備えるようにしてください。
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展望ポイント
本ルート上での展望ポイントは以下となります。
宝永第一火口縁
本ルート上でのおすすめ展望ポイントの一つ目は「宝永第一火口縁」です。
過分にわたしの好みが入ってきますが、ここから見る宝永山第一火口が一番カッコイイです。
火口の上部を見上げると巨大で荒々しく見える富士山山頂が見下ろしており、そこから火口の底に向けて赤茶けて表面が滑らかに見える急坂が火口の底まで続いている様を見通すことができます。
また、宝永山山頂直下には、ガリガリとした見た目の火山岩の岩壁が瘡蓋のように張り付いていて、地球上では無いようなそんな雰囲気を醸し出しています。
人生で一度は見て欲しい奇景となっていますので、是非、機会を見つけて足を運んでみてください。
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宝永山山頂
本ルート上でのおすすめ展望ポイントの二つ目は「宝永山山頂」です。
ここからは、富士山山頂の様子がよく見えます。
先にも述べた通り、この距離までくると富士山山頂はとても大きく岩だらけの荒々しいものだということがわかり、遠くから見た時のなだらかで美しい姿とのギャップを感じることができます。
加えて、下界への眺めも秀逸で、河口湖や山中湖といった湖畔の様子、箱根、愛鷹の山々の様子、西伊豆、駿河湾の海岸線を欲張って楽しむことができます。
運が良ければ、伊豆大島や関東平野まで見渡せるかもしれません。
常に強風が吹く場所で、長く滞在するには適していませんが、素晴らしく絶景の楽しめる場所です。
是非、足を運んでみてください。
ギャラリー
道中の様子
道中の様子については、過去にまとめた山行の記録から確認できます。
純粋に本ルートだけというものではないですが、後半に同じルートを辿っているので十分に参考になる記録です。次のリンクよりご確認ください。
お役立ち情報
ここでは、紹介した5つのルートに関して、「現地情報」「公共交通機関」「入浴施設」の3つのカテゴリで役立つサイト情報を紹介していきます。
現地情報
まずは、現地情報です。
いざ登山口に到着してみたら、土砂崩れで通行止めなんて事態に遭遇しないように、事前に必ずチェックしておくと良いです。
静岡県公式ホームページ「ふじのくに」
こちらは、静岡県公式のホームページです。道路情報がメインにはなってますが、静岡側の登山道「須走」「御殿場」「富士宮」の五合目から山頂までの登山道の状況が掲載されていますので、現地の状況を把握するには十分役立ちます。
富士有料道路スバルライン
こちらは、山梨県の富士山五合目まで続く有料道路「スバルライン」の公式ページです。
道路状況だけでなく、五合目からのライブカメラ情報や天気予報も掲載されているので、現地の状況を把握するのに役立つはずです。
公共交通機関
続いては、それぞれの登山口に向かうための公共交通機関の情報です。
JR東海
JR東海では、御殿場線や東海道線についての運行状況が確認できます。
「三島駅」や「御殿場駅」へ向かう際に、遅延などが発生していないか確認しておくと良いでしょう。
登山は始発移動が基本です。遅れが生じると大幅な予定変更を余儀なくされることもあります。
チェックを怠らないようにご注意ください。
富士急行線
富士急行線では、「富士山駅」に向かう富士急行線の運行状況が確認できます。
山梨県側から富士山に赴く際の鉄道は、この路線一択となります。
北から入るときには要チェックでお願いします。
富士急行バス
富士急行バスは、各五合目へ向かう富士登山バス、各一合目へ向かう路線バス、季節運行のハイキングバスなどなど、富士山周辺を移動するには必須のバス運航会社です。
ここを外しての移動となると、マイカーかタクシーを使うしかなくなるので、庶民には致命傷となります。
ちょっと入り組んでいて調べづらい箇所もありますが、普段からサイトの構成に慣れておくと、予定変更となったときにスムーズなので、富士山界隈に出向く前にはよく見ておくことをおすすめします。
入浴施設
最後は、下山後のおたのしみ。入浴施設についての情報です。
下山先ごとにまとめてみますので、行き先によりご確認ください。
富士山駅周辺
山梨側の富士山駅に下山したときにおすすめの立ち寄り湯です。
少々お値段がお高めですが「ふじやま温泉」が、安定して便利です。
富士山駅や河口湖駅から1時間ごとに無料巡回バスも出ているので登山後疲労が溜まっているときには使わせてもらうと良いでしょう。
御殿場駅周辺
静岡側の御殿場駅に下山したときにおすすめの立ち寄り湯です。
温泉ではなく、大衆浴場となりますが「人参湯」が割とおすすめです。
お値段がお手頃で小さな内風呂のみですが、駅から徒歩で行ける距離にあるお手軽さがポイント高めです。
その他には、御殿場早乙女口から無料送迎バスの出ている「時の栖」敷地内の「茶目湯殿」が良い感じでした。
リゾート地の温泉施設なので、少々お値段が張りますが、その分、客層が落ち着いていて騒がしくなく、真正面の大きな富士山を眺めながら露天風呂でゆっくりと寛ぐことできました。
贅沢したい時におすすめです。
三島駅周辺
静岡側の御殿場駅に下山したときにおすすめの立ち寄り湯は、残念ながら探し出せていません。
このため、熱海駅で乗り換えるときに途中下車して「熱海駅前温泉浴場」に立ち寄って汗を流して帰ることが多いです。
ここも、内風呂ひとつだけの大衆浴場なのですが、ちゃんと源泉掛け流しの温泉施設になっています。
鉄パイプから80度の熱湯がドバドバ出てるので、盛大に水道水で割ってから入るというちょっと懐かしい運用になっているのも悪くありません。
さっと入って、さっと帰れる便利な施設なので、覚えておくと何かと重宝しますよ。
まとめ
富士山開山直前に、登頂に向けての最終調整に使えそうなおすすめルートを5つ紹介していきました。
富士山はTシャツ、ジーパン、スニーカーでも登れてしまうと言われる山ではありますが、それだけ登山道が整備されていて、たくさんの山小屋が正しく稼働しているということを言いたいがために出てきた言葉なんだろうと思っています。
実際に何度か登ってみれば、普段から登山などしたこともない人がTシャツとスニーカーで登れる山ほど容易な山では無いことがわかってきます。
その場の勢いで富士山に挑んでみた結果、体力不足や装備の不足であえなく敗退となってしまうのも、ちょっと勿体無いと思いますので、今回紹介したルートにも足を運んでみて、身体や装備をしっかり富士山に馴染ませてから、バッチリ登頂を成功させてくださいね。
それでは、ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
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