冬の低山は、他の3シーズンの状況に比べ、日陰の凍結した場所、頂上付近の踏み固められた腐った雪場など、危険地帯が増えます。
そのような場所を安全に通るためにアイゼンを持っていくのは必須ですが、軽アイゼンとチェーンスパイクどっちを持っていくか悩ましいところですよね。
今回は、冬の低山に持っていくにはチェーンスパイクが最適だということを解説していきます。
冬の低山登山にはチェーンスパイクが最適な理由
早速ですが、冬の低山登山にチェーンスパイクが最適である理由を3つのポイントで解説します。
コンディションを選ばない
冬の低山は、常に降雪があるわけではありません。
1,000m級の山ですと、日向や稜線は、春秋と変わらないコンディションのところも多いです。ですが、日陰に入ると一変してガチガチに凍結した場所が延々の続いたり、山頂付近のみ踏み固められた雪が積もっているといった場面も少なくありません。
このようなコンディションでは、どこでアイゼンを履いて、どこでアイゼンを脱ぐかとても迷ってしまいます。
チェーンスパイクは、爪が低く、靴底に満遍なく配置されるため、普通の道や岩場でも通常とあまり変わらず歩くことができます。
このため、冬の低山のように様々な場面が交互するようなコンディションでも苦労なく装着したまま歩くことができ面倒がありません。
軽アイゼンは爪の高さが高いので、岩場や通常の道を歩くと足を挫きやすく、都度、脱着しないと危険なのですが、チェーンスパイクだと履きっぱなしでガシガシ歩けます。
脱着がしやすい
チェーンスパイクは、脱着もしやすいです。
靴に装着して、ゴム部分を伸ばして嵌めるだけです。
脱ぐ場合も、ゴム部分をはずすだけで外せます。
脱いだ後も、片手に持って下山すれば、麓に到着するまでに乾いてしまうので、そのまま収納袋に入れて持ち帰るだけです。
わたしも登山始めた当初は6本爪の軽アイゼンを使ってましたが、冬になる度にワイヤーの通し方を忘れてしまって、いつも装着に時間がかかってました。
その点、チェーンスパイクはゴム伸ばして嵌めるだけなので迷うことなく楽チンです。
収納がしやすい
チェーンスパイクは、収納も簡単です。
ゴム部分を適当に丸めて、収納袋に入れるだけ。
かなり適当に丸めてしまっても問題ありません。
チェーンスパイクの弱点
脱着も取り回しもとても簡単に出来るチェーンスパイクですが、弱点もあります。ここでは、チェーンスパイクが苦手とするコンディションについて説明します。
深雪に弱い
チェーンスパイクが爪が短いため、深雪の中を歩くのには適していません。
雪に埋もれてグリップ力が弱まり、滑りやすくなります。こういった場面では、爪の大きい軽アイゼンの方がしっかりグリップしてくれて安心です。
急坂に弱い
チェーンスパイクは、急坂の特に降りには弱いです。
ゴムで靴に装着しているため、斜面に対してゴムが引っ張られ安定感が損なわれます。
一方、軽アイゼンはワイヤーでしっかり靴に装着するため、正しく装着すれば斜面に対してズレることはありません。
オススメチェーンスパイクの紹介
チェーンスパイク利点や欠点を説明してきましたが、様々にあるチェーンスパイクのうち、どのような製品が良いでしょう。
ここでは、わたしが数年壊れることなく使い続けているチェーンスパイクについて紹介します。
モンベル チェーンスパイク
わたしが長年使っているチェーンスパイクです。
アウトドア用品では国内屈指のメーカー「モンベル」のチェーンスパイクです。
冬の時期以外にも、夏場の高山に持って行ったりかなりヘビロテで使ってますが、数年経った今でも機能を損なうことなく使えてます。
すごくコスパが良いのでオススメです。
https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1129490まとめ
- チェーンスパイクを進める理由は、コンディションを選ばずに歩ける点、取り付けも楽に行える点、収納もかさ張ることなく行える点、この3つの理由でオススメである
- チェーンスパイクが効きづらいコンディションは、深雪の道、急坂の特に降りの道である
チェーンスパイクには欠点もありますが、冬の低山といった多彩なコンディションに対応するにはとても適しています。
特に凍結した斜面が続く場所で、チェーンスパイクが無いと本当に進退窮まってしまい、下山すら覚束ないといったリスクが生じます。
例え、降雪がなくとも持参してリスク回避を図ってください。
それでは、ここまでお読みいただきありがとうございました。
コメント