新年明けましておめでとうございます。
今年もよろしくお願い申し上げます。
山屋ならば、
「元旦はどこかの山頂から初日の出を拝みたい。あわよくば、朝焼けの富士山も一緒に眺められたら最高」
などと思うのも別段変わった考えではないですよね。
そのような訳で、2021年から2022年にかけての年越しを三つ峠で迎えてきました。
開運山からの初日の出、朝焼けに染まった富士山、氷瀑間際の母の白滝と素晴らしい眺めを満喫できた反面、初めて歩くコースを2箇所含めてしまいペース配分が乱れたまま歩いたことで、夕暮れ間際の非常識なタイミングに山小屋に到着するという失態を演じてしまいました。
今回は、そんな反省も踏まえた山での年越しの様子についてまとめてみました。
何座か山をやって、自分の登山スタイルが固まりつつあるだろうあなたにとっても、色々と参考になるところがあるのではと思いますので、是非、最後まで読んでいってくださいね。
基本情報
まずは、今回の山行についての基本情報です。
日付:2021/12/31〜2022/1/1
天候:曇りのち晴れ
エリア:御坂山地エリア
コース概要:
(1日目)JR「初狩駅」〜高川山〜JR「初狩駅」〜鶴ヶ鳥屋山〜本社ヶ丸〜清八山〜御巣鷹山〜開運山〜三つ峠山荘
(2日目)三つ峠山荘〜開運山(空身ピストン)〜木無山〜母の白滝〜河口浅間神社遥拝所〜河口浅間神社本殿〜富士急バス「河口局前停留所」
難易度:体力☆☆、技術☆☆、危険☆☆
交通機関:
(往) JR中央線「初狩駅」 からスタート
(帰)富士急バス「河口局前停留所」から、徒歩で「富士急ハイランド高速バス乗降場」へ
概要
三つ峠
三つ峠は、御坂山地に属する開運山、御巣鷹山、木無山の3つの山の総称です。
詳しくは過去の山行記事で述べているので、そちらを参考にしてみてください。
母の白滝
母の白滝は、河口浅間神社から三つ峠ピークの一角「木無山」に至る山道の途中にある落差15mほど滝です。
幅広でふくよかな流れは女性的で、優しく包み込んでくれるお母さん的な風貌をしており、これが呼び名の由来になっているのだろうと最初は考えて居ましたが、本当の由来は、お隣に建つ「母の白滝神社」に起因しているようです。
この神社、祀られているのが富士山の神「木花開耶姫(このはなさくやひめ)」の姑神「栲幡千千姫命(たくはたちぢひめのみこと)」であり、そこから「母」の白滝と呼ばれるようになったというのが正しいようです。
なお、ここまで車で上がってくることができるため、近隣に立つ「河口浅間神社遥拝所」と一緒に観光に訪れる方が結構いらっしゃるので、少し賑やかな場所ではあります。
そして、「母」がいるなら「父」もいるのかと思われたあなた、正解です。
この母の白滝の上流10分ほどに、規模は小降りながら力強い水流で滝壺に流れ込んでいる滝があり、この滝のことを「父の白滝」と呼ぶようです。
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河口浅間神社遥拝所
河口浅間神社本殿から30分ほど車道を登ると到達できる場所にある、同社の遥拝所です。
車で上がってこれるので、河口浅間神社神社の本殿参拝と併せて、ここまで登って来られる方が多数いらっしゃって、辺鄙なところではあるものの、思いのほか賑やかな場所となっています。
遥拝所(ようはいじょ)というのは、遠くから神様仏様を拝する場所という意味で、河口浅間神社の御本尊「木花開耶姫(このはなさくやひめ)」を祭神とする富士山を拝する場所として、2019年の3月にこの場所を整備し鳥居を建てたのがはじまりのようです。
周辺には、さまざまな桜の木を植えてあり、春先にはお花見の名所としても名前が通っていくかもしれません。
なお、スマホ以外のカメラ撮影は有料のようです。混雑防止策か何かなのでしょうが、ご注意ください。
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今回の山行ルートと注意が必要と感じた区間
地図上の位置と標高
今回の山行で歩いた場所について、地図上の位置、標高です。
「Download file」のリンクからGPXデータとしてダウンロードできます。
ご自由にご活用ください。
最高点の標高: 1781 m
最低点の標高: 455 m
累積標高(上り): 3148 m
累積標高(下り): -2764 m
総所要時間: 03:32:24
歩いた軌跡
続いては、GPSデータを元にした軌跡です。
市販の地図
今回の山行ルートが掲載されている市販の地図も載せておきます。
本来であれば、国土交通省国土地理院のサイトから2万5千分の1地形図を購入、印刷して持参するのが正しい在り方ですが、毎回それだと面倒なので、紙面の地図は5万分1の市販地図をザックに入れて持って行くことにしています。
わたしの山行でのメイン地図はGPSアプリに移っており、紙面地図は予備扱いなため、今のところこの運用で困った事態には陥っていません。
ただ、読図の勉強をちゃんとしたい場合は、2万5千分の1地形図を購入した方が良いです。
5万分の1の等高線は荒すぎて地形把握には、ほぼ役に立たないのでご注意くださいね。
注意した方が良さそうな区間
今回の注意したほうがよさそうな区間については次の点でした。
- 林道横切り〜鶴ヶ鳥屋山までの区間:初狩方面から鶴ヶ鳥屋山へ向かうと、途中で林道を横切ることになるのですが、この林道から鶴ヶ鳥屋山山頂まで、なかなか傾斜のある急坂を登っていくことになります。細尾根では無いので滑落の危険は少ないですが、思いの他に体力を削られるのでロングルートに汲み入れる場合は、そのつもりで余裕を持ったプランニングを心掛けてください。
- 露岩〜御巣鷹山までの区間:清八山からググッと高度を下げて露岩から御巣鷹山までの登り返しを行う区間ですが、こちらもかなりの急坂です。3回ほど踊り場があるので一息つくことはできますが、1時間ほどアキレス腱が伸びっぱなしのような状態が続きます。前者区間と同じく、ロングルートに組み入れる場合は、時間に余裕を持たせておくよう心がけてください。
今回の山行での服装
今回の山行では、次のような服装の組み合わせを持参していきました。
同じ時期に赴かれるときの参考にして見てください。
- ベースレイヤー:薄手の長袖Tシャツ
- ミドルレイヤー:厚手のフリース
- アウター:ソフトシェル、レインウェア、ダウンジャケット
- ボトムス:中厚手の長ズボン、厚手のソックス、ダウンズボン、ダウンシューズ(未使用)
- その他:手ぬぐい、ネックゲーター、毛糸の手袋、ニットの帽子
今回は、小屋泊を想定してダウンズボンとダウンシューズ、初日の出待ち用にニットの帽子を追加しました。
その他は、この時期の日帰り登山の時の服装と同じ格好で赴きました。
出だしは、長袖Tシャツに風避けのソフトシェルで活動していましたが、本社ヶ丸に登頂した時を境に、北方向からの強風が止まることなく吹き始めたため、体に震えが来る前にフリースを追加しました。これが功を奏して、体の震えが止まらなくなるようなことは起こることなく宿泊地までたどり着くことができました。
二日目の早朝、初日の出を待つ間は、ソフトシェルをレインコートの上下に替えて全身への強風を防ぎつつ、ニットの帽子で額と耳をカバー、ネックゲーターで顔と首元を隠しながら防寒を試みましたが、日の出前の停滞はこれでも寒く、もう一手対策を講じる必要を感じました。
交通機関利用時はコロナ禍窓全開走行対策として、長袖Tシャツに厚手フリース、ダウンジャケットのフル装備。
山荘宿泊中は、このフル装備にダウンズボンを加えることで、足元まで暖かく過ごすことが出来ました。実は、ダウンシューズまで持参して行ったのですが、こちらは使うことなく済ませることが出来ましたので、次回は装備から外そうと思います。
もし具体的なウェアの名前などが知りたい場合は、次の記事にわたしが冬場の低山に持参するウェアについてまとめてますので、併せてお読みください。
山行の記録
ここからは、今回の山行について述べていきます。
1日目
アプローチ
今回は、以前から一度登ってみたいと思っていた「鶴ヶ鳥屋山」に登り、尾根筋を通って本社ヶ丸、清八山を通過、御巣鷹山の急登をパスして、予約済みの三つ峠山荘まで歩くというプランで挑むつもりでした。
しかし、三つ峠山荘までの歩行距離を算出してみたところ概ね13km。まだまだ余裕があるだろうとの判断で、もう一つの登ってみたかった山「高川山」も追加してリプライニングをして挑むことにしました。
このことが、当日1日目のペース配分に大きく響いてくるとは、この時には露程も思いませんでした。
そして、大晦日早朝、中央線始発でJR「初狩駅」へ向かいます。
今年の大晦日は、寒さ厳しい予報だったからか山行に赴く人影も少なく、JR「初狩駅」で下車した登山客はわたしを含めて2名のみ。
前回訪れた時は、もう少し下車する人が居た記憶がありましたが、気にせずにおトイレを済ませて、改札出てすぐにある待合所で見繕いをし、早速、最初のピーク高川山へ向けてスタートすることとしました。
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JR「初狩駅」〜高川山〜JR「初狩駅」
初狩駅から高川山までは、次の3つのコースがあります。
- 男坂コース:距離は短いけれど勾配がキツめのコース
- 女坂コース:距離は少し長めだけれど勾配が緩めのコース
- 沢コース:距離的には一番長い沢筋を進むコース
今回は、男坂コースを登り、女坂コースを降って駅まで戻ってくるルートを辿ることにします。
勾配がキツめとは言いますが、正直、前週に登っている丹沢の大倉尾根に比べたら規模も勾配も段違いに優しいです。整備されて歩きやすい登り坂を90分ぐらい登れば、すぐに山頂に到着します。
山頂はとても見晴らしがよく、流石は秀麗富嶽十二景に選ばれる山といったところでしたが、残念なことに富士山の頭には雲が掛かってしまってました。
1時間くらい待っていれば雲も移動してキレイな末広がりが見えたかもしれませんが、まだまだ出だし、早々に下山して次に向かうこととしました。
下山路は勾配の穏やかな女坂コースを使って、膝への負担を少なくして、これからのロングハイクに備えることしました。
結局、2時間ほどで往復でき、ここまでは順調な滑り出しのように思えましたが、やっぱりこの一座の追加が後々のペース遅延を引き起こす要因になってました。
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JR「初狩駅」〜鶴ヶ鳥屋山
正確には初狩駅まで戻ってはいませんが、駅が目前に見える南側の道を辿っているので「初狩駅まで戻って」という表現にさせてもらいます。
駅まで戻ったら、次のピーク「鶴ヶ鳥屋山」に向かいます。
「高川山」が比較的優しい山だったので、「鶴ヶ鳥屋山」もそれほど難敵とはならないだろうと、この時は高を括っていましたが、登頂後の今になって思えば、結構な難敵だったと事前調査不足を反省してます。
初狩駅から、鶴ヶ鳥屋山へのルートは次の2つがあります。
- 大幡初雁線を道なりに進み、丸田沢を遡って尾根筋へ登り詰めていくルート
- 甲州街道を道なりに進み、唐沢橋というところから波線ルートを越えて尾根筋へ登り詰めていくルート
今回は、すでに三つ峠山荘を予約している状況だったので、道迷い撤退のリスクのある波線ルートを嫌い、前者ルートを取ることにします。
登山靴で概ね1時間の車道歩きが地味にキツいですが、歩道が並走していて歩行中の危険も少なく、アップダウンも少ない散歩道のような道なので、左程の疲れも感じずに登山口まで到着します。
ここから、丸田沢の脇を走る山道を進み、林道を横切ってから様子が一変します。
取り付きから鎖の補助のついた急勾配の階段を登り、多少、九十九折りにされて登りやすく配慮されているだろう急坂を登って行くことになります。
この急坂は砂地混じりでズルズルと滑りやすく、地味に神経を削られます。
尾根筋に乗ってからは、多少、歩きやすくはなるものの、徐々に勾配も増していき、今度はジワジワと体力を削られていきます。
そして、最後の急坂の登りでガッツリと体力を持って行かれたところで鶴ヶ鳥屋山の山頂に到着です。
高川山のピストンがなければ、案外きつかったな程度で済んだように思いますが、この日は、ちょっと余裕無い感じにまで消耗してしまいました。
山頂からは、四方木々に囲まれてしまい気持ち良い展望は得られませんでしたが、隙間からこの日のゴール三つ峠の鉄塔群を確認することは出来ました。
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鶴ヶ鳥屋山〜本社ヶ丸〜清八山
鶴ヶ鳥屋山山頂の案内によると、本社ヶ丸までの歩行時間は160分、その先の清八山に至っては200分とのこと。
最近のわたしの山行ペースだと標準タイム4割減の時間で走破出来ているので、本社ヶ丸まで90分、清八山は120分ほどでしょうか。
これぐらいの時間配分だったら三つ峠山荘まで15時台には着けるだろうと目算して進みます。
しかし、ここからの細尾根のアップダウンが思っていたほどペースを上げることが出来ません。
その焦りからか、更に疲れが溜まっていくこととなります。
実際には、細かなアップダウンが数度続きますが、一つ一つの高低差は左程では無いので、落ち着いて丁寧にパスしていけば、それほどの難所とはならないでしょう。
やっぱり、よく知らない山2座も追加したのがいけなかったのだと思います。
笹子駅から合流するポイントを越えて、見覚えのある道に出た後もペースは伸びずに、本社ヶ丸まで120分、清八山は150分掛かることとなりました。
結果、清八山の到着時間は14時30分。
いつものペースで行ければ、開運山まで90分なので16時ごろの到着になる算段ですが、そううまくことは運ばないだろうなという予感のまま、先に進むことにします。
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清八山〜御巣鷹山〜開運山
実はここで大きな判断ミスをしています。
この時点で、チョコレート一粒でも良いので何か口に含んでおくべきだった点です。
この日は、本社ヶ丸か清八山のどちらかで昼食を摂るつもりで居たのですが、エラく強い風が吹いていたので体温が急激に奪われることを嫌って先を急ぐ判断をしました。これで、この日昼食を摂るタイミングを逸してしまい、シャリバテとまではいかないまでも、始終ペースが上がらないままゴールすることを強いられてしまいました。
清八山から開運山までの間は、御巣鷹山直下の露岩まで深く降下していき、そこから降った分の急坂を登り返していく、ハードな道程になっています。
むしろ、この途中で長時間足を止めてしまうと、動き始めるとき主に精神面でエラくパワーを使うことになるので、結果的に足を止めずに半歩ずつでも先に進んだ方が楽になります。
少なくとも御巣鷹山直下の急坂を越えてしまわないと、歩いては止まり、また歩いては止まりという状況に陥ってしまい、いつまで経っても登頂できないといった事態に陥りがちです。
夕刻も迫った中で、その状態に陥ってしまうと日暮れまでに山荘に辿り着けなくなるので、ペースダウンしつつも御巣鷹山直下の急坂を越えて開運山まで一気に歩き切りました。
そうして強風の中、疲労でフラつきながら時間を確認すると16時。
なんとか日の入りまでには山荘に入れそうで安堵のため息を漏らしつつ山荘方面へ降っていくこととしました。
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開運山〜三つ峠山荘
開運山から、三つ峠山荘は目視できるほどの近隣です。
あとは余裕と思いきや、夕暮れ時に更に強さを増した風と時折の突風とで、体をもっていかれつつ、凍結した階段を下ることとなり、思っていた以上に時間がかかりました。
結果的に山荘に到着したのは16時20分ぐらい。
山荘に入ると、夕食の準備の真っ最中でスタッフの方々は気にする風も無かったですが、個人的には肩身の狭い受付となりました。
当日のスタッフの方々、大変お手数をおかけしました。
その後、年越しそば付きの夕食をいただき、そのまま直ぐに床に入って熟睡。
そのまま年越しのカウントダウンも確認しないまま、いつも目が覚める3時に起きて本を読みつつ初日の出を待つこととなりました。
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2日目
三つ峠山荘〜開運山(空身ピストン)
山の朝は早いですが、わたしの朝も、案外早い方だと思います。
3時に目が覚めてからは、備え付けの電気コタツに足を突っ込んでスマホ版Kindleで「デス・ゾーン 栗城史多のエベレスト劇場」なる書籍を眺めます。
暇つぶしには良い内容だったみたいで、ダラダラと読み進めていくうちに時間も夜明け近くの6時となります。
相変わらず外界は強い風音がしていましたが、今年の初日の出はこの日しか見れないということで、身支度をして開運山山頂に向か居ます。山頂では、体を持っていかれるほどの強風が吹いて居ましたが、物陰に隠れて日が登るのを待つことにしました。
そして、続々と初日の出狙いの登山者の方々が登ってくる中、無事に初日の出を拝むことが出来ました。
昨日は雲に隠れて裾野しか見えなかった富士山も、この時は頭から裾野までしっかりと全身を現してくれました。本当にありがたいことです。
そうこうするうちに、日も登り切ったので山荘で朝食をいただき、あとは下山することとしました。
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三つ峠山荘〜木無山〜母の白滝
以前、三つ峠に登ったときに宿題にしていたことがあります。
河口浅間神社遥拝所にある所謂「天空の鳥居」を富士山をバックに眺めること。
この日は快晴。早朝から降っていけば午前中に遥拝所に辿り着けます。
流石に半日で雲に覆われることは無いだろうということで、急ぎ「河口浅間神社」方面を降っていくことにしました。
山荘スタッフの方々にご挨拶した後、木無山方面へ降って行きます。
木無山山頂は、天上山方面と河口浅間神社方面との分岐地点となっています。
天上山方面に向かえば、富士山と五重塔のコラボが世界的に有名な新倉富士浅間神社やカチカチ山のモデルとなった天上山へ到達することが出来ます。
こちらもとても魅力的なのですが、この日は逆方面に降ります。
天上山へのルートに比べて、勾配が急で滑りやすい道なので慎重さを要する降り坂なのですが、この日は雪が積もっていて、チェーンスパイク装着済みなため、全く滑る心配無く足早に降って行きます。
そして何度かの林道との交差を経て、まずは父の白滝と呼ばれる小規模ながら勢いの強い滝の前に到着します。
お隣の社で新年のご挨拶をした後、しっかりとした階段を降っていくと、数分道程で母の白滝前に到着です。
この日は8割ほど凍りついていて、2月に入れば完全な氷瀑になるだろう状態でした。
何枚か写真を撮って、お隣の母の白滝神社で新年のご挨拶をしていると、車で登ってきただろうご家族やカップルが数組現れたので、邪魔にならないようにその場を後にしました。
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河口浅間神社遥拝所〜河口浅間神社本殿〜富士急バス「河口局前停留所」
母の白滝を後にしたら、この日の目的「河口浅間神社遥拝所」に向かいます。
遥拝所は、母の白滝神社入口の鳥居をまっすぐに通過、そのまま車道に出て道なりに降りていくことで10分程度で到着できます。
途中、ショートカットできそうな山道っぽい入口がありますが、繋がっているのかは定かではありません。
遥拝所は建ってから3年経過していますが、まだ整備途中のような殺風景な場所です。
車道を使って登ってこれるので参拝客は多いのですが、鳥居以外に見るべきものが無く、これからの進展に期待しつつ、念願の頭から裾野まで広がる富士山をバックに鳥居の写真を撮って、その場を後にしました。
その後は、車道を道なりに降って「河口浅間神社本殿」に赴き、初詣をしてから最寄りバス停「河口局前停留所」でゴールとしました。
大晦日は散々やらかしたものの、続く元旦には、初日の出や富士山、天空の鳥居などステキなもの多数目にすることができて、幸先の良いスタートを切れたかなと思います。
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おまけ
バス停に着いたものの、次のバスまで1時間近く待ち時間があるようなので、近場で立ち寄り温泉をやっている場所を探して歩いてみることにしました。
調べていると、何度かご厄介になっている河口湖北側に建つ「ホテル美富士園」のお風呂は正月もやっているとのこと、喜んでそちらに向かって歩いて行きます。
富士山と河口湖を横に見ながら、同ホテルまで赴いたところ、立ち寄り温泉の入浴時間は13時からで1時間以上待つことになりそうだったので、別の施設を探すと「溶岩温泉」なるヘンテコな名前の入浴施設を見つけました。
「河口湖駅」を越えて、富士ハイランドパーク方向に突っ切って行く形になりましたが、それなら、帰りは富士ハイランドパーク前から高速バスに乗ってしまえば楽だろうということで、歩いて向かうことにします。
到着してみると、内風呂のみの5人も入れば一杯になってしまうようなこじんまりとした入浴施設でした。
溶岩から切り出した石で浴槽を作っていて、保温性がとても良いとのこと、備え付けの石けんも溶岩石鹸なる溶岩成分を含んだ石鹸で、あまり嗅いだことのない香りの石鹸が置いてありました。
入浴料は、小さな内風呂のみで大人一人1,000円。コロナ禍ということで滞在時間も2時間に制限されていました。元々宿泊がメインな施設なだけに、入りたければどうぞといったスタンスの値段設定なのでしょうが、正直、再訪は無いなと思ってしまいました。
ただ、保温性が高い点は確かで、高速バス乗り場までの30分、強風の中を歩きましたが、寒さを感じることなくバスで帰ってくることが出来ました。
お値段が500円ぐらいだったら、喜んでリピーターになっていそうな施設でした。
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まとめ
三つ峠での年越しの様子でした。
大晦日でのやらかしは、油断だったと思います。
ここ最近は、山行の難易度を歩行距離と高低差だけで判断してしまっていて、日帰り20kmオーバーの山行をいくつもこなして居たことで油断してしまったのだと思います。
山中は、地図だけでは分からない様々な状況が隠れています。
一度も登ったことが無いルートは、そのような細かな点が抜け落ちてしまう可能性があるので、例え、いつもよりも距離的には短いかもしれないルートでも余裕を持ってプランニングしておくべきでした。
初歩の初歩と思われる点をやらかしてしまったのは、非常に恥ずかしい限りではありますが、遭難することなく教訓にできるのは、まだまだツキが残っているということだろうと思うので、今年も積極的に関東の里山に足を向けようと思います。
あなたも山に慣れてきたあたりで、油断から同じことをやらかさないように注意しつつ、楽しんでくださいね。
なんて、偉そうに講釈を垂れてしまいましたが、元旦ということで大目に見てもらうことにして、今年もよろしくお願いいたします。
それでは、ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
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