10月もあと数日となりました。
今年も河口湖、山中湖では紅葉のライトアップを始めたということで、河口湖界隈の様子を見にいってみようと三つ峠を散策してから湖畔に降るルートを歩いてみました。
湖畔にある「もみじ回廊」はまだまだ緑が青々としていて時期尚早でしたが、歩き始めの新倉浅間神社の赤鳥居前や、三つ峠の中腹あたりでは見事に染まった紅葉の彩りを楽しむことができました。
11月からは、里山の紅葉ラッシュが続きます。
今年は河口湖界隈の紅葉を見てみたいなと思っているようでしたら、10月末時点での紅葉の進み具合がどんな感じなのか参考になると思います。
是非、最後まで読んでいってくださいね。
基本情報
まずは、今回の山行についての基本情報です。
日付:2022/10/29
天候:晴れのち曇り
エリア:河口湖エリア
コース概要:下吉田駅〜新倉浅間神社公園〜新倉山〜三つ峠〜三つ峠登山口〜天下茶屋〜河口浅間神社
難易度:体力☆☆☆、技術☆☆、危険☆☆
交通機関:
(往)富士急行線「下吉田駅」からスタート
(帰)「河口局前停留所」から富士急バスで「河口湖駅」に向かい、そこから帰路へ
概要
三つ峠(みつとうげ)
三つ峠は、山梨県の河口湖外環にある開運山、御巣鷹山、木無山の3つのピークの総称です。
最高峰は開運山で標高1,785mとそれほど高く無い山ですが、富士山が近く、天候に恵まれると末広がりで端正な山容を楽しむことができます。
登山ルートも多数あって、登山口から2時間の初級者向けのものから、複数のピークを繋げて歩く中級者向けのものまで幅広く揃っています。
特徴的なのは、NHKのケーブルテレビのアンテナや巨大な電波反射版がピークの至る所に設置されている点です。
このため、かなり遠くからでも三つ峠の場所を特定でき、いい感じのランドマークになっています。
過去の山行記事に、もう少し詳しく説明文を書いていますので、そちらも参考にしてみてください。
河口湖
河口湖は、富士五湖の中でも二番目の広さをもつ湖です。
5つある湖の中で唯一、徒歩圏内に電車の駅があり、交通の便がとてもよい観光地となっています。
特に北面は、湖畔のバックに大きく富士山が見えるため人気のスポットとなっており、桜や紅葉の時期には、多くの観光客が訪れます。
こちらについても、詳しくは過去の記事に記載していますので、参考にしてみてください。
関連リンク
この時期に開催されている
イベントの詳細は、河口湖観光案内HPに記載されてますので、そちらをご覧ください。
今回の山行上でのポイント
地図上の位置と標高
今回の山行で歩いた場所について、地図上の位置、標高です。
「Download file」のリンクからGPXデータとしてダウンロードできます。
ご自由にご活用ください。
最高点の標高: 1789 m
最低点の標高: 757 m
累積標高(上り): 2055 m
累積標高(下り): -1964 m
総所要時間: 08:15:45
歩いた軌跡
続いては、GPSデータを元にした軌跡です。
市販の地図
今回の山行ルートが掲載されている市販の地図も載せておきます。
本来であれば、国土交通省国土地理院のサイトから2万5千分の1地形図を購入、印刷して持参するのが正しい在り方ですが、毎回それだと面倒なので、紙面の地図は5万分1の市販地図をザックに入れて持って行くことにしています。
わたしの山行でのメイン地図はGPSアプリに移っており、紙面地図は予備扱いなため、今のところこの運用で困った事態には陥っていません。
ただ、読図の勉強をちゃんとしたい場合は、2万5千分の1地形図を購入した方が良いです。
5万分の1の等高線は荒すぎて地形把握には、ほぼ役に立たないのでご注意くださいね。
おすすめ展望ポイント
今回の山行ルート上の展望ポイントは、次の通りです。
- 新倉山浅間公園展望デッキ
- 三つ峠山頂
新倉山浅間公園展望デッキ
今回の山行ルート上の展望ポイントの一つ目は「新倉山浅間公園展望デッキ」です。
桜の時期には、二時間待ちの大行列ができるほどの超人気の撮影スポットだったのですが、行列の原因となっていた狭いデッキを拡大して多くの人が一度に入れるようにと、令和4年の2月にリニューアルされました。
その後、初めて訪れましたが、確かに以前は4、5人入ったらギュウギュウだったデッキが、10人入っても余裕あるくらいの大きさに拡張されていました。
紅葉には少々早かったですが、赤い忠霊塔と白い富士山の対比は美しくて、これだけでも十分な感じでした。
あと1週間したらどうなるかわかりませんが、午前8時ごろであれば人もまばらでゆっくり鑑賞できるので、オフシーズンの早朝を狙って訪れると良いかもしれません。
お試しくださいね。
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三つ峠山頂
今回の山行ルート上の展望ポイントの二つ目は「三つ峠山頂」です。
正確には山頂一歩手前、階段を登り切ったポイントになりますが、山頂広場の一角なので、便宜上山頂と呼びます。
ここからは、富士山への眺望はもちろん、河口湖北面に聳える御坂山地の山々を眺めることができます。
それ以外にも天候に恵まれれば、南アルプスの山々や甲府盆地の市街地、秩父の山並みなども確認できます。
山頂は混雑しやすいので、人との近さが気になる時は、こちらにズレて展望を楽しむでも良いかもしれません。
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Instagramに動画もあげてみたので、こっちで動きあるのが見れると思います。一緒に見てってください。
注意した方が良さそうな区間
今回の山行ルート上で、注意したほうがよさそうな区間は以下の通りです。
- 新倉山から府戸尾根に合流する手前の急坂区間
新倉山から府戸尾根に合流する手前の急坂区間
今回の山行ルート上の注意した方が良い区間は「三筋山山頂直下絶景ポイント」です。
砂地の滑りやすいコンディションに、踵が痛くなる傾斜が30分ほど続く区間です。
両側が落ち込んでいる細尾根なので、歩ける場所が限られてくるので、大きい段差を登らないといけない場面も多少あって、なかなか難儀するかと思います。
一応、ロープの補助がありますが、おそらく降りようですね。
垂れ下がっているだけに近いので、登る時は両手を使ってよじ登ってしまった方が安定しますので手袋持参で挑戦してみてください。
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今回の山行での服装
今回の山行では、次のような服装の組み合わせを持参していきました。
同じ時期に赴かれるときの参考にして見てください。
- ベースレイヤー:半袖Tシャツ
- ミドルレイヤー:薄手の長袖Tシャツ
- アウター:ソフトシェル、レインウェア
- ボトムス:薄手の長ズボン、厚手のソックス
- その他:手ぬぐい、ネックゲーター、薄手の手袋
今回の山行のコンディションは次の通りでした。
- 天候:晴れのち曇り
- 気温:歩き始め8時ごろで11℃前後、昼頃ごろも11℃前後
- 活動場所:標高1,000m前後
10月下旬の河口湖方面は日差しが無いとちょっと肌寒い感じでした。
それでも、山行中は半袖Tシャツでも問題無く過ごせました。
下山して日が落ちてしまうと、寒さを感じたのでソフトシェルを羽織って過ごしました。
帰宅は高速バスを利用したのですが、この時期でも外気を入れているので、それでも寒くて薄手の長袖Tシャツも追加して過ごすことになりました。
行動中は体が温まっているので問題無いのですが、下山した途端に寒くなる典型的な1日でした。
以下の記事にわたしが里山登山に使っているウェアの具体的な品名や組み合わせについてまとめていますので、詳細知りたいようでしたら合わせて読んでみてください。
あなたが、同じ時期の同じ界隈に赴くときの参考になれば幸いです。
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山行の記録
ここからは、今回の山行について述べていきます。
アプローチ
三つ峠へのアプローチですが、今回は新倉浅間神社公園の展望デッキから富士山と紅葉の眺めを期待して、下吉田駅から向かうこととしました。
東京駅からだと
- JR中央線高尾行きに乗って、終点高尾駅で下車
- JR中央線松本行きに乗り換えて、大月駅で下車
- 富士急行線に乗り換えて、下吉田駅で下車
という流れになります。
この時期、高尾駅での乗り換えはかなり混雑しますので、強引な席の確保などでトラブルを起こさないようにご注意ください。
逆に大月駅からの乗り換えは、それほど混雑しませんでしたので、改札手前のおトイレに立ち寄っても座れる席は十分確保できるでしょう。
車窓からの富士山を楽しみながら40分。
下吉田駅に着いたら、駅構内のベンチをお借りして身支度を整えたら出発です。
ついでにおトイレも借りておきましょう。
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下吉田駅〜新倉浅間神社公園
下吉田駅を出発したら、踏切を渡って山の方向へ向かいます。
細い道ですが、意外と車の往来が多いのでご注意ください。
まずは、新倉浅間神社の拝殿でご挨拶です。
ご挨拶が終わったら、階段もしくは九十九坂を登っていくことになりますが、長めは階段の方が良いです。
展望台に登ったらこちらへ降りてくるなら登りは九十九坂、降りは階段としてしまえば見落とすことはないですが、展望台まで登ったらさらに上に抜けていく今回のルートの場合は、九十九坂を登っていくと折角の富士山へ眺めを楽しめないので、ちょっと面倒ですが階段で登りましょう。
大丈夫です。登山前のちょっとしたウォーミングアップです。大したことはありません。
赤い五重塔、忠霊塔が見えてきたら右手に回ると展望台への入り口があります。
出口と兼用なので、人との交差に気をつけて向かいます。
展望台からは、写真などで見慣れた赤い忠霊塔と富士山の眺めを楽しめます。
このエリアは至る所で写真撮っているので、正直、全部に映らないようにと気を回していると居場所が無くなります。
ちょっと良心は痛みますが、シャッタータイミングがその人にお任せして、眺めを楽しんだらササっと引き上げてしまいましょう。
展望台を後にしたら、その上の方に「新倉山」への登山道に通じる遊歩道が伸びてますので、そちらを登っていきます。
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新倉浅間神社公園〜新倉山
遊歩道を登っていくと東家があり、それを越えたあたりから本格的な登山道に入ります。
このあたりは、まだ勾配はそれほどキツくは無いので登るのにはさほど苦労しないでしょう。
その後、長ベンチ、ゴンゴン石を通過して30分ほど登ると「新倉山」の山頂碑が見つかるはずです。
何も無いその位置は素通りして、さらに10分ほど登った「御殿」までノンストップで登り切ってしまいましょう。
「御殿」からは、富士山への眺望のほか、三つ峠の対面に座す「倉見山」「杓子岳」といった山中湖の北面にあたる山々の様子もみることができます。
ここで一息入れたら、今回の山行での核心部となる急坂区間に入ってきます。
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新倉山〜三つ峠
「新倉山」の山頂を通過「御殿」で一息いれたら、三つ峠へ続く尾根「府戸尾根」へ乗り上げるための急坂区間を踏破していきます。
ここからは、「御殿」までのスニーカーでも難なく登れるだろう道とは雰囲気が変わります。
砂地で滑りやすい上に、左右落ち込んでいる細尾根のアップダウンが続きます。
落ちたら即終了では無いところが救いですが、登り返すにはかなり面倒臭いことになると思いますので、慎重に通過してください。
先にも述べましたが、ガイドロープが張ってありますが、おそらく降り用です。
こんな細っこいロープを掴むより、直接岩や木々を掴んでよじ登ってしまった方が、よっぽど安定するのでそうしてみてください。
尾根まで登り切ったら、以降は尾根筋を山頂まで淡々と登っていくことになります。
展望抜群の鉄塔下を通過して、三つ峠山頂の一つ「木無山」のササ原を越えると、三つ峠山荘の前に到着します。
ここまで登って仕舞えば、三つ峠最高峰「開運山」の山頂までは30分の距離ですが、実は山頂直下は階段区間になっています。
有名な塔ノ岳の大倉尾根に比べたら鼻歌交じりで登れてしまう規模ですが、途中で休み休み登っていると逆に疲れてしまいます。ここは一気に登り切って山頂で一息入れるのが良いでしょう。
運に恵まれれば、末広がりな富士山をバッチリ眺めることができますよ。
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三つ峠〜三つ峠登山口
残念ながら運試しには負けてしまい、富士山は雲の中でしたので速やかに下山です。
まずは、先ほど通過した「四季楽園」まで降ります。
ちなみに「三つ峠山荘」「四季楽園」どちらにも泊まりましたが、わたし的には「四季山荘」がお気に入りでした。
こちらは全室こたつ完備な上に、お食事がバッチリ好みだったのですよね。
ちょー個人的なお話ですみません。
「四季楽園」の手前からですが、未踏にしていた「三つ峠登山口」への下山路を使ってみることにしました。
ここは、ジープも通ってくる道になるので幅広な道になります。
勾配もキツくは無く、淡々と一時間ほど降れば駐車場となっている「三つ峠登山口」に到着です。
おトイレもあるので、緊急事態に利用すると良いでしょう。
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三つ峠登山口〜天下茶屋
「三つ峠登山口」からは、「御坂みち」を進んで「河口浅間神社」まで降ってしまい、その足で湖畔の紅葉を楽しんで行こうと思っていたのですが、このあたりの紅葉が思いの外いい感じに色付いていたので、歩いて30分の「天下茶屋」に寄り道してから下山することにしました。
くねくねと車道を登っていくことになりましたが、南面の山腹を進む道なため、逆光で綺麗に発色した木々を眺めながら散策することができました。
「天下茶屋」に到着してみると、単車や自転車で登ってくる人が多く滞在していましたが、残念ながら、ここでも富士山は眺めることは叶いませんでした。
仕方が無いので、さっさと下山することにします。
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天下茶屋〜河口浅間神社
「天下茶屋」からは、永遠と車道を降っていきます。
ここから、日差しが途絶えて風が出てきます。
肌寒くなってきたので、少し足速に降ることにします。
「御坂峠」までは、車も数台しか通らず道の真ん中をぐんぐんと降れますが、「御坂峠」以降は交通量が激増するので、そうも行かなくなります。
バンバン通過する車の脇を歩くのが怖いようでしたら、「三つ峠入り口停留所」があるのでそこからバスで降ってしまうと良いです。
概ね1時間に1本発着しているので、それほど待たずに乗れると思います。
ただ、1時間もあれば歩いて「河口浅間神社」まで降れるので体力有り余ってるなら歩いて降りてしまっても良いかなと思います。
車道の端っこにある歩行者様のエリアを永遠と降っていくと、「天下茶屋」の分店を過ぎて直ぐに「河口浅間神社」へ向かう分岐が出てくるので、見落とさずにそちらに曲がっていきます。
ここまで来ればあとは20分ほどで神社に到着です。
山行の無事をご報告して、最寄のバス停「河口局前停留所」から河口湖駅へ向かうと良いでしょう。
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おまけ
本来であれば、このあとはバスに乗って「河口湖駅」まで戻ってお風呂によって帰る流れですが、この日はもみじ回廊に立ち寄って、紅葉の状況を確認してきました。
結果としては、全然まだまだな感じで、入り口付近がちょっと色づいてましたが、奥まったところは青々としていて、あと1週間は待った方が良いだろう状況でした。
湖畔の木々は見ごろに近いようでしたが、日が落ちてからの訪問となったのでほぼ確認はできず、仕方がないのでバス停前でやっていた猿回しをぼーっと眺めて帰ってくることになりました。
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まとめ
紅葉が見頃に入ってきた河口湖外環の山、三つ峠の様子でした。
山中は十分見頃を迎えていて、陽当たりの良い場所では赤や黄色に輝く草木を楽しむことができました。
湖畔でも、一部に紅葉している木々ありましたが、あと1週間ほど待つともっといいい感じな木々が増えるかなといったところです。
11月に入ると、関東から日帰りで行けるさまざまなところが紅葉ピークを迎えますので迷ってしまうかと思いますが、紅葉と湖と富士山を一緒に楽しめるのは河口湖周辺をはじめ富士五湖の周りぐらいです。
是非、どこかの週で遊びに出向いてみて下さいね。
それでは、ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
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