山と言ったら、郊外の大自然というイメージが強いですが、オフィスビルや住居の立ち並ぶ23区内にも低いながらも山と名のついた場所が何箇所か存在します。
北区王子にある飛鳥山もその一つですが、ここは、桜の名所としても有名で毎年見頃の時期になると山全体がピンクに染まるほどの桜でいっぱいの光景を見せてくれます。
今年も良い時期となってきたので、お散歩ついでに赴いてみました。
基本情報
まずは、今回の山行についての基本情報です。
概要
飛鳥山は、東京都北区にある標高25.4mの山です。
と言いたいところですが、国土地理院には山として認められてはおらず、同院発行の地形図にその名前を見つけることはできません。
東京都北区は、飛鳥山を山と認めてもらえるよう、同院に働きかけを続けてますが未だに公認は得られておらず、小高い丘というのが公式な地形になるようです。
しかし、北区は全然諦めておらず、区公認の基準点を設置し山としての実績づくりを着々と進めていますので、いつの日か正式な山として迎えられるかもしれません。楽しみですね。
また、飛鳥山は古くから桜の名所としても有名です。
八代将軍徳川吉宗の時代、享保の改革の施政の一つとしてこの場所を桜の名所として定めたことがきっかけとなり、その後、約300年にわたって春の行楽地として毎年賑わいを見せています。
近年はコロナ過の影響で閑散としていますが、また、必ず活気ある場所に戻りますので、気長に待つことにしましょう。
今回の散策ルート
地図上の位置と標高
地図上での位置や標高は次のとおりです。
歩いた軌跡
実際に歩いた軌跡は次のとおりです。
散策の記録
ここからは散策の様子になります。
アプローチ
隣接する王子駅から飛鳥山に入るには、南口から降りると便利です。
陸橋を登って1分で入口に到達できます。
この陸橋から見えるJR各線の走りがなかなかに面白く、平行に走る京浜東北線と宇都宮線(高崎線)が、頻繁にデッドヒートを繰り広げている様子を眺めることができます。
また、その上方を新幹線が平行に走っており、そんな路線たちチマチマした小競り合いを一瞬でぶっちぎっていく貫禄ある走りも楽しむことができます。
鉄分多い方であれば、いつまでも眺めていられる場所ではありますが、今回の目的はお花見ということで、適当なところで切り上げて先に進むことにします。
ギャラリー
飛鳥山公園入口~児童エリア~博物館エリア
陸橋を渡り終えると、飛鳥山公園入口に入ります。
飛鳥山は、山全体が区営の公園となっていて近隣の方々の憩いの場となっています。
この日も、早朝から多くの方が入園されていてラジオ体操を行っていました。
そんな人の間を縫って、まずは遊具のある児童エリアから博物館エリアに桜を見上げつつ抜けていきます。
平時であれば、このあたりは花見客の場所取りのためのレジャーシートが隙間なく敷かれているものですが、コロナ過の情勢では閑散としたものです。
少し寂しい感じもしなくはないですが、ゆっくりと桜が見れるということで良しということにしておきます。
博物館エリアは、大河ドラマの影響らしく渋沢栄一にまつわる催し物が目立っていました。
ギャラリー
博物館エリア~多目的広場~山頂基準点
博物館エリアの次は、多目的広場方面へ下っていきます。
このエリアは、視界を遮るような高い木々が無いため、風をモロに受けます。
この日は、低気圧が近づいていたからか風が強く、文字通り桜吹雪に見舞われました。
マスクをしていたのですが、目の下の隙間から花びらが入り込んできて、なかなかつらい目に会いながらも広場を抜け、意外と傾斜のある坂を上って山頂まで進みます。
山頂には、北区設置の基準点が設置されていて最高点に到着したという達成感を味わうことができます。
隣接している、あすかパークレール「アスカルゴ」の山頂駅からは、眼下を走る都電荒川線を眺めることもでき、個人的には、このエリアが一番楽しめました。
山頂基準点~飛鳥山公園入口
山頂を踏んで満足したので、あとは王子駅まで戻ることにします。
強風で折れた枝が危ないからか、テープで交通整理されていたので、それらテープの間を縫うように下っていくことになりましたが、距離が距離なのでものの数分で駅まで戻ってこれました。
朝のお散歩としては、十分満足できる内容でした。
荒川河川敷(おまけ)
折角なので、赤羽駅から荒川まで出て、河川敷の桜並木を見ていくことにしました。
駅から15分ほど歩いて現場に着くと、満開の桜と芝桜のコラボが出迎えてくれました。
飛鳥山に輪をかけて強風に見舞われはしましたが、河川敷の解放感と合わせて、こちらのお花見散歩も十分満足のいくものとなりました。
まとめ
今回は、桜の時期ということで、いつもの山行とは違い、近所のお花見の様子をお伝えしてみましたがいかがだったでしょうか。
オフィスビルや住宅地の密集した都内でも、これだけ自然を感じることのできる場所もあります。
山行に赴く時間が取れずストレスのたまる日々を過ごすことになっても、周囲を見渡してみると意外と近くに自然を感じることができる場所が近くに隠れているかもしれません。
たまに家の周りをお散歩してみるのも、新たな気づきがあって面白いかもしれませんよ。
それでは、ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
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