パタゴニアの超軽量な化繊インサレーション(防寒着)にマイクロ・パフシリーズがあります。
超軽量で濡れに強い上に、ダウンのような保温性も兼ね備えていると公式で謳われていいたので、長年使っていたウルトラライトダウンジャケットの代わりということで、2年前にマイクロパフフーディを購入して、冬場の公共交通機関の移動時や宿泊時のアウターに使用してきました。
今回は、その中で感じた良かった点、イマイチだった点についてまとめて紹介していきます。
高性能で温かい化繊インサレーションを探しているあなたに向けて、有力な情報になるかと思いますので、是非、最後まで読んでいって下さいね。
- マイクロパフフーディの満足できる点がわかる
- マイクロパフフーディのイマイチな点がわかる
マイクロパフフーディの基本情報
まずは、 マイクロパフフーディ の基本情報についてです。
サイズ:XS/S/M/L/XL/XXLの6種
フィット感:レギュラー・フィット
カラー:シーズン毎に入れ替え
素材:
(シェル素材)パーテックス・クアンタム・リップストップ・ナイロン100%
(インサレーション素材)65グラム・プルマフィル・リサイクル・ポリエステル100%
タイプ:ジャケット、フーディ、ベストの3種類を用意
サイズ
マイクロパフフーディのサイズは6種です。
パタゴニアのウェアは、海外の方を対象としているので日本人からみるとサイズ感が一回り大きいです。
このため、登山のベースレイヤーに最適なキャプリーンシリーズや、傑作ミドルウェアRシリーズなどは、普段のサイズよりも一つ小さいものをチョイスするといい感じのサイズ感になります。
この法則はアウターにも当てはまるようで、身長168cm、体重48kg、お腹まわり普通なわたしの場合、Sサイズだと少しゆとりがある感じでした。
このゆとりがあることで、中にR1やR2を着込んでも動きが阻害されずに快適に動き回れる感じでした。
なお、パタゴニア公式サイトでは、自身のパーソナルデータを入力することで適切なサイズを計算してくれるサービスが実装されています。直接店舗で試着できない時には、このようなサービスもフル活用しておきましょう。
フィット感
パタゴニアのでは、ウェアに対して以下の4つのフィット感で説明しています。
- ぴったりフィット
- スリムフィット
- レギュラーフィット
- リラックスフィット
この中で、マイクロパフフーディは、レギュラーフィットに相当します。
中に着込めるように、少しゆとりのある作りになっているのだろうと思います。
カラー
マイクロパフフーディのカラーはシーズンごとに異なります。
定番カラーは、毎年出るのかと思いきや、そうでも無いのがパタゴニアスタイルです。
流石に、モノトーン色は毎年販売されますが、カラフルな色ほどワンシーズンものということが多く、買い逃してしまうと、数年待たされるなんてことも起こります。
実際に、わたしも何点か気に入った色が出てくるまで購入を見合わせているウェアがあります。
もし、あなたがマイクロパフフーディの購入をほぼ決めているようでしたら、気に入った色が出たときにすぐに入手してしまったほうが良いでしょう。
万が一、買いそびれてしまったら、かなりのストレスになりますよ。
素材
マイクロパフフーディの素材は、次のとおりです。
- シェルと裏地:0.8オンス・10デニール・パーテックス・クアンタム・リップストップ・ナイロン100%。
- インサレーション:65グラム・プルマフィル・リサイクル・ポリエステル100%
なんだか呪文みたいな名前の素材が並んでいますが、それぞれ解説していきます。
パーテックス・クアンタム・リップストップ・ナイロン
パーステックスとは、1979年にイギリスのメーカーであるPerseverance Mills社によって開発された、極薄軽量のナイロン素材です。
その中でも最軽量となる生地がパーテックス・クアンタムで、極薄なのに引き裂きや擦れに強い性質の生地となっています。
そして、リップストップというのは、格子状に繊維を縫い込んで破れたり、ほつれたりしづらいように頑丈につくられた生地を指します。
要するに、これら2つの生地の良いとこ取りをして、極薄軽量かつ避け目やほつれに強い生地になっているということです。
このような生地を外皮に使っているので、マイクロパフフーディは丈夫で長期の利用が期待できます。
プルマフィル・リサイクル・ポリエステル
中綿として利用している化繊綿プルマフィル・リサイクル・ポリエステルは、パタゴニアが独自開発した素材です。
どんな素材かの説明は、公式サイトの引用を見てみることにします。
その後2007年、パタゴニアの素材研究開発マネージャーは、核繊維がマイクロフィラメントによって螺旋状に包まれた、興味深い化繊インサレーションを見つけました。見た目も感触も機能性もダウンに類似し、しかもそれまでに試したどの化繊よりも重量に対する保温性に優れていました。それから7年間にわたってラボで徹底的な実験を繰り返したのち、私たちは「プルマフィル」と呼ばれるインサレーションにたどり着きました。これは非常にコンパクトに収納可能ながら、重量に対する保温性が他の主力の化繊インサレーションよりも40%優れているというものです。
引用:パタゴニア公式サイト「すべては何でもないこと:マイクロ・パフを鍛造する」
そして、このような良質な化繊綿を独特のキルトパターンに織り込むことで、ロフトと耐久性を確保しているようで、実際に冬場の奥多摩、奥秩父、富士五湖界隈などの山域での利用ならば、満足できる保温性は確保してくれています。
タイプ
マイクロパフフーディには、形状の違う3つのタイプが用意されています。
一つ目はマイクロパフ・ジャケットで、一番スタンダードな形状をしています。
フードが無いので、さまざまなウェアと着合わせがしやすく、フード付きのミドルを合わせても邪魔になることはないです。
二つ目はマイクロパフ・フーディで、フード付きのタイプです。わたしが購入して着用しているのがこのタイプとなります。フードが有る分、首元への寒さが軽減されている気もしますが、最近はBuffのネックゲーター標準装備なため、その恩恵もあまり感じず、むしろ、ジャケットよりも収納に嵩張って失敗したかなという思いがジワジワと湧いてきてる状況です。
三つ目はマイクロパフ・ベストで、フードや袖を取り払ってミドルウェアとしての利用を想定したタイプです。ボディ部分だけなので、動きやすいように感じますが、このタイプだけは試着もしておらず、想像の域を出ません。
代わりに、パタゴニア公式サイトに上がっているユーザからの声を挙げておきますので、参考にしてみてください。
軽くてコンパクトになる
マイクロパフはジャケットを元々使用しているいて、念願のベストが出た!と早速購入しました。ベストは体幹を冷やさず、通年いろいろなタイプを使いますが、このマイクロパフは、何より嵩張らないのが良いです。
引用:パタゴニア公式サイト
軽さ、コンパクトさ、暖かさを求める方へ
着ているのを忘れるほど軽いくせに十分体のコアを暖めてくれ、しかも携帯性抜群。真冬以外の街着、登山、トレランに幅広く活躍してくれています。満足です。
引用:パタゴニア公式サイト
軽くて温かい
ナノパフベストより着丈も襟も長くなってより温かい。ただ肩幅が若干狭く、私が着ると二の腕が張ってより太く見える感じがするのが残念なので-1。
引用:パタゴニア公式サイト
ギャラリー
マイクロパフフーディを使ってみて満足した点
マイクロパフフーディの基本情報を抑えたところで、実際に移動時や冬山での休憩時に着用したときに感じた満足した点3つを挙げていきます。
- 小雨や粉雪程度なら気にせずに羽織っていられる
- 化繊の割に軽い
- 独特のデザインがいい味出している
小雨や粉雪程度なら気にせずに羽織っていられる
マイクロパフフーディの満足した点の一つ目は「小雨や粉雪程度なら気にせずに羽織っていられる」です。
前述した通り、マイクロパフシリーズは化繊製の防寒着で濡れに強い特徴があります。
この特徴があることで、小雨は粉雪程度であれば、結構ラフに使うことができる点が精神上とても良いと感じました。
以前、利用していたウルトラライトダウンジャケットのときは、「ダウン製=濡れに弱い」という意識があったので、そこまでラフに取り回すことができず、折りたたみの傘をさしたり、レインウェアのジャケットと着替えたりと、細かなところで運用にストレスがありましたが、この部分が無いのには大変助かっています。
化繊の割に軽い
マイクロパフフーディの満足した点の二つ目は「 化繊の割に軽い 」です。
以前、利用していたウルトラライトダウンジャケットには及ばないものの、別のダウンジャケットに比べ格段に軽くて、この点が非常に助かっています。
登山において持ち物の重量というのは、山行に与える影響が大きいです。
重量が軽くなるほど体への負担も減って、いつも以上に素早く動けたり、行動距離が伸びたりとメリットだらけです
中でも、軽くなった分、おやつを追加でもっていける点が一番嬉しかったかもしれません。
独特のデザインがいい味出している
マイクロパフフーディの満足した点の三つ目は「独特のデザインがいい味出している」ところです。
本来のダウンジャケットだと、タイヤを積み上げたマシュマロマンみたいな風貌になるのがほとんどでしたが、マイクロパフフーディはロフトを確保しやすいよう研究した結果、幾何学模様のような独自のキルトパターンを持つ、ユニークなルックスの防寒着となりました。
このことで、他ではあまり見ない独自のデザインに特別感を感じることができ、羽織るのが楽しいアウターになった点、とても満足でした。
マイクロパフフーディを使ってみてイマイチだった点
- スタッフバックがついてない
- ダウンと比べてしまうと保温性が落ちる
- 化繊のわりに高額
スタッフバックがついてない
マイクロパフフーディのイマイチだった点の一つ目は「スタッフバックがついてない」です。
近年のパタゴニア製アウターはパッカブルタイプのものが多く、収納用のスタッフバックがついていません。
パッカブルタイプにしたほうが、アウター単体で完結できて、スタッフバックに収納するよりもコンパクトにまとめられるので、その点はメリットになりえるのですが、脱着の度に窮屈なポケットにぎゅうぎゅう詰め込む作業するのは正直、面倒くさいです。
このため、新たにSEA TO SUMMITの4Lドライザックを用意して、面倒くささを軽減させています。
ダウンと比べてしまうと保温性が落ちる
マイクロパフフーディのイマイチだった点の二つ目は「ダウンと比べてしまうと保温性が落ちる」です。
これは、贅沢な悩みなのかもしれません。
化繊の中では温かいのは温かいのですが、長年、ダウンジャケットを使ってきた人間からすると、やっぱりロフトが足りずに、ふかふかとした暖かさが劣っているように感じてしまいます。
防寒具のアウターを羽織るときは、フリースも着込んでいることが多いので、体の芯から震えるような寒さにはなりませんが、以前に比べると肌寒さは強くなりました。
このため、以前であればR1でも十分だった外気温でもR2じゃないとキツイと感じることが多くなったように思います。
化繊のわりに高額
マイクロパフフーディのイマイチだった点の三つ目は「化繊のわりに高額」です。
これはもう、パタゴニア製品を選んでいる時点で宿命なのかもしれませんが、わたしも低賃金の万年平社員なので、使える予算には限りがあります。
国内でも良質なアウトドア製品を取り扱うメーカーも増えてきましたので、それらと比較してしまうとやっぱり割高感は否めず、この点についてはどうしても厳しい評価になってしまうかなと思っています。
それでも、長く愛用できる製品ばかりなので、最終的な費用対効果は悪くないと言い聞かせて購入するようにはしています。
まとめ
- 小雨や粉雪程度なら気にせずに羽織っていられる
- 化繊の割に軽い
- 独特のデザインがいい味出している
- スタッフバックがついてない
- ダウンと比べてしまうと保温性が落ちる
- 化繊のわりに高額
パタゴニアの化繊インサレーション(防寒着)マイクロパフシリーズについて、良い点、イマイチだった点について紹介してきました。
マイクロパフシリーズは、化繊製であることを考えると、とても良くできた防寒具で他ではあまり見ない独特なキルトパターンも、特別感があって購入して後悔することは無い製品だと思っています。
ただ、長年使っていたダウン製品と比較してしまうので、特に保温性について見劣りしてしまい、その点が残念に感じてしまう製品でした。
それでも、関東圏低山の冬場であれば十分に耐えられる保温性は保っているので、致命傷というわけではありません。
むしろ、濡れに強かったり、擦れに強かったりというところは十分なメリットになりえますので、是非一度、袖を通して使ってみてもらえたら幸いです。
ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
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