紅葉が終わって冠雪が発生するまでの11月から1月の間。
初冬時期と言われるこの時期に関東圏の低山を登山するとなったらどんなイメージでしょうか。
街中でも寒さが身に染みて、山中はとても寒い印象があるのではないでしょうか。
個人差があること否めませんが、初冬の関東圏の低山はそれほど寒くはありません。
始終動き続けていることになるので、街中と同じ格好だとむしろ暑く感じてしまいます。風が弱い日は腕まくりしてないと汗だくといったことも少なからず発生します。
こんな感じに登山し始めたばかりのころは、初冬の低山での服装ってイメージが難しいと思いますので、ここでは初冬の低山で着る服装の基本を解説していきます。
初冬の低山でのレイヤリング
まず、大前提として登山での服装の基本はレイヤリング(重ね着)です。
これを踏まえて、初冬の低山での服の基本も重ね着することを前提にインナー、ミドルウェア、アウターの順に解説していきます。
初冬の低山でのインナーウェアの基本は長袖Tシャツ
まずは、初冬の低山でのインナーウェアについてです。
このレイヤーは、登山中の脱着はほぼ不可能で常時着ている層となりますので、多少肌寒いと感じるぐらいのものに抑えておく必要があります。
ここでは、初冬の関東低山を想定しているので、標高2,000mはいかず、気温も低くて0度程度までと想定しています。
このレベルなら、余程の強風や寒さを強調するような予報でも出ない限り、中厚までの長袖Tシャツでいけます。冬物の厚手Tシャツは不要です。
自分は寒がりなので薄手は無理があると思うかもしれませんが、山での基本はレイヤリング、寒いときにはミドルウェアを羽織ればいいんです。それでも寒ければアウターウェアまで羽織れば十分寒さ対策は可能です。
寧ろ、暑いのに脱げずに汗だくでの活動を強いられることは避けたいので、くれぐれもこのレイヤーでは暑すぎるという事態を回避することを念頭に、服装を選択するようにしてください。
初冬の低山でのミドルウェアの基本は薄手フリース
続いては、初冬の低山でのミドルウェアについてです。
このレイヤーは、状況によって脱着を繰り返す層となりますので、保温性と脱着のしやすさに焦点があたる層になります。
加えて、移動中に着る機会もあることから発汗性にも考慮する必要があるので、薄手のフリースをチョイスすると捗ります。
加えて、前面がジッパーで完全に開けるフルジップタイプを選ぶと良いでしょう。このタイプなら脱着を楽に行えるので、こまめに温度調整ができて重宝します。
また、フード付のほうが頭部や耳、首元の冷えにも対応できるのでよさそうに感じますが、実際にはあってもなくても大差ないです。
寧ろ、フードを被っていないときに背中とザックの間に挟まって邪魔なことが多く、フード無しに別途に帽子や耳当てを組み合わせたほうが良かった印象があります。
初冬の低山でのアウターウェアの基本は化繊のダウンジャケット
最後は、初冬の低山でのアウターウェアについてです。
このレイヤーは、主に停滞時の冷えに対応するために羽織る層となりますので、保温性重視となる層です。また、常時着ているものでは無いため、ザックの中に入れて運ぶ期間の方が多くなる傾向にあります。
関東の低山ではありますが、停滞してるとやっぱり寒いです。特に頂上や稜線での停滞では風もあるので体感的にも下がります。一般的には風速1メートル下がるにつれて1度下がるといわれてます。
このような状況に適したアウターウェアとしては、保温性もあり軽量で小さく収納できるダウンジャケットをおすすめします。
なかでも、濡れに強く、毛抜けなどの無い化繊製のダウンウェアが良いと思います。昔はかさばる割に対して暖かくならない印象でしたが、現在の化繊製のダウンウェアはかなりいい感じに性能アップしてます。値段も羽毛製より安価な傾向がありますし、悪くないチョイスだと思います。
初冬の低山でのズボンやソックス
ここまで、上半身の服装について解説してきましので、続いては下半身の服装について解説します。
初冬の低山でのズボンの基本は中厚手のズボン
まずは、初冬の低山でのズボンについてです。
ズボンにも、薄手、中厚、厚手と使うシーン毎に別々のタイプを用意しています。
そして、上半身とことなり下半身のウェアは簡単に脱着できないので、暑すぎない服装を選ぶことが重要です。
初冬期の関東圏での低山を想定すると、中厚手のズボンが適切です。
また、このタイプのズボンは薄手のものと違い生地が厚めにできているので、少し動きづらい傾向がありますので、立体裁断やストレッチ性能付きの動きやすさも考慮したものを選ぶとよいでしょう。
初冬の低山でのソックスの基本は厚手のソックス
続いては、初冬の低山でのソックスについてです。
ソックスもズボンと同じく薄手、中厚手、厚手と様々なタイプがありますが、わたしの意見としては、季節に関わらず厚手のソックスの一択がよいと考えます。
登山で使うソックスは、登山靴と素足との間のクッションの役割も担ってします。
登山靴は、完全なオーダーメイドでも無い限り、完全に自分の足にフィットする靴を見つけるのはほぼ不可能です。
このため、登山中の靴中では街ナカでの歩行に比べるとかなり頻繁に靴と素足との衝突が起こることになります。
これを放置しておくと、靴ずれや豆の発生に繋がって歩行が困難になってきてしまいます。
これらの予防のためクッション性の高い厚手のソックスを使うことおすすめします。
初冬の低山でのアウターウェアの基本は化繊のアンダーウェア
最後は、初冬の低山でのアンダーウェアについてです。
アンダーウェアの中には、定番の化繊製のものだけでなく、保温性に優れたメリノウール製のものなども出てきています。
確かにメリノウール製は保温性、透湿性、防臭性と多岐に渡って高い性能をもつとても良い製品ですが、初冬期の関東低山であれば、化繊のアンダーウェアで十分対処可能です。
どうしても足冷えが気になるようでしたら、アンダータイツを追加する方向で検討したほうが、様々なシーンに対応できて良いかと思います。
まとめ
初冬の寒い時期、街ナカでの暮らしから山の上の状況を想像するのってなかなか難しいものです。
この時期にはじめて登山するとなると、麓の寒さから厚着をしやすくなるので、登り始めてみたら暑いわ重いわ難儀するかもしれません。
今回の基本情報を踏まえることで、汗だくの山行は回避できるかと思いますので参考にしてみてください。
ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
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