ここ最近、登山はユニクロの服装で問題無いとの意見がSNS界隈や登山情報サイトを賑わせています。
中には、
「全身ユニクロで雪山アタックでも問題無し」
みたいな発言もあって、
「ユニクロで済むなら安上がりだし、頻繁に登山に行くようになるまでの間はそれでもいいかなあ」
そんな考えにあなたもなったのではないでしょうか。
でも、価なユニクロ製品だけで山行に赴くのって、そんなに軽リスクなのでしょうか。
私も登山やり始めた頃に、ユニクロのYシャツにヒートテックのインナーといった服装で、11月初旬の奥多摩御岳山へ登ったことがあります。
十年以上前の話なので、今は全然違うという意見もあるかもしれませんが、そのときの失敗したなという経験を踏まえて、登山にユニクロの服装をおすすめしない理由についてを述べたいと思います。
登山ウェア選択の参考になれば幸いです。
安くても登山で着る服装にユニクロは絶対イヤな理由
それでは、登山で着る服装にユニクロは絶対イヤというお題目で、登山にユニクロ製品が向いていないということについて説明していきます。
汗が乾きづらい
安くても登山で着る服装にユニクロは絶対イヤな理由の1つは「汗が乾きづらい」です。
これはヒートテックだったからということかもしれませんが、一度、汗で湿ってからは山を下りるまでの間乾くことはありませんでした。
こうなってしまうと発熱効果も薄まり、ただただ寒いだけという状態となってしまい、登山の最中は不快感ばかりの印象になってしまいます
ヒートテックは身体から発する水蒸気を熱に換えて温かくする機能を持っており、これが悪いほうに機能してしまったのかもしれません。
自家発熱する素材”でできたヒートテックは、薄いのにずっと暖かい。
身体から発する水蒸気を熱に換えるテクノロジーが、あなたの冬をいつでも心地良くします。
引用:UNIQLO公式HP
具体的には、汗をかいてその水蒸気で熱が発生して、それによってまた汗をかいて、さらに暑くなってといった具合です。
これで移動中の汗が乾かなくて、停滞したとたんに風で冷やされた汗が肌に張り付いて震えるぐらい寒くなってしまうという仕組みだろうと思います。
このように、すくなくともヒートテック製品は汗が乾きづらいので登山には向いていません。
温度調整がしづらい
安くても登山で着る服装にユニクロは絶対イヤな理由の2つは「温度調整がしづらい」です。
ユニクロの服は街中で着ることをベースとしているものが多いので、温度差を感じるような場所での利用はあまり考慮されていないです。
具体的には、留め具がボタンだという点で、ファスナーだと可能な微妙な温度調整がしづらいという点になります。
歩きながら、少し暑くなってきたからといって胸元のボタンを外してしまうと、はだけすぎて寒いので、ギリギリまでYシャツを抜けずに、インナーを汗で濡らす前にこまめに調整するというのが困難です。
加えて、疲れて握力が落ちた場面や、寒さで手の動きが緩慢になった場面でのボタンの脱着は思った以上にやりづらいという欠点もあります。
このように、移動中の温度調整がしづらいことも、登山にユニクロが向いていない要因の1つになっています。
耐久性に不安がある
安くても登山で着る服装にユニクロは絶対イヤな理由の3つは「耐久性に不安がある」です。
木々や石にしょっちゅう触れる環境に、タウンユースのユニクロの服がどこまで耐えられるのかというところに安心感を持てず、疑ってしまうという点にあります。
こうなると、無意識に木々や岩との接触を避けるように動くようになってしまうので、ケガへのリスク、無駄な体力消耗が発生してしまいます。
特に前者の意味合いが大きく、山中で歩行に支障をきたすほどのケガをしてしまうとそのまま遭難となってしまい、様々な人に迷惑がかかってきます。
発想が大げさと受け取られかねないですが、判断基準の少ない登山し始めの段階では、それぐらいに考えておくことをおすすめします。
それでもユニクロで登山しなきゃいけないとしたら
ここまで、登山にユニクロ製品は向いていないというお話をしてきました。
それでも、ちゃんとしたメーカーのウェアは高すぎて買えないのでユニクロで行くというのであれば、最悪これだけは押さえておくのが良いという点についてお伝えします。
スポーツ用途のウェアを選ぶ
ユニクロの服装で登山する場合抑えておくべきポイントの1つ目は「スポーツ用途のウェアを選ぶ」ことです。
ここ最近、筋トレやジョギングといった体を動かすことがブームになってきています。
この流れにのってユニクロでもスポーツ用途を目的とした速乾性、防臭性の高いウェアも順次発表していってますので、このようなウェアを取り入れるということが考えられます。
私も、近所の河川敷を散歩するときにドライEX素材のポロシャツを使うことがありますが、このレベルの運動量なら十分な印象でした。
ユニクロの説明文も載せておきますので、合わせてご確認ください。
最大の特徴は、汗を素早く吸収して肌をサラサラに保つ“超速乾機能”があることです。汗をかきやすい脇や背面がメッシュ編みになっていたり、瞬時に汗を乾かす工夫が細部に施されています。こちらもエアリズム同様に抗菌防臭機能があり、スポーツ時や運動量の多い日など、アクティブなシーンに使いやすいアイテムが多くラインナップされています。
引用:ユニクロ公式サイト「ドライEXとエアリズムの違いは?どっちを選べばいいの?」
替えの服を必ず持っていく
ユニクロの服装で登山する場合抑えておくべきポイントの2つ目は「替えの服を必ずもっていく」ことです。
これはユニクロの服に限ったことではないですが、特にアウトドア用途を突き詰めていないユニクロ製品を使う場合は気にかけておいたほうが良いという意味合いで上げています。
登山中は、様々なものと接触する機会が多いです。
木々の枝や石、場合によっては笹、藪をかき分けて進むといったことも起きます。
そのような接触により、破けたり、穴が空いたりということが発生する可能性があります。
小さなものなら歩行に支障はでませんが、大きく損傷してしまうと厳しくなります。
そういった場面に備えて、替えの服は必ず持っていくようにしてください。
そして、山行中に使わなかった替えの服は、登山後お風呂に立ち寄って着替えに使えばいいのです。
帰路のスッキリ感が段違いなので、ぜひ一度お試しください。
まとめ
ユニクロ製品はタウンユースに限定すれば、値段も性能もとても秀逸な製品だと思いますが、山での利用にどうかというと、私には疑問が残ります。
あなたも、十年後の登山にもユニクロをメインに着ている自分って想像つかないと思います。
寧ろ、そうだったら、ちょっと恥ずかしいかもとか思ってしまうのではないでしょうか。
どこかのタイミングで、モンベルやマムート、パタゴニア、アークティレイクスなどなど、自分が信頼に足るメーカーの製品に切り替えていくことを考えると、初めからそのような製品を試していったほうが長期的には安上がりになりますので、可能な限りアウトドアメーカーの製品を使うように検討いただければ幸いです。
ここまでお読みくださり、ありがとうございます。
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